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審決分類 審判 全部申し立て   A01F
管理番号 1004045
異議申立番号 異議1997-74096  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2000-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 1997-08-26 
確定日 1999-05-26 
異議申立件数
事件の表示 実用新案登録第2527430号「コンバイン」の実用新案に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 実用新案登録第2527430号の実用新案登録を取り消す。
理由 I.手続きの経緯
本件登録第2527430号実用新案の実用新案登録(平成3年3月28日出願、平成8年11月18日設定登録)に対し、ヤンマー農機株式会社より実用新案登録異議の申立てがなされた。
当審において、取消理由を通知したところ、その指定期間内である平成9年11月5日に訂正請求がなされ、さらに訂正拒絶理由を通知したところ、平成10年12月15日付けで訂正請求書に添付した明細書を補正する手続補正書が提出されたものである。
II.訂正の適否についての判断
1.訂正明細書の考案
訂正明細書の請求項1に係る考案(以下、「訂正明細書の考案」という。)は、上記手続補正書で補正された、訂正請求書に添付した明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの、
「操縦部(1)の後方で脱穀装置(2)の側部に近接する穀粒回収位置と、前記脱穀装置(2)の側部から離間するメンテナンス位置とに縦軸芯(P)回りで姿勢切り換え可能な穀粒タンク(3)を備えたコンバインにおいて、前記穀粒タンク(3)の穀粒回収位置で、前記操縦部(1)の上方を覆う日除け(6)を前記穀粒タンク(3)に取り付け、この日除け(6)の前記穀粒タンク(3)に対する取付位置を、前記縦軸芯(P)から遠い側の穀粒タンク端部に設定して、穀粒タンク(3)の前記縦軸芯(P)回りでの姿勢切換にともなって一体的に日除け(6)が移動するように構成してあるコンバイン。」にある。
2.引用刊行物
当審において通知した訂正拒絶理由で引用した引用刊行物(実願昭63-68482号(実開平1-172338号)のマイクロフイルム)の第3頁第2?11行には、「1は刈取部で、その後方に脱穀部2が走行クローラ3を具備する車体上に搭載されている。4は乗用運転部で、操作ボックス5や運転席6等からなりたっている。この乗用運転部4の背後には、前記脱穀部2の横側部においてグレンタンク7が上方に高く装備されている。
8は前記乗用運転部4の上方を覆うサンバイザーであって、グレンタンク7の上端部から前方に向けて水平状態に突設され、その前端には下方に向けて熱線射へいガラス9が垂下されている。」と記載されている。
当業者が上記記載及び図面をみると、引用刊行物には、乗用運転部4の後方で脱穀部2の側部に近接した位置に、グレンタンク7を備えたコンバインにおいて、前記グレンタンク7の穀粒回収位置で、前記乗用運転部4の上方を覆うサンバイザー8を前記グレンタンク7に取り付けてあるコンバインが記載されていると認められる。
3.対比・判断
そこで、訂正明細書の考案と引用刊行物記載の考案とを比較すると、引用刊行物記載の考案の「乗用運転部4」、「脱穀部2」、「グレンタンク7」及び「サンバイザ-8」が、訂正明細書の考案の「操縦部(1)」、「脱穀装置(2)」、「穀粒タンク(3)」及び「日除け(6)」にそれぞれ相当しているので、両者は、操縦部の後方で脱穀装置の側部に近接した位置に、穀粒タンクを備えたコンバインにおいて、前記グレンタンク7の穀粒回収位置で、前記操縦部の上方を覆う日除けを前記穀粒タンクに取り付けてあるコンバインで一致し、
訂正明細書の考案が、穀粒タンク(3)を、穀粒回収位置と、脱穀装置(2)の側部から離間するメンテナンス位置とに縦軸芯(P)回りで姿勢切り換え可能に構成すると共に、日除け(6)の前記穀粒タンク(3)に対する取付位置を、前記縦軸芯(P)から遠い側の穀粒タンク端部に設定して、穀粒タンク(3)の前記縦軸芯(P)回りでの姿勢切換にともなって一体的に日除け(6)が移動するように構成してあるのに対し、引用刊行物記載の考案は、グレンタンク7を、穀粒回収位置と、脱穀部2の側部から離間するメンテナンス位置とに縦軸芯回りで姿勢切り換え可能に構成しているか不明である点
で相違している。
そこで、上記相違点を検討するに、穀粒タンクを、機体後部に設けた縦軸芯回りで穀粒回収位置とメンテナンス位置とに姿勢切り換え可能に構成することは周知(実開昭63-158140号公報、実開昭63-89751号公報参照)であり、引用刊行物記載の考案においてもグレンタンク7の下方等の修理点検を行う必要があり、また、メンテナンス時に日除けが運転席の上部に位置する必要がないことは明らかであるから、引用刊行物記載の考案のグレンタンク7を、機体後部に設けた縦軸芯回りで穀粒回収位置とメンテナンス位置とに姿勢切り換え可能に構成し、訂正明細書の考案のように構成することは、当業者ならきわめて容易にできることである。
したがって、訂正明細書の考案は、引用刊行物記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。
4.むすび
以上のとおりであるから、訂正明細書の考案は、上記引用刊行物記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、実用新案登録出願の際独立して実用新案登録を受けることができないものであるから、この訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第9条第2項の規定により準用する特許法第120条の4第3項でさらに準用する同第126条第4項の規定に違反するので、当該訂正は認められない。
III.登録異議の申立てについて
1.本件考案
本件実用新案登録の請求項1に係る実用新案(以下、「本件考案」という。)は、登録明細書及び図面の記載からみて、実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの、
「操縦部(1)の後方で脱穀装置(2)の側部に近接する穀粒回収位置と、前記脱穀装置(2)の側部から離間するメンテナンス位置とに縦軸芯(P)回りで姿勢切り換え可能な穀粒タンク(3)を備えたコンバインにおいて、前記穀粒タンク(3)の穀粒回収位置で、前記操縦部(1)の上方を覆う日除け(6)を前記穀粒タンク(3)に取り付けてあるコンバイン。」
にある。
2.引用刊行物
当審が通知した取消理由に引用した引用刊行物(実願昭63-68482号(実開平1-172338号)のマイクロフイルム)には、上記II.2に記載した考案が記載されている。
3.対比・判断
本件考案と引用刊行物に記載された考案とを比較すると、両者は、操縦部の後方で脱穀装置の側部に近接する穀粒回収位置に穀粒タンクを備えたコンバインにおいて、前記穀粒タンクの穀粒回収位置で、前記操縦部の上方を覆う日除けを前記穀粒タンクに取り付けてあるコンバイン一致し、本件考案が、穀粒タンク(3)を、穀粒回収位置と、脱穀装置(2)の側部から離間するメンテナンス位置とに縦軸芯(P)回りで姿勢切り換え可能に構成しているのに対し、引用刊行物に記載された考案は、グレンタンク7を、穀粒回収位置と、脱穀部2の側部から離間するメンテナンス位置とに縦軸芯回りで姿勢切り換え可能に構成しているか不明である点で相違している。
しかしながら、上記相違点は、上記II.3.に記載した理由により、当業者がきわめて容易にできる程度の設計事項であるから、本件考案は、引用刊行物記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものである。
4.むすび
以上のとおり、本件考案は、特許法等の一部を改正する法律(昭和62年法律第27号)により改正された実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないから、本件考案の実用新案登録は拒絶の査定をしなければならない実用新案登録出願に対してされたものと認める。
したがって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第9条第7項並びに第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第3条第1項及び第2項の規定により、上記のとおり決定する。
異議決定日 1999-03-29 
出願番号 実願平3-19067 
審決分類 U 1 651・ 121- ZB (A01F)
最終処分 取消  
前審関与審査官 関根 裕吉田 英一  
特許庁審判長 吉田 秀推
特許庁審判官 藤井 俊二
野田 直人
登録日 1996-11-18 
登録番号 実用登録第2527430号(U2527430) 
権利者 株式会社クボタ
大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
考案の名称 コンバイン  
代理人 北村 修一郎  
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