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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F
管理番号 1005260
審判番号 審判1997-2332  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2000-05-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1997-02-13 
確定日 1999-11-24 
事件の表示 平成3年実用新案登録願第16066号「遊技機の遊技状態検出装置」拒絶査定に対する審判事件(平成4年9月18日出願公開、実開平4-108585)について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 〔出願の経緯及び本願の考案〕
この出願は、平成3年2月26日に出願されたものであって、その請求項1に係る考案は、平成11年8月30日付けの手続補正によって補正された明細書の実用新案登録請求の範囲に記載されたとおりの、
「遊技制御回路によって制御される遊技機の遊技状態のうち、特定の遊技状態を検出する遊技状態検出装置において、
該遊技状態検出装置は、
前記遊技機に設けられ且つ前記特定の遊技状態を示す特定信号を導出する外部接続端子と、
該外部接続端子に接続可能であってその他端に発光源が設けられる発光源配線と、
その一端に前記発光源を交換可能に収納支持しその他端に前記発光源と対峙して該発光源から発せられる光を検出する受光素子を交換可能に収納支持するようにその長手方向中央で切断分割されて一端辺を接続し他端辺の2つの開放側端縁にそれぞれ形成される係止片部と係合突部とによって閉鎖状態と開放状態とに開閉可能に形成されたカバー部材と、からなることを特徴とする遊技機の遊技状態検出装置」
にあるものと認められる。
〔引用例に記載された考案〕
これに対して、当審の拒絶理由において引用された、この出願の出願前に国内において頒布された刊行物である特開昭63-168194号公報(以下、引用例1という)には、
特に、
▲1▼「遊技盤における遊技の制御系(破線Aで示す)」(第4頁右下欄第1,2行)及び第13頁第3図の記載から、パチンコ機1が遊技制御基盤2によって制御されるものと認められること、
▲2▼「遊技状態が特別遊技態様になっていることを検出する特別遊技態様検出部」(第2頁左下欄第8,9行)の記載から、遊技態様検出部が遊技態様のうち、特別遊技態様を検出しているものと認められること、
▲3▼「コネクタ14は特別遊技態様検出信号の出力用の接続端子とされる」(第3頁左上欄第2,3行)の記載から、コネクタ14が特別遊技態様を示す検出信号を出力するものと認められること、
からみて、
「遊技制御基盤2によって制御されるパチンコ機1の遊技態様のうち、特別遊技態様を検出する遊技態様検出部において、
該遊技態様検出部は、
前記パチンコ機1に設けられ且つ前記特別遊技態様を示す検出信号を出力するコネクタ14からなるパチンコ機1の遊技態様検出部」
を構成とする考案が、
同じく、この出願の出願前に国内において頒布された刊行物である実願昭56-45840号(実開昭57-159263号)のマイクロフィルム(以下、引用例2という)には、
特に、
▲1▼「また第3図の例では、両端が閉じた筒状をなす2つ割の遮光ケース5が使用されている。発光素子1,光電変換素子2およびオプチカルフアイバ4は所定の関係で遮光ケース5の半部の中に収容され、他の半部を合わせることで遮光ケース5が完成するようになつている。発光素子1および光電変換素子2の引出線は、遮光ケース5の各半部に設けた溝を通して外部に引出される。」(明細書第3頁第9ないし16行)及び図面第3図の記載から、発光素子1と光電変換素子2は対向し、両者は、長手方向中央で切断分割されて一端辺を接続し他端片の2つの開放側端縁を備えた遮光ケース5に収容支持されているものと認められること、
▲2▼引出線が接続端子に接続可能であることは、周知の技術的事項にすぎないものと認められること、
▲3▼「信号の伝達に広く用いられているフォトカプラに関する」(明細書第1頁第18,19行)の記載から、フォトカプラが信号伝達用であるものと認められること、
からみて、
「接続端子に接続可能であってその他端に発光素子1が設けられる発光素子1引出線と、
その一端に前記発光素子1を収容支持しその他端に前記発光素子1と対向して該発光素子1から発せられる光を検出する光電変換素子2を収容支持するようにその長手方向中央で切断分割されて一端辺を接続し他端片の2つの開放側端縁を備えた遮光ケース5と、からなる信号伝達用フオトカプラ」
を構成とする考案が、
同じく、この出願の出願前に国内において頒布された刊行物である実願昭62-40753号(実開昭63-174883号)のマイクロフィルム(以下、引用例3という)には、
特に、
▲1▼「電気役物の動作期間中に動作検出信号を発生する信号発生手段」(明細書第1頁第14,15行)の記載から、信号発生手段が電気役物の動作期間中を検出しているものと認められること、
▲2▼「発光素子からの光若しくはこの発光素子とは別に前記フィーバー信号により点灯するように設置された補助発光素子からの光を受光する受光素子」(明細書第1頁第10?13行)の記載から、受光素子15が発光素子11と対峙しているものと認められること、
▲3▼「パチンコゲーム機側から信号発生手段側への情報伝達は、パチンコゲーム機側に設けられた発光素子・・・と、パチンコゲーム機から離間して設けられた受光素子との間で行なわれる」(明細書第6頁第18行ないし第7頁第2行)の記載から、発光素子と受光素子とで、情報伝達、すなわち、信号伝達部材が構成されているものと認められること、
からみて、
「電気役物6の動作期間中を検出する信号発生手段16において、
該信号発生手段16は、
発光素子11と、
該発光素子11と対峙して該発光素子11から発せられる光を検出する受光素子15と、からなる信号伝達部材を備えたパチンコゲーム機1の信号発生手段16」
を構成とする考案が、
それぞれ記載されているものと認められる。
〔この出願の請求項1に係る考案と引用例に記載された考案との比較〕
そこで、この出願の請求項1に係る考案(前者)と引用例1に記載された考案(後者)とを比較すると、
後者の
「遊技制御基盤2」、「パチンコ機1」、「遊技態様」、「特別遊技態様」、「遊技態様検出部」、「検出信号」、「出力」及び「コネクタ14」がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「遊技制御回路」、「遊技機」、「遊技状態」、「特定の遊技状態」、「遊技状態検出装置」、「特定信号」、「導出」及び「外部接続端子」に相当するものと認められるから、
両者は、
「遊技制御回路によって制御される遊技機の遊技状態のうち、特定の遊技状態を検出する遊技状態検出装置において、
該遊技状態検出装置は、
前記遊技機に設けられ且つ前記特定の遊技状態を示す特定信号を導出する外部接続端子からなる遊技機の遊技状態検出装置」である、
点において一致し、
遊技状態検出装置が、
前者は、外部接続端子に接続可能であってその他端に発光源が設けられる発光源配線と、その一端に前記発光源を交換可能に収納支持しその他端に前記発光源と対峙して該発光源から発せられる光を検出する受光素子を交換可能に収納支持するようにその長手方向中央で切断分割されて一端辺を接続し他端辺の2つの開放側端縁にそれぞれ形成される係止片部と係合突部とによって閉鎖状態と開放状態とに開閉可能に形成されたカバー部材とを備えている、
のに対し、
後者は、かかる構成を備えていない、
点において相違しているものと認められる。
〔相違点についての検討〕
しかし、相違点についてみるに、
引用例2に記載された考案の
「発光素子1」、「引出線」、「収容」、「対向」、「光電変換素子2」及び「遮光ケース5」がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「発光源」、「配線」、「収納」、「対峙」、「受光素子」及び「カバー部材」
に相当するものと認められるから、
引用例2に記載された考案には、
「遊技状態検出装置」に備えられるとの特定はないけれども、
接続端子に接続可能であってその他端に発光源が設けられる発光源配線と、その一端に前記発光源を収納支持しその他端に前記発光源と対峙して該発光源から発せられる光を検出する受光素子を収納支持するようにその長手方向中央で切断分割されて一端辺を接続し他端辺の2つの開放側端縁を備えたカバー部材と、からなる信号伝達用フオトカプラの構成、
が備わっているものと認められる。
引用例2に記載された考案には、発光源及び受光素子が交換可能である点が明らかではなく、また、2つの開放側端縁にそれぞれ形成される係止片部と係合突部とによって閉鎖状態と開放状態とにする点が備わってはいない。
しかしながら、フオトカプラにおいて、発光源又は受光素子に不良が発生したときに、それらを交換可能とすることは周知の技術的事項にすぎず(必要ならば、実願昭60-64263号(実開昭61-182053号)のマイクロフィルム、実願昭61-148182号(実開昭63-55452号)のマイクロフィルムを参照されたい。)、また、2つの開放側端縁を備えるカバー部材において、2つの開放側端縁にそれぞれ形成される係止片部と係合突部とによって閉鎖状態と開放状態とにすることは周知の技術的事項にすぎない(例えば、印鑑入れ)から、引用例2に記載された考案において、発光源と受光素子を交換可能に収納支持すること、及びカバー部材を2つの開放側端縁にそれぞれ係止片部と係合突部とを形成して閉鎖状態と開放状態とに開閉可能に形成することは、当業者が適宜採用し得る単なる設計事項にすぎないというべきである。
そこで、「遊技状態検出装置」に備えられるとの特定のない引用例2に記載された考案を、「遊技状態検出装置」である後者に適用して、前者を構成し得るか否かについてみるに、
▲1▼引用例3に記載された考案の
「電気役物6の動作期間中」、「信号発生手段16」、「発光素子11」及び「パチンコゲーム機1」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「特定の遊技状態」、「遊技状態検出装置」、「発光源」及び「遊技機」
に相当するものと認められるから、
「遊技機の遊技状態検出装置」である引用例3に記載された考案において、「発光源と受光素子とからなる信号伝達部材」を備える構成があるものと認められること、
▲2▼引用例1の記載(第7頁左上欄第16,17行「フォトカプラPC1」、右上欄第8行「フォトカプラPC2」、左下欄第20行「フォトカプラPC3」、第10頁右上欄第11,12行「フォトカプラPC11」)から、
「遊技機」において、フォトカプラ、すなわち、「発光源と受光素子とからなる信号伝達部材」、が用いられているという事実があるものと認められること、
を併せ考えると、
この出願の出願前に、「遊技機」において、「発光源と受光素子とからなる信号伝達部材」がよく用いられていたものと認められるから、
引用例2に記載された考案に、「遊技状態検出装置」に備えられるとの特定はなくとも、引用例2に記載された考案が、「発光源と受光素子とからなる信号伝達部材」である点に着目して、引用例2に記載された考案を後者の「遊技機」に適用することは、当業者が格別創意工夫を要することではないというべく、
また、
▲3▼引用例1第3頁左上欄第2,3行「コネクタ14は特別遊技態様検出信号の出力用の接続端子とされる」、第5頁右下欄第2ないし6行「パチンコ機には、その裏面上部に・・・信号線・・・の接続を行なうためのコネクタ12?15等が・・・設けられている」、第11頁左上欄第5ないし9行「この実施例では、各パチンコ機1と管理装置240とを結ぶバス260に新たに3本の信号線・・・を追加し、パチンコ機の側から・・・信号線・・・に大当り信号を出して管理装置240へ知らせる」、第12頁第1図及び第2図、第13頁第3図、第15頁第8図並びに第18頁第17図の記載から、
後者の「外部接続端子(コネクタ14)」に、「信号伝達部材」である信号線が接続されるものと認められることに着目して、後者の「外部接続端子」に、引用例2に記載された考案の「信号伝達部材」を接続することは、当業者が格別創意工夫を要することではないというべきである。
それゆえ、引用例2に記載された考案に、「遊技状態検出装置」に備えられるとの特定はなくとも、前記▲1▼ないし▲3▼を勘案すれば、当業者が格別の創意工夫を要することなく、引用例2に記載された考案を「遊技状態検出装置」である後者に適用して、前者を構成し得るというべきである。
しかも、前者の効果が、後者、引用例2及び3に記載された各考案のそれぞれの効果の総和以上の格別な効果であるとも認められない。
〔まとめ〕
したがって、この出願の請求項1に係る考案は、引用例1ないし3に記載された各考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1999-09-22 
結審通知日 1999-10-08 
審決日 1999-10-13 
出願番号 実願平3-16066 
審決分類 U 1 8・ 121- WZ (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 神 悦彦土屋 保光  
特許庁審判長 馬場 清
特許庁審判官 新井 重雄
平瀬 博通
考案の名称 遊技機の遊技状態検出装置  
代理人 今崎 一司  
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