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審決分類 審判 全部申し立て   A01F
審判 全部申し立て   A01F
管理番号 1005287
異議申立番号 異議1998-70976  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2000-05-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 1998-02-25 
確定日 1999-07-12 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 実用新案登録第2545487号「グレンタンク構造」の実用新案に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 訂正を認める。 実用新案登録第2545487号の実用新案登録を維持する。
理由 I.手続きの経緯
本件登録第2545487号実用新案(平成3年5月29日出願、平成9年5月2日設定登録)の実用新案登録に対し、異議申立人、三菱農機株式会社より実用新案登録異議の申立てがなされた。
当審において、取消理由を通知したところ、平成10年7月21日に訂正請求がなされ、さらに、平成11年4月20日に訂正明細書を補正する手続補正書が提出された。
II.訂正の適否についての判断
1.訂正の内容
上記手続補正は、訂正明細書の「攪拌操作機構が………となり、又、」を削除するものであり、訂正請求の要旨を変更するものではないから、実用新案登録権者が求めている訂正の内容は、上記手続補正書で補正された訂正明細書のとおりに訂正しようとするものである。すなわち、
(1)実用新案登録請求の範囲の訂正
▲1▼実用新案登録明細書(平成9年2月7日付け手続補正書で補正された明細書)の実用新案登録請求の「前記穀粒搬出スクリュー(7)の上方に流下ガイド板(9),(13)を配設したコンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板(9),(13)を、前記穀粒搬出スクリュー(7)のスクリュー軸心に沿う方向の軸心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板(9),(13)を構成する左右の傾斜板(9a),(9a)を前記スクリュー軸心方向に沿う軸心(P)周りで左右同方向に」を「前記穀粒搬出スクリュー(7)の上方に流下ガイド板(9)を配設したコンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板(9)を、前記穀粒搬出スクリュー(7)のスクリュー軸心に沿う方向の軸心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板(9)を構成する左右の傾斜板(9a)、(9a)を前記スクリュー軸心方向に沿う軸心(P)周りで左右同方向に」に訂正する。
▲2▼「揺動させて前記穀粒搬出スクリュー(7)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構(A)を設けてある」を「揺動自在に支持し、この軸心(P)周りで左右の傾斜板(9a),(9a)を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリュー(7)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構(A)をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構(12)と、このリンク機構(12)と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバー(11)とで構成してある」に訂正する。
▲3▼「グレタンク」を「グレンタンク」に訂正する。
(2)考案の詳細な説明の訂正
▲1▼同明細書の段落番号【0001】の「例えば、コンバイン等に搭載される」を「コンバインの」に訂正する。
▲2▼同明細書の段落番号【0005】の4行?8行の「グレタンク構造において、前記流下ガイド板を、前記穀粒搬出スクリューのスクリュー軸心に沿う方向の軸心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板を構成する左右の傾斜板を前記スクリュー軸芯方に沿う軸芯周りで左右同方向に揺動させて前記穀粒搬出スクリューへ流下する穀粒を撹拌する擾拌操作機構を設けてあることを特徴構成とする。」を「コンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板を、前記穀粒搬出スクリューのスクリュー軸心に沿う方向の軸心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板を構成する左右の傾斜板を前記スクリュー軸心方向に沿う軸心周りで左右同方向に揺動自在に支持し、この軸心周りで左右の傾斜板を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリューへ流下する穀粒を撹拌する擾拌操作機構をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構と、このリンク機構と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバーとで構成しであることを特徴構成とする。」に訂正する。
▲3▼同明細書の段落番号【0006】の「させ易くする。」を「させ易くする。更に、運転座席の後方位置に手動レバーが配置されるので、運転座席の位置から作業者が撹拌操作機構を容易に操作でき、特別にアクチュエータを備える必要もない。」に訂正する。
▲4▼同明細書の段落番号【0011】?【0013】の全文を削除する。
▲5▼同明細書の【図面の簡単な説明】の全文を次のように訂正する。「【図1】
第1実施例のグレンタンク構造を示す一部破断正面図
【図2】
コンバインを示す全体側面図
【符号の説明】
7 穀粒搬出スクリュー
9 流下ガイド板
9a 傾斜板
11 手動レバー
12 リンク機構
A 撹拌操作機構
P 軸芯」
▲6▼図面中、【図3】【図4】【図5】を削除する。
2.訂正の目的の適否及び拡張・変更の存否
上記(1)▲1▼の訂正は、考案の詳細な説明において実施例を削除したことと整合させるためのものであり、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、また、(1)▲2▼の訂正は特許請求の範囲の記載において「この軸心(P)周りで左右の傾斜板(9a)、(9a)を人為的に揺動操作して」と「タンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構(12)と、このリンク機構(12)と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバー(11)とで構成し」の構成を付加するものであるから、実用新案登録請求の範囲の減縮を目的とするものであり、さらに、(1)▲3▼の訂正は誤記の訂正を目的とするものである。
また、(2)▲1▼ないし▲2▼の訂正は、考案の詳細な説明の記載を訂正後の特許請求の範囲の記載と整合させるためのものであり、また、▲3▼ないし▲6▼の訂正は、先行技術との差異を明確にするためのものであるから、▲1▼ないし▲6▼の訂正は、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
そして、(1)▲2▼の訂正は特許明細書の【0010】【図1】、【図2】に記載されているから、上記(1)▲1▼ないし(2)▲6▼の訂正は、願書に添付した明細書又は図面に記載された範囲内において訂正するものであって新規事項を追加するものでなく、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
3.独立実用新案登録要件の判断
(訂正明細書の考案)
訂正明細書の請求項1に係る考案(以下、「訂正明細書の考案」という)は、訂正明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるものである。
「底部に穀粒搬出スクリュー(7)を配設するとともに、前記穀粒搬出スクリュー(7)の上方に流下ガイド板(9)を配設したコンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板(9)を、前記穀粒搬出スクリュー(7)のスクリュー軸芯に沿う方向の軸芯付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板(9)を構成する左右の傾斜板(9a)、(9a)を前記スクリュー軸芯方向に沿う軸芯(P)周りで左右同方向に揺動自在に支持し、この軸芯(P)周りで左右の傾斜板(9a)、(9a)を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリュー(7)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構(A)をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構(12)と、このリンク機構(12)と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバー(11)とで構成してあるコンバインのグレンタンク構造。」
(引用刊行物)
当審において通知した取消理由で引用した引用刊行物1(実願昭59-179820号(実開昭61-93493号)のマイクロフイルム)には、底部に排出ラセン(1)を配設するとともに、前記排出ラセン(1)の上方に案内板(6)を配設したコンバインの穀粒タンク構造において、前記案内板(6)を、前記排出ラセン(1)のラセン軸(2)芯に沿う方向の軸(11)心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記案内板(6)を構成する左右の傾斜板を前記ラセン軸(2)芯方向に沿う軸(11)芯周りで左右同方向に揺動自在に支持し、この軸(11)芯周りで左右の傾斜板を揺動して前記排出ラセン(1)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構を軸(11)に固着したアーム(12)と、このアーム(12)を揺動させる偏心カム(14)とで構成してあるコンバインのタンク構造が記載されていると認められる。
(対比・判断)
訂正明細書の考案と引用刊行物1記載の考案とを比較すると、
訂正明細書の考案が、軸芯(P)周りで左右の傾斜板(9a)、(9a)を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリュー(7)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構(A)をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構(12)と、このリンク機構(12)と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバー(11)とで構成してあるのに対し、引用刊行物1記載の考案は、軸(11)芯周りで左右の傾斜板を揺動して前記排出ラセン(1)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構を軸(11)に固着したアーム(12)と、このアーム(12)を揺動させる偏心カム(14)とで構成してある点
で両者は構成が相違している。
上記相違点を検討する。
当審において通知した取消理由で引用した、引用刊行物2(実開昭61-134997号公報)には、底部に穀粒搬出スクリューを配設するとともに、前記穀粒搬出スクリューの上方に流下ガイド板を配設したコンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板を、前記穀粒搬出スクリューのスクリュー軸芯に沿う方向の軸芯付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板を構成する左右の傾斜板を前記スクリュー軸芯方向に沿う軸芯周りで左右同方向に揺動自在に支持し、傾斜板を揺動させる撹拌操作機構の駆動カムへの動力を、スクリュウコンベア(3)への動力とは別個に設けたグレンタンク構造が記載されており、また、引用刊行物3(実開昭60-195794号公報)及び引用刊行物4(実公昭56-27696号公報)には、底部に穀粒搬出スクリューを配設するとともに、前記穀粒搬出スクリューの上方に流下ガイド板を配設したコンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板を、前記穀粒搬出スクリューのスクリュー軸芯に沿う方向の軸芯付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板を構成する左右の傾斜板を前記スクリュー軸芯方向に沿う軸芯周りで左右同方向に揺動自在に支持し、撹拌操作機構を手動操作としたコンバインのグレンタンク構造が記載されている。
しかしながら、上記引用刊行物2ないし4には、訂正明細書の考案の「軸芯(P)周りで左右の傾斜板(9a),(9a)を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリュー(7)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構(A)をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構(12)と、このリンク機構(12)と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバー(11)とで構成してある」構成が記載されておらず、前記構成は、引用刊行物2ないし4記載の事項から当業者がきわめて容易に想到できることではない。
そして、訂正明細書の考案は明細書記載の効果を奏するものであるから、訂正明細書の考案が上記刊行物1ないし4に記載された考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとすることはできない。
したがって、訂正明細書の考案は実用新案登録出願の際独立して実用新案登録を受けることができるものである。
4.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第9条第2項の規定により準用される、同附則第10条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第2項、同条第3項で準用する第126条第2ないし4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
III.実用新案登録異議の申立てについて
1.実用新案登録異議異議申立理由の概要
本件考案は、下記の甲第1号証の1に記載された考案であるから、若しくは、甲第1号証ないし甲第2号証の2に記載された考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、その実用新案登録は、実用新案法第3条の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきである。

甲第1号証:実開昭61-93493号公報
甲第1号証の1:甲第1号証のマイクロフィルム(上記II.における「引用刊行物1」)
甲第2号証:実開昭61-134997号公報(上記II.における「引用刊行物2」)
甲第3号証:実開昭60-195794号公報(上記II.における「引用刊行物3」)
甲第4号証:実公昭56-27696号公報(上記II.における「引用刊行物4」)
2.当審の判断
本件考案は、上記II.3.の(訂正明細書の考案)に記載したとおりのものである。
これに対し、甲第1ないし4号証には、上記II.3.の(引用刊行物)に記載した事項がそれぞれ記載されている。
そして、本件考案は、上記II.3.の(対比・判断)に記載した理由により、本件考案が、甲第1号証の1に記載された考案であるといえないし、甲第1ないし4号証に記載された考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとすることもできない。
3.むすび
以上のとおりであるから、実用新案登録異議申立ての理由及び証拠方法によって、本件考案の実用新案登録を取り消すことはできない。
また、他に本件考案の実用新案登録を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
発明の名称 (54)【考案の名称】
コンバインのグレンタンク構造
(57)【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 底部に穀粒搬出スクリュー(7)を配設するとともに、前記穀粒搬出スクリュー(7)の上方に流下ガイド板(9)を配設したコンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板(9)を、前記穀粒搬出スクリュー(7)のスクリュー軸芯に沿う方向の軸芯付近を頂点とする断面山形状に形成
するとともに、前記流下ガイド板(9)を構成する左右の傾斜板(9a),(9a)を前記スクリュー軸芯方向に沿う軸芯(P)周りで左右同方向に揺動自在に支持し、この軸芯(P)周りで左右の傾斜板(9a),(9a)を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリュー(7)へ流下する穀粒を攪拌する攪拌操作機構(A)をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構(12)と、このリンク機構(12)と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバー(11)とで構成してあるコンバインのグレンタンク構造。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、コンバインのグレンタンク構造に関し、詳しくは、底部に穀粒搬出スクリューを配設するとともに、前記穀粒搬出スクリューの上方に流下ガイド板を配設したグレンタンク構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のグレンタンク構造としては、例えば、実開昭63-174640号公報に開示されたもののように、穀粒搬出スクリューの穀粒搬出方向で見て断面山形状に形成された流下ガイド板を固定状態で配設したものが知られていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のグレンタンク構造においては、貯留穀粒が乾燥したものであれば、穀粒は流下ガイド板とグレンタンクの底面との間の穀粒流下路を円滑に穀粒搬出スクリューがわに流下するが、朝露等が付いて濡れた穀粒が貯留されていると、穀粒同士の密着性が強くて、流下ガイド板とグレンタンクの底面との間に穀粒が架橋されたブリッジ状態になり易いため、穀粒が詰まってしまう虞れが大であり、穀粒の排出が円滑に行えなくなるという欠点があった。
【0004】
本考案は、上記実情に鑑みてなされたものであって、貯留穀粒が濡れたものであっても、穀粒の詰まりを抑制した状態で穀粒を円滑に穀粒搬出スクリューがわに流下することのできるグレンタンク構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案にかかるグレンタンク構造は、上記目的を達成するために、底部に穀粒搬出スクリューを配設するとともに、前記穀粒搬出スクリューの上方に流下ガイド板を配設したコンバインのダレンタンク構造において、前記流下ガイド板を、前記穀粒搬出スクリューのスクリュー軸芯に沿う方向の軸芯付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板を構成する左右の傾斜板を前記スクリュー軸芯方向に沿う軸芯周りで左右同方向に揺動自在に支持し、この軸芯周りで左右の傾斜板を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリューへ流下する穀粒を攪拌する攪拌操作機構をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構と、このリンク機構と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバーとで構成してあることを特徴構成とする。
かかる特徴構成による作用・効果は次の通りである。
【0006】
【作用】
即ち、穀粒搬出スクリューへ流下する穀粒を案内する流下ガイド板の左右の傾斜板が、その断面山形状を成す頂点付近における穀粒搬出スクリューのスクリュー軸芯に沿う軸芯周りで左右同方向に揺動駆動されることにより、その流下ガイド板上とグレンタンクの底面とにわたって位置する穀粒に対して攪拌作用を与えることになって、ブリッジ現象が発生しているときには、そのブリッジ部分を攪拌して崩し、穀粒同士がくっつくことで塊状となった詰まりの生じ易いものを細かくして流下させ易くする。更に、運転座席の後方位置に手動レバーが配置されるので、運転座席の位置から作業者が攪拌操作機構を容易に操作でき、特別にアクチュエータを備える必要もない。
【0007】
【考案の効果】
従って、攪拌機構によって細かくほぐされた穀粒は、穀粒流下路を詰まりなく円滑に流下するので、濡れ穀粒に対しても良好な穀粒排出を行うことができるに至った。
さらに、穀粒を攪拌させる専用の機構をグレンタンクに設けることも考えられるが、本考案では、流下ガイド板で穀粒を攪拌させるようにしたから、専用の攪拌機構を設けなくても良く、構造簡単で安価に構成できるに至った。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
図2に、本考案にかかるダレンタンク構造を備えたコンバインを示している。
このコンバインは、クローラ走行装置1で走行可能に支持された機体2に、脱穀装置3とグレンタンク4とを搭載するとともに、機体2の前部に、刈取前処理部5を昇降可能に装備して構成している。脱穀装置3で脱穀処理された穀粒は、穀粒揚送装置6によってグレンタンク4に供給される。
【0009】
グレンタンク4は、図1に示すように、その底部を、前後方向視で下すぼまりの左右の傾斜底面4A,4Aに構成し、その傾斜底面4A,4Aの左右中央部には、穀粒搬出スクリュー7を前後方向に沿って配設しているとともに、穀粒搬出スクリュー7の搬送終端部に連設した状態で、穀粒を外部に搬出するための穀粒排出用アンローダ8をグレンタンク4の後側部に連設している。穀粒搬出スクリュー7の直上方には、貯留穀粒の荷重を受け止め支持するとともに、穀粒を穀粒搬出スクリュー7へ流下案内する前後方向視で断面山形状をなす流下ガイド板9を前後方向に沿って配設している。従って、穀粒排出時には、貯留穀粒が流下ガイド板9の左右両端縁と傾斜底面4A,4Aとの間の穀粒流下路を通して流下するようになっている。
【0010】
そして、図1に示すように、流下ガイド板9を断面山形状に構成する左右の傾斜板9a,9aを、その頂点部において、グレンタンク4内に前後方向に沿う、つまり前記穀粒搬出スクリュー7のスクリュー軸芯に沿う前後軸芯P周りに揺動可能に架設支持した前後向き回動軸10に溶接で固定連結している。尚、左右の傾斜板9a,9aは、一連の板材を折り曲げ加工したものでも良い。前後向き回動軸10は、グレンタンク4の外部に揺動操作可能に枢着された手動レバー11に、リンク機構12を介して連係している。従って、手動レバー11を作業者が揺動操作すると、前後向き回動軸10が揺動し、これに伴って左右の傾斜板9a,9aが揺動されるので貯留穀粒に対して攪拌作用が働くことになる。ここで、流下ガイド板9、リンク機構12及び手動レバー11は、攪拌操作機構Aを構成するものである。
【0011】
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
第1実施例のグレンタンク構造を示す一部破断正面図
【図2】
コンバインを示す全体側面図
【符号の説明】
7 穀粒搬出スクリュー
9 流下ガイド板
9a 傾斜板
11 手動レバー
12 リンク機構
A 攪拌操作機構
P 軸芯
訂正の要旨 登録第2545487号実用新案の明細書及び図面を訂正請求書に添付された訂正明細書のとおりに、すなわち明りょうでない記載の釈明を目的として下記▲1▼、▲4▼ないし▲9▼のとおりに訂正し、特許請求の範囲の減縮を目的として下記▲2▼のとおりに訂正し、また、誤記の訂正を目的として下記▲3▼のとおりに訂正する。
▲1▼実用新案登録明細書(平成9年2月7日付け手続補正書で補正された明細書)の実用新案登録請求の「前記穀粒搬出スクリュー(7)の上方に流下ガイド板(9),(13)を配設したコンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板(9),(13)を、前記穀粒搬出スクリュー(7)のスクリュー軸心に沿う方向の軸心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板(9),(13)を構成する左右の傾斜板(9a),(9a)を前記スクリュー軸心方向に沿う軸心(P)周りで左右同方向に」(特許公報1欄3?10行)を、「前記穀粒搬出スクリュー(7)の上方に流下ガイド板(9)を配設したコンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板(9)を、前記穀粒搬出スクリュー(7)のスクリュー軸心に沿う方向の軸心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板(9)を構成する左右の傾斜板(9a)、(9a)を前記スクリュー軸心方向に沿う軸心(P)周りで左右同方向に」に訂正する。
▲2▼同明細書の実用新案登録請求の「揺動させて前記穀粒搬出スクリュー(7)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構(A)を設けてある」(特許公報1欄10?12行)を、「揺動自在に支持し、この軸心(P)周りで左右の傾斜板(9a),(9a)を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリュー(7)へ流下する穀粒を撹拌する撹拌操作機構(A)をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構(12)と、このリンク機構(12)と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバー(11)とで構成してある」に訂正する。
▲3▼同明細書の実用新案登録請求の「グレタンク」(特許公報1欄12行)を「グレンタンク」に訂正する。
▲4▼同明細書の段落番号【0001】(特許公報1欄15行?2欄1行)の「例えば、コンバイン等に搭載される」を「コンバインの」に訂正する。
▲5▼同明細書の段落番号【0005】の4行?8行(特許公報3欄15?22行)の「グレタンク構造において、前記流下ガイド板を、前記穀粒搬出スクリューのスクリュー軸心に沿う方向の軸心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板を構成する左右の傾斜板を前記スクリュー軸芯方に沿う軸芯周りで左右同方向に揺動させて前記穀粒搬出スクリューへ流下する穀粒を撹拌する擾拌操作機構を設けてあることを特徴構成とする。」を「コンバインのグレンタンク構造において、前記流下ガイド板を、前記穀粒搬出スクリューのスクリュー軸心に沿う方向の軸心付近を頂点とする断面山形状に形成するとともに、前記流下ガイド板を構成する左右の傾斜板を前記スクリュー軸心方向に沿う軸心周りで左右同方向に揺動自在に支持し、この軸心周りで左右の傾斜板を人為的に揺動操作して前記穀粒搬出スクリューへ流下する穀粒を撹拌する擾拌操作機構をタンク前面と運転座席後側との間の空間に配置したリンク機構と、このリンク機構と連係し、運転座席の後方位置に配置した手動レバーとで構成しであることを特徴構成とする。」に訂正する。
▲6▼同明細書の段落番号【0006】(特許公報3欄34行)の「させ易くする。」を「させ易くする。更に、運転座席の後方位置に手動レバーが配置されるので、運転座席の位置から作業者が撹拌操作機構を容易に操作でき、特別にアクチュエータを備える必要もない。」に訂正する。
▲7▼同明細書の段落番号【0011】?【0013】(特許公報4欄32行?6欄6行)の全文を削除する。
▲8▼同明細書の【図面の簡単な説明】(特許公報6欄8行?22行)の全文を次のように訂正する。「【図1】第1実施例のグレンタンク構造を示す一部破断正面図
【図2】コンバインを示す全体側面図
【符号の説明】
7 穀粒搬出スクリュー
9 流下ガイド板
9a 傾斜板
11 手動レバー
12 リンク機構
A 撹拌操作機構
P 軸芯」
▲9▼図面中、【図3】【図4】【図5】を削除する。
異議決定日 1999-06-22 
出願番号 実願平3-38605 
審決分類 U 1 651・ 113- YA (A01F)
U 1 651・ 121- YA (A01F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 関根 裕  
特許庁審判長 藤井 俊二
特許庁審判官 吉村 尚
新井 重雄
登録日 1997-05-02 
登録番号 実用登録第2545487号(U2545487) 
権利者 株式会社クボタ
大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
考案の名称 グレンタンク構造  
代理人 北村 修一郎  
代理人 北村 修一郎  
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