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審決分類 審判 全部申し立て   G02F
審判 全部申し立て   G02F
管理番号 1006247
異議申立番号 異議1999-73096  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2000-06-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-08-10 
確定日 1999-11-15 
異議申立件数
事件の表示 実用新案登録第2590227号「面光源装置」の実用新案に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 実用新案登録第2590227号の実用新案登録を維持する。
理由 1.手続の経緯
実用新案登録第2590227号(平成5年6月4日出願、平成10年12月4日設定登録。)の請求項1に係る考案(以下、「本件考案」という。)は、その実用新案登請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。
2.異議申立ての理由の概要
異議申立人杉浦正知は、概ね下記の理由により、本件考案の実用新案登録を取り消すべき旨主張している。
(1)本件考案の第1のプリズムシートと第2のプリズムシートの境界については、明細書に両者の区別(定義)がなされておらず、実用新案登録を受けようとする考案が明確ではないから、実用新案法第5条第6項第2号の規定に適合しない、
(2)本件考案は、甲第1号証;特開昭60-70601号公報に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案できたものであるから、実用新案法第3条第2項の規定に該当する。
3.当審の判断
(1)実用新案法第5条違反について
本件考案の第1のプリズムシートと第2のプリズムシートについては、実用新案登録請求の範囲の【請求項1】に、「断面三角形で長いプリズム多数を並び配置した形状の第1のプリズムシート」と、「シリンドリカルレンズ状のプリズム多数を並び配置し各プリズムの接合部を曲面にした第2のプリズムシート」と記載され、両者は文言上から明りょうに区別される。又、明細書の【0012】には、「図4に示す形状の第1のプリズムシート7と図5に示す形状の第2のプリズムシート8」と記載され、両図面には、上記請求項1で規定されたとおりのプリズムシートの形状がそれぞれ明りょうに図示されている。
したがって、第1のプリズムシートと第2のプリズムシートの区別が明確でないという、異議申立人の主張は理由がない。
(2)実用新案法第3条第2項違反について
ア.甲第1号証記載の考案
甲第1号証には、「透明な誘電体で作られた第一シートと第二シートとを具備し、各シートが第一平滑面と第二波形面とを有し、その際波形の表面が90゜で交差し且つ波形の表面が第一平面と45゜をなし、第一シートの平滑面がパネルの第一面を形成し且つ第一シートの波形面が第二シートの平滑面に隣接して第二シート上の波形の方向を第一シート上の波形の方向に対して予め定められた角αとし、・・・照明パネル。」(特許請求の範囲(1))と記載されている。
イ.対比・判断
そこで、本件考案と甲第1号証に記載された考案(以下、「引用考案」という。)とを対比する。
引用考案の「波形の表面が90゜で交差し且つ波形の表面が第一平面と45゜をなし」は、本件考案の「断面三角形」に相当し、引用考案の第一シート」は、本件考案の「第1のプリズムシート」に相当するが、両者は少なくとも下記の点で相違する。
相違点;本件考案は、断面三角形のプリズム多数を並び配置した第1のプリズムシートと、該第1のプリズムシートとは異なるシリンドリカルレンズ状のプリズム多数を並び配置し各プリズムの接合部を曲面にした第2のプリズムシートとを配置したのに対し、引用考案は、第一シートと、該第一シートと同じ、断面三角形のプリズム多数を並び配置した第二シートとを配置した点。
上記相違点について検討する。
本件考案は、上記相違点の構成を具備する(換言すれば、異なる種類のプリズムシートを組み合わせる)ことによって、明細書の【0013】に記載された「拡散部材3を出た拡散光は、第1のプリズムシート7によって拡散板3に垂直な方向に向けられ更に第2のプリズムシート8によりわずかに屈折される。これによって、ほとんどの光が液晶表示板などの表示板に入射し明るい画像を観察出来、又斜めの方向での観察も可能になる。」という格別の作用効果を奏するものである。
したがって、本件考案は、甲第1号証に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたとすることはできない。
4.むすび
以上のとおりであるから、実用新案登録異議申立ての理由及び証拠によっては本件請求項1に係る考案の実用新案登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 1999-10-19 
出願番号 実願平5-35180 
審決分類 U 1 651・ 537- Y (G02F)
U 1 651・ 121- Y (G02F)
最終処分 維持    
前審関与審査官 吉野 公夫  
特許庁審判長 小林 邦雄
特許庁審判官 稲積 義登
青山 待子
登録日 1998-12-04 
登録番号 実用登録第2590227号(U2590227) 
権利者 株式会社エンプラス
埼玉県川口市並木2丁目30番1号
考案の名称 面光源装置  

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