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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01R
管理番号 1009153
審判番号 審判1999-2748  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2000-08-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-02-25 
確定日 1999-12-06 
事件の表示 平成3年実用新案登録願第10304号「コネクタ」拒絶査定に対する審判事件(平成4年9月16日出願公開、実開平4-106854)について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.本願は、平成3年2月28日の出願であって、その考案は、平成9年5月28日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものと認める。
「コネクタ本体に複数の端子を取り付け、該コネクタ本体の上面に上下動自在のカバーを装着してスプリングにより上方へ付勢し、該カバーを押圧することにより該端子がカバーの窓から露出して他のコネクタの端子に接続できるようにし、更に、該カバーを金属にて形成し、該カバーを付勢するスプリングにアースに接続する接続部を設け、該スプリングにてカバーとアースとを導通できるように構成されたコネクタにおいて、前記カバーはその一端部をコネクタ本体の前部に上下動自在に枢着されており、一方、前記スプリングは捩りスプリングにて形成され、該捩り部位がコネクタ本体内側面の前後方向略中間部位に位置するように取付けられ、且つ、該捩りスプリングの一側部はコネクタ本体に設けた係止部へ係止すると共に、他側部を前記カバーの内側面に当接して該カバーを上方へ付勢したことを特徴とするコネクタ。」
2.これに対して、原査定の拒絶理由に引用された実願平1-56260号(実開平2-146497号)のマイクロフィルム(以下「引用例」という。)には、「静電気防止コネクター」に関して以下のことが記載されている。
▲1▼「本考案は、このような問題を解決した奥行きが短く、しかもコンタクトを確実に保護でき、更に静電気の流入も防止できるコネクターを提供することを目的とする。」(明細書第3頁第9?12行)
▲2▼「セット側コネクター100のボディ110は、その正面の両側部に側板111を有する。側板11lの下部内面には、カバー130に対する係止部112が形成されており、側板111の内側には、スプリング140を収容するための溝部113が形成されている。溝部113はボディ110の下面に延在している。溝部113の上方には、カバー130及びスプリング140を保持するための両側に突出したピン部114が設けられている。ボディ110の溝部113間には、コンタクト120を保持するための複数の凹部115が所定の間隔で形成されている。個々の凹部115は下方に開口しており、更に、その下部はスリット116を通じて正面側に開口している。」(明細書第5頁第14行?第6頁第6行)
▲3▼「コンタクトを保護するカバー130は、金属板からなり、コンタクト120の接点部122が挿通する複数のスリット131を有する。カバー130の上部両側には丸穴132が、また下部両側には突出部133がそれぞれ設けられている。丸穴132はボディ110のピン部114に係合しており、これにより、カバー130はボディ110正面の側板111間にピン部114を支点として回動自在に保持されている。突出部133はボディ110の係止部112に係合して、カバー130の回動角度を制限している。突出部133が係止部112に係合した状態では、コンタクト120の接点部122はカバー130の内側に位置する。
カバー130を付勢するスプリング140は略V状で、弾性を有する金属線にて形成されている。該スプリング140は、その頂部がボディ110の係止部112に係止されることにより、ボディ110とカバー130との間に保持されており、これにより、カバー130は突出部133が係止部112に係合した状態に付勢される。スプリング140の一辺はカバー130の背面に接触しており、他辺はボディ110の溝部113に挿入されている。他辺の端部は、コンタクト120の接続部123と共にボディ110の背面側に延出してアース端子141とされている。
着脱側コネクター200は、絶縁材料からなる板状のボディ210と、ボディ210に保持された複数のコンタクト220とを備えている。」(明細書第6頁第18行?第8頁第4行)
3.本願考案と引用例に記載された考案とを対比する。
引用例に記載の、▲1▼セット側コネクター100、▲2▼コンタクト120、▲3▼カバー130、▲4▼スプリング140、▲5▼スリット131、▲6▼着脱側コネクター200、▲7▼コンタクト220、▲8▼アース端子141は、本願考案における、▲1▼´コネクタ本体、▲2▼´端子、▲3▼´カバー、▲4▼´捩りスプリング、▲5▼´窓、▲6▼´他のコネクタ、▲7▼´他のコネクタの端子、▲8▼´接続部にそれぞれ相当する。
さらに、引用例には、カバー130が金属で形成されていること、さらに、「スプリング140の一辺はカバー130の背面に接触しており、他辺はボディ110の溝部113に挿入されている」ことが記載されている。
そして、このものは、溝部113とボディ110とによりスプリングの係止部を構成しているものと認める。
そうすると、両者は、「コネクタ本体に複数の端子を取り付け、該コネクタ本体の上面に上下動自在のカバーを装着してスプリングにより上方へ付勢し、該カバーを押圧することにより該端子がカバーの窓から露出して他のコネクタの端子に接続できるようにし、更に、該カバーを金属にて形成し、該カバーを付勢するスプリングにアースに接続する接続部を設け、該スプリングにてカバーとアースとを導通できるように構成されたコネクタにおいて、前記カバーはその一端部をコネクタ本体の前部に上下動自在に枢着されており、一方、前記スプリングは捩りスプリングにて形成され、該捩りスプリングの一側部はコネクタ本体に設けた係止部へ係止すると共に、他側部を前記カバーの内側面に当接して該カバーを上方へ付勢したことを特徴とするコネクタ。」である点で実質的に一致するものであり、一方、以下の点で相違するものと認める。
(相違点)
本願考案が、「捩り部位がコネクタ本体内側面の前後方向略中間部位に位置するように取り付けられ」ているのに対して、引用例に記載の考案では、捩り部位がセット側コネクター100の前後方向略中間部位に位置するように取り付けられていない点。
4.そこで、上記相違点について検討する。
本体およびカバーとから成るコネクターにおいて、スプリングの回動位置を、カバーの回動支点よりも、本体内側面の前後方向略中間位置側とすることは、本願出願前周知の技術である(例えば、原審の拒絶査定において周知技術として提示された実願昭61-34101号(実開昭62-147019号)のマイクロフィルムを参照のこと)。
そして、引用例に記載の考案に、上記周知技術を適用し、スプリングの捩換り部位をコネクタ本体内側面の前後方向略中間部位に位置するように取り付けることは、当業者が適宜なし得るものである。
したがって、本件請求項1に係る考案は、周知技術を考慮すると、引用例に記載の考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものというべきである。
5.以上のとおりであるから、本願考案は、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1999-10-08 
結審通知日 1999-10-26 
審決日 1999-10-22 
出願番号 実願平3-10304 
審決分類 U 1 8・ 121- Z (H01R)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 漆原 孝治  
特許庁審判長 青山 紘一
特許庁審判官 長▼崎▲ 洋一
和泉 等
考案の名称 コネクタ  
代理人 林 孝吉  
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