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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01R
管理番号 1009154
審判番号 審判1999-4418  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2000-08-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-03-24 
確定日 2000-01-14 
事件の表示 平成3年実用新案登録願第60740号「同軸コネクタ」拒絶査定に対する審判事件(平成5年1月29日出願公開、実開平5-6751)について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.本願考案
本願は、平成3年7月8日に出願されたものであって、その請求項1に係る考案は、補正された明細書及び図面の記載からみて、その実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された次の通りのものと認める(以下、「本願考案」という。)。
「基端部に取付フランジを有する筒状の外部導体と、この外部導体内の中心位置に絶縁体を介して支持される中心導体とを備える同軸コネクタにおいて、前記外部導体を筒状部と取付フランジとで別体に構成し、前記取付フランジは平板状に形成され、前記取付フランジに開設した嵌入穴に前記筒状部を圧入させて両者を一体化するとともに、前記取付フランジと前記筒状部の一方に設けた突部と他方に設けた凹溝との係合により、前記取付フランジと前記筒状部との軸回り方向が係止される構成としたことを特徴とする同軸コネクタ。」
2.引用刊行物記載の考案
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願の日前である平成1年11月6日に頒布された「実願昭63-56076号(実開平1-159377号)のマイクロフィルム」(以下「引用刊行物1」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。
「取付プレート(12)は、第6図に示すように、略矩形の金属板で、片端の中央部に一体に延在させた断面L形の舌片(17)と、他の片端部に長穴状の係止穴(18)及び位置決め用の丸穴(19)を有し、中央部にF型コネクタ(11)が貫通して固定される。F型コネクタ(11)は第8図及び第9図のものと同一構造のものでよく、内方接続用円筒部(11a)と外方接続用円筒部(11b)とフランジ部(11c)を有し、内方接続用円筒部(11a)が取付プレート(12)の中央部を貫通してかしめ法等で固定される。」(明細書第7頁第1行?第11行)
この記載事項及び図面に示された事項によると、引用刊行物1には「基端部に取付フランジ(「取付プレート(12)」が相当)を有する筒状の外部導体と、この外部導体内の中心位置に絶縁体を介して支持される中心導体とを備える同軸コネクタ(「F型コネクタ(11)」が相当)において、前記外部導体を筒状部と取付フランジとで別体に構成し、前記取付フランジは平板状に形成され、前記取付フランジに開設した嵌入穴に前記筒状部をかしめ法等で固定して両者を一体化したことを特徴とする同軸コネクタ。」が記載されているものと認められる。
また、同じく引用された、本願の出願の日前である昭和62年4月10日に頒布された「実願昭60-151033号(実開昭62-58874号)のマイクロフィルム」(以下「引用刊行物2」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。
「1はコネクタの取付部であり、2はコネクタ本体である。取付部1は、絶縁材によってフランジ状に形成してあり、その中央の円筒部1aにコネクタ本体2を嵌着してある。取付部1のフランジ状の周辺つば部1bには、パネル3との固着部、例えばボルト等(図示せず)を係止するための孔1cが設けてある。」(明細書第3頁第16行?第4頁第4行)
この記載事項及び図面に示された事項によると、引用刊行物2には「取付フランジ(「取付部1」が相当)に開設した嵌入穴に前記筒状部(「コネクタ本体2」が相当)を圧入させて両者を一体化することを特徴とする同軸コネクタ。」の考案が記載されているものと認められる。
3.対比
本願考案と、引用刊行物1に記載の考案を対比すると、両者は、「基端部に取付フランジを有する筒状の外部導体と、この外部導体内の中心位置に絶縁体を介して支持される中心導体とを備える同軸コネクタにおいて、前記外部導体を筒状部と取付フランジとで別体に構成し、前記取付フランジは平板状に形成され、前記取付フランジに開設した嵌入穴に前記筒状部を固定し両者を一体化したことを特徴とする同軸コネクタ。」である点で一致しており、一方、
(1)本願考案は、「取付フランジに開設した嵌入穴に前記筒状部を圧入させて両者を一体化」しているのに対し、引用刊行物1に記載された考案では、「かしめ法等で固定して両者を一体化」している点、及び
(2)本願考案は「前記取付フランジと前記筒状部の一方に設けた突部と他方に設けた凹溝との係合により、前記取付フランジと前記筒状部との軸回り方向が係止される構成とし」ているのに対し、引用刊行物1には特に回り方向の係止について記載されていない点で、それぞれ相違する。
4.当審の判断
上記相違点(1)について検討すると、「取付フランジに開設した嵌入穴に前記筒状部を圧入させて両者を一体化」する点は、引用刊行物2記載されており、これを、引用刊行物1に適用することに格別の困難性は認められない。
また、相違点(2)について検討すると、「同軸コネクタ」が相手方コネクタとネジにより結合するものである以上、「取付フランジ」に固定するに際して回転してはならないことは自明のことであり、回り止めのための手段として「一方に設けた突部と他方に設けた凹溝との係合」をさせる等の構造を追加することは、一般的な機械要素の技術分野において周知慣用された技術である(例えば、実開昭62-172817号公報、実開昭64-35494号公報、実開昭61-86190号公報、実開昭61-146613号公報等参照)から、本願考案において、回り止めの手段として「前記取付フランジと前記筒状部の一方に設けた突部と他方に設けた凹溝との係合により、前記取付フランジと前記筒状部との軸回り方向が係止される構成」とする程度のことは、当業者であればきわめて容易に採用することができたものと認められる。
5.むすび
したがって、本願考案は、引用刊行物1、2に記載された考案及び周知慣用された技術に基づいて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとするのが相当であって、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1999-11-09 
結審通知日 1999-11-26 
審決日 1999-11-30 
出願番号 実願平3-60740 
審決分類 U 1 8・ 121- Z (H01R)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 深沢 正志小川 謙丸山 英行  
特許庁審判長 岡田 幸夫
特許庁審判官 藤本 信男
和泉 等
考案の名称 同軸コネクタ  
代理人 鈴木 章夫  
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