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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B65D
管理番号 1010432
審判番号 審判1998-7921  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2000-09-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-05-14 
確定日 2000-01-26 
事件の表示 平成4年実用新案登録願第27211号「カード付き封筒」拒絶査定に対する審判事件(平成5年11月2日出願公開、実開平5-81038)について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 I.本願考案
本願は、平成4年3月31日の出願であって、その請求項1に係る考案は、平成11年10月8日付手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、上記平成11年10月8日付手続補正書の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。
「所定枚数の封筒中紙を封筒内に綴じ合わせ、所定の封筒中紙の上面側に、正カードと、この正カードに表示される情報のうち少なくとも一つを表示する控カードを剥離可能に設けたことを特徴とするカード付き封筒。」
II.引用例の記載
これに対して、当審において拒絶の理由に引用した実願昭56-27641号(実開昭57-140337号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献1」という)には下記の事項が記載されている。
▲1▼「クレジットシステムにおけるクレジットカードは、カードの有効期間が決められており、たとえば1年間後には新たなクレジットカードをクレジット会社から会員に送付する必要がある。このため、従来から会員であった者へのカード再交付にあっては会員名、住所等を電算機に記録しておき、カード送付用封筒をプリンターにかけ、住所、氏名等の必要事項を印字した後、カードを封入し郵送するといった方法が知られている。本考案は、上記の封筒の改良に関するもので確実にクレジットカードを封入し、また開封後の照合、確認および封筒中紙の取り出し等を容易に行なえる封筒を提供する。」(第2頁第6?18行)
▲2▼「第1図は、本考案の封筒(1)の分解斜視図である。封筒上紙(2)と封筒中紙(3)と封筒下紙(4)とが順に重ね合わされており、封筒上紙(2)は、封筒中紙(3)と封筒下紙(4)より横の長さが短かく、封筒上紙(2)と封筒中紙(3)及び封筒下紙(4)の重合する三端辺に沿って各々接着部(5)が設けられていて、封筒上紙(2)の送り穴(6)の反対側に封入口(7)が設けられている。」(第2頁第21行?第3頁第7行)
▲3▼「次に本考案の封筒(1)の使用方法について説明すると、封筒(1)をプリンター等にセットした後住所、氏名等を封筒上紙(2)上に印字し必要事項を記入する。その後、クレジットカード(17)等にエンボスされた氏名と封筒上紙上の印字された氏名とを照合確認し、カード収納袋(14)にクレジットカード(17)を入れ、両面接着テープ(9)をはがした後に、第4図示のごとく折り用ミシン目(10)を折りかえし封筒中紙(3)の両面接着テープ剥離後の部分を封筒上紙に押圧し接着する。」(第4頁第13行?第5頁第2行)
▲4▼「なお、封筒中紙(3)上には、第6図示の如く、クレジットカード(17)についてのお知らせ等各種の印刷(17)及び、封筒上紙(2)からの印字圧によるノーカーボン複写等が行なえるようにし必要事項を複写することもできる。」(第5頁第11?15行)
III.対比・判断
ここで、本願の請求項1に係る考案(以下、「本願考案」という。)と上記引用文献1に記載の考案(以下、「引用考案」という。)とを対比する。
上記記載▲2▼より、「封筒上紙(2)と封筒中紙(3)と封筒下紙(4)とが重ね合わされて」「封筒上紙(2)と封筒中紙(3)及び封筒下紙(4)の重合する三端辺に沿って各々接着部(5)が設けられて」いるのであるから、引用考案も「封筒中紙を封筒内に綴じ合わせ」たものである。また、上記記載▲3▼より「(封筒中紙に設けた)カード収納袋(14)にクレジットカード(17)を入れ」るものであることがわかり、第1図を参照すれば、該カード収納袋は中紙の上側に設けられていることは明らかであるから、引用考案も「封筒中紙の上面側に、正カード」を設けるものである。上記記載▲1▼▲3▼▲4▼より、引用考案はクレジットカード送付用封筒であって、会員名、住所等の必要事項について「開封後の照合、確認」を容易に行うことも目的とするものであること、該必要事項は中紙上に複写されることが記載されており、また、上記必要事項に会員番号等も含みうることは「クレジットカード」の当業者には自明の事項といえるから、引用考案においては中紙の一部が控えカードとなり得るものである。そして、第1図、第6図を参酌すれば、上記必要事項は中紙の上側に記載されていることは明らかであるから、引用考案も「中紙の上面側に、正カードに表示される情報のうち少なくとも一つを表示する控カードを設けた」ものである。
したがって、本願考案と引用考案は、
「封筒中紙を封筒内に綴じ合わせ、封筒中紙の上面側に、正カードと、この正カードに表示される情報のうち少なくとも一つを表示する控カードを設けたカード付き封筒。」
である点で一致し、次の2点で相違している。
(1)本願考案は正カードを中紙に剥離可能に設けたものであるのに対して、引用考案は正カードを中紙上面側に設けた袋に収納したものである点。
(2)本願考案は控えカードを中紙に剥離可能に設けたものであるのに対して、引用考案は控えカードを中紙上面に直接設けたもの、すなわち中紙の一部を利用して設けたものである点。
上記相違点について検討する。
カードの技術分野においては、カードの郵送時にカードを台紙シートに剥離可能に貼り付けて封筒に挿入して送ることは周知の技術である。(必要とあれば、実願昭63-58470号(実開平1-162185号)のマイクロフィルムおよび実願平1-36657号(実開平2-126878号)のマイクロフィルム参照)
したがって、上記相違点(1)については、正カードを袋に収納して中紙上側に設けることに換えて中紙上側に剥離可能に設けるようにすることは、単なる周知技術への転換に過ぎず当業者がきわめて容易になし得たことと認められる。また、それによって格別の効果が生じるものとも認められない。
同様に(2)の相違点についても、控えカードを中紙の一部を利用して設けることに換えて中紙上側に剥離可能に設けるようにすることは、単なる周知技術への転換に過ぎず当業者がきわめて容易になし得たことと認められる。また、それによって格別の効果が生じるものとも認められない。
IV.むすび
以上のとおりであって、この出願の請求項1に係る考案は、引用文献1に記載の考案及び本願出願前周知の技術事項に基づいて当業者がきわめて容易に発明をすることができたものであると認められ、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1999-12-10 
結審通知日 1999-11-26 
審決日 1999-11-29 
出願番号 実願平4-27211 
審決分類 U 1 8・ 121- WZ (B65D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 渡邊 豊英  
特許庁審判長 村本 佳史
特許庁審判官 杉原 進
森林 克郎
考案の名称 カード付き封筒  
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