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審決分類 審判 全部申し立て   B62D
管理番号 1010529
異議申立番号 異議1999-70384  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2000-09-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-02-01 
確定日 2000-01-17 
異議申立件数
事件の表示 実用新案登録第2577542号「乗用型移動農機のボンネット構造」の実用新案に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 実用新案登録第2577542号の実用新案登録を維持する。
理由 1 本件考案
本件実用新案登録第2577542号の請求項1に係る考案(平成4年7月2日出願、平成10年5月15日設定登録。)は、実用新案登録明細書及び図面の記載からみて、その実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの次のものと認める。
「上端部にステアリングホイールが設けられるステアリングコラムの前方に形成される前低後高状の部位を開閉するためのボンネツトを設けるにあたり、該ボンネツトを、前側面部と左右両側面部とを有し、後方を開口することで上端縁に凹部を有するよう平面視で略コ字形に形成し、かつ前記左右両側面部のステアリングホイール側部位に回動支点を位置させて、後方上方へ開放したときに前記凹部にボンネツトの後方部材が入り込むように構成したことを特徴とする乗用型移動農機のボンネツト構造」
2 申立ての理由の概要
申立人山本進は、証拠として甲第1号証(特開平3-292274号公報),甲第2号証(特開平4-173480号公報),甲第3号証[実願昭61-93535号(実開昭62-203787号)のマイクロフィルム写し]及び甲第4号証[実願平4-52453号(本件公開公報:実開平6-6171号)のCD-ROM写し]を提出し、本件請求項1に係る考案の登録は、甲第1号証または甲第2号証に記載された考案と同一、またはこれらと甲第3号証に記載された考案に基づいてきわめて容易に考案をすることができたものであるから取り消されるべきである旨主張している。
3 証拠の記載内容
(1)甲第1号証の記載
甲第1号証には、トラクタの天井ボンネットが示され、その第1,2,6図から見るとボンネットは、天井部分と両側面部から成り、後端縁に回避凹部1aが形成され、枢支部23で後方上方へ開放したとき、タンク36及びタンクカバー38を回避するようになっている。
(2)甲第2号証の記載
甲第2号証には、農用トラクタのボンネットが示され、その図面から見ると上面部,前面部及び側面部とからなり、後方上方ヘボンネットを開放したとき、左右の側壁(6a)に掛かる機体の後部パネル5を回避できるような後方形状になっている。
(3)甲第3号証の記載
甲第3号証には、乗用型移動農機のボンネツトが示され、その図面から見ると上面部と側面部とからなり、上面部後端縁に凹部が形成され、ボンネットに掛かる燃料タンク5及び計器パネル6を前方回動時に回避できる構成になっている
4 対比・判断
本件考案と甲第1ないし3号証に記載の考案とを対比する。
甲第1ないし3号証に記載の考案は、いずれも天井あるいは上面部のあるボンネットに関するものであり、本件考案のように前側面部と左右両側面部とから成るものではない、したがって、その形状も本件考案のように平面視で略コ字形に形成したものではない。
更に、甲第1ないし3号証に示された凹部は当然のことながらボンネット後端縁に設けたものであり、本件考案のように上端縁に設けたものではない。
よって、前側面部と左右両側面部とから成る平面視で略コ字形の形状と上端縁に凹部を設けたものは、甲第1ないし3号証のいずれにも示されていないし、またこれを示唆する記載もない。
そして、本件考案は該前側面部と左右両側面部とから成る平面視でコ字形の形状と上端縁に設けた凹部により、ボンネットに掛からない後方部材までボンネットを入り込ませることができるため、その開放量を大きく確保できる効果を有するものであるから、本件考案は甲第1ないし3号証に記載の考案と同一またはこれらから当業者がきわめて容易に推考しうるものではない。
5 申立人の主張について
申立人山本進は、
a 甲第2号証には、「平面視で後方に開口された『凹部』が形成され〈中略〉該『凹部』は平面視で“コ字形”である」ボンネットが示されているから本件考案と同一であり、また、甲第3号証に示された「後方上端が平面視で略“コ字形”に形成」された構成と甲第1号証の回避凹部を有し後方上方へ開放されるボンネットの構成から本件考案はきわめて容易に想到しうると主張し、さらに、また、
b 「平面視で略“コ字形”の形状」は本件公開公報である甲第4号証の図2(平面図)から読みとれない旨主張している。
しかしながら、
aで主張の『凹部』について判断すると、本件考案の『凹部』は甲第1及び第2号証に示されているような平面視で後方に開放されたものではなく、本件公開公報第6図の14cの符号で指示された凹部、即ち上端縁に設けた『凹部』であり、申立人は、本件考案の『凹部』とは違う構成の『凹部』を基に主張している。
さらに、“コ字形”であるのは凹部であるように主張しているが、“コ字形”であるのは前側面部と左右両側面部からなるボンネット自体であるから、申立人は、本件考案とは違う対象物を“コ字形”と称して主張している。
よって、上記aの点に関する申立人の主張を採用することはできない。
bの点に関しては、上記本件公開公報第6図(斜視図)から、前側面部と左右両側面部からなるボンネット自体が「平面視で略コ字形の形状」であることは明白であるから、上記bの点に関する申立人の主張を採用することはできない。
6 むすび
したがって実用新案登録異議申立ての理由及び証拠によっては本件考案についての実用新案登録を取り消すことはできない。
また、他に本件考案についての実用新案登録を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 1999-12-22 
出願番号 実願平4-52453 
審決分類 U 1 651・ 121- Y (B62D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 山内 康明  
特許庁審判長 粟津 憲一
特許庁審判官 鈴木 久雄
鈴木 法明
登録日 1998-05-15 
登録番号 実用登録第2577542号(U2577542) 
権利者 三菱農機株式会社
島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
考案の名称 乗用型移動農機のボンネット構造  
代理人 北村 修一郎  
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