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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B65C
管理番号 1014938
審判番号 審判1998-16415  
総通号数 11 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2000-11-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-10-16 
確定日 2000-01-26 
事件の表示 平成5年実用新案登録願第66073号「ラベリング装置」拒絶査定に対する審判事件(平成7年6月23日出願公開、実開平7-33812)について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.手続の経緯・本願考案
本願は、平成5年12月10日の出願であって、その請求項1に係る考案は、平成10年11月13日付け手続補正書により補正された実用新案登録請求の範囲に記載された次のとおりのものと認める。
「【請求項1】 感熱接着剤(1a)が設けられたラベル(2)を、該感熱接着剤(1a)が表面となるように保持する保持体(7)と、該保持体(7)に保持されたラベル(2)の感熱接着剤(1a)を加熱して粘着性を発揮させるための加熱装置(18)とを備え、供給装置(20)により供給されるラベル装着対象物(21)に、粘着性が発揮された感熱接着剤(1a)を介してラベル(2)を貼着可能としたラベリング装置において、前記保持体(7)には、ラベル(2)を真空吸引により吸着するための吸引孔(8)が設けられ、しかも、前記加熱装置(18)は波長が0.8μm?2μmの近赤外線を放射するタングステンフィラメントを発熱体とするハロゲンランプ(13)を備え、前記供給装置(20)によるラベル装着対象物(21)の送り速度に応じてハロゲンランプ(13)の放射熱量を制御するための制御装置(30)が設けられてなることを特徴とするラベリング装置。」(以下、「本願考案」という。)
2.引用例
これに対して、原審の拒絶の理由に引用された特開昭53-127300号公報(以下「引用例」という。)には、レッテル貼機に関する考案であって、「(1)長円形断面の反射鏡とその長円形反射鏡の1つの焦点線にその軸線を配置された赤外線放射要素を有する加熱器、熱封接着剤がついているレッテル用のマガジン、および個々のレッテルをマガジンからレッテルを貼るべき物品へ加熱器経由で各レッテルに長円形反射鏡の第2焦点線を通過させてかつ接着剤とともに加熱器要素の方へ移送するための移送手段を含むレッテル貼機。 ‥‥中略‥‥。
(9)要素の温度をレッテル貼り速さの関数として変えるためにフィードバック制御システムが備えられている特許請求の範囲第1項ないし第8項のどれか1つに記載のレッテル貼機。
(10)加熱器を通過することによりレッテル上の接着剤が溶融したことを検出するために加熱器の近傍に接着剤状態センサが配置されている特許請求の範囲第9項記載のレッテル貼機。
‥‥中略‥‥。
(13)加熱器が要求される温度に維持される”待機”様式に機械を置くためにレッテル入口センサがカウンタスイッチに鎖交されている特許請求の範囲第12項記載のレッテル貼機。
(14)移送手段の過熱が起らないように、加熱器スクリーンにより限定される開口を閉じるために可動シャッタが備えられている特許請求の範囲第13項記載のレッテル貼機。」(特許請求の範囲)、「レッテル保持用パッドは、レッテルが送りウォーム12の端でびん10の上に順番に巻かれるまでレッテル15が吸込みにより保持されることができるように吸込開口28も備えている。」(第4頁下右欄18行?同左欄2行)、及び「赤外線要素31は炭化けい素抵抗加熱器要素であり、それは1500℃で作業させられることができ、機械が高速で作業することを可能にする。しかし機械は低速および中速で作業することも要求されるので、要素31の温度をレッテル貼付速さの関数として変えるためのフィードバック制御システムが備えられている。」(第5頁上左欄17行?右欄3行)が、記載されている。
3.対比
そこで、本願考案と引用例に記載された考案とを対比すると、引用例記載の考案の「熱封接着剤がついているレッテル」、「貼るべき物品」、「放射要素を有する加熱器」、「レッテル貼機」、「放熱要素の温度をレッテル貼り速さの関数として変えるためにフィードバック制御システム」、「レッテル保持用パッド」、「吸込開口」は、それぞれ、本願考案の「感熱接着剤が設けられたラベル」、「ラベル装着対象物」、「加熱装置」、「ラベリング装置」、「ラベル装着対象物の送り速度に応じて放熱量を制御するための制御装置」、「保持体」、「吸引孔」に相当するものと認められるから、両者は、「感熱接着剤(1a)が設けられたラベル(2)を、該感熱接着剤(1a)が表面となるように保持する保持体(7)と、該保持体(7)に保持されたラベル(2)の感熱接着剤(1a)を加熱して粘着性を発揮させるための加熱装置(18)とを備え、供給装置(20)により供給されるラベル装着対象物(21)に、粘着性が発揮された感熱接着剤(1a)を介してラベル(2)を貼着可能としたラベリング装置において、前記保持体(7)には、ラベル(2)を吸引により吸着するための吸引孔(8)が設けられ、前記供給装置(20)によるラベル装着対象物(21)の送り速度に応じて前記加熱装置の加熱要素の放射熱量を制御するための制御装置(30)が設けられてなることを特徴とするラベリング装置。」である点で一致し、次の▲1▼、▲2▼の点で相違(以下、「相違点」という。)する。
▲1▼.本願考案では「ラベル(2)を真空吸引により吸着する」としているのに対して、引用例の考案では真空吸引手段が明記されていない点。
▲2▼.本願考案では、「加熱装置(18)は波長が0.8μm?2μmの近赤外線を放射するタングステンフィラメントを発熱体とするハロゲンランプ(13)を備え」ているのに対して、引用例の考案では加熱装置の赤外線要素として炭化けい素抵抗加熱器要素を備えるようになっている点。
4.当審の判断
上記▲1▼、▲2▼の相違点について検討する。
▲1▼の点については、吸引手段として真空吸引手段を用いることは本願の出願時点で当業者の周知であることと認められるから、これを引用例の刊行物に適用して、▲1▼の点を想到することに格別の創意工夫を要するとは認めがたい。
▲2▼の点について検討すると、一般に対象物を加熱する装置において、波長が0.8μm?2μmの近赤外線を放射するタングステンフィラメントを発熱体とするハロゲンランプを用いることは、原査定において周知例として開示した特開昭63-281181号公報に「ハロゲンランプヒータの輻射エネルギのピーク値が1.2μmの波長の近傍に存在する」(第2頁下右欄2行?4行)ことが開示されているように、本願考案出願時において加熱手段として周知・慣用の手段であると認められる。
よって、引用例の炭化けい素抵抗加熱器要素に替えて、この周知・慣用の加熱手段を適用して上記▲2▼の点を想到することに格別の創意工夫を要するとは認めがたい。
さらに、これらの周知・慣用の手段を組み合わせて引用例の刊行物に適用することを検討しても、組み合せて適用することが格別困難なことであるとは認められないから、相違点▲1▼、▲2▼を想到することに格別の創意工夫を要するとは言えない。
また、本願考案の効果も、引用例の考案に記載された事項及び本願出願前周知のハロゲンランプを用いた加熱装置の技術的事項から当業者であれば当然に予測できる範囲内のものである。
5.むすび
したがって、本願考案は、本願の出願前日本国内において頒布された刊行物である引用例および、本願の出願前に周知・慣用である技術的事項に基づいて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものと認められるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1999-10-25 
結審通知日 1999-11-09 
審決日 1999-11-30 
出願番号 実願平5-66073 
審決分類 U 1 8・ 121- Z (B65C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 森林 克郎原 慧  
特許庁審判長 村本 佳史
特許庁審判官 市野 要助
杉原 進
考案の名称 ラベリング装置  
代理人 藤本 昇  
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