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審決分類 審判 全部申し立て   G10G
審判 全部申し立て   G10G
管理番号 1018551
異議申立番号 異議1997-72799  
総通号数 13 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2001-01-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 1997-06-11 
確定日 1999-09-06 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 実用新案登録第2519715号「打鍵強度表示装置」の請求項1ないし4に係る実用新案に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 訂正を認める。 実用新案登録第2519715号の請求項1ないし4に係る実用新案登録を維持する。
理由 (1)手続の経緯
実用新案登録第2519715号の請求項1乃至請求項4に係る考案は、平成1年2月7日に実用新案登録出願され、平成8年9月13日にその実用新案登録
の設定登録がなされ、その後、異議申立人澤田了より実用新案登録異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成10年2月13日に訂正請求がされた後、訂正拒絶理由通知がなされ、訂正拒絶理由に対して手続補正書が提出されたものである。
(2)訂正の適否についての判断
ア.訂正請求に対する補正の適否について
実用新案登録権者は、訂正図面(第7図)を訂正前の図面に戻し、訂正請求書中の「▲8▼訂正事項h」に関する記載を削除する補正をするものであり、当該訂正請求に対する補正は、訂正請求書の要旨を変更するものでなく、平成6年法律116号附則第9条第2項の規定により準用され、同附則第10条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する同法第131条第2項の規定に適合する。
イ.訂正の内容
実用新案登録権者が求めている訂正の内容は以下の通りである。
a.実用新案登録請求の範囲の請求項1に係る記載
「(1)音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして表示する指令を前記複数の表示手段へ出力する表示制御手段とを具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。」を、
「(1)音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて音高情報および打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。」
と訂正する
b.実用新案登録請求の範囲の請求項2に係る記載
「(2)音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力する表示制御手段とを具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。」
を、
「(2)音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記音高情報に従った順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。」
と訂正する。
c.実用新案登録請求の範囲の請求項3に係る記載
「(3)打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力する表示制御手段とを具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。」
を、
「(3)打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記入力の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。」
と訂正する。
d.実用新案登録請求の範囲の請求項4に係る記載
「(4)打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、第1の状態と第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で打鍵強度情報を表示する指令を出力するととともに、第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段とを具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。」
を、
「(4)打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力するものであり、さらに、第1の状態と該第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で前記打鍵強度情報を表示する指令を出力するとともに、前記第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段と を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。」
と訂正する。
e.明細書の第2頁下から8行目?同頁最下行に、「上記課題を解決するために、第1図(1)に例示するように、請求項1記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして表示する指令を複数の表示手段Cへ出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項2記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を複数の表示手段Cへ出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項3記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を複数の表示手段Cへ出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項4記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で表示する指令を複数の表示手段Cへ出力するものであって、第1の状態と第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で打鍵強度情報を表示する指令を出力するととともに、第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段Bとを具備している。」
とあるのを以下の文に訂正する。
「上記課題を解決するために、第1図(1)に例示するように、請求項1記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて音高情報および打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項2記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記音高情報に従った順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項3記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記入力の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項4記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力するものであり、さらに、第1の状態と該第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で前記打鍵強度情報を表示する指令を出力するとともに、前記第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段Bとを具備している。」
f.明細書の第3頁第1行目?同頁第5行目に、
「「作用」
演奏情報入力手段Aによって音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報が入力される。表示制御手段Bは、この入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じて、打鍵強度情報を複数の表示手段Cに表示させるための指令を出力する。そして、複数の表示手段Cは、その指令に従って複数の打鍵強度情報を所定の状態で表示する。」
とあるのを以下の文に訂正する。
「「作用
演奏情報入力手段Aによって音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報が入力される。表示制御手段Bは、N個の演奏情報について、この入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じてもしくは所定の順序で、打鍵強度情報やこれと組にされた音高情報を一定方向に蓮設されたN個の連続する表示手段Cの一方から他方に向けて順に表示させるための指令を出力する。そして、複数の表示手段Cは、その指令に従って複数の打鍵強度情報を所定の状態で表示する。」
g.明細書の第29頁第10行目?同頁下から3行目に、
「この考案によれば、音 高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、複 数の表示手段と、入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情 報又は入力順序に応じて、打鍵強度情報を複数の表示手段に表示させるための指令を出力する表示制御手段とを具備したので、演奏情報に含まれる打鍵強度情報… を検出し、音高情報あるいは入力順序に基づいて、複数の鍵の情報を各鍵毎に同 時に所定の態様で視認性良く表示させることができる。
さらに、請求項4記載の考案によれば、打鍵強度情報の表示の態様を第1又は 第2の状態で選択可能とし、そして、第1の状態から第2の状態に移行したとき に第1の状態の内容を表示し続けることができるので、例えば、練習時に、先生の模範演奏による打鍵強度を第1の状態として表示し、生徒の演奏による打鍵強 度を第2の状態として表示すれば、効果的に視覚を利用した比較による演奏の練習を行うことができる。」
とあるのを以下の文に訂正する。
「この考案によれば、音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための 演奏情報入力手段と、一定方向に蓮設された複数の表示手段と、N個の演奏情報につき、入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じてもしくは所定の順序で、打鍵強度情報やこれと組にされた音高情報を連続するN個の表示手段の一方から他方に向けて順に表示させるための指令を出力する表示制御手段とを具備したので、演奏情報に含まれる打鍵強度情報を検出し、音高情報あるいは入力順序に基づいて、複数の鍵の情報を各鍵毎に同時に所定の態様で視認性良く表示させることができる。
さらに、請求項4記載の考案によれば、打鍵強度情報の表示の態様を第1の状憩又はこの第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態で選択可能とし、そして、第1の状態から第2の状態に移行したときに第1の状態の内容を表示し続けることができるので、例えば、練習時に、先生の模範演奏による打鍵強度を第1の状態として表示し、生徒の演奏による打鍵強度を第2の状態として表示すれば、効果的に視覚を利用した比較による演奏の練習を行うことができる。」
イ.訂正の目的の適否及び拡張・変更の存否
上記a.の訂正は、請求項1に記載された「表示手段」及び「表示制御手段」を明細書の記載を基に限定したものであるから、実用新案登録請求の範囲の減縮に相当するものである。
上記b.の訂正は、請求項2に記載された「表示手段」及び「表示制御手段」を明細書の記載を基に限定したものであるから、実用新案登録請求の範囲の減縮に相当するものである。
上記c.の訂正は、請求項3に記載された「表示手段」及び「表示制御手段」を明細書の記載を基に限定したものであるから、実用新案登録請求の範囲の減縮に相当するものである。
上記d.の訂正は、請求項4に記載された「表示手段」「表示制御手段」を明細書の記載を基に限定するとともに、「表示制御手段」において「前記」の追加、「するととともに」という誤記を「するとともに」との訂正及び不明りょうな記載であった「第2の状態」を明りょうになるように訂正したものであるから、実用新案登録請求の範囲の減縮、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明に相当するものである。
上記訂正事項e.?g.は、実用新案登録請求の範囲の訂正に伴って、これと考案の詳細な説明の記載に矛盾がないようにするためのもので、明りょうでない記載の釈明に相当する。
そして、上記いずれの訂正も、実質的に実用新案登録請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
ウ.独立実用新案登録要件の判断
a.引用刊行物
当審は、訂正前の本件請求項1乃至請求項4に係る考案は下記刊行物1乃至4に記載のものに基づいて当業者がきわめて容易に考案することができたものであるとして取消理由を通知したが、当該取消理由で引用した刊行物1乃至4には、次の事項が記載されている。
刊行物1 実願昭62-3300号
(実開昭63-113198号)のマイクロフィルム
「外部から供給される楽音情報の中から複数の楽音情報を検出する検出手段と、複数の表示手段と、前記各表示手段の表示状態を各々前記検出手段の出力に基づいて制御する表示制御手段とを具備する」(第1頁第5-9行)、
「楽音制御データGDは、キーオン/オフデータ、キーコード、イニシャルタッチデータ、エクスプレッションデータ、アフタータッチデータ、音色データ、テンポ情報等からなる。」(第3頁第13-16行)、
「表示板3は、上面にN個のキーからなるキーボードの図面が描かれており、各キー図面の中に発光素子3-1a,3-1b?3-Na,3-Nbが2個ずつ取り付けられている。」(第4頁第11行-第15行)、
「5,6は、イニシャルタッチデータ及びエクスプレッション検出回路であり、入力した楽音制御データGDの中から、イニシャルタッチデータ、音量データを各々検出し、検出結果に対応するレベルの信号Si,Seを各々出力する。この信号Siのレベルは、キータッチが強い程大きくなり、」(第5頁第11-17行)、
「このような直列経路において、電流制御回路10が上記信号Seによって制御され、電流制御回路12-1が上記信号Siによって制御される結果、発光素子3-1aの輝度が制御される。」(第8頁第7-11行)、
「この実施例では、第4図に示すようなケースの正面に種々の照明板を取り付けた楽音情報表示器を用いる。同図において、符号14は、楽音情報表示器であり、ケースが合成樹脂等で形成され、正面に各種の照明板15,16,17,18,19,20,21が取り付けられており、また内部に第2図の楽音情報検出回路2Aが出力した各信号によって制御される表示回路(図示せず)を備えている。(中略)照明板16,17,18は、リング形をしており、透明青色のアクリル板等により形成されている。照明板16,17,18は、リング部分が周上7等分に分画されており、各分画16-1?16-7,17-1?17-7,18-1?18-Nの裏側に、上記表示回路によって駆動されるランプ等の発光素子が各々取り付けられている。(中略)このようにして選択された照明板の分画の番号が、キーの音階によって選択される。そして、選択された分画は、前記楽音制御データGDの内、イニシャルタッチを示すデータに応じて表示の輝度が変えられる。すなわち、選択された分画の発光素子の輝度が前記信号Siによって制御され、信号Siのレベルが大きくなる程輝度が高くなる。」(第8頁第19行-第11頁第4行)
刊行物2 実願昭58-65108号
(実開昭59-170897号)のマイクロフィルム
「音の高さを画素の番地に、音の大きさをその画素の色に対応させるようにして画像を変化させるようにした。」(第2頁第14-16行)
「MIDI方式を適用した鍵板楽器では1つの鍵板(キー)をたたくとそのキーに対応する音の高さに関するデータと、キーがたたかれるときの音の立ち上がりの加速度に関するデータが直列に送出される。(中略)この加速度の大小は音の大きさ大小に対応している。」(第3頁第10-第4頁第3行)、
「以上のように、音の高さを示すデジタル信号aを変換論理回路14Aによって画素の番地ADに換算し、RAM18の同じ番地には、この音の立ち上がり加速度を示すデジタル信号bにより決まる色信号αを記憶する。そしてこのRAM18の内容を表示器20の素査に同期して順次読出し色信号αに対応する色を同じ番地ADの画素に表示する。
第4図は表示器20のブラウン管CRTの表示の一例を示し、3つの音からなる和音をキーボード10に入力した場合には各音に対する画素がその音の大きさに応じた色で輝やくことになる。」(第9頁第1行-第10頁第2行)
刊行物3 特開昭60-177396号公報
「この発明による楽譜表示装置にあっては、演奏情報の中に各演奏音毎に音の強弱情報を含ませておくと共に楽譜表示手段としてカラー表示装置を設ける。そして、このカラー表示装置で演奏音毎に音符を表示する際には、各音符毎にそれに対応する音の強弱情報に基づいて色を付す。
この発明の構成によれば、打鍵の強弱が音符毎に色で表示されるので、演奏内容は打鍵の強弱や音量変化も含めて視覚的に簡単に認識することができ、演奏内容を評価する際に好都合である。」(第1頁右下欄第19行一第2頁左上欄第8行)、
「第1図は、この発明による楽譜表示例を説明するためのものである。カラーCRT(陰極線管)の表示面SCには、例えば緑色で五線譜表、ト音記号、拍子記号(一例として4/4)等が表示され、五線譜表にはピアノのマニュアル演奏又は自動演奏の内容にしたがって、音符N_(1)、N_(2)、N_(3)…、休符、小節線、臨時記号(シャープ、フラット、ナチュラル)等が表示される。この場合、N_(1)?N_(3)等の音符は打鍵の強弱に応じて予め定められた色を有し、例えば音符N_(1)は赤色で、音符N_(2)は青色で、音符N_(3)は黄色でそれぞれ表示される。」(第2頁左上欄第10-20行)
刊行物4 特公昭60-38718号公報
「本発明は歌の自習者に、手本の歌の特徴と、自分の歌の特徴とを視覚的に併行して提示することにより、自分の歌が手本に対してどうずれているかを逐次知ることができ、この表示を手がかりとして、聴覚能力の確認と修正ができ、また発声能力の確認と修正ができるので、短期間に、指導者なくして歌唱力の向上が図れる特徴を有する。」(第2頁第4欄第23-30行)
b.判断
訂正明細書の請求項1乃至4に係る考案(以下、「本件考案1乃至4」という。)と上記刊行物1乃至4に記載されている事項とを対比すると、上記刊行物1乃至4には、本件考案1乃至4がいずれも構成要件としている一定方向に連設された複数の表示手段と、N個の演奏情報について連続するN個の表示手段を用いて表示する点についての記載がなく、またこれを示唆する記載もない。したがって本件考案の他の構成につき検討するまでもなく、本件考案1乃至4が刊行物1乃至4に記載のものから当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとはいえない。
したがって、本件考案は実用新案登録出願の際独立して実用新案登録を受けることができるものである。
エ.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、平成6年法律116号附則第9条第2項の規定により準用され、同附則第10条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第2項及び同条第3項で準用する第126条第2乃至4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
(3)実用新案登録異議の申立てについての判断
ア.本件考案
本件考案1乃至4は、その実用新案登録請求の範囲の請求項1乃至請求項4に記載されたとおりのものである。
イ.申立ての理由の概要
申立人澤田了は、証拠として甲第1号証(前記刊行物1)、甲第2号証(前記刊行物2)、甲第3号証(前記刊行物3)、甲第4号証(前記刊行物4)、甲第5号証(特公昭57-54790号公報)、甲第6号証(「キーボードスペシャル」1985年5月号)、甲第7号証(「キーボードスペシャル」1985年9月号)、甲第8号証(本件考案公開公報及び願書に添付された明細書のマイクロフィルム)をもとに、▲1▼実用新案法第3条第1項第3号又は第2項の規定により、及び▲2▼実用新案法第5条第3項又は第4項の規定により、実用新案登録を取り消すべきもの、と主張している。
ウ.判断
a.申立の理由▲1▼について
「前記(2)ウ.b.判断」に示したように、本件考案は甲第1乃至4号証(刊行物1乃至4)に記載のものから当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとはいえない。また、同様に甲第5乃至7号証にも、本件考案1乃至4がその構成要件としている一定方向に連設された複数の表示手段と、N個の演奏情報について連続するN個の表示手段を用いて表示する点についての記載がなく、またこれを示唆する記載もない。
b.申立の理由▲2▼について
出願当初の明細書第5頁第5行-第6頁第13行(訂正明細書第第5頁第9-26行)には、「第1図(2)に示すLEDアレイ12は、第2図に示すように、棒状のLEDアレイ12-1?12-10によって構成されている。これらのLEDアレイ12-1?12-10は、図示のように横方向に所定距離隔てて並べられている。また、各LEDアレイ12-1?12-10は、各々2列のLEDアレイによって構成されており、図示左側のLEDアレイが赤LEDアレイ12-1R?12-10R、右側のLEDアレイが緑LEDアレイ12-1G?12-10Gとなっている。(中略)次に、第1図(2)に示す液晶表示部13は、第2図に示す長方形の液晶表示窓13-1?13-10によって構成されている。各液晶表示窓13-1?13-10は、各々LEDアレイ12-1?12-10の直下に設けられている。」、出願当初の明細書第10頁第12行-第13頁第7行(訂正明細書第第7頁第18-第8頁22行)には、「▲1▼ステップSa5におけるモード1処理(中略)当該キーの打鍵強度をキー番号の若い順に(低音側のキーから順に)赤LEDアレイ12-1R?12-10Rの左側から表示する。(中略)また、このときCPU4は、LED制御データの出力に伴って、RAM6内のデータバッファに格納されているキーコードを出力インターフェース回路16に供給する。出力インターフェース回路16は、入力されたキーコードに従って、そのキーの音名表示に対応する液晶制御信号を作成し駆動回路18に出力する。駆動回路18は、液晶制御信号に従って液晶表示窓13-1?13-10に音名表示を行う。この音名表示は、例えば「C2」(第2オクターブのC音)、「C3」(第3オクターブのC音)、「D4」(第4オクターブのD音)……等のように、音階名とオクターブとを表示する。上述の処理によって、演奏者は自分が弾いたキーの打鍵強度を音名とともに、視覚によって確認することができる。」なる記載がある。これに対し異議申立人は音名についてはキー番号の若い順に表示することが記載されていないので、「音名と打鍵強度を組にして表示する」ことが記載されていない旨主張しているが、音名と打鍵強度を視覚的に対応させて表示させていることから、「音名と打鍵強度を組にして表示する」ことは自明である。
また、第5図、第7図等のフローチャートは実施例における処理を模式的に表現して煩雑になるのを避けたものであり、詳細な処理内容は実施例に記載されているので、異議申立人の、当業者が容易に実施できる程度に記載されていない旨の主張を採用することはできない。
エ.むすび
以上の通りであるから、実用新案登録異議申立の理由及び証拠によっては本件考案1乃至4の実用新案登録を取り消すことはできない。
また、他に本件考案1乃至4の実用新案登録を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論の通り決定する。
発明の名称 (54)【考案の名称】
打鍵強度表示装置
(57)【実用新案登録請求の範囲】
(1) 音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて音高情報および打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(2) 音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記音高情報に従った順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(3) 打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記入力の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(4) 打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力するものであり、さらに、第1の状態と該第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で前記打鍵強度情報を表示する指令を出力するとともに、前記第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段と を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
【考案の詳細な説明】
「産業上の利用分野」
この考案は、例えば、自動ピアノ等の鍵盤楽器の打鍵強度を知る場合に用いて好適な打鍵強度表示装置に関する。
「従来の技術」
従来、ピアノ等の打鍵強度を見る場合は、打鍵された実際の楽音をマイクロホンに入力し、マイクロホン出力を所定の処理回路によって処理した後に、デシベル[dB]表示していた。
「考案が解決しようとする課題」
しかしながら、従来の打鍵表示においては、例えば、和音演奏時等、複数の鍵を同時に打鍵した場合には、合成された楽音全体の打鍵強度は見ることができるが、各鍵個々には打鍵強度を知ることができないという問題があった。
この考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、打鍵の強度を、各鍵毎に表示することができる打鍵強度表示装置を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」
この考案は、上記課題を解決するために、第1図(1)に例示するように、請求項1記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて音高情報および打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項2記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記音高情報に従った順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項3記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記入力の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項4記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力するものであり、さらに、第1の状態と該第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で前記打鍵強度情報を表示する指令を出力するとともに、前記第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段Bとを具備している。
「作用」
演奏情報入力手段Aによって音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報が入力される。表示制御手段Bは、N個の演奏情報について、この入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じてもしくは所定の順序で、打鍵強度情報やこれと組にされた音高情報を一定方向に連設されたN個の連続する表示手段Cの一方から他方に向けて順に表示させるための指令を出力する。そして、複数の表示手段Cは、その指令に従って複数の打鍵強度情報を所定の状態で表示する。
「実施例」
以下、図面を参照してこの考案の実施例について説明する。
(1:実施例の構成)
第1図(2)は、この考案の一実施例の構成を示すブロック図である。図において、自動演奏ピアノ1は、鍵による演奏情報をMIDI信号として出力するようになっている。このMIDI信号中には、押下された鍵を示すキーコードと、その鍵の打鍵速度を示す打鍵速度データとが含まれている。自動演奏ピアノ1が出力するMIDI信号は、打鍵強度表示装置2内のMIDI信号入力回路3に入力され、ここでタイミング等が調整されて、CPU4に出力されるようになっている。CPU4は、装置各部を制御するもので、ROM5内のプログラムに基づいて動作する。RAM6内には、CPU4のワーキングエリアや各種フラグが設定されており、各種のデータ等が一時記憶されるようになっている。
次に、パネル表示部10は、パネルスイッチ部11、LEDアレイ12および液晶表示部13から構成されている。パネルスイッチ部11は、第2図に示すように、モードスイッチMS1,MS2,MS3およびリセットスイッチRS1によって構成されている。モードスイッチMS1,MS2,MS3およびリセットスイッチRS1は、各々本体の前面左下部分に設けられており、モードスイッチMS1?MS3内には各々背照ランブが設けられている。なお、本実施例における本体の大きさは、高さ350mm、幅450mm、奥行き250mmに設定されている。上記モードスイッチMS1,MS2,MS3は、各々モードを指定するスイッチであり、リセットスイッチRS1は、設定されたモードをリセットする場合および種々の動作をリセットする場合に用いられるスイッチである。これらのスイッチのスイッチ信号は、第1図(1)に示すように、入出力インターフェイス回路15を介してCPU4に入力されるようになっている。
第1図(2)に示すLEDアレイ12は、第2図に示すように、棒状のLEDアレイ12-1?12-10によって構成されている。これらのLEDアレイ12-1?12-10は、図示のように横方向に所定距離隔てて並べられている。また、各LEDアレイ12-1?12-10は、各々2列のLEDアレイによって構成されており、図示左側のLEDアレイが赤LEDアレイ12-IR?12-10R、右側のLEDアレイが緑LEDアレイ12-1G?12-10Gとなっている。赤LEDアレイ12-1R?12-10Rおよび緑LEDアレイ12-1G?12-10Gは、各々縦方向に並ぶ127個のLEDによって構成されており、127レベルが表示し得るようになっている。また、この127レベルに対応して、LEDアレイ12-1の左側には、127段階のゲージが書かれている。LEDアレイ12-1?12-10は、駆動回路17から供給されるLED駆動信号に基づいて動作し、駆動回路17は出力インターフェイス回路16を介して出力されるLED制御信号に従ってLED駆動電流を通電する。また、出力インターフェイス回路16は、CPU4から指令されるLED制御データに従ってLED制御信号を発生する。
次に、第1図(2)に示す液晶表示部13は、第2図に示す長方形状の液晶表示窓13-1?13-10によって構成されている。各液晶表示窓13-1?13-10は、各々LEDアレイ12-1?12-10の直下に設けられている。また、各液晶表示部13は、駆動回路18から供給される液晶駆動電流に基づいて表示を行うようになっている。駆動回路18は出力インターフェイス回路16から供給される液晶制御信号に従って液晶駆動電流を通電する。また、出力インターフェイス回路16は、CPU4から供給される液晶制御データに従って液晶制御信号を発生する。
(2:実施例の動作)
次に、上記構成によるこの実施例の動作を説明する。
第3図は、この実施例におけるメインルーチンの処理を示すフローチャートである。電源が投入されると、同図に示すステップSa1のイニシャライズ処理が行われる。この処理においては、RAM6内の各種レジスタ等がクリアされる。また、実施例においては、モード1、モード2、モード3の3種のモードがあるが、ステップSa1におけるイニシャライズ処理によってモード1が設定される。
一方、電源投入後においては、2.5ms毎に、第4図に示すキースキャンサブルーチンが起動される。このサブルーチンは、いずれのスイッチが押されたかを判断するとともに、押されたスイッチに対応する処理を行う。まず、第4図に示すように、ステップSb1においては、モードスイッチMS1が押されたか否かが判定される。この判定が「NO」であれば、ステップSb2に移り、モードスイッチMS2が押されたか否かが判定される。ステップSb2において「NO」と判定された場合は、ステップSb3に移りモードスイッチMS3が押されたか否かが判断され、ここで「NO」と判定されるとステップSb4においてリセットスイッチRS1が押されたか否かが判定される。このステップSb4において「NO」と判定されると、メインルーチン(第3図参照)にリターンする。このように、各スイッチについて順次スキャンし、いずれのスイッチも押されていない場合は、何の処理も行わずにリターンする。
一方、リセットスイッチRS1が押されたとすると、ステップSb4の判定が「YES」となり、ステップSb5に移ってRAM6内に設定されているリセットフラブを“1”にしてリターンする。
また、モードスイッチMS1が押された場合は、ステップSb1の判定が「YES」となってステップSb6に移り、RAM6内に設定されているMS1フラグを“1”にする。次いで、ステップSb7に移り、リセットフラブが“1”であるか否かが判定され、“1”であればステップSb8に移る。ステップSb8においてはモード1を設定するとともにモードスイッチMS1の背照ランブを点灯し、さらに、リセットフラブおよびMS1フラグをクリアする。一方、ステップSb7の判定が「NO」であれば、モードセットを行わずにリターンする。同様にモードスイッチMS2,MS3が押された場合には、ステップSb2、sb3の判定が「YES」となり、上記と同様の処理、すなわち、ステップSb9?Sb11またはステップSb12?Sb14の処理が行われる。上述の処理から判るように、リセットスイッチRS1が押されてリセットフラグが“1”となっていなければ、モードの変更は行われない。
次に、第3図に示すメインルーチンでは、この順序で繰り返して実行されるステップSa2,Sa3,Sa4においてモード1が設定されているか、モード2が設定されているか、モード3が設定されているかが判定される。ステップSa1のイニシャライズ処理あるいは第4図に示すステップSb8においてモード1が設定されている場合は、ステップSa2の判定が「YES」となり、ステップSa5のモード1処理に進む。また、第4図に示すステップSb11またはステップSb14において、モード2またはモード3が設定された場合は、ステップSa3またはステップSa4の判定が「YES」となって、ステップSa6のモード2処理またはステップSa7のモード3処理が行われる。
次に、ステップSa5、Sa6、Sa7における各処理について説明する。
▲1▼ステップSa5におけるモード1処理
ステップSa5における処理を詳細に示すと、第5図に示すようになる。まず、ステップSc1において演奏者の打鍵を待機する。ここで、第6図に示すサブルーチンは、打鍵があった場合に割り込み処理によって起動されサブルーチンであり、打鍵情報はこのサブルーチンによって適宜処理される。この図に示すステップSd1においては、MIDI信号入力回路3(第1図(2)参照)を介して入力されたMIDI信号に受信エラーがあるか否かが判定される。受信エラーがあって判定が「YES」となればリターンし、正常に受信が行われて判定が「NO」となれば、ステップSd2に進む。ステップSd2においては、MIDI信号がステータスかデータかが判定される。ステータスであれば、ステップSd3においてステータス処理を行った後にリターンする。一方、データであれば、ステップSd4に進んで当該データをRAM6内のデータバッファへ格納してリターンする。この場合のデータは、キーコードと打鍵速度データである。以上の処理によってキーコードおよび打鍵速度データがデータバッファへ格納されると、次に、第5図に示すステップSc2に移り、最初のキーの入力があってから100msの間に入力のあったキーについて、当該キーの打鍵強度をキー番号の若い順に(低音側のキーから順に)赤LEDアレイ12-1R?12-10Rの左側から表示する。この表示にあたっては、RAM6内のデータバッファに格納されている打鍵速度データに基づいて、CPU4が打鍵強度を判定し、低音側のキーから順に打鍵強度を示すLED制御データを作成し、これを出力インターフェース回路16に出力する。出力インターフェース回路16においては、入力されたLED制御データに従ってLED駆動電流を発生し、これを赤LEDアレイ12-1R、12-2R……12-10Rに順次通電する。この場合の赤LED12-1R?12-10Rの表示はレベル表示であり、棒グラフ状の表示である。すなわち、第1段階のLEDから打鍵強度に対応する段階のLEDまでが全て点灯する。
また、このときCPU4は、LED制御データの出力に伴って、RAM6内のデータバッファに格納されているキーコードを出力インターフェース回路16に供給する。出力インターフェース回路16は、入力されたキーコードに従って、そのキーの音名表示に対応する液晶制御信号を作成し駆動回路18に出力する。駆動回路18は、液晶制御信号に従って液晶表示窓13-1?13?10に音名表示を行う。この音名表示は、例えば「C2」(第2オクターブのC音)、「C3」(第3オクターブのC音)、「D4」(第4オクターブのD音)……等のように、音階名とオクターブとを表示する。上述の処理によって、演奏者は自分が弾いたキーの打鍵強度を音名とともに、視覚により確認することができる。
上記表示においては、同一キーについて2度以上データ入力があった場合は、2度目以降のものは無視する。また、最後のキーについてのキーオフデータが入力されてから2秒間は、上記レベル点灯を続ける。このステップSc2においては、後述の処理との関係から、リセットフラグが立っていた場合は、これをクリアする。
ステップSc2の処理の後は、ステップSc3に移ってピーク表示を行う。ピーク表示とは、打鍵強度に対応する最高段階のLEDのみ、すなわち、点灯しているLEDの最上位置のLEDのみを表示する表示態様である。
次に、ステップSc4に移り、リセットフラグが“1”にセットされているか否かが判定され、「NO」であればステップSc5に移って次のMIDI情報の入力があったか否かが判定される。以後は、これらのステップSc4,Sc5のいずれかで「YES」と判定されるまで、ステップSc4,Sc5からなるループを循環する。すなわち、ステップSc3の後にリセットスイッチRS1が押されるか、あるいは、次のMIDI情報の入力があるかの判断待ちの処理が行われる。
そして、この間にリセットスイッチRS1が押されると、第4図に示すステップSb4、Sb5の処理によってリセットフラグが“1”にセットされ、第5図に示すステップSc4の判定が「YES」となる。この結果、ステップSc6に進み、赤LED12-1R?12-10Rを全て消灯し、ステップSc1の入力待ち状態となる。これにより、再びMIDI情報の入力があると、上記と同様の処理(ステップSc2、Sc3)が行われる。また、ステップSc1の入力待ちの待機状態のときに、他のモードを指示するモードスイッチMS2、MS3が押されると、リセットフラグが“1”になっているため、第4図に示すステップSb10,Sb11あるいはステップSb13,Sb14の処理によって、モード2またはモード3に設定変更される。
一方、リセットスイッチRS1が押されずに、次の(2回目の)MIDI情報が入力されると、第6図に示すサブルーチンの処理が行われ、入力MIDI情報のデータがデータバッファへ格納される(ステップSd4参照)。そして、2回目のMIDI情報入力があると、ステップSc5の判定が「YES」となってステップSc7に進む。ステップSc7においては、ステップSc2の処理と同様の処理が行われる。ただし、点灯させるのは緑LEDアレイ12-1G?12?10Gである。このステップSc7における点灯処理は、レベル点灯を継続して行う処理であり、ピーク値点灯は行わない。
次に、ステップSc8に進み、MS1フラグが“1”か否かが判定され、「NO」であれば、ステップSc10に進んでリセットフラグが“1”か否かが判定される。この判定が「NO」の場合は、再び、ステップSc8に進む。以後はいずれかのステップにおいて「YES」と判定されるまで、ステップSc8、Sc10からなるループを循環する。したがって、この間はステップSc7の処理による表示が継続する。この状態において、リセットスイッチRS1が押されると、第4図のステップSb4、Sb5の処理によってリセットフラグに“1”が立てられ、第5図のステップSc10の判定が「YES」となってステップSC11に進む。一方、ステップSc8、Sc10の循環中にモードスイッチMS1が押されると、第4図に示すステップSb1,Sb6,Sb7の処理によってMS1フラグが“1”になり、この結果、第5図に示すステップSc8の判定が「YES」となってステップSc9に進む。このステップSc9では、赤LEDアレイ12-1R?12-10Rをレベル点灯に戻し、MS1フラグをクリアする。この処理の後は、再びステップSc8、Sc10からなるループを循環し、循環中にリセットフラグが“1”になれば、ステップSc11に進む。
ステップSc11では、点灯している赤LEDアレイ12-1R?12-10Rおよび緑LEDアレイ12-1G?12-10Gを全て消灯する。その後は、ステップSc1の待機状態に入る。この時点において、モードスイッチMS2,MS3が押されれば、リセットフラグが“1”であるから、前述した場合と同様
にモード2、モード3に切り替えられる(第4図のステップSb10,Sb11
およびSb13,Sb14参照)。
以上が第3図に示すステップSa5の処理内容である。
▲2▼ステップSa6におけるモード2処理
第7図は、モード2処理の詳細を示すフローチャートである。図示のステップSe1においては、MIDI情報の入力待ちが行われる。そして、MIDI情報の入力があって第6図に示す処理が行われると、ステップSe2に進む。このステップSe2においては、入力のあったキーについて、当該キーの打鍵強度を入力順に赤LEDアレイ12-1R?12-10Rの左側からレベル表示する。この表示は、RAM6内のデータバッファに格納されている打鍵速度データに基づいて行われるが、これは前述したステップSc2(第5図参照)の場合と同様である。また、このときデータバッファ内のキーコードに従って、そのキーの音名表示に対応する表示を液晶表示窓13-1?13-10に行わせるのも、ステップSc2の場合と同様である。ただし、ステップSe2においては、10列分の表示が行われた後は、次のキーについての表示を赤LEDアレイ12-10(10列目)に行い、それまで行われていた表示を全て左側に1列づつずらす。したがって、赤LEDアレイ12-1に表示されていたキーの打鍵強度は表示されなくなる。以後は同様にして最新のキーについての表示を10列目(赤LEDアレイ12-10)に行い、他のキーの表示を順次1列づつ左にずらしていく。
次に、ステップSe3においては、リセットフラグが“1”か否かが判定され、この判定が「NO」の場合はステップSe4に進んでMS2フラグが“1”か否かが判定される。この判定が「NO」の場合は、再びステップSe3に移り、以後はいずれかのステップにおいて「YES」と判定されるまでステップSe3、Se4からなるループを循環する。この循環中においてリセットスイッチRS1が押されると、第4図のステップSb4,Sb5によってリセットフラグが“1”にセットされ、第7図のステップSe3の判定が「YES」となる。この結果、ステップSe5に移り、赤LEDアレイ12?1R?12-10Rを消灯し、ステップSe1の入力待ち処理をおこなう。この状態において、他のモードスイッチMS1、MS3が押されると、これらのスイッチに対応するモードに変更される(第4図参照)。
一方、ステップSe3、Se4の循環中にモードスイッチMS2が押されると、第4図のステップSb9、Sb10の処理によってMS2フラグが“1”にセットされ、これにより、ステップSe4の判定が「YES」となる。この結果、処理はステップSc6に進み、次のMIDI情報の入力待ちとなる。MIDI情報の入力があって第6図に示す処理が行われると、ステップSe7に移ってステップSe2と同様の処理を行う。ただし、このステップSe7において点灯するのは、緑LEDアレイ12-1G?12-10Gである。また、ステップSe7においてはMS2フラグのクリアが行われる。このステップSe7の処理が行われると、第1回目のMIDI情報入力による打鍵強度表示(赤)に加えて第2回目のMIDI情報入力による打鍵強度表示が緑色によって行われ、両者の差異を視覚により容易に認識することができる。
ステップSc7の処理の後は、ステップSe8とステップSe9の循環処理に移り、リセットフラグまたはMS2フラグが“1”か否かが判定される。この循環中にモードスイッチMS2が押されると、第4図のステップSb9,Sb10の処理によってMS2フラグが“1”にセットされ、ステップSe9の判定が「YES」となってステップSe10の処理を行う。ステップSe10においては緑LEDアレイ12-1G?12?10Gを全て消灯し、その後に再びステップSe6の入力待ち処理を行う。すなわち、2回目のMIDI情報入力が初めからなされることになる。
一方、ステップSe8、Se9の循環中にリセットスイッチRS1が押されると、第4図のステップSb4,Sb5の処理によってリセットフラグが“1”にセットされ、これにより、ステップSe8の判定が「YES」となってステップSe11に移る。ステップSe11おいては、赤LEDアレイ12-1R?12-10Rおよび緑LEDアレイ12-1G?12-10Gを全て消灯し、その後に再びステップSe1に戻る。すなわち、1回目のMIDI情報の入力待ちとなる。なお、この状態において他のモードスイッチが押されると、当該スイッチに対応するモードに変更される(第4図参照)。
▲3▼ステップSa7におけるモード3処理
第8図は、モード3処理の詳細を示すフローチャートである。第8図に示す処理は第7図に示す処理とほぼ同様であり、対応するステップには同一のステップ番号が付してある。ただし、ステップSf2とステップSf7の処理内容は以下のように異なっている。
ステップSf2においては、入力されたMIDI情報が10キー分になったところで、当該キーの打鍵強度をキー番号の若い順に(低音側のキーから順に)赤LEDアレイ12-1R?12-10Rの左側からレベル表示する。また、MIDI情報の入力において時間的な制限はなく、いつまでも入力を行うことができる。ただし、同一のキーについては、最後のものを優先し、当該キーの打鍵強度は後着キーの打鍵強度に更新して表示する。なお、CPU4は、ステップSc2の場合と同様に、データバッファ中のキーコードに従って、そのキーの音名表示を液晶表示窓13-1?13-10に表示させる。
また、ステップSf7においては、ステップSf2と同様の処理を行うが、レベル表示は緑LED12-IG?12-10Gによって行う。
(3:実施例における各モードの使用例)
次に、上述した各モードの使用例について説明する。
▲1▼モード1の使用例
本モードは、和音演奏時における各音の打鍵強度を知る場合に適している。
例えば、モード1設定後に自動演奏ピアノ1(第1図(2)参照)によって和音演奏を行うと、打鍵された各キーの打鍵強度が赤色によって低音側のキーから順にレベル表示され、その後にピーク表示される(ステップSc2,Sc3参照)。したがって、どのキーの打鍵が強すぎる(弱すぎる)かを目視により簡単に把握することができる。しかも、低音側のキーから順に表示されるので、和音演奏の指の位置に対応した表示となり、打鍵強度の把握が極めて容易である。そして、和音演奏の欠点等を把握した後、さらに練習をする場合は、リセットスイッチRS1を押すことにより、再び第1回の入力待ち状態とすることができる(ステップSc4,Sc5)。
また、第1回目のMIDI情報入力として、先生による模範演奏を入力すると、模範的な打鍵強度の赤色レベル表示およびピーク表示が行われる。そして、ピーク表示の後に生徒の演奏によるMIDI情報を入力すると、生徒の打鍵強度が緑色によってレベル表示される。この緑レベル表示と赤ピーク表示を比較することにより、生徒の和音演奏の欠点を知ることができ、以後の練習に供することができる。また、この状態でモードスイッチMS1を押すことにより、先生の打鍵強度を再び赤レベル表示にすることができるので(ステップSc8,Sc9)、好みの表示態様を任意に選択することができる。
▲2▼モード2の使用例
本モードは、分散和音演奏やメロディ演奏時における打鍵強度を知る場合に適している。
例えば、モード2設定後に、自動演奏ピアノ1によって演奏を行うと、この演奏における各キーの打鍵強度が時間系列に従って、左側から赤レベル表示されていく(ステップSe2)。この表示が打鍵強度を知りたい部分に達したら、演奏を止める。この結果、当該部分の各音についての打鍵強度が打鍵順に従って表示される。この表示結果からその演奏の欠点等を知ることができる。ここで、リセットスイッチRS1を押すと、再び1回目の入力を行うことができる(ステップSe3,Se5)。
また、第1回目の入力として、先生の模範演奏データを入力すれば、模範的打鍵強度が赤レベル表示され、この表示後にモードスイッチMS2を押して、生徒の演奏データを入力すれば、これが緑レベル表示されるので(ステップSe4,Se7)、対比が容易に行われる。しかも、緑レベル表示後に再びモードスイッチMS2を押すと、生徒の演奏データの入力待ちとなるから(ステップSe9,Se10,Se6)、模範打鍵強度に近付くように、生徒の演奏をやり直すことができる。さらに、緑レベル表示後にリセットスイッチRS1を押すことにより、第1回目の入力待ちとなり、演奏情報の入力を初めから行うことができる(ステップSe8,Se11,Se1)。
▲3▼モード3の使用例
本モードは、和音を繰り返し演奏した場合の打鍵強度を知る場合に用いて好適である。すなわち、ステップSf2においては、モード1と同様に和音演奏の低音側のキーの打鍵強度から順次赤色でレベル表示されるが、同一のキーが打鍵された場合は、後着キーの打鍵強度に更新して表示されるので(ステップSf2)、演奏を繰り返しながら理想的打鍵強度に近付けていく練習などに用いて好適である。
また、先生の演奏データを第1回目の入力とし、生徒の演奏データを第2回目の入力として、これらの打鍵強度を赤レベル表示と緑レベル表示とによって比較し得ることは、モード2の場合と同様である。さらに、緑レベルで表示中にモードスイッチMS3を押すと、第2回目の演奏データ(生徒の演奏データ)の入力待ちとなるから(ステップSf9,Sf10)、生徒は先生の模範演奏の打鍵強度に近付くまで何度でも練習することができる。また、赤レベル表示と緑レベル表示が行われているときに、リセットスイッチRS1を押すと、再び第1回目のMIDI情報入力持ち(ステップSf11,Sf1)になるから、新たな和音の模範演奏データを入力し、上記と同様の演奏練習をすることができる。(4:変形例およびその他の効果)
▲1▼実施例において示した表示手段に限らず、CRTやプラズマディスプレイ等の種々の表示手段を用いることができる。
▲2▼実施例においては、自動演奏ピアノ1からMIDI情報の入力を行ったが、フロッピーディスク等の記録媒体からMIDI情報の入力を行うようにしてもよい。
▲3▼実施例においては、LEDアレイを10列設けたが、さらに多くの列を設けるようにしてもよい。たとえば、メロディ演奏等の場合にはフレーズによってより多くのキーの打鍵強度を知りたい場合があるからである。
▲4▼夜間等において弱音あるいは消音演奏を行っても、打鍵強度については、通常演奏と同様に表示することができるので、周囲に迷惑をかけずに打鍵練習を行うことができる。
▲5▼記憶媒体、例えば、フロッピーディスク、光ディスク、ICカード等とその読出装置、例えば、シーケンサ等があれば、記憶された演奏の打鍵強度が表示されるので、鍵盤さえあればこの表示に従って打鍵練習をすることができる。
▲6▼実施例においては、自動演奏ピアノ1の打鍵強度を表示する例を示したが、対象となる楽器は自動演奏ピアノに限らず、打鍵速度、押鍵圧力(タッチセンスのついたキーボード等)、打鍵量等が出力される楽器であれば全て対象になる。
▲7▼実施例においては、LEDアレイ12-1?12-10が各々2列のLEDアレイすなわち赤LEDアレイ12?1R?12-10Rと緑LEDアレイ12-1G?12-10Gとによって構成されているため、1回目の演奏と2回目の演奏(あるいは先生の演奏と生徒の演奏)における打鍵強度を容易に比較することができる利点があるが、比較を必要としない場合は、LEDアレイ12-1?12-10を1列で構成してもよい。この場合においても、自己の演奏の打鍵強度あるいは記録媒体から読み出した演奏データの打鍵強度を各キー毎に視覚によって把握することができる。
「考案の効果」
以上説明したように、この考案によれば、音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、一定方向に連設された複数の表示手段と、N個の演奏情報につき、入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じてもしくは所定の順序で、打鍵強度情報やこれと組にされた音高情報を連続するN個の表示手段の一方から他方に向けて順に表示させるための指令を出力する表示制御手段とを具備したので、演奏情報に含まれる打鍵強度情報を検出し、音高情報あるいは入力順序に基づいて、複数の鍵の情報を各鍵毎に同時に所定の態様で視認性良く表示させることができる。
さらに、請求項4記載の考案によれば、打鍵強度情報の表示の態様を第1の状態又はこの第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態で選択可能とし、そして、第1の状態から第2の状態に移行したときに第1の状態の内容を表示し続けることができるので、例えば、練習時に、先生の模範演奏による打鍵強度を第1の状態として表示し、生徒の演奏による打鍵強度を第2の状態として表示すれば、効果的に視覚を利用した比較による演奏の練習を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(1)はこの考案の基本的構成を示す機能ブロック図、第1図(2)はこの考案の一実施例の構成を示すブロック図、第2図は同実施例の外観を示す斜視図、第3図は同実施例のメインルーチンを示すフローチャート、第4図は同実施例におけるキースキャン処理のサブルーチンを示すフローチャート、第5図は同実施例におけるモード1処理を示すフローチャート、第6図は同実施例におけるMIDI情報受信割り込み処理のサブルーチンを示すフローチャート、第7図はモード2の処理を示すフローチャート、第8図はモード3の処理を示すフローチャートである。
4……CPU(打鍵強度判定手段、表示制御手段)、16……出力インターフェイス回路(表示制御手段)、17,18……駆動回路(表示制御手段)、12-1?12-10……LEDアレイ(表示手段)、12-1R?12-10R……赤LEDアレイ(表示手段)、12-IG?12-10G……緑LEDアレイ(表示手段)。
【図面】

訂正の要旨 訂正の要旨(訂正事項)
実用新案登録第2519715号考案の明細書中
a.実用新案登録請求の範囲
『(1)音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵弓輿度情報とを組にして表示する指令を前記複数の表示手段へ出力する表示制御手段とを具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(2)音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力する表示制御手段とを具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(3)打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力する表示制御手段とを具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(4)打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、第1の状態と第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で打鍵強度情報を表示する指令を出力するととともに、第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段とを具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。』とあるのを実用新案登録請求の範囲の減縮を目的として
『(1)音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて音高情報および打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(2)音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記音高情報に従った順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(3)打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記入力の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段と
を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。
(4)打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、
一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段と、
入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段へ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力するものであり、さらに、第1の状態と該第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で前記打鍵強度情報を表示する指令を出力するとともに、前記第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段と を具備することを特徴とする打鍵強度表示装置。』
と訂正する。
b.明細書の第2頁下から8行目?同頁最下行に、
『上記課題を解決するために、第1図(1)に例示するように、請求項1記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして表示する指令を複数の表示手段Cへ出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項2記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を複数の表示手段Cへ出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項3記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を複数の表示手段Cへ出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項4記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で表示する指令を複数の表示手段Cへ出力するものであって、第1の状態と第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で打鍵強度情報を表示する指令を出力するととともに、第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段Bとを具備している。』
とあるのを明りょうでない記載の釈明を目的として
『上記課題を解決するために、第1図(1)に例示するように、請求項1記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報と対応する打鍵強度情報とを組にして所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて音高情報および打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項2記載の考案にあっては、音高情報及び該音高情報に対応する打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から音高情報および該音高情報に対応する打鍵強度情報を検出し、音高情報に従った順序で打鍵強度情報を順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記音高情報に従った順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項3記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、入力の順序に従い打鍵強度情報を順に表示する指令を複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記入力の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力する表示制御手段Bとを具備している。
また、請求項4記載の考案にあっては、打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段Aと、一定方向に連設され、指令に従って表示を行う複数の表示手段Cと、入力された演奏情報から打鍵強度情報を検出し、この打鍵強度情報を所定の順序で順に表示する指令を前記複数の表示手段Cへ出力するものであって、N個の演奏情報について、連続するN個の表示手段を用いて、前記所定の順序順に前記一定方向の一方から他方に向けて打鍵強度情報を表示する指令を出力するものであり、さらに、第1の状態と該第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態とを選択可能にし、第1の状態と第2の状態とで異なる態様で前記打鍵強度情報を表示する指令を出力するとともに、前記第1の状態から第2の状態に移行したとき第1の状態の内容を表示する指令を出力し続ける表示制御手段Bとを具備している。』
と訂正する。
c.明細書の第3頁第1行目?同頁第5行目に、
『「作用」 演奏情報入力手段Aによって音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報が入力される。表示制御手段Bは、この入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じて、打鍵強度情報を複数の表示手段Cに表示させるための指令を出力する。そして、複数の表示手段Cは、その指令に従って複数の打鍵強度情報を所定の状態で表示する。』とあるのを明りょうでない記載の釈明を目的として、
『「作用」演奏情報入力手段Aによって音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報が入力される。表示制御手段Bは、N個の演奏情報について、この入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じてもしくは所定の項序で、打鍵強度情報やこれと組にされた音高情報を一定方向に蓮設されたN個の連続する表示手段Cの一方から他方に向けて順に表示させるための指令を出力する。そして、複数の表示手段Cは、その指令に従って複数の打鍵強度情報を所定の状態で表示する。』
と訂正する。
d.明細書の第29頁第10行目?同頁下から3行目に、
『この考案によれば、音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、複数の表示手段と、入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じて、打鍵強度情報を複数の表示手段に表示させるための指令を出力する表示制御手段とを具備したので、演奏情報に含まれる打鍵強度情報を検出し、音高情報あるいは入力順序に基づいて、複数の鍵の情報を各鍵毎に同時に所定の態様で視認性良く表示させることができる。
さらに、請求項4記載の考案によれば、打鍵強度情報の表示の態様を第1又は第2の状態で選択可能とし、そして、第1の状態から第2の状態に移行したときに第1の状態の内容を表示し続けることができるので、例えば、練習時に、先生の模範演奏による打鍵強度を第1の状態として表示し、生徒の演奏による打鍵強度を第2の状態として表示すれば、効果的に視覚を利用した比較による演奏の練習を行うことができる。』
とあるのを明りょうでない記載の釈明を目的として、
『この考案によれば、音高情報や打鍵強度情報を含む演奏情報を入力するための演奏情報入力手段と、一定方向に蓮設された複数の表示手段と、N個の演奏情報につき、入力された演奏情報に含まれる打鍵強度情報に対応する音高情報又は入力順序に応じてもしくは所定の順序で、打鍵強度情報やこれと組にされた音高情報を連続するN個の表示手段の一方から他方に向けて順に表示させるための指令を出力する表示制御手段とを具備したので、演奏情報に含まれる打鍵強度情報を検出し、音高情報あるいは入力順序に基づいて、複数の鍵の情報を各鍵毎に同時に所定の態様で視認性良く表示させることができる。
さらに、請求項4記載の考案によれば、打鍵強度情報の表示の態様を第1の状憩又はこの第1の状態を経た後に選択可能な第2の状態で選択可能とし、そして、第1の状態から第2の状態に移行したときに第1の状態の内容を表示し続けることができるので、例えば、練習時に、先生の模範演奏による打鍵強度を第1の状態として表示し、生徒の演奏による打鍵強度を第2の状態として表示すれば、効果的に視覚を利用した比較による演奏の練習を行うことができる。』
と訂正する。
異議決定日 1999-08-06 
出願番号 実願平1-13335 
審決分類 U 1 651・ 531- YA (G10G)
U 1 651・ 113- YA (G10G)
最終処分 維持  
前審関与審査官 田中 秀夫板橋 通孝  
特許庁審判長 下野 和行
特許庁審判官 宮島 郁美
江頭 信彦
登録日 1996-09-13 
登録番号 実用登録第2519715号(U2519715) 
権利者 ヤマハ株式会社
静岡県浜松市中沢町10番1号
考案の名称 打鍵強度表示装置  
代理人 渡邊 隆  
代理人 志賀 正武  
代理人 渡邊 隆  
代理人 志賀 正武  
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