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審決分類 審判 全部申し立て   H01F
審判 全部申し立て   H01F
審判 全部申し立て   H01F
管理番号 1020862
異議申立番号 異議1998-75876  
総通号数 14 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2001-02-23 
種別 異議の決定 
異議申立日 1998-12-03 
確定日 2000-06-20 
異議申立件数
事件の表示 登録第2573544号「インダクタンス素子」の請求項1ないし3に係る実用新案登録に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 登録第2573544号の請求項1ないし3に係る実用新案登録を維持する。
理由 (1)本件考案
実用新案登録第2573544号(平成5年10月29日出願、平成10年3月20日設定登録)の請求項1ないし請求項3に係る考案(以下「本件考案」という)は、その実用新案登録請求の範囲の請求項1ないし請求項3に記載された事項により特定されるとおりのものである。
(2)申立理由の概要
登録異議申立人は、甲第1号証(実開平4-117423号公報)を提出して、本件考案は、甲第1号証に記載の考案と実質的に同一のものであるか、又は甲第1号証に記載の考案からきわめて容易に考案をすることができたものであるから、実用新案法第7条第1項、又は同法第3条第2項の規定に該当し、本件考案の登録を取り消すべき旨主張している。
(3)甲第1号証に記載の考案
甲第1号証には、
・外周に1次、2次巻線2、3が巻回されるコイルボビン1の胴部13の両端にそれぞれピン端子11が植設された肉厚部4a、9aを有する外側のフランジ4、9が形成され、その間に第1?第4の中間フランジ5?8が形成され、これらの中間フランジ5?8により前記2次巻線3が多分割され、かつ各巻線2、3の引出線2a、3a、3bが前記コイルボビン1の裏側にて引出され前記ピン端子に絡げられ、かつコイルボビン1の表側に鉄心12が組込まれて成るインバータ用トランスにおいて、前記コイルボビン1の表側に、前記1次、2次巻線2、3の上面および側面を覆うほぼ箱状の収納部10aと、前記各肉厚部4a、9aの上面や肉厚部4a、9a間に位置するフランジ10bにて成る絶縁性のスペーサ10を冠着して構成したインバータ用トランス。(実用新案登録請求の範囲)
・前記スペーサは、前記ほぼ箱状の収納部10aにより、前記1次、2次巻線2、3の上面および側面とともに、前記外側のフランジ4、9の軸方向外側の表面を覆い、前記収納部10aには、前記鉄心12の中央脚12aが挿入される切欠き状の窓部10cが形成されること、(段落【0009】及び図面第1?3図)
が記載されている。
(4)対比・判断
本件請求項1に係る考案と甲第1号証に記載の考案とを対比すると、甲第1号証に記載の考案は、収納部10aがコイルボビンの外側のフランジ4、9の軸方向外側の表面を覆うものであるが、本件請求項1に係る考案は前記収納部の開口部の内形状が、外側のフランジの外形状と略一致するとともに、装着状態では、前記収納部の開口部が前記外側フランジに接するように形成されるものである点で相違する。本件請求項1に係る考案は、この点により、前記スペーサ10を冠着しても、前記コイルボビン1の開口部(前記鉄心12の中央脚の挿入部)が一部でも閉塞することがないという作用を奏するが、甲第1号証にはこの点について記載がない。
したがって、本件請求項1に係る考案は、甲第1号証に記載の考案と実質的に同一のものであるとは認められず、また、甲第1号証に記載の考案に基いてきわめて容易に考案をすることができたものとも認められない。
本件請求項2に係る考案及び請求項3に係る考案は、いずれも請求項1に係る構成を全て備えているから、請求項1に係る考案についてと同様の理由により、甲第1号証に記載の考案と実質的に同一のものであるとも、甲第1号証に記載の考案に基いてきわめて容易に考案をすることができたものとも認められない。
なお、異議申立人は、本件請求項1ないし請求項3に係る考案は甲第1号証に係る考案と実質的に同一であるから、実用新案法第7条第1項の規定に該当する旨の主張もしているが、甲第1号証に係る出願は、その後実用新案登録第2594352号として登録されており、その実用新案登録明細書の実用新案登録請求の範囲には、「コイルボビン(1)における中空の胴部(13)に、その長さ方向の一方から他方に向かって、外側のフランジ(4)と複数の中間フランジ(5)?(8)と外側のフランジ(9)とを形成し、外側のフランジ(4)、(9)の長さ方向の外側の端部には肉厚部(4a)、(9a)を形成し、前記外側のフランジ(4)とその隣りの中間フランジ(5)間には1次巻線(2)を巻回し、かつその引出線(2a)をコイルボビン(1)の裏側に引き出して、外側のフランジ(4)の肉厚部(4a)に値段されたピン端子(11)に絡げ付け、隣り合う中間フランジ(5)?(8)間、および最終の中間フランジ(8)と外側のフランジ(9)間には2次巻線(3)を巻回し、かつその巻始め、巻終わりの引出線(3a)、(3b)をコイルボビン(1)の裏側に引き出して、外側のフランジ(9)の肉厚部(9a)に植設された各別のピン端子(11)に絡げ付けたコイルを有するインバータ用トランスにおいて、
前記コイルの上面および両側面を覆うほぼ箱状に形成された収納部(10a)と、前記コイルボビン(1)におけるコイルの外側に載置するフランジ(10b)と、鉄心の中央脚挿入用の窓(10d)、(10d)とを有し、かつ絶縁性を有するスペーサ(10)の、前記収納部(10a)によりコイルの表側を覆い、前記フランジ(10b)をコイルボビン(1)上におけるコイルの外側に載置し、E型に形成された2個一対の鉄心(12)、(12)の中央脚(12a),(12a)を、前記スべ-サ(10) に形成された窓(10d)、(10d)を通じてコイルボビン(1)の洞部(1 3)の内部に挿入し、同鉄心(12)、(12)の他の部分を前記スペーサ(10)のフランジ(10b)上に載置し、
前記コイルボビン(1)の裏側を覆う矩形状に形成された底坂(14a)と、これの幅方向の両端部を垂直上方に折り曲げ、かつコイルボビン(1)とスペーサ(10)と鉄心(12)、(12)の組立体(A)の側面を覆う形状に形成された側板(14b)、(14b)と、各側板(14b)、(14b)の上端縁を内方に折り曲げた折曲部(14c)、(14c)とを有し、しかも底板(14a)と両折曲部(14c)、(14c)間で前記組立体(A)を抱持可能に形成し、かつ絶縁性を有する保護カバー(14)を、前記組立体(A)に装着し、この保護カバー(14)によりコイルボビン(1)の裏側と前記組立体(A)の幅方向の両側部を覆うとともに、同組立体(A)を構成しているコイルボビン(1)とスペーサ(10)の肉厚部(4a)、(9a)と鉄心(12)、(12)とを一括して抱持したことを特徴とするインバータ用トランス。」なる考案が記載されており、本件請求項1ないし請求項3に係る考案が当該甲第1号証に係る登録された考案と同一の考案でないことは明らかである。
(5)むすび
以上のとおりであるから、登録異議申立の理由及び証拠によっては本件請求項1ないし3に係る考案についての登録を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1ないし3に係る考案についての登録を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2000-05-31 
出願番号 実願平5-62722 
審決分類 U 1 651・ 4- Y (H01F)
U 1 651・ 113- Y (H01F)
U 1 651・ 121- Y (H01F)
最終処分 維持  
特許庁審判長 下野 和行
特許庁審判官 田口 英雄
治田 義孝
登録日 1998-03-20 
登録番号 実用新案登録第2573544号(U2573544) 
権利者 富士電気化学株式会社
東京都港区新橋5丁目36番11号
考案の名称 インダクタンス素子  
代理人 高山 道夫  
代理人 松井 伸一  
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