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審決分類 |
審判 H01H |
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管理番号 | 1024950 |
審判番号 | 審判1999-2764 |
総通号数 | 15 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 実用新案審決公報 |
発行日 | 2001-03-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-02-18 |
確定日 | 2000-05-08 |
事件の表示 | 平成4年実用新案登録願第75051号「操作装置」拒絶査定に対する審判事件[平成6年5月20日出願公開、実開平6-38129 ]について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯・本願考案 本願は、平成4年10月28日の出願であって、その考案は、平成11年3月23日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものである。 「請求項1 操作部材と、操作部材が装着される開口が設けられた外装体と、外装体に一体に形成されて操作部材を外装体との間で受けるとともに操作部材を外装体側に常時付勢する片持ちばり片と、外装体とは反対側への操作部材の移動により動作する部品と、を具備したことを特徴とする操作装置。」(以下、「本願考案」という。) 2.引用例 これに対して、原査定の拒絶理由に引用された実願平2-75827号(実開平4-33227号)のマイクロフィルム(以下「引用例」という。)には、「押ボタンの取付構造」に関して以下のことが記載されている。 a)「本考案は、各種電気機器のキャビネットに出没自在に取り付けられ、キャビネット内に設けられたスイッチの押圧操作を行う押ボタンの取付構造に関する」(明細書第1頁第17?20行) b)「第1図乃至第3図は、本考案の実施例を示し、図中符号1は押ボタン、2はキャビネット、5は外装パネルを示す。 該押ボタン1は、可撓性を有する合成樹脂で形成され、図示したように上下に弾性係止片1a、1aを突設すると共に、裏面に操作用凸部1cを突設している。1bは、該押ボタン1表面の押圧部を示す。 又、キャビネット2は、所定位置に長孔2aを穿設すると共に、該長孔2aに沿ってその裏面側上下に断面略L形の長尺係止片2b、2bを対向突設している。 外装パネル5は、従来のものと同様に所定位置に押ボタン表面の押圧部分が遊挿される窓孔5a、5a・・・が穿設されたものであり、その表面には操作されるスイッチの機能等の表示が適宜施されるものである。 本考案の押ボタンは、上記構成部材から成り、その取り付けは、まず第2図に示すように押ボタン1をキャビネット2の裏面端部から長孔2a内に差し込み、横方向に移動させることにより、上下の弾性係止片1a、1aをキャビネット2の係止片2b、2bと係合させ、次いで第1図に示すように該キャビネット2の表面に外装パネル5を取り付けることにより為されるものであり、このことにより押ボタン1は、その押圧部1bが外装パネル5の窓孔5aから外部に突出し、左右への移動が規制されて所定位置に保持される。 よって、外部に突出した押ボタン1の押圧部1bを押圧すると、押ボタン1は係合した弾性係止片1aが撓むことにより、キャビネット2内に後退し、その裏面に突設された操作用凸部1cが、内部のスイッチ(図示せず)と当接することにより、所望のスイッチ操作が為され、操作後押圧部1bへの押圧力が取り除かれると、押ボタン1は弾性係止片1aの弾性復元力により原状に復帰するものである。」(明細書第3頁第16行?第5頁第12行) 3.対比 本願考案と引用例に記載された考案とを対比する。 引用例に記載の、「押ボタン1」、「キャビネット2」、「係止片2b」、「内部のスイッチ」は、それぞれ、本願考案における「操作部材」、「操作部材が装着される開口が設けられた外装体」、「外装体に一体に形成されて操作部材を外装体との間で受ける片持ちばり片」、「外装体とは反対側への操作部材の移動により動作する部品」にそれぞれ相当する。 そうすると、両者は、「操作部材と、操作部材が装着される開口が設けられた外装体と、外装体に一体に形成されて操作部材を外装体との間で受ける片持ちばり片と、外装体とは反対側への操作部材の移動により動作する部品と、を具備したことを特徴とする操作装置。」である点で一致するものであり、一方、以下の点で相違するものと認める。 (相違点) 片持ちばり片に関し、本願考案は、「操作部材を外装体側に常時付勢する」構成であるのに対し、引用例に記載のものは、該構成について明確に言及していない点。 4.当審の判断 そこで上記相違点について検討する。 引用例に記載の操作部材はその両端部に弾性係止片1aを具備するものであり、その弾性係止片1aを片持ちばり片により係止するものであるから、結果として、片持ちばり片が操作部材を常時付勢することが可能となっているものと認める。 それ故、引用例に記載のものにおいて、片持ちばり片で操作部材を外装体側に常時付勢する構成とすることは、当業者が適宜成し得ることである。 また、本願考案の奏する効果も、引用例から当業者が予測しうる範囲のものである。 したがって、本願考案は、引用例に記載の考案に基づいて当業者がきわめて容易に成し得たものというべきである。 5.むすび 以上のとおりであるから、本願考案は、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2000-02-23 |
結審通知日 | 2000-03-03 |
審決日 | 2000-03-15 |
出願番号 | 実願平4-75051 |
審決分類 |
U
1
80・
121-
Z
(H01H)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 山田 洋一、中川 真一 |
特許庁審判長 |
田中 秀夫 |
特許庁審判官 |
長崎 洋一 和泉 等 |
考案の名称 | 操作装置 |