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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A01K
管理番号 1025048
審判番号 審判1999-4033  
総通号数 15 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-03-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-03-12 
確定日 2000-08-23 
事件の表示 平成5年実用新案登録願第62965号「鑑賞魚水槽用薬剤投与装置」拒絶査定に対する審判事件[平成7年5月30日出願公開、実開平7-28352]について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 本願は、平成5年11月1日の出願であって、請求項の数2からなり、その請求項1に係る考案は、平成11年4月12日付手続補正書により適法に補正された明細書及び図面の記載からみて、その実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの次のものと認める。
「水中に設置すべき容器にして、液体が滲出可能な細孔を設けた容器内に、水槽内の水より高濃度の溶液状とした薬剤を収容した構成よりなる鑑賞魚水槽用薬剤投与装置。」
これに対し、原査定の拒絶の理由で引用された、特開昭59-106237号公報(以下「刊行物1」という。)には、
「本発明は水中施肥施薬器に関するものであり・・・水中植物及び魚介類等の養殖に当たり、肥料及び栄養剤、水産薬、活性剤等の各種薬剤の付与を水中で効率的に且つ持続的に実施せしめるための容器」であること(第1頁左欄第11?15行)、
「(従来)ピンホールを施した耐水性袋や容器に水溶性肥料を収容し水中施用する方法等が提案されている」こと(第2頁左上欄第8?10行)、
「容器が耐衝撃性の非透水性材料と容器内外の水分の移動経路としての透水性材料から構成され」ていること(第2頁左上欄第19行?右上欄第1行)、
「水溶性の肥料または薬剤は、予め水に溶解して容器内に封入してもよい」こと(第3頁左下欄第11?12行)、
が記載されているとともに、実施例としてこの容器を「水槽中に固定する」こと(第3頁右下欄第10行?第4頁左上欄第7行)についても記載されている。
本願請求項1に係る考案(以下「前者」という)と、上記刊行物1記載の技術(以下「後者」という。)とを対比すると、前者の「液体が滲出可能な細孔」も、後者の「容器内外の水分の移動経路としての透水性材料」も、ともに「液体滲出手段」といえるから、両者は、
「水中に設置すべき容器にして、液体滲出手段を設けた容器内に、溶液状とした薬剤を収容した鑑賞魚水槽用薬剤投与装置。」の点で一致し、以下の2点で相違している。
(1)「溶液状とした薬剤」が、前者では「水槽内の水より高濃度」であるのに対し、後者ではこのような相対的濃度について記載されていない点。
(2)「液体滲出手段」が、前者では「容器」に設けた「細孔」であるのに対し、後者では「容器」に取り付けた「透水性材料」である点。
上記相違する点について検討する。
(1)水中に設置した容器から、その内部の溶液状の薬剤が滲出させるためには、機械的な滲出手段を特に有していない場合、容器内の薬剤濃度を周囲の水より高くしなければならないことは広く知られており、上記後者において、直接的な記載はないものの、容器内の薬剤濃度が周囲の水より高くなっていることは、当業者にとって自明なことにすぎず、この点は実質的に同一である。
(2)後者には、容器にピンホールを施して水溶性肥料(薬剤)を水中施用する方法が、本願出願前に既に知られていたことが上記のとおり記載されている上、同じく原査定の拒絶の理由で引用された実願平2-42538号(実開平4-3557号)のマイクロフィルム(以下「刊行物2」という。)には、水中に設置する殺藻剤溶出装置の容器に直接孔を設けて、容器内の殺藻剤を水中に散布させることが記載されている。つまり、容器自体に滲出装置を形成することは、本願考案の属する分野において既に知られていたことであり、該既知の技術を上記後者に適用して本願考案をなすことは当業者が必要に応じ適宜なし得る設計的事項にすぎず、また、そうしたことによる作用効果にも格別のものがあるとはいえない。
従って、本願請求項1に係る考案は上記刊行物1に記載された技術に基いて、あるいは上記刊行物1,2に記載された技術に基いて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、請求項2に係る考案について検討するまでもなく、本願は実用新案法第3条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2000-06-01 
結審通知日 2000-06-13 
審決日 2000-06-26 
出願番号 実願平5-62965 
審決分類 U 1 8・ 121- Z (A01K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 星野 浩一長井 啓子関根 裕  
特許庁審判長 山田 忠夫
特許庁審判官 日高 賢治
新井 重雄
考案の名称 鑑賞魚水槽用薬剤投与装置  
代理人 神保 欣正  
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