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審決分類 |
審判 全部申し立て G01C |
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管理番号 | 1025116 |
異議申立番号 | 異議1999-71615 |
総通号数 | 15 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 実用新案決定公報 |
発行日 | 2001-03-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 1999-04-27 |
確定日 | 2000-09-11 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第2583602号「測量機用データバックアップ装置」の請求項1ないし3に係る実用新案登録に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第2583602号の請求項1ないし3に係る実用新案登録を取り消す。 |
理由 |
1.手続の経緯、本件考案 本件実用新案登録第2583602号の出願は、平成4年7月17日に出願したものであって、平成10年8月14日に設定登録され、その後、その実用新案登録について異議申立人株式会社ソキアより実用新案登録異議の申し立てがなされた。そして平成11年10月7日付けで取消理由通知がなされ、平成11年12月27日付けで実用新案登録異議意見書及び訂正請求書が提出され、平成12年2月3日付けで訂正拒絶理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、何ら応答がない。 2.訂正の適否の判断 2-1.訂正明細書の請求項1ないし2にかかる考案 本件実用新案登録第2583602号訂正明細書の請求項に係る考案は、その実用新案登録請求の範囲の請求項1ないし2に記載された次のものである。 「【請求項1】測量機内部に設置されているバックアップデータ内部記憶手段と、外部記憶装置を前記測量機に接続するためのインターフェイス手段と別個に設けられ前記バックアップデータ内部記憶手段とバスラインとのデータ授受を行う内部インターフェイス手段とを備え、前記バスラインを介して前記測量機内部の主記憶部にデータが書き込まれると共に、前記内部インターフェイス手段を介して同一データ内容の前記データを前記バックアップデータ内部記憶手段に書き込むようにしたことを特徴とする測量機用データバックアップ装置。 【請求項2】前記バックアップデータ内部記憶手段は、着脱自在なメモリカードからなることを特徴とする請求項1に記載の測量機用データバックアップ装置。」 2-2.訂正拒絶理由 平成12年2月3日付け訂正拒絶理由の概要は以下のとおりである。 請求項1ないし2に係る考案は、刊行物1,2に記載された考案及び周知技術に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により出願の際独立して実用新案登録を受けることができないものである。 記 刊行物1:特開平3-245010号公報 刊行物2:特開平1-284932号公報 刊行物3:特開昭55-135395号公報 2-3.刊行物に記載された事項 上記刊行物1には、次のことが図面とともに記載されている。 「[産業上の利用分野] 本発明は、電子式トータルステーションや電子式セオドライト等の測量機に関する。 本発明は測量機からの測量データを記録するメモリと着脱可能なメモリカードとの測量データの送受信が行なえる測量機に利用できる。」(1頁右下欄9行?14行)、 「(作用) 前記記憶演算部(102)に測量データと測量に必要な諸データを記憶させると共にメモリカードのメモリ8eに記録させ、かつメモリカードに予め測量に必要な諸データを入力しておき、測量機側のマイコン(第2図の109中央処理装置)にこの諸データを呼び出し、またはメモリカードのデータを外部装置のコマンドにより転送させ、かつ前記入力諸データに基づいて測量作業を行なう。そのため測量作業に要する作業時間を著しく短縮することができる。」(2頁右上欄19行?同頁左下欄9行)、 「(実施例) 本発明の実施例を第1図?第6図に示す。第1図は本測量機の斜視図である。 第1図において測量機本体1は三脚(図示省略)上に整準台2を介して載置される。測量機本体1は・・・回動可能な望遠鏡部4とで構成される。測量機本体1の下部には測量データの選択等を行なうキーボード部5及び測量データを表示する表示部6が配置されている。そして前記柱部3にはメモリカード装着部7が設けられておりその挿入口からメモリカード8が挿着可能となっている。 第2図は本測量機1の内部回路のブロック図である。すなわち、測量機から測点までの距離を測距信号処理回路101で処理し、その処理データを中央処理装置部(CPU部)109に送り記憶・演算を行なう。また縦軸エンコーダ信号処理部103及び横軸エンコーダ信号処理部104からの測角データもCPU部102へ送られる。CPU部102からの測量データは本測量機本体1の信号送受信部105へ送られ、メモリカード8に所望の測量データを書き込むことができる。106はキーボード部であり所定のキー操作よりCPU部102からの測量データを表示コントロール部107を介して表示部108へ表示することができる。また測量に必要な機械番号、測点番号、定数等をメモリカードに記録することができる。 第3図は測量機本体側とメモリカード側の内部回路のブロック図である。メモリカード8への電源供給および測量データの送受信は、測量機本体側の信号送受信部1aとメモリカード8の信号送受信部8aとの間で電磁結合によって行なわれる。メモリカードの内部には・・・バックアップ電源・・・と信号の送受信を行なう信号送受信部8aと、8aからの信号を処理してメモリ部8eに対し、読み書き出きる状態にする信号処理部8cとデータ変換部8dが存在する。」(2頁右下欄3行?3頁左上欄9行)、 「そして1のキーを選択するとステップ10で設定は自動点番か否かが判別され、NOであればステップ11で測点番号を入力しステップ12に移る。一方、YESであればステップ11をとばしてステップ12に移る。ステップ12で設定のためのコメントがあるか否かを判別し、あればステップ13でコメントを入力し、なければステップ14でデータをカードに書込むか否かを判別する。YESであればステップ15で測距測角等の作業を行い、得られたデータはステップ16でマイコンのRAMおよびメモリカードに書き込む。そしてステップ17でメモリカードに書き込まれたデータとRAMに記憶されているデータとを比較し、同じであればステップ18で終了表示するとともに、ステップ9に戻る。データが同じでなければエラー表示し、トラブル発生を知らせる。」(4頁右上欄3行?18行)、 「メモリカードに記録されたメモリは、外部装置のコマンドにより、外部出力から第7図に示すフォーマットに従って出力されるようになっている。」(5頁左下欄2行?4行) また、刊行物1第2図には、中央処理装置109と信号送受信部105との間に双方向に矢印が記載されていることがみてとれる。 上記刊行物2には、次のことが図面とともに記載されている。 「本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、システムが異常な状態に陥って、正常なルートでは内部メモリのデータを取り出すことができないときに、内部メモリとデータの授受を行なえる内部メモリ領域へのアクセス装置を提供することを目的としている。」(2頁左上欄14行?19行)、 「図面に示されたブロック図は、入出力装置1と、これが接続可能に構成された対象となるシステムである。入出力装置1は、RAM・・・等の所定の容量を有するバックアップメモリ3が設けられ、他方、対象となるシステム2側には、予めこの入出力装置1に接続可能な外部インタフェイス4が設けられている。システム2は、CPU5、RAM6、メモリ制御回路7等から構成され、その内部メモリバス8は上記外部インタフェイス4に接続されている。 こうしたRAM6など内部メモリを有する電子回路システム2は、そのシステムダウンに際して該内部メモリとデータの授受を行なうためには、まず、CPU5の機能を停止する必要がある。・・・そして、上記外部インタフェイス4に対応する接続手段4’により、システム2が異常状態に陥って正常なルートではメモリ内容を吐き出せなくなった場合に、上記バックアップメモリ3との間でデータの授受を行なうようにしている。」(2頁左下欄1行?同頁右下欄3行) 上記刊行物3には、次のことが図面とともに記載されている。 「本発明の目的は、電源が断になっても電源復帰時に電源断直前の正しい情報を保存することのできる情報の保存装置を提供することにある。 この目的を達成するための概要は、同一情報を電源バックアップされた3個以上の読み書き可能な記憶要素に順々に重複させて記憶させておき、電源断によって生ずるこれら記憶要素の記憶内容の差違から電源復帰時にこれら記憶要素の記憶内容の多数決論理により判定した記憶内容または不一致における最後に更新された記憶要素の記憶内容を出力するようにして、電源断過渡状態における情報の破壊やデータ更新の不備による影響を無くそうとするものである。すなわち第1図においては、バッテリバックアップされた読み書き可能な3個の記憶要素11、12、13を備え、同一データを順々にこれら記憶要素に重複させて書込んでいるとき、第1記憶要素11、第2記憶要素12の記憶内容がデータ11、データ21に更新され、・・・電源断直前の正しいデータとしてみなすことが可能である。」(2頁右上欄3行?同頁左下欄10行) 2-4.判断 [請求項1について] 請求項1に係る考案と刊行物1のものを対比する。 (1)刊行物1に、「メモリカードに記録されたメモリは、外部装置のコマンドにより、外部出力から・・・出力される」と記載されているのは上記のとおりであり、これは刊行物1の「メモリーカード」が外部装置に対しては内部の手段であることを示すものである。また該記載からは、「メモリカードに記録されたメモリ」が「外部出力」から「外部装置」に出力されることが把握される。 (2)刊行物1の第2図にみてとれる「双方向の矢印」が「バスライン」を示すこと、及び刊行物1の「信号送受信部105」が本願考案の「バックアップデータ内部記憶手段とバスラインとのデータ授受を行う内部インターフェイス手段」に相当することは明らかである。 (3)刊行物1に、「得られたデータはステップ16でマイコンのRAMおよびメモリカードに書き込む。そしてステップ17でメモリカードに書き込まれたデータとRAMに記憶されているデータとを比較し、同じであればステップ18で終了」と記載されているのは上記のとおりであり、該記載と上記(1)の記載を併せて考察すると、これは刊行物1の「マイコンのRAM」が本願考案の「測量機内部の主記憶部」に相当すること、及び刊行物1の「メモリーカード」が本願考案の「バックアップデータ内部記憶手段」に相当することが把握できるとともに、該「バックアップデータ内部記憶手段」(メモリーカード)には、「RAMに記憶されているデータ」と同一内容のデータが書き込まれることが把握できる。 上記(1)?(3)の考察から、両者は、「測量機内部に設置されているバックアップデータ内部記憶手段と、前記バックアップデータ内部記憶手段とバスラインとのデータ授受を行う内部インターフェイス手段とを備え、前記バスラインを介して前記測量機内部の主記憶部にデータが書き込まれると共に、前記内部インターフェイス手段を介して同一データ内容の前記データを前記バックアップデータ内部記憶手段に書き込むようにした測量機用データバックアップ装置」である点で一致し、次の点で相違する。 相違点: 請求項1に係る考案のものは、外部記憶装置を前記測量機に接続するためのインターフェイス手段が、内部インターフェイス手段と別個に設けられているのに対し、刊行物1のものは、外部記憶装置について直接の記載はなく、したがって外部記憶装置とのインターフェイス手段についても直接の記載がない点。 上記相違点について検討する。 刊行物1には、上記(1)でも指摘したように、「外部出力」との記載がある。これは具体的な装置としては「外部出力端子」を意味し、その際該端子に取り付けられる「外部装置」との間に「外部インターフェイス」を介在させることは通常のことである。また、外部装置に記憶装置を設けることは刊行物2に記載されているのみならず、一般的にCPUを用いた装置に接続される外部装置が記憶手段を有することは通常のことである。よって、刊行物2の外部記憶装置(バックアップメモリ3)を刊行物1の記憶装置を有する測量機に適用し、その際に「外部インターフェイス」を介在させることにより、上記相違点の技術的事項とすることは当業者がきわめて容易になし得る事項である。 なお、複数のメモリにバックアップを行うことは周知(必要であれば刊行物3参照)のことにすぎない。 [請求項2について] 請求項2に係る考案は、請求項1に係る考案の技術的事項をさらに「前記バックアップデータ内部記憶手段は、着脱自在なメモリカードからなる」と限定するものであるが、請求項1と同様の技術的事項については上記の判断と同様であり、また上記の限定された点については、刊行物1にも見られるように周知(必要であれば異議申立人が提出した甲第3号証である特開平2-14393号公報も参照されたい)の事項にすぎないから、結局請求項3に係る考案の技術的事項とすることは当業者がきわめて容易になし得る程度のことである。 そして、明細書記載の効果も刊行物1、2に記載された考案及び周知技術から予測しうる程度のものである。 (5)まとめ したがって、訂正明細書の請求項1ないし2に係る考案は、刊行物1,2に記載された考案及び周知技術に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により出願の際独立して実用新案登録を受けることができないものである。 2-5.むすび 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第9条第2項の規定により準用され、同附則第10条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項で準用する同第126条第4項の規定に違反するので、当該訂正は認められない。 3.実用新案登録異議の申立てについての判断 3-1.本件考案 その請求項に係る考案は、実用新案登録明細書及び図面の記載からみて、その実用新案登録請求の範囲の請求項1ないし3により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】バックアップデータ内部記憶手段と、外部記憶装置とのインターフェイス手段と別個に設けられ前記バックアップデータ内部記憶手段とバスラインとのデータ授受を行う内部インターフェイス手段とを備え、前記バックアップデータ内部記憶手段に前記測量機内部の主記憶部に書き込まれるデータ内容と同一のデータを書き込むようにしたことを特徴とする測量機用データバックアップ装置。 【請求項2】バックアップデータ内部記憶手段を外部記憶装置内に設け、該バックアップデータ内部記憶手段に前記外部記憶装置内のデータ記憶部に書き込まれるデータ内容と同一のデータを書き込むようにしたことを特徴とする測量機用データバックアップ装置。 【請求項3】前記バックアップデータ内部記憶手段は、着脱自在なメモリカードからなることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の測量機用データバックアップ装置。」 3-2.取消理由の概要 平成11年10月7日付け取消理由通知の概要は以下のとおりである。 請求項1ないし3に係る考案は、下記の刊行物1,2に記載された考案及び周知技術に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定に違反してされたものである。 記 刊行物1:特開平3-245010号公報 刊行物2:特開平1-284932号公報 刊行物3:特開昭55-135395号公報 3-3.刊行物に記載された考案 刊行物1?3には、上記2.(3)で示した事項が記載されている。 3-4.対比・判断 [請求項1について] 請求項1に係る考案と刊行物1のものを対比すると、刊行物1に、「メモリカードに記録されたメモリは、外部装置のコマンドにより、外部出力から・・・出力される」と記載されているのは上記のとおりであり、これは「メモリーカード8」が外部装置に対しては内部の手段であることを示すものであるから、刊行物1の「メモリーカード8」は本願考案の「バックアップデータ内部記憶手段」に相当する。また刊行物1に、「得られたデータはステップ16でマイコンのRAMおよびメモリカードに書き込む。そしてステップ17でメモリカードに書き込まれたデータとRAMに記憶されているデータとを比較し、同じであればステップ18で終了」と記載されているのは上記のとおりであり、これは「マイコンのRAM」が「測量機内部の主記憶部」に相当することを示すものである。さらに、刊行物1の第2図にみてとれる「双方向の矢印」が「バスライン」を示すこと及び刊行物1の「信号送受信部105」が本願考案の「バックアップデータ内部記憶手段とバスラインとのデータ授受を行う内部インターフェイス手段」に相当することは明らかである。したがって、両者は、「バックアップデータ内部記憶手段と、前記バックアップデータ内部記憶手段とバスラインとのデータ授受を行う内部インターフェイス手段とを備え、前記バックアップデータ内部記憶手段に前記測量機内部の主記憶部に書き込まれるデータ内容と同一のデータを書き込むようにした測量機用データバックアップ装置」である点で一致し、次の点で相違する。 相違点: 請求項1に係る考案のものは、外部記憶装置とのインターフェイス手段が内部インターフェイス手段と別個に設けられているのに対し、刊行物1のものは、外部記憶装置とのインターフェイス手段に関する記載のない点。 上記相違点について検討する。 外部記憶装置とのインターフェイス手段を内部インターフェイス手段と別個に設け、該外部記憶装置にデータをバックアップすることは刊行物2に記載されており、その際複数のメモリにバックアップを行うことが周知(必要であれば刊行物3参照)のことにすぎず、CPU等を備えた計測装置に外部装置を接続することは通常のことにすぎない(例えば刊行物1には、上記のように「メモリカードに記録されたメモリは、外部装置のコマンドにより、・・・出力される」との記載がある)以上、刊行物2の外部記憶装置を刊行物1の複数の記憶装置を有する測量機に適用することにより上記相違点の技術的事項とすることは、当業者がきわめて容易になし得る事項である。 [請求項2について] 請求項2に係る考案と刊行物2のものを対比すると、刊行物2の「RAM6」「入出力装置1」「バックアップメモリ3」「内部メモリ領域へのアクセス装置」はそれぞれ本願考案の「バックアップデータ内部記憶手段」「外部記憶装置」「データ記憶部」「測量機用データバックアップ装置」に相当するのは明らかである。したがって両者は、「バックアップデータ内部記憶手段に前記外部記憶装置内のデータ記憶部に書き込まれるデータ内容と同一のデータを書き込むようにした測量機用データバックアップ装置」である点で一致し、次の点で相違する。 相違点: バックアップデータ内部記憶手段が、請求項1に係る考案のものは、外部記憶装置内に設けられているのに対し、刊行物2のものは、内部の装置である”対象となるシステム2”に設けられている点。 上記相違点について検討する。 複数のメモリにバックアップを行うことが周知(必要であれば刊行物1,3参照)のことにすぎない以上、外部記憶装置内に複数のメモリを設けることに格別の困難性はないから、バックアップデータ内部記憶手段を外部記憶装置内に移すことも適宜なし得ることであるから、上記相違点の技術的事項とすることは当業者がきわめて容易になし得る事項である。 [請求項3について] 請求項3に係る考案は、請求項1ないし2に係る考案の技術的事項をさらに「前記バックアップデータ内部記憶手段は、着脱自在なメモリカードからなる」と限定するものであるが、請求項1,2と同様の技術的事項については上記の判断と同様であり、また上記の限定された点については、刊行物1にも見られるように周知(必要であれば異議申立人が提出した甲第3号証である特開平2-14393号公報も参照されたい)の事項にすぎないから、結局請求項3に係る考案の技術的事項とすることは当業者がきわめて容易になし得る程度のことである。 そして、明細書記載の効果も刊行物1、2に記載された考案及び周知技術から予測しうる程度のものである。 4.むすび 以上のとおり、本件請求項1ないし3に係る実用新案登録は、改正前の実用新案法第3条第2項に違反してなされたものであるから、実用新案登録を受けることができない。 よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第9条第7項の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第3条第1項及び第2項の規定により、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2000-07-19 |
出願番号 | 実願平4-55956 |
審決分類 |
U
1
651・
121-
ZB
(G01C)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 岡田 卓弥 |
特許庁審判長 |
平井 良憲 |
特許庁審判官 |
高瀬 浩一 渡邊 聡 |
登録日 | 1998-08-14 |
登録番号 | 実用新案登録第2583602号(U2583602) |
権利者 |
株式会社ニコン 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 |
考案の名称 | 測量機用データバックアップ装置 |
代理人 | 打揚 洋次 |
代理人 | 北村 欣一 |
代理人 | 渡辺 隆男 |
代理人 | 町田 悦夫 |
代理人 | 田代 作男 |