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審決分類 審判    B65D
管理番号 1028328
審判番号 実用新案無効審判1999-40007  
総通号数 16 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-04-27 
種別 無効の審決 
審判請求日 1999-05-26 
確定日 2000-04-07 
事件の表示 上記当事者間の登録第3032860号実用新案「サンドイッチ包装用袋」の実用新案登録無効審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 <1> 手続の経緯および請求項6に係る考案
実用新案登録第3032860号の請求項1乃至7に係る考案は、平成8年6月26日に実用新案登録出願され、平成8年10月16日に設定登録がなされ、その後ホウケン産業株式会社より実用新案登録無効審判の請求がなされ、平成11年7月26日に答弁書が提出されるとともに訂正がなされたものである。上記訂正により、請求項1,請求項2、請求項3、請求項4,請求項5,請求項7が削除された。
残る請求項6に係る考案は、請求項6に記載のとおりであるが、請求項6は請求項1?5の何れかを引用する引用形式で記載されており、請求項1乃至5の記載の要件それぞれに請求項6が付加された5つの考案が把握される。まず、そのうち、請求項1記載の要件に請求項6記載の要件が付加された考案(以下、「本件考案」という)について検討する。
本件考案は下記に記載された事項により特定されるとおりのものと認める。
「表フィルム(2)と裏フィルム(3)との両縁側(4),(4)及び先細に形成された一端側(5)が熱溶着され、且つ他端側(6)に開口部(7)を形成してなる本体(1)と、前記一端側(5)の熱溶着部分から延設され、且つ切断線(11)にて形成される撮み片(12)が設けられた突出片(9)(10)と、前記表フィルム(2)或いは裏フィルム(3)の内面側(14)の、前記一方の突出片(10)近傍から他端側(6)の開口部(7)近傍に亘って貼着され帯状体(13)とから形成されてなり、しかも前記表フィルム(2)の内面側(14)の、前記一端側(5)の熱溶着部分から他端側(6)の開口部(7)近傍に亘って、矩形状のフィルム片(15)が設けられてなるサンドイッチ包装用袋において、前記フィルム片(15)の一端(16)側は、袋本体(1)の開口部(7)近傍にて部分シール(17)されてなることを特徴とするサンドイッチ包装用袋。」
<2> 甲各号証刊行物の記載
これに対して、請求人の提出した甲第1号証刊行物には、下記の事項が記載されている。
(a)「等寸に裁断された二等辺台形状の2枚の延伸フィルムの底辺と上辺側の外縁部を残した三辺を容着して袋主体を作製するに当たり、上フィルムの中心線上を縦断して細幅のカットテープ接着するとともに、外縁部におけるカットテープの両側に沿って上フィルムまたは/および下フィルムに切り込みを設けて引張り片を形成したことを特徴とするサンドイッチ用包装袋。」(第2頁左欄第2?8行)
(b)「4は上辺側に延成される外縁部5を残して上・下フィルムを接合する上辺溶着線、6・6は両側斜辺における上・下フィルムの溶着線であり、又7は外縁部5におけるカットテープ4の両側に設けられた切り込み8・8によって形成される引張り片であって、」(第6頁第28行?第7頁第2行)
また、請求人の提出した甲第2号証刊行物には、下記の事項が記載されている。
(c)「第1フィルム3はフィルム中央部がフォンダン層2に接触するようにパン体1上に適宜な物理的手段により載置する(第1図参照)。次いで、第1フィルム3を載置したパン体1を第2フィルム4にて包み、第2フィルム4の合わせ部位(シール部ともいう。)4Aがパン体1の下部側に位置するようにする(第2図参照)。しかる後、第2フィルム4の合わせ部位4Aをヒートシールするとともに、パン体1の長手方向における第1フィルム3及び第2フィルム4端部の重なり部位4B、4Bを各々ヒートシールして、三方にシール部4A、4B、4Bを有するパン体1の包装品5となす(第3図参照)。」(第2頁左欄第3?15行)
(d)「パン体の味付け料の部位は内側のフィルムが被着し、該内側のフィルムにて味付け料が被覆保護された状態となり、搬送等により内部のパン体が移動しても味付け料は内側フィルムに付着したまま袋内を移動し、味付け料がフィルムと直接にこすれることがなく味付け料が袋内全体に付着したり、剥がれたり、あるいは溶けたりしない。」(第2頁右欄第13?20行)
<3> 対比・判断
上記記載(a)および(b)より、甲第1号証刊行物には本件考案の「表フィルム(2)と裏フィルム(3)との両縁側(4),(4)及び先細に形成された一端側(5)が熱溶着され、且つ他端側(6)に開口部(7)を形成してなる本体(1)と、前記一端側(5)の熱溶着部分から延設され、且つ切断線(11)にて形成される撮み片(12)が設けられた突出片(9)(10)と、前記表フィルム(2)或いは裏フィルム(3)の内面側(14)の、前記一方の突出片(10)近傍から他端側(6)の開口部(7)近傍に亘って貼着され帯状体(13)とから形成されてな」る構成に相当する構成が記載されているものと認められ、したがって、本件考案と上記甲第1号証刊行物に記載の考案は、上記構成を有する点で一致している。
これに対して、甲第1号証刊行物には本件考案の「表フィルム(2)の内面側(14)の、前記一端側(5)の熱溶着部分から他端側(6)の開口部(7)近傍に亘って、矩形状のフィルム片(15)が設けられており、前記フィルム片(15)の一端(16)側は、袋本体(1)の開口部(7)にて部分シール(17)されてなる」構成が記載されておらず、本件考案はこの点で甲第1号証刊行物に記載の考案と相違している。そして上記相違点に基づいて本件考案は
(ア)サンドイッチを挿入する際、サンドイッチによって矩形状フィルムが捲り上がることがない。
(イ)矩形状フィルム片はサンドイッチの動きに合わせて動くことができる。という効果を奏するものである。
上記相違点について検討する。
甲第2号証刊行物には、上記記載(c)から、第2フィルムの内側面に第1フィルム(本件考案における矩形状のフィルム片に相当する)を設ける点は記載されているといえる。そして、上記記載(d)から、甲第2号証刊行物に記載の考案も、上記(イ)に記載の効果と同様の効果を奏するものと認められる。
しかしながら、本件考案の構成要件である「前記フィルム片(15)の一端(16)側は、袋本体(1)の開口部(7)にて部分シール(17)されてなる」点は甲第2号証刊行物にも記載されていない。
そして、上記の「前記フィルム片(15)の一端(16)側は、袋本体(1)の開口部(7)にて部分シール(17)されてなる」点は、サンドイッチ挿入時の矩形状フィルムの捲り上がりを防ぐことを目的とした構成であるのに対し、上記(c)の記載からわかるように、甲第2号証刊行物記載の考案においてはパン体の包装とともにシールされるため、フィルムが捲り上がるという問題点は想定されず、該構成は甲第2号証刊行物から当業者がきわめて容易に想到しうるものとは認められない。
したがって、本願考案は、上記甲第1号証刊行物に記載の考案に上記甲第1号証刊行物に記載の公知技術を適用することによってきわめて容易になし得た考案であるということはできない。
なお、甲第3?5号証刊行物に記載のものは、部分的に本件考案と共通の構成を有するが、いずれにおいても、上記相違点のうち上記の「フィルム片(15)の一端(16)側は、袋本体(1)の開口部(7)にて部分シール(17)されてなる」点には記載されていない。したがって、本願考案は、上記甲第1乃至5号証刊行物に記載の考案を組み合わせてきわめて容易になし得た考案であるということはできない。
さらに、平成11年10月1日付で請求人から提出された上申書に参考物件1?4として添付されたホットドッグ、ハンバーガー等の包装体については、いずれも、その汚れ防止用の内側フィルムは、本願考案のフィルム片のような「帯状体」ではなく、袋状のものであり、包装体全体として二重袋となるものであるから、本願考案とは技術の前提を異にするものと認められる。よって、該参考物件の構成に基づいて、上記相違点の特定がきわめて容易に想到しうることであるということもできない。
また、請求項2乃至5の記載の要件それぞれに請求項6が付加された他の4つの考案については、いずれも、請求項2乃至5の記載の要件それぞれに請求項6が付加された考案にさらに限定を加えたものであるから、同様に、上記甲第1乃至5号証刊行物に記載の考案を組み合わせてきわめて容易になし得た考案であるということはできない。
<4> むすび
以上のとおり、請求項6に係る考案は請求人の提出した甲第1乃至5号証刊行物に記載の考案からきわめて容易に考案をすることができたいうことができないから、請求人の主張を採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1999-10-13 
結審通知日 1999-11-09 
審決日 2000-01-17 
出願番号 実願平8-6013 
審決分類 U 1 111・ 121- Y (B65D)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 佐藤 久容
特許庁審判官 森林 克郎
市野 要助
登録日 1996-10-16 
登録番号 実用登録第3032860号(U3032860) 
考案の名称 サンドイッチ包装用袋  
代理人 藤本 昇  
代理人 細井 勇  
代理人 大内 信雄  
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