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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A61B
管理番号 1032375
審判番号 審判1999-5307  
総通号数 17 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-05-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-04-01 
確定日 2000-08-28 
事件の表示 平成 5年実用新案登録願第 4274号「内視鏡カバー方式の内視鏡」拒絶査定に対する審判事件[平成 6年 9月 6日出願公開、実開平 6- 63004]について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.手続の経緯・本願考案
本願は、平成5年2月12日にされた実用新案登録出願であって、その請求項1に係る考案(以下、「本願考案」という。)は、平成5年9月13日、平成9年2月6日及び平成12年3月2日付け手続補正書によって補正された明細書及び図面の記載からみて、その実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。
「内視鏡カバーと、この内視鏡カバーに挿入して使用する内視鏡カバー用内視鏡とを備える内視鏡カバー方式の内視鏡において、
上記内視鏡カバーの挿入部カバー部を、可撓性を有する材料で形成した細長なカバー外皮と、このカバー外皮の先端に配置された先端構成部とで構成し、上記先端構成部に設けた内視鏡位置決め用穴の開口部に、前記カバー用内視鏡先端部の外径より大きく形成した導入部を形成したことを特徴とする、内視鏡カバー方式の内視鏡」

2.引用例
これに対して、当審において拒絶の理由で引用された特開平4-357920号公報(以下、「刊行物1」という。)には、
「シース付内視鏡」(発明の名称)に関し、
「【0010】図3は内視鏡を示し、図2は、内視鏡挿入部100が患者の体腔壁などに直接触れるのを防止するために、挿入部100を被覆するシース装置200を示している。
【0011】図3に示されるように、内視鏡の挿入部100は、遠隔操作によって屈曲自在な湾曲部2を可撓管1の先端に連結して、対物レンズ4などを内蔵した先端チップ3をその湾曲部2の先端に連結して構成されている。図4はその外観を示している。また、図3に示されるように、対物レンズ4の結像位置には、イメージガイドファイバ5の入射端面が配置されている。
【0012】可撓管1、湾曲部2及び先端チップ3の外周面には、図4にも示されるように、U字状に凹んだ凹溝99が、挿入部100の管軸方向に沿ってまっすぐに連続して形成されている。」(【0010】?【0012】段落)もので、
「【0016】次、図2に示される200はシース装置であり、内視鏡の挿入部100に着脱自在に被覆されて、挿入部100を外部環境から絶縁することができる。このシース装置200は、シースチューブ21と先端支持体22と口元支持体23とによって構成されている。
【0017】図6は、内視鏡の挿入部100が、シース装置200内に挿入された状態を示している。ただし、シースチューブ21は自然状態では挿入部100の外面に密着するが、図6及びそのVII?VII断面である図7には、シースチューブ21が少し膨らんで、挿入部100の外面との間に隙間ができている状態が示されている。
【0018】シース装置200のシースチューブ21は、例えばシリコンゴムのように伸縮性のある素材で薄肉円筒状に形成され、その先端に、例えば透明のスチロール樹脂等のような透明部材により形成された先端支持体22が気密的に接続されている。そして、口元支持体23の前端部分にシースチューブ21の後端口元部分がきつく接合されて、シースチューブ21と口元支持体23とが気密的に連通接続されている。
【0019】24は、例えば四フッ化エチレン樹脂で形成されたチャンネル部であり、シース装置200内に全長にわたって挿通されている。チャンネル部24は、図7にも示されるように、鉗子チャンネルを兼ねる吸引チャンネル24Sと送気チャンネル24a及び送水チャンネル24wを有しており、内視鏡の挿入部100の凹溝99に沿うように配置されている。なお、図7中、挿入部100の断面の細部は図示が省略されている。
【0020】先端支持体22の内側は、内視鏡の先端チップ3がゆるく嵌入される程度の大きさに形成されており、先端支持体22の表面側にはノズル片25が突設されている。」(【0016】?【0020】段落)と記載されている。
また図6を参照すると、先端支持体22に対してシースチューブ21側から先端チップ3が嵌入していることから先端支持体22の先端チップ3が嵌入している部分は「穴」となっており、該「穴」のシースチューブ21側は「開口」となっているものと認められる。

3.対比
そこで、本願考案と刊行物1記載の考案とを対比する。
刊行物1記載の考案の「シース装置」「シリコンゴムのように伸縮性のある素材」「シースチューブ」「先端支持体」は、それぞれ本願考案の「内視鏡カバー」「可撓性を有する材料」「カバー外皮」「先端構成部」に相当している。
また、刊行物1において、図6の先端支持体22には先端チップが嵌入する「穴」および「開口」が記載されており、さらに「先端支持体22の内側は、内視鏡の先端チップ3がゆるく嵌入される程度の大きさに形成されており」との記載があることから、刊行物1に記載の「穴」、「開口」は、それぞれ本件考案の「内視鏡位置決め用穴」、「開口部」に相当しているものと認められる。
したがって、本願考案と刊行物1記載の考案は、「内視鏡カバーと、この内視鏡カバーに挿入して使用する内視鏡カバー用内視鏡とを備える内視鏡カバー方式の内視鏡において、
上記内視鏡カバーの挿入部カバー部を、可撓性を有する材料で形成した細長なカバー外皮と、このカバー外皮の先端に配置された先端構成部とで構成し、上記先端構成部に設けた内視鏡位置決め用穴の開口部を有することを特徴とする、内視鏡カバー方式の内視鏡」において一致するものの、本願考案が「開口部に、前記カバー用内視鏡先端部の外径より大きく形成した導入部を形成」しているのに対し、刊行物1記載の考案の「開口部」には、本件考案の「導入部」を形成していない点で相違している。

4.当審の判断
次に上記相違点について検討する。
挿入物の挿入性を向上させるために、挿入される側の開口部にテーパ部(径を大きくした部分)等の導入部を設けることは、一般的な慣用技術に過ぎず(例えば、特開昭61-119999号公報、実願昭62-104012号(実開昭64-8810号)のマイクロフィルム、実願平2-29592号(実開平3-123562号)のマイクロフィルムを参照。)、刊行物1記載の内視鏡先端部が挿入される開口部に上記慣用技術を適用して、内視鏡先端部の外径より大きく形成した導入部を設けた点は、当業者ならば適宜成し得たものと認める。
また、本願考案の作用効果についても、刊行物1に記載の事項および慣用技術からみて、格別なものとは認められない。

5.むすび
以上のことから、本願考案は、刊行物1記載の考案および慣用技術に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2000-05-31 
結審通知日 2000-06-13 
審決日 2000-06-27 
出願番号 実願平5-4274 
審決分類 U 1 8・ 121- WZ (A61B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小田倉 直人  
特許庁審判長 松本 邦夫
特許庁審判官 志村 博
住田 秀弘
考案の名称 内視鏡カバー方式の内視鏡  
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