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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) F16K
管理番号 1032431
審判番号 審判1998-14022  
総通号数 17 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-05-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-09-09 
確定日 2000-12-08 
事件の表示 平成4年実用新案登録願第46349号「ピンチバルブ」拒絶査定に対する審判事件[平成6年1月14日出願公開、実開平6-1944]について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 本願は、平成4年6月11日付けでなされた実用新案登録出願であり、平成10年9月18日付けで手続補正書が提出されたが、この手続補正書による補正は却下されているので、その請求項1に係る考案は、平成10年2月23日付け手続補正書により補正された実用新案登録請求の範囲に記載された以下のとおりのものである。

【請求項1】 弾性体からなる管を流体の流路方向に対して垂直な方向に潰すことにより流路を閉止するピンチバルブにおいて、
前記管は、潰される部分周辺の流路のみ、流路と垂直な方向での流路断面形状が略菱形であり、
前記管の潰される部分の内側に、断面視半周に亘って壁を突設した、
ことを特徴とするピンチバルブ。

一方、原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である「実願昭48-27644号(実開昭49-130420号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献1」という。)」には、
「本考案は、ピンチバルブに使用する可撓性プラスチック管の中央部の左右両側に扁平の突出部を1体に形成し、中央部の上下両面にはボスを設けてそれに螺杆を埋設し、その螺杆を利用して管の中央部上下壁に外力を加えたとき、管の内壁が空隙なく密着して流体の流れを完全に制御し得るようにしたピンチバルブ用プラスチック管に係るものである。」(明細書第1頁第12?19行)
「(3)(3)はプラスチック管(1)の中央部の左右両側に上方から見て山形に設けた突出部で、その突出部(3)の先端部には上下両壁が密着した扁平部(4)を1体に形成する。・・第3図は本考案のプラスチック管(1)を組込むピンチバルブ・・を示すもので、中間に空間部を形成した前後に管の両端部を支承する円筒部を形成した本体(7)の上面中央に支持枠(8)を縦設し、・・ハンドル(10)を附設す。」(同第2頁第5?19行)
「そこでハンドル(10)を操作し・・弁棒(11)を下降し、上方の押圧盤(12)を下動するとともに、・・下方の押圧盤(12)を上動させ・・扁平部(4)が・・挾圧されて密着するとともに、・・プラスチック管(1)の中央部の上下両面が閉合し、・・杆壁が密着する。」(同第4頁第11?19行)
と記載されており、これら記載と図面の記載とを総合すると、引用文献1には、

弾性体である可撓性プラスチックからなるプラスチック管を流体の流路方向に対して垂直な上下方向に潰すことにより流路を閉止するピンチバルブにおいて、
前記プラスチック管は、潰される部分周辺の流路のみ、流路と垂直な方向での流路断面形状が略菱形である
ピンチバルブ。
の考案が記載されているものと認められる。
同じく引用された、本願出願前に頒布された刊行物である「実願昭52-19736号(実開昭53-115087号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献2」という。)」には、
「耐食性性プラスチック管(1)のピンチバルブで挾持される部分には、その左右両側に突出部(2)、(2)を設けると共に、・・上下管壁また上下何れかの管壁の内面には、凸状のタッチライン(6)を・・管壁と1体に設けてなるピンチバルブ用プラスチック管」(実用新案登録請求の範囲)
「なお、第4図に示すようにタッチライン(6)を上下管壁の何れか1方のみの管壁に設ける・・」(明細書第5頁第7?8行)
「プラスチック管(1)の扁平部(3)、(3)をピンチバルブの押板クランプ部に挾持し、・・螺杆(5)、(5)を上下に引き開くことによつて流路を開き、・・上下から押圧することによつて流路を閉鎖する。」(同第4頁第7?12行)
と記載されており、これら記載と図面の記載とを総合すると、引用文献2には、

プラスチック管を流体の流路方向に対して垂直な上下方向に潰すことにより流路を閉止するピンチバルブにおいて、
前記プラスチック管は、潰される部分周辺の流路のみ、流路と垂直な方向での流路断面形状が扁平しており、
前記管の潰される部分の内側に、断面視半周に亘る上下管壁の何れか一方に壁状のタッチライン(6)を突設した、
ピンチバルブ。
の考案が記載されているものと認められる。

ここで、本願請求項1に係る考案と引用文献1の考案とを比較すると、両考案は、
弾性体からなる管を流体の流路方向に対して垂直な方向に潰すことにより流路を閉止するピンチバルブにおいて、
前記管は、潰される部分周辺の流路のみ、流路と垂直な方向での流路断面形状が略菱形である、
ピンチバルブ
の考案である点で一致し、以下の相違点で相違するものと認められる。

相違点
本願請求項1に係る考案は、管の潰される部分の内側に、断面視半周に亘って壁を突設したものであるのに対して、引用文献1のもののプラスチック管の潰される部分には、そのような壁の突設がない点

しかしながら、引用文献2には、本願の請求項1に係る考案及び引用文献1のものと同様の技術分野に属するピンチバルブにおいて、管の潰される部分の内側半周に亘って壁状のタッチラインを突設することが示されており、かつ、本件請求項1に係る考案が上記相違点の構成を採用することにより奏する効果は、引用文献2のものから予測される以上の格別のものとは認められないので、上記相違点は、引用文献2に示される技術を引用文献1のものに適用して、当業者がきわめて容易になし得た事項にすぎないものと認める。

そして、本願請求項1に係る考案のその全体的構成により奏する効果も、引用文献1,2のものから予測される以上の格別のものとは認められず、本願請求項1に係る考案は、その全体的構成において、引用文献1,2のものに基づいて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものと認められるから、実用新案法第3条第2項の規定により、実用新案登録を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2000-09-18 
結審通知日 2000-09-29 
審決日 2000-10-12 
出願番号 実願平4-46349 
審決分類 U 1 8・ 121- WZ (F16K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 阿部 寛林 茂樹  
特許庁審判長 粟津 憲一
特許庁審判官 大島 祥吾
井口 嘉和
考案の名称 ピンチバルブ  
代理人 下田 容一郎  
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