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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 D06F
管理番号 1036026
審判番号 不服2000-3738  
総通号数 18 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-02-10 
確定日 2001-03-28 
事件の表示 平成3年実用新案登録願第54816号「洗濯機用ホース」拒絶査定に対する審判事件[平成5年1月14日出願公開、実開平5-1486号]について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.本願考案
本願は、平成3年6月19日に出願されたものであって、その請求項1ないし3に係る考案は、明細書及び図面の記載からみて、その実用新案登録請求の範囲の請求項1ないし3に記載された次のとおりのものである。

【請求項1】 洗濯機(A)内に位置する部分と洗濯機(A)の外部に位置させて使用する部分とを一体的に形成した洗濯機用ホースであって、一端側に洗濯機の排水筒(a)に接続する受水口部(1)と、これに続く中央側部分にL字形曲げ形成部(2)を有し、他端側に排水口部(3)を有し、これらの各部(1),(2),(3)を除く中間部分(4)の略々全体を、一方の傾斜壁(5)の長さが他方の傾斜壁(6)の長さに比して短尺に形成されている不等辺三角波形状に形成され、短尺の傾斜壁(5)が長尺の傾斜壁(6)に対して略々平行な縮小姿勢に容易に変化できかつその姿勢を自己保持できる構造とされ、この縮小姿勢においてホース本体(H)の略々全長が洗濯機(A)の外箱(b)内に収容可能な長さに形成されている洗濯機用ホース。
【請求項2】 受水口部(1)に続くL字形曲げ形成部(2)が、中間部分(4)と同様に、一方の傾斜壁(5)の長さが他方の傾斜壁(6)の長さに比して短尺に形成された不等辺三角波形状のものである請求項1の洗濯機用ホース。
【請求項3】 ホース本体(H)の全長が略直線状に形成され、ホース形成後にL字形曲げ形成部(2)がL字状に曲げ加工される形状とした請求項1の洗濯機用ホース。

2.引用刊行物記載の考案
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願の日前に頒布された「実願昭50-88558号(実開昭52-3070号)のマイクロフィルム」(以下「引用刊行物1」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。
「25は一端部を排水弁17の流出口17bに連結した伸縮可能な蛇腹状の排水ホースで、これは伸縮させるとその伸縮状態に維持される構造になっており、これの途中部位を右側の嵌合仕切部22の嵌合溝22aに嵌合支持させるとともに右側の排水ホース受体19の底板部24に載置支持させて該排水ホース25の他端部を右側板6dに設けた貫通孔21から基台6の外部に導出する。そして、この排水ホース25を縮小させると該排水ホース25の他端部が基台6の右側板6dの外面と略同一面になるようにしてある。
而して、洗濯時には排水ホース25を伸長させて該排水ホース25の他端部を基台6の貫通孔21から引き出して所望の排水位置に排水する。」(明細書第5頁第13行?第6頁第8行)
また、第1図には、「排水ホース」の「一端部」から「嵌合仕切部22の嵌合溝22aに嵌合支持」された部分までがL字型に曲げ形成されていることが示されている。

また、同じく原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願の日前に頒布された「実願昭54-40068号(実開昭55-139885号)のマイクロフィルム」(以下「引用刊行物2」という。)には、次の事項が図面とともに記載されている。
「蛇腹ホース本体11の蛇腹の起伏する各対の斜辺18・19の長さl1・l2が上のものの方が下のものより長く形成されている。これにより、上の斜辺18が反転して下の斜辺19に入り込むため、ホース本体11が横に屈曲しにくくなる。」(明細書第5頁第18行?第6頁第3行)

3.対比
本願の請求項1に係る考案と、引用刊行物1に記載された考案を対比すると、引用刊行物1に記載された「一端部を排水弁17の流出口17bに連結した伸縮可能な蛇腹状の排水ホース」、「一端部」及び「該排水ホース25の他端部」が、本願考案の「洗濯機(A)内に位置する部分と洗濯機(A)の外部に位置させて使用する部分とを一体的に形成した洗濯機用ホース」、「洗濯機の排水筒(a)に接続する受水口部(1)」および「排水口部(3)」にそれぞれ相当する。
また、引用刊行物1に記載された「排水ホース」の「一端部」から「嵌合仕切部22の嵌合溝22aに嵌合支持」された部分が、本願考案の「L字形曲げ形成部(2)」に相当する。
さらに、引用刊行物1に記載された「排水ホース」は「伸縮させるとその伸縮状態に維持される構造」であるから、「その姿勢を自己保持できる構造」であり、「排水ホース25を縮小させると該排水ホース25の他端部が基台6の右側板6dの外面と略同一面になる」ことから、「縮小姿勢においてホース本体(H)の略々全長が洗濯機(A)の外箱(b)内に収容可能な長さに形成」されているものである。
したがって、両者は、
「洗濯機(A)内に位置する部分と洗濯機(A)の外部に位置させて使用する部分とを一体的に形成した洗濯機用ホースであって、一端側に洗濯機の排水筒(a)に接続する受水口部(1)と、これに続く中央側部分にL字形曲げ形成部(2)を有し、他端側に排水口部(3)を有し、これらの各部(1),(2),(3)を除く中間部分(4)の略々全体を、その姿勢を自己保持できる構造とされ、この縮小姿勢においてホース本体(H)の略々全長が洗濯機(A)の外箱(b)内に収容可能な長さに形成されている洗濯機用ホース。」である点で一致しており、一方、
ホースの壁の構造に関し、請求項1に係る考案では、「一方の傾斜壁(5)の長さが他方の傾斜壁(6)の長さに比して短尺に形成されている不等辺三角波形状に形成され、短尺の傾斜壁(5)が長尺の傾斜壁(6)に対して略々平行な縮小姿勢に容易に変化でき」るものとしたのに対し、引用刊行物1に記載された考案では、単に「伸縮可能な蛇腹状」で「伸縮させるとその伸縮状態に維持される構造」としているのみで、具体的な構造は特に限定されていない点で相違する。

4.当審の判断
上記相違点について検討すると、引用刊行物2には、請求項1に係る考案と同様の「洗濯機用ホース」において、「蛇腹ホース本体11の蛇腹の起伏する各対の斜辺18・19の長さl1・l2が上のものの方が下のものより長く形成」されている、即ち「一方の傾斜壁(5)の長さが他方の傾斜壁(6)の長さに比して短尺に形成されている不等辺三角波形状に形成」されている点が記載されており、そのことにより「上の斜辺18が反転して下の斜辺19に入り込む」、即ち「短尺の傾斜壁(5)が長尺の傾斜壁(6)に対して略々平行な縮小姿勢に変化」することが記載されている。

そして、請求項1に係る考案は、引用刊行物1に記載された考案の「伸縮可能な蛇腹状」で「伸縮させるとその伸縮状態に維持される構造」について、引用刊行物2に記載された公知の構造を適用したものに相当するが、そうすることにより格別の効果を奏するものとも認められない。

以上によれば、本願請求項1に係る考案は、引用刊行物1および2に記載された考案に基づいて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとするのが相当であって、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。

5.むすび
したがって、本願は、他の請求項に係る考案について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2001-01-12 
結審通知日 2001-01-23 
審決日 2001-02-05 
出願番号 実願平3-54816 
審決分類 U 1 8・ 121- Z (D06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 梅田 幸秀荘司 英史  
特許庁審判長 青山 紘一
特許庁審判官 藤本 信男
熊倉 強
考案の名称 洗濯機用ホース  
代理人 佐當 彌太郎  
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