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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H05K
管理番号 1041525
審判番号 不服2000-12135  
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-08-03 
確定日 2001-06-14 
事件の表示 平成 4年実用新案登録願第 13558号「部品装着装置」[平成 5年10月15日出願公開、実開平 5- 76098]拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.手続の経緯・本願の考案
本願は、平成4年3月16日の出願であって、その請求項1及び2に係る考案は、本件審判請求に際しての平成12年8月31日付の手続補正書により補正された明細書の実用新案登録請求の範囲における請求項1及び2に記載された事項によって特定される、次のとおりのものと認める。
【請求項1】
部品供給装置内に収納されたチップ部品を吸着ノズルで吸着してプリント基板上に装着する部品装着装置に於いて、一定時間の経過を計時するタイマと、該タイマが一定時間の経過を計時した時に吸着ノズルの詰まりを検出するノズル詰まり検出装置と、該ノズル詰まり検出装置がノズル詰まりを検出した時に前記吸着ノズル内に詰まった異物を吸引して除去するクリーニング装置とを設けたことを特徴とする部品装着装置。
【請求項2】
部品供給装置内に収納されたチップ部品を吸着ノズルで吸着してプリント基板上に装着する部品装着装置に於いて、部品装着の完了した基板の枚数をカウントするカウンタと、該カウンタが一定枚数の基板をカウントした時に前記吸着ノズル内に詰まった異物を吸引して除去するクリーニング装置とを設けたことを特徴とする部品装着装置。

2.引用例の記載事項
これに対し、原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である「特開平4-37098号公報(以下、「引用例1」という。)には、次の記載がある。
ア.「[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、前記従来技術においては、部品吸着ノズルに異物などが詰まった場合は、ノズルを清掃する機能は無かった。そのため、微小電子部品の実装工程を進める際、微小ノズル開口部に粉塵などの異物が目づまりを生じると、いったん装置を停止し、人間の手によって異物を除去しなければならず、装置の稼働率の低下、および電子部品の装着率の低下を招くという課題があった。 本発明は、前記従来の課題を解決するため、ノズル清掃作業が任意の時期に自動化して行え、電子部品の装着率を維持、向上させる電子部品装着装置を提供することを目的とするものである。」(1頁右欄17行?2頁左上欄9行)
イ.「電子部品は、供給部4により所定の位置に順次送出され、部品吸着ノズル1にて、電気部品を吸着保持する。部品吸着ノズル1を多数有したヘッド部2が回転することにより、プリント基板3上に電子部品は装着される。」(2頁左下欄4?8行)
ウ.「第2図は、ノズル清掃時の断面を示す。ノズル清掃時においては、部品吸着ノズル1を所定の空気通路4開口部上方に位置決めした後、レバー7を外し、バネ8によりピストン2を部品吸着ノズル1に押圧させる。ゴムパッキン9によりノズル先端と空気通路開口面は密着される。同時に空気通路開口面Aと給気通路開口面Bは合致し、ピストンの空気通路4とシリンダーの空気通路5は接続され、このため空気通路4を介し、ノズル1先端に真空吸引力が生じ、ノズル先端の目づまり異物を排出させる。」(2頁右下欄3?13行)
エ.「以上のように本発明によれば、部品吸着ノズル口に詰まる異物をノズル口外側に除去するための吸引手段を備えたので、吸着ノズルの清掃を自動的に効率よく行う・・・部品吸着ノズルに設けた真空度測定手段と、所定の真空度以上のとき、ノズル清掃指示を出す判断手段とを備えたという本発明の前記構成によれば、部品吸着ノズルを自動的に清掃することができる。」(3頁左下欄1?14行)

3.考案の対比・判断
(1)請求項1に係る考案について
本願の請求項1に係る考案と、引用例1の記載とを対比すると、引用例1記載の「供給部」が、請求項1に係る考案の「部品供給装置」に相当し、以下同様に、「電子部品」が「チップ部品」に、「部品吸着ノズル」が「吸着ノズル」に、「真空度測定手段」が「ノズル詰まり検出装置」に、「真空度以上のとき部品吸着ノズル口に詰まる異物をノズル口外に除去するための吸引手段」が「ノズル詰まり検出装置がノズル詰まりを検出した時に前記吸着ノズルに詰まった異物を吸引して除去するクリーニング装置」に相当している。したがって、本願の請求項1に係る考案と引用例1に記載の考案は、
「部品供給装置内に収納されたチップ部品を吸着ノズルで吸着してプリント基板上に装着する部品装着装置に於いて、吸着ノズルの詰まりを検出するノズル詰まり検出装置と、該ノズル詰まり検出装置がノズル詰まりを検出した時に前記吸着ノズル内に詰まった異物を吸引して除去するクリーニング装置とを設けた部品装着装置」
で一致し、以下の点で相違している。
<相違点1>
ノズル詰まり検出装置がノズル詰まりを検出した時に前記吸着ノズル内に詰まった異物を吸引して除去する動作を、本願の請求項1に係る考案においては、「一定時間の経過を計時するタイマと、該タイマが一定時間の経過を計時した時に」行う構成とされるのに対して、引用例1に記載の考案においては、このような構成について言及されていない点。
そこで、上記相違点1について検討する。
各種機械装置について一定時間ごとに作動状態を検査することや、所定時間毎の制御を自動化するためのタイマーの利用は必要に応じて通常行われている慣用技術である。してみれば、引用例1記載のクリーニング装置において、上記慣用技術を採用して、本願の請求項1記載の考案と同様の構成とすることは、当業者がきわめて容易になし得たことである。
なお、請求人は本願の請求項1に係る考案の格別な効果として、「ノズル詰まり検出装置によるノズル詰まりの検出に基づいて確実に吸着ノズルの詰まりをクリーニングすることができるとともに」「ノズル詰まり検出装置の故障を極力回避してメンテナンスを簡略化することができる」等の効果を主張しているが、このような効果は、上記慣用技術を採用したことによる自明の効果であって、格別の効果とはいえない。
よって、請求項1に係る考案は前記引用例1及び慣用技術に基づき当業者がきわめて容易に考案をすることができたものである。
(2)請求項2に係る考案について
本願の請求項2に係る考案と、引用例1に記載の考案とを対比すると、
「部品供給装置内に収納されたチップ部品を吸着ノズルで吸着してプリント基板上に装着する部品装着装置に於いて、前記吸着ノズル内に詰まった異物を吸引して除去するクリーニング装置を設けた部品装着装置。」
で一致し、以下の点で相違している。
<相違点2>
吸着ノズル内に詰まった異物を吸引して除去する動作を、本願の請求項2に係る考案においては、「部品装着の完了した基板の枚数をカウントするカウンタ」により、「該カウンタが一定枚数の基板をカウントした時に」行うのに対して、引用例1に記載の考案においては、この点については特に言及されていない点。
以下、相違点2について検討する。
各種機械装置において一定数の作業を行った時にクリーニング等のメンテナンスを行うようにすることは、原査定の拒絶の理由に提示された特開平1-262975号公報にも示されているように慣用技術であって、吸着装置の作業量を把握するものとして部品装着の完了した基板の枚数を利用することは当業者にとって自明の事項といえるので、相違点2における請求項2に係る考案の構成は、上記慣用技術に基づいて当業者がきわめて容易になしえたことである。
よって、請求項2に係る考案は前記引用例1及び慣用技術に基づき当業者がきわめて容易に考案をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおりであるから、本願の請求項1及び2に係る考案は、上記引用例1に記載の考案及び慣用技術に基づいて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により、実用新案登録を受けることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2001-04-10 
結審通知日 2001-04-17 
審決日 2001-05-01 
出願番号 実願平4-13558 
審決分類 U 1 8・ 121- Z (H05K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 市川 裕司中川 隆司内田 博之  
特許庁審判長 神崎 潔
特許庁審判官 大島 祥吾
刈間 宏信
考案の名称 部品装着装置  
代理人 芝野 正雅  
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