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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H01C
審判 査定不服 特36 条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録 H01C
管理番号 1043349
審判番号 審判1999-1085  
総通号数 21 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-09-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-01-13 
確定日 2001-08-20 
事件の表示 平成 4年実用新案登録願第 6347号「積層電子部品」拒絶査定に対する審判事件〔平成 5年 8月 6日出願公開、実開平 5- 59801、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。   
結論 原査定を取り消す。 本願の考案は、実用新案登録すべきものとする。
理由 一.手続の経緯・本件出願の考案
本願は、平成4年1月20日の出願であって、その請求項1に係る考案は、平成10年5月25日付け、平成11年2月10日付け、及び当審の拒絶理由に対する平成12年12月18日付けの手続補正書によって補正された明細書及び図面の記載からみて、本願の実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。
「積層構造の焼結体でなり、インダクタまたはコンデンサの少なくともいずれか、あるいはこれらに抵抗を組合わせた回路を構成する積層型部品または該積層型部品上に別の電子部品を搭載する積層混成集積回路部品において、
前記積層型部品または積層混成集積回路部品の上面および側面を側面の端子電極を含めて絶縁樹脂で覆い、該絶縁樹脂をさらに塗布または吹き付けて加熱することにより形成された導電樹脂で覆い、
前記積層型部品の下面に、前記端子電極に接続され、プリント基板に面実装するための半田付け用の電極を設けた
ことを特徴とする積層電子部品。」(以下、「本願考案」という)

二.当審で通知した拒絶理由
当審において、概略以下のような拒絶理由を通知した。
二-1.第3条第2項について
引用文献1.実願平1-85176号(実開平3-23919号公報)の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィルム(平成3年3月12日 特許庁発行)
2.特開平2-229462号公報
3.特開平59-186397号公報
請求項1の考案のように構成することは、引用文献1、2、3に記載された事項から当業者がきわめて容易に考案をすることができたものと認められる。
二-2.第5条第4、5項について
平成10年5月25日付手続補正書の段落番号【0007】において、「該積層型部品1とこれを実装するプリント基板(図示せず)との接続は、積層型部品1の下面に設けられた電極(半田付けパターン)9を半田付けすることにより行う。」と記載されているが、絶縁樹脂で覆われ、その上に導電樹脂を形成している積層型部品の端子電極と積層型部品の下面に設けられた電極とがどのように接続されているのか、等不明であり、本件出願の明細書及び図面は、当業者がその実施をすることができる程度に所期の目的を達成するための構成が記載されているとは認められない。
また、実用新案登録請求の範囲において、当該下面の電極と端子電極との対応も明確でない。

三.当審の判断
三-1.第3項第2条について
三-1-1.引用された刊行物の考案
(1)当審における拒絶の理由で引用した「実願平1-85176号(実開平3-23919号公報)の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィルム(平成3年3月12日 特許庁発行)」(以下、「引用例1」という)には、以下のような考案が記載されている。
「誘電体と内部電極を交互に積層して積層体を形成し、この積層体内に抵抗体を積層するとともに、一体焼成して、外周部に外部電極を設けた複合チップ部品。」
(2)当審における拒絶の理由で引用した「特開平2-229462号公報」(以下、「引用例2」という)には、以下のような考案が記載されている。
「内部にコンデンサネットワーク、インダクタネットワークの少なくともいずれかを内蔵した積層体の表裏面の少なくともいずれかに、配線を施すと共に、電子部品を搭載し、前記ネットワークおよび配線の端部を、基板の側面に施した端子を通して結線してなる積層混成集積回路部品。」
(3)当審における拒絶の理由で引用した「特開昭59-186397号公報」(以下、「引用例3」という)には、以下のような考案が記載されている。
「絶縁基板上に電子部品や光部品を実装して構成される混成集積回路において、上記絶縁基板の一方の面に上記部品を実装し、かつ反対面に導体層または導体板を設けると共に、上記部品の実装された面を樹脂モールドしてその表面に蒸着、溶射または無電解メッキ等により金属被膜を施した混成集積回路。」
三-1-2.対比・判断
本願考案と引用例1?3に記載された考案とを対比する。引用例1?3に記載された考案のいずれにも、積層型部品または積層混成集積回路部品において、「側面の端子電極を含めて絶縁樹脂で覆いさらに導電物質で覆う」こと、また積層型部品の下面に「プリント基板に面実装するための半田付け用の電極を設け」ることは記載されておらず、さらにこれらを組み合わせることについての開示ないし示唆もされていない。そしてこのように構成することで、明細書記載の「絶縁樹脂および導電樹脂で覆われていない底面に実装用の電極を設けているので、プリント基板に実装する際の基板を貫通する突出部分がなく、リード端子を底面に設ける場合に比較し、ノイズ放射を低減できる。」(段落番号【0010】参照)なる格別な効果があるものと認められる。なお、前記当審における拒絶理由で例示した周知技術事項(実願平2-8897号(実開平3-99418号公報)の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィルム(平成3年10月17日 特許庁発行))にあっても同様に開示されていない。
したがって、本願考案は、引用例1?3に記載された考案からきわめて容易に考案をすることができたものとすることはできない。
三-2.第5条第4、5項について
当審で通知した第5条第4、5項については、上記手続補正により解消した。

四.むすび
以上のとおりであるから、本願考案は、刊行物1?3に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとはいえず、また実用新案法第5条第4、5項で規定する要件を満たしているものと認められる。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2001-08-01 
出願番号 実願平4-6347 
審決分類 U 1 8・ 121- WY (H01C)
U 1 8・ 531- WY (H01C)
最終処分 成立  
前審関与審査官 平塚 義三  
特許庁審判長 吉村 宅衛
特許庁審判官 今井 義男
治田 義孝
考案の名称 積層電子部品  
代理人 若田 勝一  
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