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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 F24H
管理番号 1061355
審判番号 審判1998-6765  
総通号数 32 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2002-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-04-23 
確定日 2002-07-29 
事件の表示 平成 3年実用新案登録願第112965号「給湯付風呂釜の燃焼制御装置」拒絶査定に対する審判事件〔平成 5年 7月23日出願公開、実開平5-54957、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。   
結論 原査定を取り消す。 本願の考案は、実用新案登録すべきものとする。
理由 1. 手続の経緯・本願考案
本願は、平成3年12月27日の出願であって、その請求項1に係る考案(以下、「本願考案」という。)は、平成12年4月17日受付け手続補正書によって補正された実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。
「給湯バーナと風呂バーナを備え、メインガス通路から分岐させて給湯バーナと風呂バーナにそれぞれ燃料ガスが供給されメインガス通路には燃料ガスの供給量を制御する給湯・風呂共用の比例弁が設けられている給湯付風呂釜の燃焼制御装置において、該燃焼制御装置は、給湯側のみの燃焼運転時と、風呂側のみの燃焼運転時と、給湯と風呂両方の同時燃焼運転時との各燃焼運転モードにおけるガス供給量(ガス供給圧)と比例弁の開弁制御電流との関係を示す互いに異なる制御データが格納されているメモリと;このメモリに格納されている制御データに基づき給湯側のみの運転時と、風呂側のみの運転時と、給湯と風呂両方の同時燃焼運転時との、インプットのガス供給量(ガス供給圧)と比例弁の開弁制御電流との関係をその燃焼運転モードに応じた制御データを用いた演算により個別に求め、この演算値に基づきそれぞれの燃焼運転モードに応じて比例弁の開弁量を制御する燃焼量制御部と;を有し、この燃焼量制御部は給湯に必要なインプットのガス供給量は水量センサによって得られる給湯水量と、給水温度センサによって得られる給水温度と、給湯温度の設定手段によって設定される給湯設定温度との情報に加えて、給湯温度センサによって得られる給湯検出温度の情報を用いた演算によって求める構成と成し、前記燃焼量制御部は給湯と風呂両方の同時燃焼運転時には給湯側の能力を風呂側よりも優先し、給湯側の能力に応じて比例弁の開弁量を制御する構成としたことを特徴とする給湯付風呂釜の燃焼制御装置。」

2. 原査定の理由
原査定の理由は、本願考案は、その出願前に頒布された刊行物である特開昭61-184354号公報(以下、「刊行物1」という。)に記載された考案に基づいて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない、というものである。

3. 当審において通知した拒絶の理由
当審において、平成11年9月17日付けで通知した拒絶の理由の概要は、本願考案は、その出願前に頒布された刊行物である刊行物1及び実願平1-11279号(実開平2-103651号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物2」という。)に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案することができたものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない、というものであり、同じく平成12年2月2日付けで通知した拒絶の理由の概要は、本願考案は、その出願前に頒布された刊行物である刊行物1、2および特開昭63-161351号公報(以下、「刊行物3」という。)に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案することができたものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない、というものである。

4. 当審の判断
そこで、本願考案と刊行物1?3に記載の考案とを対比すると、本願考案の構成要件である
「該燃焼制御装置は、給湯側のみの燃焼運転時と、風呂側のみの燃焼運転時と、給湯と風呂両方の同時燃焼運転時との各燃焼運転モードにおけるガス供給量(ガス供給圧)と比例弁の開弁制御電流との関係を示す互いに異なる制御データが格納されているメモリと;このメモリに格納されている制御データに基づき給湯側のみの運転時と、風呂側のみの運転時と、給湯と風呂両方の同時燃焼運転時との、インプットのガス供給量(ガス供給圧)と比例弁の開弁制御電流との関係をその燃焼運転モードに応じた制御データを用いた演算により個別に求め、この演算値に基づきそれぞれの燃焼運転モードに応じて比例弁の開弁量を制御する燃焼量制御部と;を有し、」
および
「この燃焼量制御部は給湯に必要なインプットのガス供給量は水量センサによって得られる給湯水量と、給水温度センサによって得られる給水温度と、給湯温度の設定手段によって設定される給湯設定温度との情報に加えて、給湯温度センサによって得られる給湯検出温度の情報を用いた演算によって求める構成と成し、」
のいずれについても、前記刊行物1?3には記載がなく、示唆するところもない。
そして、本願考案は前記の構成要件を具備することにより、インプットのガス供給量を正確に求めることができることとなり、給湯と風呂の同時運転と、給湯単独運転との相互の運転モードの切換時においても給湯に必要なインプットのガス供給量がその運転モードの切換前後にかけて正確に求められるので、この運転モードの切換時に給湯湯温が変動することなく、給湯湯温の安定を維持した上で、運転モードの切換を円滑に行うことができる等、以て各モードの燃焼運転ごとに最適な燃焼制御を達成できるという刊行物1?3に記載のものから予測し得ない明細書記載の格別な効果を奏するものであり、これらを設計上の事項に属するものとすることはできない。
また、使用するガスの種類毎のとデータをメモリに格納し、ガスの種類毎に切換使用することが、特開平1-230919号公報、特開昭63-271022号公報に見られるように周知であるとしても、本願考案の前記の構成要件とは別異の技術であり、前記の構成要件が周知であるとする客観的証拠は何等ない。
したがって、本願考案を、その構成の一部を開示も示唆もなさない前記刊行物1?3に記載の考案に基づいて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたとすることはできない。

5. むすび
以上のとおり、原査定の理由により本願を拒絶することは妥当ではなく、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2002-07-09 
出願番号 実願平3-112965 
審決分類 U 1 8・ 121- WY (F24H)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小菅 一弘  
特許庁審判長 粟津 憲一
特許庁審判官 櫻井 康平
岡本 昌直
考案の名称 給湯付風呂釜の燃焼制御装置  
代理人 五十嵐 清  
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