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審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 B32B |
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管理番号 | 1084965 |
審判番号 | 不服2001-4967 |
総通号数 | 47 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 実用新案審決公報 |
発行日 | 2003-11-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-02-26 |
確定日 | 2003-10-01 |
事件の表示 | 平成5年実用新案登録願第59369号「パネル芯材」拒絶査定に対する審判事件[平成7年5月2日出願公開、実開平7-23537]について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.経緯 この出願は、平成5年9月30日の出願で、平成11年8月9日付け及び同年12月3日付け拒絶理由が通知され、平成13年1月22日付けで拒絶査定されたものであり、また、平成11年9月16日付け、平成12年1月25日付け及び平成13年2月26日付けで、願書に添付された明細書又は図面に係る手続補正がなされたが、これら手続補正については、いずれも、平成15年2月4日付けで補正の却下の決定がなされ、これらの決定は確定している。 2.平成11年8月9日付け拒絶理由 拒絶理由における理由1の概要は、この出願の請求項1に係る考案は、その出願前日本国内又は外国において頒布された「実公昭50-42142号公報」(以下、「引用例」という。)に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができない、というものである。 3.当審の判断 3-1.本件考案 この出願の請求項1に係る考案(以下、「本願考案1」という。)は、願書に添付された明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。 「間隔を離して平行に配設される2枚のパネルの間に介設されるパネル芯材であって、前記芯材は所定の厚みを有し、かつ所定大きさの板部材をプレスすることにより、両側のそれぞれ2つの傾斜辺が角縁となって互いに接続する複数の六角形の傾斜面と、この傾斜面の両端の辺に接続する四角形の頂面とにより、それぞれ反対方向に突出する複数四角錐状の山形部を有した構成としてなることを特徴とするパネル芯材。」 3-2.引用例に記載の事項 イ.「頂面にこの周縁部を残して凹所を設けた多数個の裁頭正四角錐状突起を表裏交互に向けて且つ縦横方向に連続形成してなる鋼製パネルの芯板」(実用新案登録請求の範囲) ロ.「この考案の一実施例を図面に従い説明する。この考案の芯板は、薄鋼板1をプレスなどで一体成型して、多数個の同形同大の裁頭正四角錐状の突起5…を表裏の方向に交互に向けて、夫々碁盤の目の如く縦横方向共に一定等間隔で且つ頂面2a…、2a…が夫々同一高さになるように連続形成してなり、そして、夫々の突起2の頂面2a表面にはこの正方形状周縁部2bを残して比較的浅い平面正方形状の凹所2cが形成されている。 而して、上記の如く構成した芯板を用いてサンドイツチ状パネルを構成するには上記芯板の両側に薄鋼板よりなる平らな外板3,4を溶接或いは接着剤により固着して第3図、第4図想像線で示す如くパネルを構成する。」(1頁1欄下から4行?2欄11行) ハ.「図面は、この考案の一実施例を示すもので、第1図は平面図、第2図は第1図のII-II線に沿う拡大断面図、第3図は第2図のIII-III線に沿う拡大断面図である。」(1頁1欄下から19?16行)及び第1乃至3図 3-3.判断 引用例には、記載イによると、頂面にこの周縁部を残して凹所を設けた多数個の裁頭正四角錐状突起を表裏交互に向けて且つ縦横方向に連続形成してなる鋼製パネルの芯板が記載されていることがうかがえ、上記芯板は、記載ロによれば、所定の厚みを有し、かつ所定大きさの薄鋼板をプレスすることにより構成されていることがうかがえ、記載ロ及びハによれば、間隔を離して平行に配設される2枚の、薄鋼板よりなる平らな外板、の間に介設されるものであることがうかがえる。更に、記載ロ及びハによれば、上記裁頭正四角錐状突起は、六角形の傾斜面と該傾斜面の両端の辺に接続する四角形の頂面とにより構成され、更に、前記傾斜面は、その傾斜辺が角縁となって互いに接続していることもうかがえる。 してみると、引用例には、「間隔を離して平行に配設される2枚の、薄鋼板よりなる平らな外板、の間に介設される芯板であって、所定の厚みを有し、かつ所定大きさの薄鋼板をプレスすることにより構成され、頂面にこの周縁部を残して凹所を設けた多数個の裁頭正四角錐状突起を表裏交互に向けて且つ縦横方向に連続形成してなる鋼製パネルの芯板で、該裁頭正四角錐状突起は、六角形の傾斜面と該傾斜面の両端の辺に接続する四角形の頂面とにより構成され、更に、前記傾斜面は、その傾斜辺が角縁となって互いに接続しているもの」(以下、「引用考案」という。)が記載されていることが認められる。 そして、本願考案1と引用考案と対比すると、後者考案における「裁頭正四角錐状突起」は前者考案における「四角錐状の山形部」に相当し、本願考案1は、引用考案を包含するものであるから引用例に記載された考案であって、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができない。 4.むすび 平成11年8月9日付け拒絶理由の理由1は妥当であるから、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2003-07-23 |
結審通知日 | 2003-07-29 |
審決日 | 2003-08-11 |
出願番号 | 実願平5-59369 |
審決分類 |
U
1
8・
113-
Z
(B32B)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 川端 康之 |
特許庁審判長 |
鈴木 由紀夫 |
特許庁審判官 |
高梨 操 須藤 康洋 |
考案の名称 | パネル芯材 |