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審決分類 |
審判 全部申し立て F23N |
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管理番号 | 1004111 |
異議申立番号 | 異議1998-72286 |
総通号数 | 4 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 実用新案決定公報 |
発行日 | 2000-04-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 1998-05-06 |
確定日 | 1999-06-28 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 実用新案登録第2552995号「ガス焚きボイラの燃焼制御装置」の実用新案に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 実用新案登録第2552995号の実用新案登録を維持する。 |
理由 |
1.手続の経緯 本件実用新案登録第2552995号に係る考案についての手続の経緯の概要は次のとおりである。 実用新案登録出願 平成 2年10月15日 実用新案権設定登録 平成 9年 7月11日 登録異議申立 平成10年 5月 6日 取消理由通知 平成10年 8月 5日付け 訂正請求 平成10年10月16日 訂正拒絶理由 平成11年 2月19日付け 訂正請求書の補正 平成11年 3月10日 2.訂正の適否についての判断 (1)訂正請求書の補正の概要 実用新案権者は、平成10年10月16日付け訂正請求書に添付した訂正明細書を、平成11年3月10日付け手続補正書に添付した訂正明細書のとおり補正することを求めるものであり、その補正の概要は次のとおりである。 a.補正事項a 実用新案登録請求の範囲の請求項1を、 「【請求項1】 (a)ボイラ内の蒸気部分に設けた温度センサーによって検出される蒸気温度、並びにボイラで発生させた蒸気圧力を検出し、下限圧力以下となると熱要求信号を出力し、上限圧力以上となると熱要求停止信号を出力する熱要求検出装置からの信号を燃焼制御装置に取り込み、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されると、プリパージ実施後にメーンバーナを着火させているガス焚きボイラの燃焼制御装置において、 (b)熱要求停止信号にて燃焼を停止してからの蒸気温度変化と経過時間を計測することで温度変化率を検出し、 (c)温度変化率が設定値以下の場合には、熱要求信号発信後にプリパージを開始して、燃焼準備に要する時間経過後にメーンバーナを着火させ、 (d)温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにするようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させる (e)ことを特徴とするガス焚きボイラの燃焼制御装置。」 と補正する。 b.補正事項b (問題点解決のための手段)の欄の記載を、 「本考案のガス焚きボイラの燃焼制御装置は、(a)ボイラ内の蒸気部分に設けた温度センサーによって検出される蒸気温度、並びにボイラで発生させた蒸気圧力を検出し、下限圧力以下となると熱要求信号を出力し、上限圧力以上となると熱要求停止信号を出力する熱要求検出装置からの信号を燃焼制御装置に取り込み、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されると、プリパージ実施後にメーンバーナを着火させているガス焚きボイラの燃焼制御装置において、(b)熱要求停止信号にて燃焼を停止してからの蒸気温度変化と経過時間を計測することで温度変化率を検出し、(c)温度変化率が設定値以下の場合には、熱要求信号発信後にプリパージを開始して、燃焼準備に要する時間経過後にメーンバーナを着火させ、(d)温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにするようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させることを特徴とする。」 と補正する。 (2)訂正請求についての補正の適否 補正事項aは、実質的に、訂正請求書に添付した訂正明細書における実用新案登録請求の範囲の請求項1の記載において、段落(d)に「ようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させる」ことを構成要件として加え、燃焼制御装置の温度変化率が設定値よりも大きかった場合における具体的な構成を明確にしたものと認められるから、この補正は、該訂正明細書を基準として、実用新案登録請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当しかつ実用新案登録請求の範囲を拡張又は変更するものではなく、新規事項の追加に該当しない。 補正事項bは、上記補正事項aにおける、実用新案登録請求の範囲の請求項1の補正に伴って、訂正請求書に添付した訂正明細書を補正するもので、該訂正明細書を基準として、明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当し、かつ実用新案登録請求の範囲を拡張又は変更するものではなく、新規事項の追加に該当しない。 上記のことより、上記訂正請求書についての補正事項a及び補正事項bは、当該訂正請求の要旨を変更するものではなく、特許法の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第9条第2項の規定により準用され、同附則第10条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する同法第131条第2項の規定に適合する。 (3)訂正の概要 訂正請求は、本件実用新案登録に係る願書に添付した明細書(以下「本件登録明細書」という。)を、訂正請求書に添付し、上記手続補正書により補正した訂正明細書(以下「本件訂正明細書」という。)のとおり訂正することを求めるものであり、その訂正の概要は次のとおりである。 a.訂正事項a 本件登録明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1を、前記2.(1)a.で示したとおりに訂正する。 b.訂正事項b 本件登録明細書第1頁下から7行(実用新案掲載公報第2欄下から4行)の「図2」を「第2図」と訂正する。 c.訂正事項c 本件登録明細書第1頁下から2行?末行(実用新案掲載公報第3欄第5行)の「そのため」を「このため、第3図に示すように」と訂正する。 d.訂正事項d 本件登録明細書第2頁第10行(実用新案掲載公報第3欄第19行)において「負荷追従の高く」を「負荷追従性が高く」と訂正する。 e.訂正事項e 本件登録明細書第2頁第10?11行(実用新案掲載公報第3欄第20行)において「供給の可能な」を「供給が可能な」と訂正する。 f.訂正事項f 本件登録明細書第2頁(実用新案掲載公報第3欄)の(問題点解決のための手段)の欄の記載を、前記2.(1)b.で示したとおりに訂正する。 g.訂正事項g 本件登録明細書第2?3頁(実用新案掲載公報第3欄?第4欄)の(考案の作用)の欄の記載を、 下記のとおり訂正する。 「燃焼制御装置により、ボイラ内の蒸気の温度変化率を検出し、蒸気需要量が多く、蒸気の温度変化率が設定値よりも大きい場合、熱要求信号が発信されるとすぐにメーンバーナへ着火できるように、熱要求信号が発信されるよりも前にプリパージを開始する。そして、熱要求信号がが発信されるとすぐに燃焼を開始するので、蒸気圧力は熱要求信号が発信される下限圧力よりも低くはならず、熱要求信号が発信されてから燃焼を開始するまでに要求圧力以下に低下する問題は発生しない。 また、蒸気需要量が少なく、蒸気の温度変化率が設定値以下の場合には熱要求信号発信後にプリパージを行って、その後に燃焼を開始するので、蒸気圧力は熱要求信号が発信される下限圧力よりも低くなるが、もともと蒸気需要量が少ないため要求圧力以下に低下することはなく、燃焼の発停間隔が広がるため、発停頻度を低減できる。 熱要求信号は同じ下限圧力で発信されるが、実際に燃焼を開始するのは、蒸気需要量によって熱要求信号発信時(蒸気需要量の多いとき)と熱要求信号から燃料準備時間経過後(蒸気需要量の少ないとき)に分かれるので、蒸気圧力の安定と不必要な燃焼発停の防止が両立できる。」 h.訂正事項h 本件登録明細書第3頁第7行(実用新案掲載公報第4欄第5行)の「説明する。」の後に、「第1図に示すように」を挿入する。 i.訂正事項1 本件登録明細書第3頁第14行(実用新案掲載公報第4欄第15行)の「出力すると、」の後に、「図2に示すように」を挿入する。 j.訂正事項j 本件登録明細書第3頁第13行?下から4行(実用新案掲載公報第4欄第13行?31行)における、「燃焼制御装置」、「送風機」、「パイロットバーナ用電磁弁」、「着火装置」、「メーンバーナ用電磁弁」、「燃焼制御装置」、「熱要求検出装置」を、 それぞれ「燃焼制御装置10」、「送風機8」、「パイロットバーナ用電磁弁6」、「着火装置9」、「メーンバーナ用電磁弁5」、「燃焼制御装置10」、「熱要求検出装置4」と訂正する。 k.訂正事項k 本件登録明細書第3頁第15?16行(実用新案掲載公報第4欄第17行)の「点火、」を「点火し、」と訂正する。 L.訂正事項L 本件登録明細書第3頁第16行(実用新案掲載公報第4欄第19行)において「開始され、」を「開始される。」と訂正する。 m.訂正事項m 本件登録明細書第3頁第19?21行(実用新案掲載公報第4欄第22?25行)において「燃焼制御装置に……計測する。」を「燃焼制御装置10は温度センサー3で検出した上部管寄せの管内温度に基づいて、一定時間の温度の推移を演算する。」と訂正する。 n.訂正事項n 本件登録明細書第3頁下から4行(実用新案掲載公報第4欄第32行)の「実施する。」の後に、改行して 「つまり、温度変化率が大きい場合は、第4図に示すように、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早め、蒸気圧力が要求圧力以下に低下することを防止できる。」を加入する。 (4)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の有無 上記訂正事項aは、実質的に、本件登録明細書における実用新案登録請求の範囲の請求項1の記載において、「温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにする」の記載の後に、「ようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させる」ことを構成要件として加え、燃焼制御装置の温度変化率が設定値よりも大きかった場合における具体的な構成を明確にしたものと認められるから、この補正は実用新案登録請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当する。また、これは、本件登録明細書の(問題点解決のための手段)の欄及び(考案の作用)の欄の記載に基づくものであって、本件登録明細書又は本件実用新案登録に係る願書に添付した図面(以下「本件登録図面」という。)に記載した事項の範囲を超えるものとはみられないから新規事項の追加に該当せず、実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 上記訂正事項f、g及びnは、前記の訂正事項aによる、実用新案登録請求の範囲の請求項1の訂正に伴って、本件登録明細書を訂正するもので、明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当し、本件登録明細書又は本件登録図面に記載した事項の範囲を超えるものとはみられないから新規事項の追加に該当せず、実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 上記訂正事項b乃至e、h乃至mは、明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当し、本件登録明細書又は本件登録図面に記載した事項の範囲を超えるものとはみられないから新規事項の追加に該当せず、実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (5)独立実用新案登録要件の判断 ▲1▼ 本件請求項1に係る考案 本件訂正明細書の請求項1に係る考案(以下「本件請求項1に係る考案」という。)は、本件訂正明細書及び本件登録図面からみて、本件訂正明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された、前記2.(1)a.で示したとおりのものと認める。 ▲2▼ 取消理由の概要 一方、当審において通知した取消理由の概要は、本件登録明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1に係る考案は、刊行物1(実用新案登録異議申立人提出の甲第1号証:特開昭63-194103号公報)、刊行物2(実用新案登録異議申立人提出の甲第2号証:特開昭60-91104号公報)、刊行物3(実用新案登録異議申立人提出の甲第3号証:実願昭58-93509号(実開昭60-2104号)のマイクロフイルム)及び刊行物4(実用新案登録異議申立人提出の甲第4号証:実願昭58-120637号(実開昭60-27203号)のマイクロフイルム)に記載された考案に基づいて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、本件実用新案登録は、実用新案法第3条第2項の規定に違反してなされたものであるというにある。 ▲3▼ 刊行物の記載内容 各刊行物には、次の事項が記載されている。 (刊行物1) 刊行物1には、「ボイラーの内圧を検出する圧力センサー(1)を用い、この圧力センサーによって検出した蒸気圧力の低下の時間に対する割合(圧力勾配)が予め設定した値を上回ったときに、蒸気圧力の低下が異常と判断して、バーナの燃焼開始を指令することを特徴とするボイラーの過負荷運転時における制御方法。」(第1頁左下欄第5?11行。)及び「第2図において高設定圧力をP_(A)、低設定圧力をP_(B)に定めると、燃焼制御装置(6)は、缶内蒸気圧力がP_(A)に達したA点にて燃焼カットの指令を出し、缶内蒸気圧力がB点に達すると燃焼開始の指令を出す。・・・・・(中略)・・・・・通常のディファレンシャルPd_(1)では、缶内蒸気圧力が維持したい所定の範囲より下がると予測した場合には(ΔP/Δtが予め設定した値を上回った時)、蒸気圧力の低下が異常と判断し、通常より早めに燃焼制御装置(6)にてバーナ(3)の燃焼開始の指令を出す。 このときの指令時期は、上記圧力の勾配の大きさに応じて可変的に設定し、勾配が急な場合には、より早い時点でバーナの燃焼を開始するのが良く、そうすると、蒸気圧力の下限のレベルを維持し・・・・・(中略)・・・・・D点にて燃焼開始の信号を出せば、蒸気圧力の低下はC’点までに止めることができる(第2図、第3図参照)。」(第2頁左下欄第2行?右下欄第16行。)と記載されており、また、第2図には、この制御方法を用いた場合の圧力変化曲線を示すグラフが記載されている。 (刊行物2乃至4) 刊行物2には「水を熱すると液体が気体になる温度(沸点)では一定圧力のもとて一定温度となることに着目して、その逆に沸点の温度を検出し、その変化を圧力変化即ち負荷変動として捕らえ、」(第2頁左上欄第5行?9行。)と記載されており、これと同様の主旨の記載が、刊行物3の第2頁第14行?第3頁第1行及び刊行物4の第2頁第1行?第8行にも、それぞれ記載されている。 したがって、これら刊行物2乃至4に記載された事項から、圧力と温度に特定の関係があるので、圧力に代えて温度を用いることが慣用手段であったことが、理解される。 ▲4▼ 対比.判断 本件請求項1に係る考案と刊行物1に記載されたものとを対比する。 ここで、刊行物1に記載されたものにおける「バーナ(3)」、「高設定圧力P_(A)」及び「低設定圧力P_(B)」は、本件請求項1に係る考案における「メーンバーナ」、「上限圧力」及び「下限圧力」にそれぞれ相当する。 また、上記の刊行物2乃至4に記載された事項から理解される慣用手段を考慮すると、刊行物1に記載されたものにおける「圧力勾配」は、本件請求項1に係る考案における「温度変化率」と表現することができる。 これより、刊行物1に記載されたものは、本件請求項1に係る考案と共通する、 「ボイラで発生させた蒸気圧力を検出し、下限圧力以下となると熱要求信号を出力し、上限圧力以上となると熱要求停止信号を出力する熱要求検出装置からの信号を燃焼制御装置に取り込み、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されると、プリパージ実施後にメーンバーナを着火させているガス焚きボイラの燃焼制御装置において、 (b)熱要求停止信号にて燃焼を停止してからの蒸気温度変化と経過時間を計測することで温度変化率を検出し、 (c)温度変化率が設定値以下の場合には、熱要求信号発信後にプリパージを開始して、燃焼準備に要する時間経過後にメーンバーナを着火させ、 (d)温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにする (e)ことを特徴とするガス焚きボイラの燃焼制御装置。」 という構成を備えているということができる。 しかしながら、刊行物1に記載されたものでは、圧力勾配(温度変化率)が予め設定した値を上回った場合には、ブリパージだけではなく、バーナ(3)(メーンバーナ)の燃焼開始の指令を出すようになっている。 そして、この場合のバーナの点火は、缶内蒸気圧力の低設定圧力P_(B)(下限圧力)と関係なく行われることから、刊行物1に記載されたものは、本件請求項1に係る考案で特定するような「その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させる」ものではない。 したがって、刊行物1に記載されたものは、本件請求項1に係る考案の構成要件である「温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにするようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させる」構成(以下「構成A」という。)を備えたものではない。 また、刊行物2乃至4には、上記2.(5)▲3▼の(刊行物2乃至4)の欄で示した事項が記載されているものの、上記構成Aに関しては、何ら記載も示唆もされていない。 一方、本件請求項1に係る考案は、上記構成要件Aを有することにより、 「燃焼制御装置により、ボイラ内の蒸気の温度変化率を検出し、蒸気需要量が多く、蒸気の温度変化率が設定値よりも大きい場合、熱要求信号が発信されるとすぐにメーンバーナへ着火できるように、熱要求信号が発信されるよりも前にプリパージを開始する。そして、熱要求信号がが発信されるとすぐに燃焼を開始するので、蒸気圧力は熱要求信号が発信される下限圧力よりも低くはならず、熱要求信号が発信されてから燃焼を開始するまでに要求圧力以下に低下する問題は発生しない。」(本件訂正明細書第3頁第1行?7行。)、「熱要求信号は同じ下限圧力で発信されるが、実際に燃焼を開始するのは、蒸気需要量によって熱要求信号発信時(蒸気需要量の多いとき)と熱要求信号から燃料準備時間経過後(蒸気需要量の少ないとき)に分かれるので、蒸気圧力の安定と不必要な燃焼発停の防止が両立できる。」(本件訂正明細書第3頁第13行?16行。)及び「本考案の実施により、蒸気需要量が多い場合の蒸気圧力の低下と蒸気需要量が少ない場合の燃焼の発停頻度を低減することができ、効率的で安定した蒸気の供給が可能となった。」(本件訂正明細書第4頁第16行?18行。)という、本件訂正明細書に記載の効果を奏するものである。 よって、本件請求項1に係る考案が、刊行物1乃至4に記載された考案から、きわめて容易に考案をすることができたものとは認められない。 また、他に本件請求項1に係る考案に係る実用新案登録を取り消すべき理由を発見しない。 上記のことから、本件請求項1に係る考案は、実用新案登録出願の際に独立して実用新案登録を受けることができるものである。 (6)むすび 以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第9条第2項の規定により準用され、同附則第10条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第2項及び同条第3項において準用する同法第126条第2項から4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。 3.実用新案登録異議の申立てについての判断 (1)申立理由の概要 実用新案登録異議申立人は、前記のとおりの甲第1乃至4号証を提出し、本件登録明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1に係る考案は、甲第1乃至4号証刊行物に記載された考案に基づき、きわめて容易に考案をすることができたものであり、この考案に係る実用新案登録は、実用新案法第3条第2項の規定に違反してなされたもので取り消されるべきものであると主張している。 (2)判断 しかしながら、本件登録明細書における実用新案登録請求の範囲の請求項1は、前述のとおり訂正されており、本件請求項1に係る考案については、前記2.(5)▲4▼で示したように、甲第1乃至4号証刊行物に記載された考案からきわめて容易に考案をすることができたものとすることはできない。 4.むすび 以上のとおりであるから、実用新案登録異議申立ての理由及び証拠によっては、本件請求項1に係る実用新案登録を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1に係る実用新案登録を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【考案の名称】 ガス焚きボイラの燃焼制御装置 (57)【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 (a)ボイラ内の蒸気部分に設けた温度センサーによって検出される蒸気温度、並びにボイラで発生させた蒸気圧力を検出し、下限圧力以下となると熱要求信号を出力し、上限圧力以上となると熱要求停止信号を出力する熱要求検出装置からの信号を燃焼制御装置に取り込み、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されると、プリパージ実施後にメーンバーナを着火させているガス焚きボイラの燃焼制御装置において、 (b)熱要求停止信号にて燃焼を停止してからの蒸気温度変化と経過時間を計測することで温度変化率を検出し、 (c)温度変化率が設定値以下の場合には、熱要求信号発信後にプリパージを開始して、燃焼準備に要する時間経過後にメーンバーナを着火させ、 (d)温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにするようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させる (e)ことを特徴とするガス焚きボイラの燃焼制御装置。 【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ON・OFF燃焼制御もしくは三位置燃焼制御をおこなっているガス焚きボイラの燃焼制御装置に関するものである。 (従来の技術とその問題点) 熱要求検出装置によって、ON・OFF燃焼制御もしくは三位置燃焼制御をおこなっている小型ガス焚きボイラは、第2図に示すように、蒸気圧力を検出している熱要求検出装置からの熱要求停止信号を受けて燃焼を停止し、熱要求検出装置より熱要求信号を受けて燃焼を開始する。蒸気圧力が下限圧力まで低下して燃焼を開始する場合、ボイラはメーンバーナが着火するまで、プリパージ、パイロットバーナ点火、パイロットバーナ点火確認と40秒から1分近くの燃焼準備時間を要する。このため、第3図に示すように、実際に燃焼を開始させるのは下限圧力よりも低い圧力となる。そのため、蒸気需要量が多い時、メーンバーナの着火までに蒸気圧力が負荷側に支障をきたす要求圧力以下に低下してしまうといった問題点が発生する。そのため燃焼準備時間分早くなるように下限圧力を設定すると、蒸気の使用を停止している場合など蒸気使用量が少ない場合、蒸気圧力が要求圧力以下に低下しても、その場合には蒸気が使われていないので影響はほとんど無いが、高く狭い範囲に蒸気圧を保たなければならず熱の損失が大きくなり、無駄な燃焼発停が頻発するため好ましくない。 (考案の目的) 本考案は上記のような問題点を鑑みてなされたもので、その目的は蒸気需要量が多い時には蒸気圧力を要求圧力以下に低下させないようにし、かつ蒸気需要量が少ない時の不必要な発停を低減した、負荷追従性が高く、安定した蒸気の供給が可能な燃焼制御装置を提供することにある。 (問題点解決のための手段) 本考案のガス焚きボイラの燃焼制御装置は、(a)ボイラ内の蒸気部分に設けた温度センサーによって検出される蒸気温度、並びにボイラで発生させた蒸気圧力を検出し、下限圧力以下となると熱要求信号を出力し、上限圧力以上となると熱要求停止信号を出力する熱要求検出装置からの信号を燃焼制御装置に取り込み、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されると、プリパージ実施後にメーンバーナを着火させているガス焚きボイラの燃焼制御装置において、(b)熱要求停止信号にて燃焼を停止してからの蒸気温度変化と経過時間を計測することで温度変化率を検出し、(c)温度変化率が設定値以下の場合には、熱要求信号発信後にプリパージを開始して、燃焼準備に要する時間経過後にメーンバーナを着火させ、(d)温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにするようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させることを特徴とする。 (考案の作用) 燃焼制御装置により、ボイラ内の蒸気の温度変化率を検出し、蒸気需要量が多く、蒸気の温度変化率が設定値よりも大きい場合、熱要求信号が発信されるとすぐにメーンバーナへ着火できるように、熱要求信号が発信されるよりも前にプリパージを開始する。そして、熱要求信号がが発信されるとすぐに燃焼を開始するので、蒸気圧力は熱要求信号が発信される下限圧力よりも低くはならず、熱要求信号が発信されてから燃焼を開始するまでに要求圧力以下に低下する問題は発生しない。 また、蒸気需要量が少なく、蒸気の温度変化率が設定値以下の場合には熱要求信号発信後にプリパージを行って、その後に燃焼を開始するので、蒸気圧力は熱要求信号が発信される下限圧力よりも低くなるが、もともと蒸気需要量が少ないため要求圧力以下に低下することはなく、燃焼の発停間隔が広がるため、発停頻度を低減できる。 熱要求信号は同じ下限圧力で発信されるが、実際に燃焼を開始するのは、蒸気需要量によって熱要求信号発信時(蒸気需要量の多いとき)と熱要求信号から燃料準備時間経過後(蒸気需要量の少ないとき)に分かれるので、蒸気圧力の安定と不必要な燃焼発停の防止が両立できる。 (実施例) 本考案の実施例を図面に基づき説明する。 第1図に示すように、ガス焚き貫流ボイラの上部管寄せ2の管内温度を計測するため、温度センサー3を設置する。ボイラ本体1に、蒸気圧力を検出することによって熱要求信号または熱要求停止信号を出力する熱要求検出装置4を取付け、熱要求検出装置4は燃焼制御装置10に接続されている。また、燃焼制御装置10には送風機8、風量切換調整器7、メーンバーナ用電磁弁5、パイロットバーナ用電磁弁6、着火装置9、炎検出装置(図示せず)が接続されており、燃焼制御装置10により燃焼の制御を行う。 燃焼制御装置10が燃焼開始を出力すると、第2図に示すように、まず送風機8を稼働することによってプリパージを実施し、続いてパイロットバーナ用電磁弁6を開き、着火装置9を作動させてパイロットバーナを点火し、その後にメーンバーナ用電磁弁5を開いてメーンバーナの燃焼が開始される。燃焼開始を出力してからメーンバーナが点火するまでの燃焼準備時間TCは燃焼制御装置10ヘあらかじめ入力しておく。 燃焼中に蒸気圧力が上昇し、燃焼制御装置10に熱要求検出装置4から熱要求停止信号が出力されると、燃焼制御装置10は温度センサー3で検出した上部管寄せの管内温度に基づいて、一定時間の温度の推移を演算する。温度変化率DTが定数値CLよりも大きければ蒸気需要量が大という定数値CLを設定しておき、温度変化率DTが定数値CLよりも大きい時、温度変化率DTより燃焼が必要となるまでの時間TIを求める。TIとTCを比較し、TI>TCならばTI-TC経過時、TI<TCならば即プリパージを開始する。また、温度変化率DTが定数値CL以下ならば、熱要求検出装置からの熱要求信号によりプリパージを実施する。 つまり、温度変化率が大きい場合は、第4図に示すように、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早め、蒸気圧力が要求圧力以下に低下することを防止できる。 (考案の効果) 本考案の実施により、蒸気需要量が多い場合の蒸気圧力の低下と蒸気需要量が少ない場合の燃焼の発停頻度を低減することができ、効率的で安定した蒸気の供給が可能となった。 【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の実施例を使用しているガス焚き小型ボイラの概要的説明図である。 第2図はガスボイラの三位置燃焼制御のタイムチャートの一例である。 第3図は従来の燃焼制御の場合の蒸気圧力変化の経過を示しており、本考案の実施例での蒸気需要量が少ない場合の蒸気圧力変化も同様な経過を示す。 第4図は本考案を実施した場合の蒸気需要量が多い場合の蒸気圧力変化の経過図の一例である。 1 ボイラ本体 2 上部管寄せ 3 温度センサー 4 熱要求検出装置 5 メーンバーナ用電磁弁 6 パイ口ットバーナ用電磁弁 7 風量切換調整器 8 送風機 9 着火装置 10 燃焼制御装置 |
訂正の要旨 |
訂正の要旨 特許第2552995号の明細書(以下、「明細書」という。)を、訂正請求書に添付した明細書のとおり、すなわち、次の各訂正事項a?nのとおり、訂正する。 a.訂正事項a 実用新案登録請求の範囲の請求項1を、実用新案登録請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的として、 「【請求項1】 (a)ボイラ内の蒸気部分に設けた温度センサーによって検出される蒸気温度、並びにボイラで発生させた蒸気圧力を検出し、下限圧力以下となると熱要求信号を出力し、上限圧力以上となると熱要求停止信号を出力する熱要求検出装置からの信号を燃焼制御装置に取り込み、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されると、プリパージ実施後にメーンバーナを着火させているガス焚きボイラの燃焼制御装置において、 (b)熱要求停止信号にて燃焼を停止してからの蒸気温度変化と経過時間を計測することで温度変化率を検出し、 (c)温度変化率が設定値以下の場合には、熱要求信号発信後にプリパージを開始して、燃焼準備に要する時間経過後にメーンバーナを着火させ、 (d)温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにするようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させる (e)ことを特徴とするガス焚きボイラの燃焼制御装置。」 と訂正する。 b.訂正事項b 明細書第1頁下から7行(実用新案掲載公報第2欄下から4行)の「図2」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「第2図」 と訂正する。 c.訂正事項c 明細書第1頁下から2行?末行(実用新案掲載公報第3欄第5行)の「そのため」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「このため、第3図に示すように」 と訂正する。 d.訂正事項d 明細書第2頁第10行(実用新案掲載公報第3欄第19行)において「負荷追従の高く」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「負荷追従性が高く」 と訂正する。 e.訂正事項e 明細書第2頁第10?11行(実用新案掲載公報第3欄第20行)において「供給の可能な」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「供給が可能な」 と訂正する。 f.訂正事項f 明細書第2頁(実用新案掲載公報第3欄)の(問題点解決のための手段)の欄の記載を、明りょうでない記載の釈明を目的として、下記のとおり訂正する。 「本考案のガス焚きボイラの燃焼制御装置は、(a)ボイラ内の蒸気部分に設けた温度センサーによって検出される蒸気温度、並びにボイラで発生させた蒸気圧力を検出し、下限圧力以下となると熱要求信号を出力し、上限圧力以上となると熱要求停止信号を出力する熱要求検出装置からの信号を燃焼制御装置に取り込み、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されると、プリパージ実施後にメーンバーナを着火させているガス焚きボイラの燃焼制御装置において、(b)熱要求停止信号にて燃焼を停止してからの蒸気温度変化と経過時間を計測することで温度変化率を検出し、(c)温度変化率が設定値以下の場合には、熱要求信号発信後にプリパージを開始して、燃焼準備に要する時間経過後にメーンバーナを着火させ、(d)温度変化率が設定値よりも大きかった場合には、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早められるようにするようにし、その後、蒸気圧力が下限圧力以下となって熱要求信号が出力されるとメーンバーナを着火させることを特徴とする。」 g.訂正事項g 明細書第2?3頁(実用新案掲載公報第3欄?第4欄)の(考案の作用)の欄の記載を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 下記のとおり訂正する。 「燃焼制御装置により、ボイラ内の蒸気の温度変化率を検出し、蒸気需要量が多く、蒸気の温度変化率が設定値よりも大きい場合、熱要求信号が発信されるとすぐにメーンバーナへ着火できるように、熱要求信号が発信されるよりも前にプリパージを開始する。そして、熱要求信号がが発信されるとすぐに燃焼を開始するので、蒸気圧力は熱要求信号が発信される下限圧力よりも低くはならず、熱要求信号が発信されてから燃焼を開始するまでに要求圧力以下に低下する問題は発生しない。 また、蒸気需要量が少なく、蒸気の温度変化率が設定値以下の場合には熱要求信号発信後にプリパージを行って、その後に燃焼を開始するので、蒸気圧力は熱要求信号が発信される下限圧力よりも低くなるが、もともと蒸気需要量が少ないため要求圧力以下に低下することはなく、燃焼の発停間隔が広がるため、発停頻度を低減できる。 熱要求信号は同じ下限圧力で発信されるが、実際に燃焼を開始するのは、蒸気需要量によって熱要求信号発信時(蒸気需要量の多いとき)と熱要求信号から燃料準備時間経過後(蒸気需要量の少ないとき)に分かれるので、蒸気圧力の安定と不必要な燃焼発停の防止が両立できる。」 h.訂正事項h 明細書第3頁第7行(実用新案掲載公報第4欄第5行)の「説明する。」の後に、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「第1図に示すように」 を挿入する。 i.訂正事項i 明細書第3頁第14行(実用新案掲載公報第4欄第15行)の「出力すると、」の後に、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「図2に示すように」 を挿入する。 j.訂正事項j 明細書第3頁第13行?下から4行(実用新案掲載公報第4欄第13行?31行)における、「燃焼制御装置」、「送風機」、「パイロットバーナ用電磁弁」、「着火装置」、「メーンバーナ用電磁弁」、「燃焼制御装置」、「熱要求検出装置」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 それぞれ「燃焼制御装置10」、「送風機8」、「パイロットパーナ用電磁弁6」、「着火装置9」、「メーンバーナ用電磁弁5」、「燃焼制御装置10」、「熱要求検出装置4」と訂正する。 k.訂正事項k 明細書第3頁第15?16行(実用新案掲載公報第4欄第17行)の「点火、」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「点火し、」 と訂正する。 L.訂正事項L 明細書第3頁第16行(実用新案掲載公報第4欄第19行)において「開始され、」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「開始される。」 と訂正する。 m.訂正事項m 明細書第3頁第19?21行(実用新案掲載公報第4欄第22?25行)において「燃焼制御装置に……計測する。」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、 「燃焼制御装置10は温度センサー3で検出した上部管寄せの管内温度に基づいて、一定時間の温度の推移を演算する。」 と訂正する。 n.訂正事項n 明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書第3頁下から4行(実用新案掲載公報第4欄第32行)の「実施する。」の後に、 改行して 「つまり、温度変化率が大きい場合は、第4図に示すように、熱要求信号が発信される前にプリパージを開始することで、メーンバーナの着火を早め、蒸気圧力が要求圧力以下に低下することを防止できる。」 を加入する。 |
異議決定日 | 1999-06-07 |
出願番号 | 実願平2-107058 |
審決分類 |
U
1
651・
121-
YA
(F23N)
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最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 鈴木 洋昭 |
特許庁審判長 |
小池 正利 |
特許庁審判官 |
鈴木 孝幸 小関 峰夫 |
登録日 | 1997-07-11 |
登録番号 | 実用登録第2552995号(U2552995) |
権利者 |
株式会社サムソン 香川県観音寺市八幡町3丁目4番15号 |
考案の名称 | ガス焚きボイラの燃焼制御装置 |
代理人 | 山内 康伸 |
代理人 | 山内 康伸 |