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審決分類 審判 一部申し立て   H01C
審判 一部申し立て   H01C
管理番号 1009207
異議申立番号 異議1999-71031  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2000-08-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-03-17 
確定日 1999-11-22 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 実用新案登録第2582422号「正特性サーミスタ装置」の実用新案に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 訂正を認める。 本件実用新案登録異議の申立てを却下する。
理由 I.手続きの経緯
本件実用新案登録第2582422号の請求項1及び2に係る考案についての出願は、平成4年6月3に実用新案登録出願され、平成10年7月24日にその考案について実用新案権の設定登録がなされ、その後、実用新案登録異議申立人株式会社村田製作所より実用新案登録異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成11年9月14日に訂正請求がなされたものである。
II.訂正の適否についての判断
イ.訂正の内容
上記訂正は明細書の請求項2を削除するものである。
ロ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
この訂正は、実用新案登録請求の範囲の減縮に相当し、新規事項の追加に相当せず、実質的に実用新案登録請求の範囲を拡張又は変更するものではなく、訂正後の実用新案登録請求の範囲に記載された考案が出願の際独立して実用新案登録を受けることができるものである。
ハ.したがって、上記訂正請求は、平成6年法律第116号附則第9条第2項によって準用する特許法第120条の4第2項、及び同法第120条の4第3項でさらに準用する同法第126条第2項?第4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
III.実用新案登録異議申立てについての判断
本件請求項2に係る考案は、訂正の結果削除され、実用新案登録異議の申立ての対象が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
発明の名称 (54)【考案の名称】
正特性サーミスタ装置
(57)【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】外装ケースと、正特性サーミスタと、端子金具とを含む正特性サーミスタ装置であって、
前記外装ケースは、内部空間を有しており、
前記正特性サーミスタは、前記内部空間内に配置されており、
前記端子金具は、一端側が前記内部空間内において前記正特性サーミスタの電極に導通し、他端側が前記底部を通して外部に導出され、外部に現れる部分が広幅部とその先に連なる細幅部とを有し、前記広幅部が前記細幅部の側方に間隔を隔てて突出する突片を有し、前記突片の先端縁が、当該正特性サーミスタ装置を基板に取り付けたとき、前記基板面に接触する接触端となる
正特性サーミスタ装置。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、正特性サーミスタ装置に関し、更に詳しくは、端子金具を基板に挿入して使用するケース.イン.タイプの正特性サーミスタの改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
この種の正特性サーミスタ装置の代表的用途例は、テレビジョン受像機のシャドウ.マスク消磁に使用される消磁装置であり、公知文献例としては、実開平1ー130502号、実開平2ー57685号、実開平3ーl10801号公報等がある。これらの公知文献に記載された正特性サーミスタ装置は、正特性サーミスタを外装ケースの内部空間内に配置すると共に、正特性サーミスタの電極に導通する端子金具を、外装ケースの底部から外部に導出した構造となっている。端子金具は、外部に現れる部分が広幅部と、その先に連なる細幅部とを有し、細幅部を回路基板に設けられた孔内に挿入して半田付けする。広幅部と細幅部との間には段差部があり、段差部の端縁を回路基板面に突き当てて設置する。
【0003】
また、上記公知文献にも開示されているように、外装ケースの底部に端子金具の補強及び支持安定性確保のための突起が設けられることもある。突起の先端と、段差部とは実質的に同一位置に設定され、端子金具の段差部の端縁及び突起の先端縁を回路基板面に突き当てて設置する。
【0004】
この種の正特性サーミスタ装置は、正特性サーミスタの発熱動作に伴う電流制限機能を利用しており、正特性サーミスタから端子金具への熱伝導、更に、端子金具から回路基板への熱伝導、それによる回路基板の加熱は必然的であり、回避できないものである。そこで、正特性サーミスタ装置から伝導される熱によって、回路基板が変色したり、あるいは焼損したりするのを回避する手段として、端子金具を挿着する孔にハトメ等の接続金具を取り付け、この接続金具を介して、端子金具を回路基板上に半田付けする。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上述したように、従来の正特性サーミスタ装置において、端子金具は、外部に現れる部分が広幅部とその先に連なる細幅部とを有し、広幅部と細幅部との間の段差部の端縁を回路基板面に接触させて設置する構成であるため、ハトメ等の接続金具を介して、端子金具を回路基板上に半田付けする構造を取った場合、広幅部と細幅部との間にある段差部の端縁がハトメ等の接続金具の先端に乗り上げる形で取り付けられる。このため、外装ケースの底部と回路基板との間に隙間が発生し、回路基板上での正特性サーミスタ装置の安定性が悪くなり、端子金具の曲がり、正特性サーミスタ装置の不正配置、さらには、いわゆるガタツキ等の問題を生じる。
【0006】
外装ケースの底部に端子金具の補強及び支持安定性確保のための突起が設けられた場合も、突起の先端縁と、段差部の端縁とは実質的に同一位置に設定されているため、端子金具の段差部の端縁が接続具の上に乗り上げた場合、突起の先端縁と回路基板との間に隙間が発生し、同様の問題点を生じる。
【0007】
そこで、本考案の課題は、上述する従来の問題点を解決し、回路基板に装着するに当たり、ハトメ等の接続具を用いた場合でも、その影響を受けることなく、安定に取り付け得る正特性サーミスタ装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本考案は2つの態様を開示する。第1の考案に係る正特性サーミスタ装置は、外装ケースと、正特性サーミスタと、端子金具とを含む。前記外装ケースは、内部空間を有する。前記正特性サーミスタは、前記内部空間内に配置されている。
前記端子金具は、一端側が前記内部空間内において前記正特性サーミスタの電極に導通し、他端側が前記底部を通して外部に導出される。端子金具は、外部に現れる部分が広幅部とその先に連なる細幅部とを有し、前記広幅部が前記細幅部の側方に間隔を隔てて突出する突片を有し、前記突片の先端縁が、当該正特性サーミスタ装置を基板に取り付けたとき、前記基板面に接触する接触端となる。
【0009】
第2の考案に係る正特性サーミスタ装置は、外装ケースと、正特性サーミスタと、端子金具とを含む。前記外装ケースは、内部空間を有すると共に、底部の外面に突起を有する。前記正特性サーミスタは、前記内部空間内に配置されている。前記端子金具は、一端側が前記内部空間内において前記正特性サーミスタの電極に導通し、他端側が前記底部を通して外部に導出され、外部に現れる部分が広幅部とその先に段差部を有して連なる細幅部とを有し、前記段差部の端縁が前記突起の先端縁よりも前記底部側に後退する。当該正特性サーミスタ装置を基板に取り付けたとき、前記突起の先端縁が、前記基板の面に接触する接触端となる。
【0010】
【作用】
外装ケースは内部空間を有しており、正特性サーミスタは内部空間内に配置されており、端子金具は、一端側が内部空間内において正特性サーミスタの電極に導通し、他端側が外装ケースの底部を通して外部に導出され、外部に現れる部分が広幅部とその先に連なる細幅部とを有しているから、細幅部を、回路基板に設けられた孔内に挿入して半田付けできる。広幅部が細幅部の側方に間隔を隔てて突出する突片を有するから、突片の先端縁が回路基板面に接触し、正特性サーミスタ装置が安定に支持される。
【0011】
突片は、細幅部の側方に間隔を隔てて突出し、この突片の先端縁が、当該正特性サーミスタ装置を基板に取り付けたとき、基板面に接触する接触端となるから、突片と細幅部との間の間隔が、回路基板に設けられたハトメ等の接続具に対する逃げ部として機能する。このため、ハトメ等の接続金具を介して、端子金具を回路基板上に半田付けする構造を取った場合でも、端子金具の端縁が接続金具の先端に乗り上げることがなくなる。
【0012】
第2の考案では、外装ケースは底部の外面に突起を有しており、端子金具は外部に現れる部分が広幅部とその先に段差部を有して連なる細幅部とを有し、段差部の端縁が突起の先端縁よりも底部側に後退しており、当該正特性サーミスタ装置を基板に取り付けたとき、突起の先端縁が、基板の面に接触する接触端となるから、段差部の端縁の後退が、回路基板に設けられたハトメ等の接続具に対する逃げ部として機能する。このため、ハトメ等の接続金具を介して、端子金具を回路基板上に半田付けする構造を取った場合、端子金具が接続金具の先端に乗り上げることがなくなる。
【0013】
第2の考案の場合、外装ケースは底部の外面に突起を有しており、端子金具は段差部の端縁が突起の先端縁よりも底部側に後退しており、当該正特性サーミスタ装置を基板に取り付けたとき、突起の先端縁が、基板の面に接触する接触端となるから、正特性サーミスタ装置が安定に支持される。
【0014】
【実施例】
図1は本考案に係る正特性サーミスタ装置の正面部分断面図、図2は同じくその側面部分断面図である。図において、1は外装ケース、2は正特性サーミスタ、3、4は端子金具である。外装ケース1は絶縁性プラスチック等の電気絶縁材料を用いて構成され内部に内部空間11を有する。
【0015】
正特性サーミスタ2は円板状または角板である素体21の両主面に電極22、23を有し、外装ケース1の内部空間11の内部に配置されている。正特性サーミスタ2は絶縁板5の凸部により位置決めし、この状態で、内部空間11内に挿入してある。
【0016】
端子金具3A、3Bは、一端側が内部空間11内において正特性サーミスタ2の電極22、23に導通し、他端側が外装ケース1の底部12を通して外部に導出されている。端子金具3A、3Bのそれぞれは、外部に現れる部分が、広幅部32と、その先に連なる細幅部33とを有し、広幅部32が細幅部33の側方に間隔Gを隔てて突出する突片34を有する。端子金具3A、3Bは正特性サーミスタ2の電極面と、これと向き合う外装ケース1の内側面との間の空間に配置し、バネ部31、31のバネ圧により正特性サーミスタ2の電極22、23に圧接させてある。
【0017】
上述したように、外装ケース1は内部空間11を有しており、正特性サーミスタ2は内部空間11内に配置されており、端子金具3A、3Bのそれぞれは、一端側が内部空間11内において正特性サーミスタ2の電極22、23に導通し、他端側が外装ケース1の底部12を通して外部に導出され、外部に現れる部分が広幅部32と、その先に連なる細幅部33とを有しているから、細幅部33を、回路基板に設けられた孔内に挿入して半田付けできる。
【0018】
図3は本考案に係る正特性サーミスタ装置の取付状態を示す正面部分断面図、図4は同じくその側面部分断面図である。6は回路基板、71、72はハトメ等の接続具である。端子金具3A、3Bのそれぞれは広幅部32が細幅部33の側方に間隔を隔てて突出する突片34を有するから、突片34の先端縁が回路基板6に接触し、正特性サーミスタ装置が安定に支持される。
【0019】
突片34は、細幅部33の側方に間隔を隔てて突出しているから、突片34と細幅部33との間の間隔が、回路基板に挿着する際に、回路基板に設けられたハトメ等の接続具に対する逃げ部として機能する。このため、ハトメ等の接続金具71、72を介して、端子金具3A、3Bを回路基板6上に半田付けする構造を取った場合でも、端子金具3A、3Bの端縁が接続金具71、72の先端に乗り上げることがなくなる。
【0020】
図1?図3の実施例において、外装ケース1は底部12に突起14、15を有しているが、この突起14、15を省略しても、突片34と細幅部33との間の間隔Gによる前述した作用効果が得られる。また、細幅部33と、広幅部32の突片34との間に生じる間隔Gは、種々の形状を取ることができる。図1?図4に示した実施例では、角形状であるが、図5に示すように、円弧状に形成してもよい。その他、多角形状、角形状と弧状との組み合わせ等も取り得る。
【0021】
図6は第2の考案を示す正面部分断面図、図7は同じくその側面部分断面図である。図において、図1?図4と同一の参照符号は同一性ある構成部分を示している。外装ケース1は、内部空間11を有すると共に、底部12の外面に突起14、15を有している。外装ケース1の内部には、2個の正特性サーミスタ2A、2Bが備えられている。正特性サーミスタ2A、2Bはそれぞれの電極23が端子金具3Cに共通に接触し、互いに熱的に結合している。端子金具3Aは正特性サーミスタ2Aの電極21に接触し、端子金具3Bは正特性サーミスタ3Bの電極21に接触している。端子金具3A?3Cのそれぞれは、他端側が底部12を通して外部に導出され、外部に現れる部分が広幅部32と、その先に段差部を有して連なる細幅部33とを有し、段差部の端縁が突起14、15の先端縁よりも、後退量△hだけ、底部12側に後退している。
【0022】
上述のように、端子金具3A?3Cのそれぞれは、外部に現れる部分が広幅部32とその先に段差部を有して連なる細幅部33とを有し、段差部の端縁が突起14,15の先端縁よりも底部12側に後退量△hだけ後退しているから、段差部の端縁の後退量△hが、回路基板6に設けられたハトメ等の接続具71、72に対する逃げ部として機能する。このため、図3及び図4に図示したように、ハトメ等の接続金具71、72を介して、端子金具3A?3Cを回路基板6上に半田付けする構造を取った場合、端子金具3A?3Cが接続金具71、72の先端に乗り上げることがなくなる。
【0023】
しかも、外装ケース1は底部12の外面に突起14、15を有しており、端子金具3A、3Bは段差部の端縁が突起14、15の先端縁よりも底部12側に後退量△hだけ後退しているから、突起14、15の先端縁が回路基板6によって受けられ、正特性サーミスタ装置が安定に支持される。
【0024】
図8は本考案に係る正特性サーミスタ装置の別の実施例を示す正面部分断面図である。この実施例では、底部12の外面に突起14、15を有し、突起14、15の表面に端子金具3A、3Bを沿わせてある。端子金具3A、3Bは段差部の端縁が突起14、15の先端縁よりも底部12側に後退量△hだけ後退し、かつ、突起14、15の端縁に、端子金具3A、3Bの後退量と同等な削り込み部が設置されてている。従って、図1?図7で説明したと同様の作用効果が得られる。
【0025】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、次のような効果が得られる。
(a)外装ケースは内部空間を有しており、正特性サーミスタは内部空間内に配置されており、端子金具は、一端側が内部空間内において正特性サーミスタの電極に導通し、他端側が外装ケースの底部を通して外部に導出され、外部に現れる部分が広幅部とその先に連なる細幅部とを有しているから、細幅部を、回路基板に設けられた孔内に挿入して半田付けでき、しかも、突片の先端縁が回路基板面に接触し、回路基板上で安定に支持し得る正特性サーミスタ装置を提供できる。
(b)突片は、細幅部の側方に間隔を隔てて突出しているから、突片と細幅部との間の間隔が、回路基板に設けられたハトメ等の接続具に対する逃げ部として機能する。このためハトメ等の接続金具を介して、端子金具を回路基板上に半田付けする構造を取った場合でも、端子金具の端縁が接続金具の先端に乗り上げることがなく、安定性が良好で、端子金具の曲がり、正特性サーミスタ装置の不正配置、ガタツキを生じにくい正特性サーミスタ装置を提供できる。
(c)第2の考案では、外部に現れる部分が広幅部とその先に段差部を有して連なる細幅部とを有し、段差部の端縁が突起の先端縁よりも底部側に後退しているから、段差部の端縁の後退が、回路基板に設けられたハトメ等の接続具に対する逃げ部として機能する。このため、ハトメ等の接続金具を介して、端子金具を回路基板上に半田付けする構造を取った場合でも、端子金具の端縁が接続金具の先端に乗り上げることがなく、安定性が良好で、端子金具の曲がり、正特性サーミスタ装置の不正配置、ガタツキを生じにくい正特性サーミスタ装置を提供できる。
(d)第2の考案の場合、外装ケースは底部の外面に突起を有しており端子金具は段差部の端縁が突起の先端縁よりも底部側に後退しているから、突起の先端縁が回路基板面に接触し、正特性サーミスタ装置が安定に支持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本考案に係る正特性サーミスタ装置の正面部分断面図である。
【図2】
図1に示した正特性サーミスタ装置の側面部分断面図である。
【図3】
図1及び図2に示した正特性サーミスタ装置の取付状態を示す正面部分断面図である。
【図4】
図1及び図2に示した正特性サーミスタ装置の取付状態を示す側面部分断面図である。
【図5】
本考案に係る正特性サーミスタ装置に用いられる端子金具の別の例を示す正面図である。
【図6】
本考案に係る正特性サーミスタ装置の別の実施例を示す正面部分断面図である。
【図7】
図6に示した正特性サーミスタ装置の側面部分断面図である。
【図8】
本考案に係る正特性サーミスタ装置の更に別の別の実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 外装ケース
2、2A、2B 正特性サーミスタ
3A、3B、3C 端子金具
32 広幅部
33 細幅部
G 間隔
訂正の要旨 「訂正の要旨」
本件登録査定時の実用新案登録請求の範囲の請求項2を削除する。
異議決定日 1999-10-06 
出願番号 実願平4-44442 
審決分類 U 1 652・ 121- XA (H01C)
U 1 652・ 113- XA (H01C)
最終処分 決定却下  
前審関与審査官 朽名 一夫  
特許庁審判長 木南 仁
特許庁審判官 今井 義男
木村 勇夫
登録日 1998-07-24 
登録番号 実用登録第2582422号(U2582422) 
権利者 ティーディーケイ株式会社
東京都中央区日本橋1丁目13番1号
考案の名称 正特性サーミスタ装置  
代理人 阿部 美次郎  
代理人 阿部 美次郎  
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