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審決分類 審判 全部無効 1項3号刊行物記載 訂正を認める。無効としない A63H
審判 全部無効 2項進歩性 訂正を認める。無効としない A63H
管理番号 1010463
審判番号 審判1998-35123  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2000-09-29 
種別 無効の審決 
審判請求日 1998-03-30 
確定日 2000-01-04 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の登録第2048289号実用新案「ヨ-ヨ-玩具」の登録無効審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 訂正を認める。本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 (1)手続の経緯
本件登録実用新案第2048289号に係る考案は、平成1年9月25日に実用新案登録出願され、平成6年4月27日に出願公告され、平成7年1月23日に実用新案の設定登録された。
請求人は、甲第1号証?甲第7号証を提出し、本件請求項1?4に記載された登録実用新案の考案は、甲各号証と同一乃至は甲各号証に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、実用新案法第3条第1項第3号又は第3条第2項に該当し、無効にされるべきものと主張している。
これに対し、被請求人は、平成10年9月28日付けで訂正請求書を提出して訂正を請求した。
(2)訂正の適否についての判断
ア.訂正請求の趣旨及び要旨
▲1▼明細書の「実用新案登録請求の範囲」を以下の通り訂正する。
【請求項1】外側面に凹部を設けた一対のヨーヨー本体と、
この一対のヨーヨー本体を所定の間隙を介して両端部に支持する中心軸と、前記一方のヨーヨー本体の凹部に配設され前記中心軸方向にバネ付勢された一対のクラッチ材の制動部により、前記中心軸が貫通しているプーリがクラッチされて、前記ヨーヨー本体の空回りが阻止され、前記ヨーヨー本体の回転による遠心力により前記クラッチ材が円周方向に回動することにより前記プーリのクラッチが解除されて前記ヨーヨー本体が空回りするように構成したクラッチ機構と、
前記プーリに一端を固着され、前記ヨーヨー本体の前記間隙から前記プーリに巻回されるひもと、
を備えたヨーヨー玩具において、
中心軸はボルトとし
一方のヨーヨー本体の外側に前記ボルトと螺合するナットが嵌入するナット穴を形成して、前記ボルトと前記ナットにより前記一対のヨーヨー本体を着脱自在に固定し、
クラッチ材が配設されるヨーヨー本体には軸方向に延びる中心円筒を設け、この中心円筒の一端部にはプーリの圧接部が嵌入する開口部を設けると共に、周壁にはクラッチ材通過用の一対の窓を設け、
他方のヨーヨー本体の内側面中心部に前記プーリの糸巻側端部が嵌入する開口部を設け、
前記両ヨーヨー本体の中心円筒に前記中心軸用の中心軸穴を形成する隔壁を設け、
両端面がこの隔壁に当接して前記間隙を位置決めするためのパイプを、前記中心軸と前記プーリとの間に嵌挿し、
前記プーリの圧接部には、摩擦抵抗の大きな弾性のある軟性部材で形成した円筒体で包囲し、
バネ付勢されたクラッチ材が収納されている凹部の内壁に段部を設け,前記凹部の縁部から前記段部に至るまでの壁面を、前記凹部の縁部から前記段部方向へと径が大となる逆テーパー状に形成して、前記凹部を覆う蓋体を開閉可能に圧入したこと
を特徴とするヨーヨー玩具
▲2▼本件公告公報第4欄33行目「安くしている。」以下に下記を加入する。

更に、クラッチ材が配設されるヨーヨー本体には軸方向に延びる中心円筒を設け、この中心円筒の一端部にはプーリの圧接部が嵌入する開口部を設けると共に、周壁にはクラッチ材通過用の一対の窓を設けてある。
イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正▲1▼は、実用新案登録請求の範囲の減縮に該当し、上記訂正▲2▼は、上記訂正▲1▼に伴って、明細書の記載を整合させるものであって、明りょうでない記載の釈明に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質的に実用新案登録請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
ウ.独立実用新案登録要件の判断
訂正明細書の請求項1に係る考案(以下、「本件考案」という。)は、その実用新案登録の請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。
本件考案に対して、請求人が提出した甲第1号証?甲第7号証には以下のことが記載されている。(引用刊行物)
【甲第1号証(米国特許第4332102号明細書)】
「本発明は、ヨーヨー糸端とその中央軸との間の摩擦ドラッグを減少することによるヨーヨー、および発明者により利用される方法の改良、ならびに糸寿命の向上よりなる。特に、本発明は、ヨーヨー糸を中央軸を中心に位置する軸受プーリに固定するものである。ヨーヨー糸と中央軸との間に軸受けを設けると、ヨーヨーの回転時間を増大するが、自由回転軸受けは、所望時にまたはヨーヨーの回転期間の終了近くでヨーヨーを回復させるオペレータのコントロールを失わせる。出願人はこれらの問題を、ヨーヨーを、軸受プーリの側面に係合する遠心作動クラッチ手段を介し、ヨーヨーの回転速度が遅くなるにともない、当該ヨーヨーをオペレータの手に戻す自動クラッチ手段により、またヨーヨーをフリック操作する事によって当該クラッチ手段を軸受プーリに係合する様にして、回避している。
好ましい実施例において、遠心作動クラッチは、軸受プーリの一部を包囲しているアームを含み、当該アームは、軸受プーリの方向にバネによってバイアスされ、且つピポット軸と反対側の端部に重り有する。
そしてヨーヨーが回転すると、当該重りにより当該アームは遠心力により軸受プーリから離れヨーヨーを自由回転とし、当該ヨーヨーの回転速度が十分に遅くなり、または他の力が作用すると、バネは当該遠心力に打ち勝ち、クラッチアームは反対の方向に回転して軸受プーリの側面に係合してプーリを回転状態に戻す事により、ヨーヨーをオペレータの手に戻らせる。」(第2欄第2行?第33行)
「図1を参照すると、本発明の回転ヨーヨーの斜視図が示されている。詳細に述べると、本発明は、標準回転体部分、(端部のみを示す)は中央軸14により平行平面形態に保持される一般的な円盤形状ヨーヨー本体部分10、12を含む。本発明において特異なのは、(図1に示さない)回転可能な軸受プーリ、および中央ハブ20の反対側にある、クラッチ機構部材、ここでは、ときにクラッチ固定部材と呼ばれる、上クラッチ部材16と下クラッチ部材18である。上下クラッチ部材16と18はそれぞれ圧縮ばね22と24によりヨーヨーの中心に押圧される。両上下クラッチ部材16と18はそれぞれピン26と28を中心に回動する。上下クラッチ部材16と18上のピン26と28の反対端部にそれぞれ重り付きボール30と32を有する。これらボールはクラッチ部材に形成された穴に入れられる。
(途中略)
上記した様な上クラッチ部材16と下クラッチ部材18、それぞれのピン26と28、それぞれの重りボール30と32、及びそれぞれの圧縮ばね22と24とから構成されいる当該クラッチ機構は、図1に示す様に全て当該ヨーヨー本体部10の中央厚み部分に形成されている凹陥状部に収納されている。
中央軸14の一端を受け入れ保持する中央ハブ20は、左の接続部材34と右の接続部材36とにより所定位置に保持される。
(途中略)
つぎに、図2を参照すると、左から右に、中央軸14は、硬質プラスチックでもよいが、鋼等耐久材よりなる細長軸よりなる。軸14は、両ヨーヨー本体部分10、12により、好ましくは、半部分の予形成穴を介してプレスばめされて確実に保持される。次いで、図示の左側ヨーヨー本体部分12は丸みつけ円周で平坦な内部凹陥状環状部を有する円盤形状体部分よりなる。このヨーヨー本体部分には、放射状のスポーク40が形成され、ヨーヨー本体部分12の平坦な平行側面から延びる名目的にわずかに突出した組長突起が示されている。スポークは、ヨーヨー半部分12の平坦な円形内面に形成される円形くぼみ42へ内方に続く。円形くぼみ42の直径と深さは次に線で示す軸受プーリ44の平坦な円形側の直径と厚みよりもわずかに大きい。図4に明示する軸受プーリ44は、(以下参照)、中央位置の穴を有する中央ハブに固定された2つの平坦な薄い円形円盤を備え、円盤は軸受プーリ44のプーリ部分の側面よりなる。」(第3欄第6行?第67行)
「軸受プーリ44の断面図が示されており、図中当該軸受プーリ44はヨーヨー糸45を受け入れる環状の溝を有している事が示されている。」(第6欄第15行?第19行)
「除去されて形成された円形状凹陥状部の反対のヨーヨーの側、すなわち、ヨーヨーの内側に、点線円がしめされ(図2参照)、これは軸受プーリ44の右側プーリ円盤を収容するように形成された円形くぼみ48の壁部表す。くぼみ48の内側に、円形開口50があり、摩擦面46の大部分を、ヨーヨー半部分10の内部を形成する壁部を介して突出させる(図5参照)。」(第4欄第27行?第31行)
【甲第2号証(特公昭56-108305号公報)】
「本体フレーム(1)の前部パイプ(2)と後部パイプ(3)の左右両端部には発泡スチロール製内側ホイール(4)が、パイプ(2)(3)に形成したフランジ(5)とネジ(6)、及びフランジ付ブッシュ(7)、ベアリング(8)、ディスタンスカラー(9)、ワッシャ(10)(11)、ナット(12)を介して回転可能に取付けられ、」(第1頁右下欄第9行?第2頁左上欄第4行)
【甲第3号証(特開昭56-119282号公報)】
「図中(40a)はスペーサである。」(第3頁右上欄第9行?第10行)
【甲第4号証(実開昭63-133285号公報)】
「(1)紐を取付ける中心軸1により結合される一対の本体2、3の外面に中空部4、5を夫々設け、各中空部4、5を覆う蓋6、7を開閉可能に本体2、3へ軸支したヨーヨー。」(実用新案登録請求の範囲)
【甲第5号証(特開昭59-129086号公報)】
「それぞれの円形中空胴部11は、丸められた外周縁15を備えた円形の平らな内面14を持った円板部13と外側に延びる外部つば16より成っている。この外部つば16の内壁17は環状の溝18の開きが、内側18”でよりも外側18’において狭くなる様傾斜されている。・・・
円板部13の中央には外側に延び、中央に有底の孔21を備え、つば16、19より長い(高い)円筒ハブ20がある。・・・
カバーキャップ24は、中央内部を形成する様、円板部13の溝18に押込まれ、更に内部に移動される事や、ハブ20の高さによって押下げられる事がない様になっている。」(第3頁左上欄第19行?左下欄第9行)
【甲第6号証(実開昭52-98598号公報)】
「ヨーヨー本体を構成する円板1をリベット4により結合すること」(第1図、第3図とその説明)
【甲第7号証(特開昭55-166179号公報)】
「車輪1の両端部には短いねじ部1a、1bが設けられており、また、一方のねじ部1bに隣接して止めフランジ2が車輪1に固定されている。一方の車輪3に前記ねじ部1bに嵌装され、該ねじ部1bに嵌装されたナットN2によって止めフランジ2との間で狭圧されることにより、車輪1に固定されている。」(第2頁左上欄第4行?第11行)
(対比・判断)
訂正明細書の請求項1に係る考案(以下、前者という。)と上記甲第1号証記載のもの(以下、後者という。)を比較すると、
両者は、外側面に凹部を設けた一対のヨーヨー本体と、
この一対のヨーヨー本体を所定の間隙を介して両端部に支持する中心軸と、前記一方のヨーヨー本体の凹部に配設され前記中心軸方向にバネ付勢された一対のクラッチ材の制動部により、前記中心軸が貫通しているプーリがクラッチされて、前記ヨーヨー本体の空回りが阻止され、前記ヨーヨー本体の回転による遠心力により前記クラッチ材が円周方向に回動することにより前記プーリのクラッチが解除されて前記ヨーヨー本体が空回りするように構成したクラッチ機構と、
前記プーリに一端を固着され、前記ヨーヨー本体の前記間隙から前記プーリに巻回されるひもと、を備えたヨーヨー玩具において、
他方のヨーヨー本体の内側面中心部に前記プーリの糸巻側端部が嵌入する開口部を設け、
前記プーリの圧接部には、摩擦抵抗の大きな弾性のある軟性部材で形成した円筒体で包囲したヨーヨー玩具
である点で一致し、
▲1▼前者は、中心軸はボルトとし
一方のヨーヨー本体の外側に前記ボルトと螺合するナットが嵌入するナット穴を形成して、前記ボルトと前記ナットにより前記一対のヨーヨー本体を着脱自在に固定しているのに対して、
後者は、中心軸14をプレスばめしている点、
▲2▼前者は、クラッチ材が配設されるヨーヨー本体には軸方向に延びる中心円筒を設け、この中心円筒の一端部にはプーリの圧接部が嵌入する開口部を設けると共に、周壁にはクラッチ材通過用の一対の窓を設けたのに対して、
後者は、そのような構成が記載されていない点、
▲3▼前者は、前記両ヨーヨー本体の中心円筒に前記中心軸用の中心軸穴を形成する隔壁を設け、
両端面がこの隔壁に当接して前記間隙を位置決めするためのパイプを、前記中心軸と前記プーリとの間に嵌挿したのに対して、
後者は、そのような構成が記載されていない点、
▲4▼前者は、バネ付勢されたクラッチ材が収納されている凹部の内壁に段部を設け,前記凹部の縁部から前記段部に至るまでの壁面を、前記凹部の縁部から前記段部方向へと径が大となる逆テーパー状に形成して、前記凹部を覆う蓋体を開閉可能に圧入したのに対して、
後者は、そのような構成が記載されていない点
で相違している。
そこで、上記相違点について検討する。
相違点▲1▼について
一対の回転体を中心軸に固定する際に、ボルトとナットを使用することは甲第2号証と甲第7号証に記載されている。
しかし、一対のヨーヨー本体を着脱自在に固定するという技術思想は公知とはいえないから、かかるボルトとナットを使用して一対のヨーヨー本体を着脱自在に固定するようにすることは当業者がきわめて容易になし得たとすることはできない。
相違点▲2▼について
甲第4号証?甲第6号証には、図面を参照すると、ヨーヨー本体に軸方向に延びる中心円筒を設けることが記載されている。
後者では、前者の中心円筒7に相当する中央ハブ20は、接続部材34,36によりヨーヨー本体部10の外周部に保持されているのみであり、前者のように、ヨーヨー本体に軸方向に延びる中心円筒7を設けたものではない。このハブ20が中心軸14とプーリ44を受け、該ハブ20は、クラッチ材の制動部16、18の外側に位置しており、このようにハブ20は、プーリ44の摩擦面46がクラッチ材の制動部16、18と対面するようにするために、該制動部16、18の外側に位置するように構成されている。
そうすると、後者において、甲第4号証?甲第6号証に記載される技術思想を適用して、中心円筒をヨーヨー本体に設けるようにすることは、当業者であってもきわめて容易になし得ることではない。
したがって、後者において、「クラッチ材が配設されるヨーヨー本体には軸方向に延びる中心円筒を設け、この中心円筒の一端部にはプーリの圧接部が嵌入する開口部を設けると共に、周壁にはクラッチ材通過用の一対の窓を設けた」構成にすることは当業者がきわめて容易に考案することができたとすることはできない。
相違点▲3▼について
前者の「周壁」は、その訂正明細書及び図面の記載からみて、中心円筒の周壁と認める。
甲第2号証には、回転中心軸2と回転体4との間にディスタントカラー9が挿入されることが、甲第3号証には、中心軸40に対してスペーサ40aを嵌挿することが開示されている。
請求人は、後者において、符号42が付されている領域部(第3図)、及びハブ20の中心部に形成された軸孔の周縁部(第5図)が前者の中心軸用の中心軸孔を形成する隔壁に相当すること、甲第2号証におけるワッシャ部11、甲第6号証における中心円筒の端部壁部等も前者の中心軸用の中心軸孔を形成する隔壁に相当することを弁ぱく書で主張している。
これらには、「両ヨーヨー本体の中心円筒に前記中心軸用の中心軸穴を形成する隔壁を設けること」及び「前記間隙を位置決めするためのパイプを、前記中心軸と前記プーリとの間に嵌挿すること」は何ら記載されておらず、また示唆もされていない。
また、上記相違点▲2▼で検討したように中心円筒をヨーヨー本体に軸方向に延びるように設けることも困難であるから、後者において、「前記両ヨーヨー本体の中心円筒に前記中心軸用の中心軸穴を形成する隔壁を設け、
両端面がこの隔壁に当接して前記間隙を位置決めするためのパイプを、前記中心軸と前記プーリとの間に嵌挿した」構成とすることは当業者がきわめて容易に考案をすることができたとすることはできない。
相違点▲4▼について
甲第5号証には、ヨーヨー本体の外部つば16の内壁17は環状の溝18の開きが、内側18”でよりも外側18’において狭くなる様傾斜され、即ち逆テーパーが形成され、カバーキャップ24は、該溝18に押込まれることが記載されている。
後者においても、このような技術思想を適用して、バネ付勢されたクラッチ材が収納されている凹部の内壁に段部を設け,前記凹部の縁部から前記段部に至るまでの壁面を、前記凹部の縁部から前記段部方向へと径が大となる逆テーパー状に形成して、前記凹部を覆う蓋体を開閉可能に圧入するようにすることは格別困難性は認められない。
本件考案は、上記相違点▲1▼の構成により、一対のヨーヨー本体を着脱自在に固定することができるという効果を奏するものである。
上記相違点▲2▼の構成により、後者に比して、ヨーヨー本体を薄くでき、かつ部品点数を減少でき、組立も容易になるという効果を奏するものである。
上記相違点▲3▼の構成により、ヨーヨー本体の間隙は、パイプの長さにより決定されるので、位置決めが極めて容易に決定出来、かつプーリの圧接部への装着が容易であるとともに、クラッチ機構が解除されてヨーヨー本体が空回りする際の騒音をなくすことが出来るという効果を奏するものである。
したがって、本件考案は、甲第1号証?甲第7号証に記載された考案ではなく、また、甲第1号証?甲第7号証に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとすることはできないので、本件考案は、実用新案登録出願の際独立して実用新案登録を受けることができるものである。
▲3▼むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成5年法律第26号)附則第4条第2項の規定により読み替えて適用される実用新案法第40条第2項ただし書きの規定及び同じく実用新案法第40条第5項の規定において準用する実用新案法第39条第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
(3)登録無効の申立てについての判断
ア.申立ての理由の概要
請求人は、甲第1号証?甲第7号証を提出し、本件請求項1?4に記載された登録実用新案の考案は、甲各号証と同一乃至は甲各号証に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、実用新案法第3条第1項第3号又は第3条第2項に該当し、無効にされるべきものと主張している。
イ.判断
本件考案は、上記(2)ウで示したように、無効審判請求に示された刊行物に記載された考案ではなく、また、これらの刊行物に記載された考案から当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとすることはできない。
(4)むすび
以上のとおりであるから、請求人の主張する理由及び提出した証拠方法によっては本件考案を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
発明の名称 (54)【考案の名称】
ヨーヨー玩具
(57)【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】外側面に凹部を設けた一対のヨーヨー本体と、
この一対のヨーヨー本体を所定の間▲隙▼を介して両端部に支持する中心軸と、
前記一方のヨーヨー本体の凹部に配設され前記中心軸方向にバネ付勢された一対のクラッチ材の制動部により、前記中心軸が貫通しているプーリがクラッチされて、前記ヨーヨー本体の空回りが阻止され、前記ヨーヨー本体の回転による遠心力により前記クラッチ材が円周方向に回動することにより前記プーリのクラッチが解除されて前記ヨーヨー本体が空回りするように構成したクラッチ機構と、
前記プーリに一端を固着され、前記ヨーヨー本体の前記間▲隙▼から前記プーリに巻回されるひもと、
を備えたヨーヨー玩具において、
中心軸はボルトとし
一方のヨーヨーの本体の外側に前記ボルトと螺合するナットが嵌入るナット穴を形成して、前記ボルトと前記ナットにより前記一対のヨーヨー本体を着脱自在に固定し、
クラッチ材が配設されるヨーヨー本体には軸方向に延びる中心円筒を設け、この中心円筒の一端部にはプーリの圧接部が嵌入る開口部を設けると共に、周壁にはクラッチ材通過用の一対の窓を設け、
他方のヨーヨー本体の内側面中心部に前記プーリの糸巻側端部が嵌入する開口部を設け、
前記両ヨーヨー本体の中心円筒に前記中心軸用の中心軸穴を形成する隔壁を設け、
両端面がこの隔壁に当接して前記間▲隙▼を位置決めするためのパイプを、前記中心軸と前記プーリとの間に嵌挿し、
前記プ-リの圧接部には、摩擦抵抗の大きな弾性のある軟性部材で形成した円筒体で包囲し、
バネ付勢されたクラッチ材が収納されている凹部の内壁に段部を設け、前記凹部の縁部から前記段部に至るまでの壁面を、前記凹部の縁部から前記段部方向へと径が大となる逆テーパー状に形成して、前記凹部を覆う蓋体を開閉可能に圧入したこと
を特徴とするヨーヨー玩具
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この考案は、ヨーヨー玩具に関するものである。
(従来の技術)
従来、ヨーヨー玩具には、第7図?第9図に示すように、一対のヨーヨー本体50、51の外側面に凹部52が形成され、この凹部52内にバネ53により付勢された一対のクラッチ材54が対向配設されている。
一方、シャフト56にはプーリ58が支持されているとともに、第8図に示すように、両端部には段差56aのあるネジ部57が刻設されている。シャフト56の一端部(ネジ部57)には、一方のヨーヨー本体50が固着されており、他端部(ネジ部57)はヨーヨー本体51の中心部に固着されているネジ部60に着脱自在に螺合されている。このように、ヨーヨー本体50,51は所定の間▲隙▼59を介してシャフト56の両端部に固定されている。
プーリ58にはひも(図示せず)が取付けられているとともに、プーリ58はバネ53によりシャフト56方向にバネ付勢されているクラッチ材54、55により圧接部58aが圧接されてクラッチされている。
このような構成であるから、ヨーヨー本体50、51が回転していない時は、クラッチ材54、55によりプーリ58がクラッチされているから、プーリ58に固体されているひもの巻取り、伸張によりヨーヨー本体50、51が回転しつつ所定方向に移動する。ヨーヨー本体50、51の回転が大になると、その遠心力によりプーリ58のクラッチが解除されてヨーヨー本体50、51は空回りするように構成されている。
(考案が解決しようとする問題点)
このように、一対のヨーヨー本体50、51を所定の間▲隙▼59となるように位置決めするには、第8図に示すように、シャフト56のネジ部57に段差56aを設け、シャフト56のネジ部57とヨーヨー本体51のネジ部60とが螺合した時、段差56aで螺合が停止されて所定の間▲隙▼59を保持するように構成されている。
このような段差56aのある構造のシャフト56は特注品となり、コストが高くなる原因となっていた。
その上、ヨーヨー本体51にネジ部60を固着するためには、ヨーヨー本体51を成型するにあたって、金型にネジ部60をいれてその周囲に合成樹脂を注入して1個仕上げ、2個目は1個目と同様に新たにネジ部60を金型にいれ、その周囲に合成樹脂を注入して仕上げるというように、1個1個このような手順をふまねばならず、大変手間がかかりコストが高くなる原因となっていた。又、プーリ58とクラッチ材54、55とは互いに固い部材で形成されているので、ヨーヨー本体50、51が空回りする場合には、プーリ58の圧接部58aとクラッチ材54、55とがすれあって騒音が大きく問題となっていた。
(問題点を解決するための手段)
一対のヨーヨー本体の内側面中心部にそれぞれ対向してプーリの両端部が嵌入する開口部を設け、この開口部に連通する中心軸穴用の中心軸穴を形成する隔壁を設け、両端面がこの隔壁に当接して間隙を位置決めするためのパイブを、中心軸とプーリとの間に嵌挿するようにして、一対のヨーヨー本体の間▲隙▼の位置決めを容易にするとともに。コストを安くしている。
又、クラッチ材が圧接するプーリの圧接部を摩擦抵抗の大きな弾性のある軟性部材で形成した円筒状で包囲して、ヨーヨー本体が空回りする時の騒音を軽減している。
バネ付勢されたクラッチ材が収納されている凹部の内壁に段部を設け、凹部の縁部から段部に至るまでの壁面を、凹部の縁部から段部方向へと径が大となる逆テーパー状に形成して,凹部を覆う蓋体を開閉可能に圧入するようにして、製造コストを軽減するとともに、クラッチ機構を交換可能にして趣興に富んだヨーヨー玩具を提供している。
又、中心軸はボルトを用い、ヨーヨー本体の一方に、ボルトと螺合するナットが嵌入するナット穴を形成して、ボルトとナットとにより一対のヨーヨー本体を着脱自在に固定するようにして、製造コストを安くしている。
更に、クラッチ材が配設されるヨーヨー本体には軸方向に延びる中心円筒を設け、この中心円筒の一端部にはプ-リの圧接部が嵌入する開口部を設けると共に、周壁にはクラッチ材通過用の一対の窓を設けてある。
(作用)
パイプ35は中心軸10とプーリ8との間に嵌挿されているとともに、両端部は、一対のヨーヨー本体1、2の内側面中心部にそれぞれ対向して設けられている開口部9、26からこれに連通する中心軸穴13を形成するための隔壁12、38に当接して間▲隙▼36を位置決めした状態となっている。
クラッチ材16の一端部は、突起17に回動自在に支持されているとともに、先端部にはおもり19が装着されているので、ヨーヨー本体1、2の回転数が大きい場合には、クラッチ材16に作用する遠心力が大となるから、クラッチ材16はバネ体22の付勢に抗して突起17を支点として先端部はヨーヨー本体1、2の円周方向に回動する。
すると、プーリ8の圧接部8aは制動部24から離れ、プーリ8のクラッチが解除され、ヨーヨー本体1、2は空回りする。この間、ひも34はプーリ8に巻回されないので、ヨーヨー本体1、2はひも34によりたぐりよせられることはなく、ひも34が伸張した状態となり、ヨーヨー本体1、2のみが床上等で空回りする。この際、プーリ8の圧接部8aは弾性のある軟性部材で形成されている円筒体33で包囲されているから、プーリ8の圧接部8aとクラッチ材16とは直接すれあうことはないので、騒音が発生することはない。
ヨーヨー本体1、2の回転数が小さくなると、クラッチ材16に作用する遠心力が減少するので、クラッチ材16は突起17を支点としてバネ体22に付勢されて、中心軸10の方向に回動する。すると、プーリ8の圧接部8aはクラッチ材16の制動部24に圧接され、プーリ8はクラッチ材16によりクラッチされ、ひも34の操作に従って、ヨーヨー本体1、2とプーリ8とは同期回転を開始する。
又、蓋体6は開閉可能であるから、クラッチ材16やバネ体22を交換すれば、ヨーヨー本体1、2が空回りする時間を種々選択出来る。
(実施例)
第1図は?第6図は、この考案の実施例を示すものである。
第1図?第2図において、1、2は一対のヨーヨー本体で、一方のヨーヨー本体1の外側面には、凹部3が凹設されて皿状に形成されており、他方のヨーヨー本体2にも同様に凹部4が凹設されている。
ヨーヨー本体1の外側面に形成されている凹部3の内壁には、第2図に示すように、段部5が設けられ、凹部3の縁部から段部5に至るまでの壁面5aは、凹部3の縁部から段部5方向へと径が大となる逆テーパー状に形成されている。
なお、壁面5aを逆テーパー状に形成するには、凹部3の内壁を形成している各箇所の合成樹脂の厚みの相違を利用して、冷却時のひけにより、逆テーパー状に形成されるように内壁の厚みを計算して形成すれば、何等手間を要することなく形成される。従って、凹部3を覆う蓋体6を開閉可能に圧入することが出来る。
ヨーヨー本体1の中心部には、軸方向に長い中心円筒7が一体的に形成されており、この中心円筒7の一端部(ヨーヨー本体1の内側面方向)には、プーリ8の圧接部8aが嵌入可能な形状のプーリ8用の開口部9が形成されており、他端部(ヨーヨー本体1の外側面方向)には、中心軸10の頭部10aが嵌入する穴11が頭部10aに対応する形状に形成されており、穴11と開口部9との間には、開口部9に連通する中心軸用の中心軸穴13を形成するための隔壁12が設けられている。
即ち、開口部9と穴11との間に形成されている隔壁12の中心部には、中心軸10の軸部10bが貫通する中心軸穴13が形成されている。
中心円筒7の開口部9に対応する壁面9aには、仕切壁15をはさんで一対の窓14、14が開設されている。
第3図に示すように、ヨーヨー本体1の凹部3には、直径方向に仕切壁15が形成されて内部は2分割されている。
16はクラッチ材で、バネ体22とともに、プーリ8をクラッチするクラッチクラッチ機構を構成しており、第4図に示すように、長さ方向両端部には、それぞれ凹部3に突起されている突起17に回動自在に係止されための係止穴18とおもり19を保持するおもり保持部20とが形成されており、厚み方向中心部には、係止部23とこれに対向する制御部24とが設けられている。
バネ体22の一端部は、凹部3の内壁に凹設されているバネ保持部21に係止され、他端は係止部23に係止されている。
従って、クラッチ材16は凹部3の仕切壁15の両側に、窓14から制動部24を位置させ、バネ体22により中心軸10方向に付勢されて制動部24が開口部9へ突出してプーリ8の圧接部8aに着脱自在に圧接しているとともに、末端部は係止穴18が突起17に係止され、ここに支点として回動自在となっている。
ヨーヨー本体2は、第1図、第5図に示すように、外側面に凹部4が凹設されており、中心部にはヨーヨー本体1と同様に中心円筒25が軸方向に一体的に形成されており、この中心円筒25の一端部(ヨーヨー本体2の内側面方向)には、プーリ8の1部分が嵌入する開口部26が形成されており、他端部(ヨーヨー本体2の外側面方向)には、中心軸10の先端部のネジ部10cと螺合するナット27が嵌入するナット穴28が形成されており、このナット穴28と開口部26との間には、開口部26に連通する中心軸10が貫通する中心軸穴13を形成するための隔壁38が設けられている。さらに、ヨーヨー本体1との荷重が同一となるように、互いに直角方向に仕切壁29、30が形成されている。
ヨーヨー本体2の外側面に形成されている凹部4の内壁には、ヨーヨー本体1と同様に、段部31が設けられ、凹部4の縁部から段部31に至るまでの壁面31aは、凹部4の縁部から段部31方向へと径が大となる逆テーパー状に形成されており、凹部4を覆う蓋体32が開閉可能に圧入される。
プーリ8の一端部は、ヨーヨー本体1の開口部9に嵌入する圧接部8aとなっている。この圧接部8aは、第1図に示すように、圧接部8aの長さに等しく、摩擦抵抗の大きな弾性のある軟性部材で形成されている円筒体33で包囲されており、この円筒体33に窓14からクラッチ材16の制動部24が圧接してプーリ8がクラッチされるように構成されている。プーリ8の他端部には、ひも34が固定されているとともに、端部はヨーヨー本体2の開口部26に嵌入される。
35は硬質部材で形成されている内部が中空のパイプで、第6図に示すように、ヨーヨー本体1とヨーヨー本体2との間▲隙▼36を決定する位置決め用のもので、中心軸10とプーリ8との間に嵌挿されるとともに、一端面はヨーヨー本体1に設けられている開口部9からこれに連通する中心軸10用の中心軸穴13を形成するための隔壁12に当接し、他端面はヨーヨー本体2の開口部26からこれに連通する中心軸穴13を形成するための隔壁38に当接して、間▲隙▼36を位置決めしている。
なお、中心軸10として、通常市販されているボルトを用いれば、ナット27もこれに対応するものが使用出来るのでコストは大幅に節約出来る。
次に、ヨーヨー玩具の組立方法について説明する。
第1図に示すように、クラッチ材16のおもり保持部20におもり19を装着する。このおもりの荷重は、バネ体22の強さとヨーヨー本体1、2の回転数とこれに伴なう遠心力とを考慮して定められる。
ヨーヨー本体1の突起17にクラッチ材16の係止穴18を係合するとともに、バネ体22をバネ保持部21と係止部23とに係止して凹部3内にクラッチ機構を配設する。この際、クラッチ材16の制動部24はバネ体22に付勢されて、ヨーヨー本体1の窓14から開口部9方向に突出した状態となっている。
一方、ヨーヨー本体2のナット穴28内にナット27を嵌入する。プーリ8にはひも34の一端を巻回して固定するとともに、圧接部8aを円筒体33で包囲する。
次に、中心軸(ボルト)10はヨーヨー本体1の外側の穴11から中心軸穴13に貫通させ、内側に突出した中心軸10にパイブ35を貫通させた後、さらにプーリ8をこのパイプ35の上から貫通させるとともに、ヨーヨー本体2側の中心軸穴13を貫通させて先端部のネジ部10cとナット27とを螺合させる。
即ち、パイプ35は中心軸10とプーリ8との間に嵌挿された状態となっている。
この際、パイプ35の両端は、第6図に示すように、ヨーヨー本体1の隔壁12とヨーヨー本体2の隔壁38とに当接するから、ヨーヨー本体1とヨーヨー本体2との間隔36は位置決めされている。
プーリ8の両端部は、ヨーヨー本体1の開口部9とヨーヨー本体2の開口部26とに嵌入しているとともに、圧接部8aの円筒体33は、クラッチ材16の制動部24と圧接した状態となって、プーリ8はバネ付勢されたクラッチ材16によりクラッチされた状態となっている。
最後に、両方のヨーヨー本体1、2の凹部3、4にそれぞれ蓋体6、32を圧入すれば、蓋体6、32は段部5、31までそれぞれ圧入される。
クラッチ材16とバネ体22とを交換するために、蓋体6を開放するには、ヨーヨー本体1、2を分離した後、ヨーヨー本体1、2の内側面方向に突出している中心軸10を蓋体6方向に押圧すれば、中心軸10の頭部10aが蓋体6の裏面を押圧し、蓋体6は開放される。
次に、作用動作について説明する。
第6図に示すように、パイプ35は中心軸10とプーリ8との間に嵌挿されているとともに、両端部は一対のヨーヨー本体1、2の内側面中心部にそれぞれ設けられている中心軸穴13を形成するための隔壁12、38に当接して間▲隙▼36を位置決めした状態となっている。
通常の状態では、プーリ8の圧接部8aを包囲している円筒体33がバネ付勢されているクラッチ材16の制動部24に圧接しているので、ヨーヨー本体1、2とプーリ8とはクラッチされた状態となっている。
そこで、間▲隙▼36に位置しているプーリ8部分にひも34を巻回した後、ひも34の一端を把持した状態でヨーヨー本体1、2を離せば、ヨーヨー本体1、2はひも34の巻取、伸張により回転しつつ移動する。
この際、クラッチ材16の一端部は、突起17に回動自在に支持されているとともに、先端部にはおもり19が装着されているので、ヨーヨー本体1、2の回転数が大きい場合には、クラッチ材16に作用する遠心力が大となるから、クラッチ材16はバネ体22の付勢に抗して突起17を支点としてヨーヨー本体1、2の円周方向に回動する。
従って、プーリ8の圧接部8aは制動部24から離れるので、プーリ8のクラッチが解除され、ヨーヨー本体1、2は空回りする。この間、ひも34はプーリ8に巻回されず、伸張した状態となるので、ヨーヨー本体1、2はひも34によりたぐりよせられることはなく、ヨーヨー本体1、2は床上等で回転する。この際、プーリ8の圧接部8aは弾性のある軟性部材で形成されている円筒体33で包囲されているので、プーリ8の圧接部8aとクラッチ材16とは直接すれあうことはないので、騒音が発生することはない。
ヨーヨー本体1、2の回転数が小さくなると、クラッチ材16に作用する遠心力が減少するので、クラッチ材16は突起17を支点としてバネ体22に付勢されて中心軸10方向に回動する。従って、プーリ8の圧接部8aはクラッチ材16の制動部24に圧接されるので、プーリ8はクラッチされて、ヨーヨー本体1、2と同期回転を開始し、ヨーヨー本体1、2はひも34がプーリ8に巻回され手元にたぐりよせられる。
このように。ヨーヨー本体1、2の回転数に伴なう遠心力により、ヨーヨー本体1、2が空回りするから、ヨーヨーを用いた種々趣興に富んだ動作が考えられる。
なお、プーリ8のクラッチが解除されてヨーヨー本体1、2が空回りしている時間は、ヨーヨー本体1、2の回転数とクラッチ材16のおもり19の荷重とバネ体22の張力とに関係する。そこで、蓋体6は開閉可能であるから、これらの値が適度に選定されているクラッチ材16やバネ体22を種々用意して交換すれば、ヨーヨー本体1、2が空回りしている時間を任意に選択することが出来る。
(考案の効果)
この考案は、一対のヨーヨー本体の内側面中心部にそれぞれ対向してプーリの両端部が嵌入する開口部を設け、この開口部に連通する中心軸穴を形成する隔壁を設け、両端面がこの隔壁に当接して間▲隙▼を位置決めするためのパイプを、中心軸とプーリとの間に嵌挿したので、ヨーヨー本体の間▲隙▼は、従来のようにシャフトに段差を設けることにより決定されるのではなく、パイプの長さにより決定されるので、位置決めが極めて容易に決定出来るとともに、中心軸として従来のような特注品を使用する必要はなく、市販のボルト等を使用することが出来る。
その上、中心軸と螺合するネジとしては市販のナットを単にナット穴に嵌合すれば良いので、ヨーヨー本体の製造、組立も非常に簡単であるから、製造コストが非常に安価になる。
又、クラッチ材が圧接するプーリの圧接部は、摩擦抵抗の大きな弾性のある軟性部材で形成した円筒体で包囲されているので、プーリの圧接部への装着が容易であるとともに、クラッチ機構が解除されてヨーヨー本体が空回りする際の騒音をなくすことが出来る。
又、バネ付勢されたクラッチ材が収納されている凹部の内壁に段部を設け、凹部の縁部から段部に至るまでの壁面を、凹部の縁部から段部方向へと径が大となる逆テーパー状に形成して、凹部を覆う蓋体を開閉可能に圧入したので、蓋体の取付けが容易であるとともに、ヨーヨー本体に蓋体を固着する手段は何等必要なく、製品コストはさらに節約出来る。
その上、蓋体は開閉可能であるので、クラッチ材とバネ体の交換が可能であるから、ヨーヨー本体の空回りする時間を任意に設定することが出来ることになり、変化に富んだヨーヨー玩具が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図?第6図は、この考案の実施例を示すもので、第1図は、一部側面図を含む展開断面図、第2図は側面図、第3図はヨーヨー本体1の蓋体6を開放した状態を示す平面図、第4図はクラッチ材16の側面図、第5図はヨーヨー本体2の蓋体32を開放した状態を示す平面図、第6図は要部側面図、第7図?第9図は従来例を示すもので、第7図は斜視図、第8図はシャフト56の平面図、第9図は展開図である。
1、2・・・・・・ヨーヨー本体
3、4・・・・・・凹部
5、31・・・・・・段部
6、32・・・・・・蓋体
6a,31a・・・・・・壁面
8・・・・・・プーリ
8a・・・・・・圧接部
9、26・・・・・・開口部
10・・・・・・中心軸
12、38・・・・・・隔壁
13・・・・・・中心軸穴
16・・・・・・クラッチ材
22・・・・・・バネ体
24・・・・・・制動部
27・・・・・・ナット
28・・・・・・ナット穴
33・・・・・・円筒体
34・・・・・・ひも
35・・・・・・パイプ
36・・・・・・間▲隙▼
【図面】







訂正の要旨 ▲1▼明細書の「実用新案登録請求の範囲」を、実用新案登録請求の範囲の減縮を目的として、以下の通り訂正する。
【請求項1】外側面に凹部を設けた一対のヨーヨー本体と、
この一対のヨーヨー本体を所定の間隙を介して両端部に支持する中心軸と、前記一方のヨーヨー本体の凹部に配設され前記中心軸方向にバネ付勢された一対のクラッチ材の制動部により、前記中心軸が貫通しているプーリがクラッチされて、前記ヨーヨー本体の空回りが阻止され、前記ヨーヨー本体の回転による遠心力により前記クラッチ材が円周方向に回動することにより前記プーリのクラッチが解除されて前記ヨーヨー本体が空回りするように構成したクラッチ機構と、
前記プーリに一端を固着され、前記ヨーヨー本体の前記間隙から前記プーリに巻回されるひもと、
を備えたヨーヨー玩具において、
中心軸はボルトとし
一方のヨーヨー本体の外側に前記ボルトと螺合するナットが嵌入するナット穴を形成して、前記ボルトと前記ナットにより前記一対のヨーヨー本体を着脱自在に固定し、
クラッチ材が配設されるヨーヨー本体には軸方向に延びる中心円筒を設け、この中心円筒の一端部にはプーリの圧接部が嵌入する開口部を設けると共に、周壁にはクラッチ材通過用の一対の窓を設け、
他方のヨーヨー本体の内側面中心部に前記プーリの糸巻側端部が嵌入する開口部を設け、
前記両ヨーヨー本体の中心円筒に前記中心軸用の中心軸穴を形成する隔壁を設け、
両端面がこの隔壁に当接して前記間隙を位置決めするためのパイプを、前記中心軸と前記プーリとの間に嵌挿し、
前記プーリの圧接部には、摩擦抵抗の大きな弾性のある軟性部材で形成した円筒体で包囲し、
バネ付勢されたクラッチ材が収納されている凹部の内壁に段部を設け,前記凹部の縁部から前記段部に至るまでの壁面を、前記凹部の縁部から前記段部方向へと径が大となる逆テーパー状に形成して、前記凹部を覆う蓋体を開閉可能に圧入したこと
を特徴とするヨーヨー玩具
▲2▼本件公告公報第4欄33行目「安くしている。」以下に、明りょうでない記載の釈明を目的として、下記を加入する。

更に、クラッチ材が配設されるヨーヨー本体には軸方向に延びる中心円筒を設け、この中心円筒の一端部にはプーリの圧接部が嵌入する開口部を設けると共に、周壁にはクラッチ材通過用の一対の窓を設けてある。
審理終結日 1999-07-09 
結審通知日 1999-07-23 
審決日 1999-07-30 
出願番号 実願平1-112460 
審決分類 U 1 112・ 121- YA (A63H)
U 1 112・ 113- YA (A63H)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 馬場 清
特許庁審判官 木原 裕
新井 重雄
登録日 1995-01-23 
登録番号 実用登録第2048289号(U2048289) 
考案の名称 ヨーヨー玩具  
代理人 斉藤 武彦  
代理人 峯 唯夫  
代理人 畑 泰之  
代理人 峯 唯夫  
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