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審決分類 審判    H01H
管理番号 1020798
審判番号 審判1993-18766  
総通号数 14 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-02-23 
種別 無効の審決 
審判請求日 1993-09-21 
確定日 2000-05-08 
事件の表示 上記当事者間の登録第1948490号「広角型光電スイッチ」の実用新案登録無効審判事件についてされた平成7年4月17日付け審決に対する東京高等裁判所における審決取消の判決(平成7年(行ケ)第143号、平成9年2月27日判決言渡)に対して、最高裁判所において上告棄却の判決(平成9年(行ツ)第139号、平成10年11月20日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。   
結論 登録第1948490号実用新案の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。
理由 1.手続の経緯・本件考案
本件登録第1948490号実用新案(以下、「本件考案」という。)は、昭和58年11月28日の実用新案登録出願(実願昭58-184279号)について、拒絶査定に対する審判(平成1年審判第1813号)の前置審査において平成元年10月24日に出願公告(実公平1-34833号)がされ、平成4年8月27日付で登録異議の決定および審決がされた後、平成5年1月19日に設定の登録がなされたものである。
そして、本件考案の要旨は、公告後の平成2年9月4日付手続補正書によって補正された明細書および図面の記載からみて、その実用新案登録請求の範囲に記載されているとおりの、
「異なる角度から入射される複数の光束を屈折して略平行光束にする光学手段と、当該光学手段から出射される略平行な光束を一つの収束点に反射する放物面ミラーと、当該放物面ミラーの収束点に配置された受光素子と、当該受光素子の出力信号に基づいて作動するスイッチ回路とを備えた広角型光電スイッチにおいて、
前記光学手段の前面には水平面を、そして後面には中央部から入射する光束をそのまま透過する平面と、当該平面に連なり、他の光束を略平行に屈折する複数のプリズム面とをそれぞれ形成することを特徴とする広角型光電スイッチ。」
にあるものと認める。

2.請求人の主張
これに対し請求人は、「本件考案の登録はこれを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする」との審決を求め、甲第1号証ないし甲第23号証の2までの証拠を提出し、4つの無効理由を主張しており、これらを要約すると、次の(1)ないし(4)のとおりである。
(1)第一の理由
出願人が出願公告決定後の平成2年9月4日付でした手続補正(以下、「本件補正」という。)は、出願公告された明細書の実用新案登録請求の範囲を拡大しあるいは実質的に変更したものであるので実用新案法第13条において準用する特許法第64条の規定に違反するものである。
したがって、実用新案法第9条第1項において準用する特許法第42条の規定により、上記補正がなされなかったものについて登録されたものとみなされる。
そして、上記出願公告された明細書の実用新案登録請求の範囲に記載のとおりの考案は、本件考案出願前に刊行された甲第1号証(米国特許第4,268,752号明細書)、甲第2号証(英国特許公開公報GB2,084,309A)および甲第3号証(実開昭56-156201号公報)の文献に記載された考案に基づいて、当業者がきわめて容易に考案することができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものであって、その登録は同法第37条第1項第1号の規定により、無効にされるべきものである。
(2)第二の理由
本件補正は、出願公告された明細書の実用新案登録請求の範囲を拡大しあるいは実質的に変更したものであるので実用新案法第13条において準用する特許法第64条の規定に違反するものである。
したがって、実用新案法第9条第1項において準用する特許法第42条の規定により、上記補正がなされなかったものについて登録されたものとみなされる。
そして、上記出願公告された明細書の実用新案登録請求の範囲に記載のとおりの考案は、本件考案出願前に出願されその後に出願公開された甲第5号証の実願昭58-39374号の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された考案と同一であって、実用新案法第3条の2の規定により実用新案登録を受けることができないものであって、その登録は同法第37条第1項第1号の規定により、無効にされるべきものである。
(3)第三の理由
本件補正は、出願公告された明細書の実用新案登録請求の範囲を拡大しあるいは実質的に変更したものであるので実用新案法第13条において準用する特許法第64条の規定に違反するものである。
したがって、実用新案法第9条第1項において準用する特許法第42条の規定により、上記補正がなされなかったものについて登録されたものとみなされる。
そして、上記出願公告された明細書の実用新案登録請求の範囲に記載のとおりの考案は、本件考案出願前に刊行された甲第7号証(特開昭57-125496号公報)に記載された考案に基づいて、当業者がきわめて容易に考案することができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものであって、その登録は同法第37条第1項第1号の規定により、無効にされるべきものである。
(4)第四の理由
仮に、本件補正が、実用新案法第13条において準用する特許法第64条の規定に違反しないものであったとしても、この補正後の考案は、甲第9号証ないし甲第22号証の2により本件考案出願前の昭和58年4月21日に日本国内において公然実施されたことが明らかな甲第8号証(商品名「熱線スイッチOP-05P」としてオプテックス株式会社が販売した広角型光電スイッチ)の考案および甲第2号証(英国特許公開公報GB2,084,309A)に記載された考案に基づいて、当業者がきわめて容易に考案することができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものであって、その登録は同法第37条第1項第1号の規定により、無効にされるべきものである。

3.被請求人の主張
一方、被請求人は、「本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする」との審決を求め、反証として下記の乙第1号証ないし乙第3号証を提出し、要するに、請求人の主張する何れの理由も失当である旨主張している。

乙第1号証:昭和58年実用新案登録願第184279号「広角型光電スイッチ」拒絶査定に対する審判事件(平成1年審判第1813号)に関して、株式会社日本アレフよりなされた登録異議申立について、理由がないものとする登録異議の決定
乙第2号証:昭和58年実用新案登録願第184279号「広角型光電スイッチ」拒絶査定に対する審判事件(平成1年審判第1813号)に関して、オプテックス株式会社よりなされた登録異議申立について、理由がないものとする登録異議の決定
乙第3号証:無効審判事件に対する証拠と登録異議申立事件に対する証拠との比較

4.公告決定後の補正について
請求人が主張する前記第一の理由ないし第四の理由について検討するに先立って、まず、第一の理由ないし第三の理由の前提となっている本件補正が、実用新案法第13条において準用する特許法第64条の規定に違反するものであるか否かについて検討する。

出願公告された明細書(以下、「公告明細書」という。)の実用新案登録請求の範囲には「異なる角度から入射される複数の光束の各々に対応した個別の入射領域を有すると共に各領域を通過する光束を屈折させて各光束を略平行にして出射する複数のプリズムの組み合せからなる複合プリズム手段、その複合プリズム手段から出射される略平行な光を1つの収束点に反射する放物面ミラー、その放物面ミラーの収束点に配置された受光素子、およびその受光素子の出力信号に基づいてオン・オフの作動を行うスイッチ回路を具備してなる広角型光電スイッチ。」と記載されている。
本件補正後の明細書(以下、「補正明細書」という。)の実用新案登録請求の範囲と公告明細書の実用新案登録請求の範囲とを比較すると、両者は、「・・・から出射される略平行な光を1つの収束点に反射する放物面ミラー」、「放物面ミラーの収束点に配置された受光素子」、「受光素子の出力信号に基づいてオン・オフの作動を行うスイッチ回路」および「具備してなる広角型光電スイッチ」に関する点については実質的に一致しており、放物面ミラーに対して略平行な光束を出射する手段が、後者の「複合プリズム手段」から前者の「光学手段」に補正された点において相違している。
この相違点について検討すると、補正明細書の実用新案登録請求の範囲によれば、前段の「異なる角度から入射される複数の光束を屈折して略平行光束にする光学手段」は、後段において「前記光学手段の前面には水平面を、そして後面には中央部から入射する光束をそのまま透過する平面と、当該平面に連なり、他の光束を略平行に屈折する複数のプリズム面とをそれぞれ形成する」とさらに限定されていることは明らかである。
そして、公告明細書の「異なる角度から入射される複数の光束」は、補正明細書で「中央部から入射する光束」と「他の光束」とに限定されており、この補正は、公告明細書の「異なる角度から入射される複数の光束」と表現されていた記載をより明瞭にし、かつ、具体的に表現したものと認められる。
また、補正明細書で「光学手段の前面には水平面を、そして後面には中央部から入射する光束をそのまま透過する平面と、当該平面に連なり、他の光束を略平行に屈折する複数のプリズム面とをそれぞれ形成する」とした補正は、公告明細書の「異なる角度から入射される複数の光束の各々に対応した個別の入射領域を有すると共に各領域を通過する光束を屈折させて各光束を略平行にして出射する」という機能を有する光学手段であるところの「複数のプリズムの組み合せからなる複合プリズム手段」という記載をより明瞭にし、かつ、具体的に表現したものと認められる。
請求人は、公告明細書の考案の詳細な説明の中に、「光学手段」、「光学手段の前面には水平面を形成する」、「光学手段の後面には中央部から入射する光束をそのまま透過する平面と、当該平面に連なり、他の光束を略平行に屈折する複数のプリズム面とをそれぞれ形成する」という記載またそれに相当する記載を見出すことができない旨主張しているが、同考案の詳細な説明の中の「異なる角度から入射される複数の光束の各々に対応した個別の入射領域を有すると共に各領域を通過する光束を屈折させて各光束を略平行にして出射する」(実公平1-34833号公報第3欄第1?4行)という記載からみて公告明細書の「複合プリズム手段」が光学手段の範疇に包含されるものであることは明らかであり、また、公告明細書の考案の詳細な説明における「異なる角度から窓面14に入射される光束A,B,Cは、それぞれに対応するプリズム16a,16b,16cで屈折されて平行な光束a,b,cとなる。」(同公報第3欄第25?28行)という記載および出願公告された図面の第2図を参照すると、プリズム16a,16b,16cの前面は、単一の平坦な面となっており、また中央部のプリズム16bの後面は入射する光束Bがそのまま直進透過し平行な光束bとして出射するように平面で形成されており、さらに左右のプリズム16aおよび16cの後面は該平面に連なり他の光束AおよびCを略平行な光束aおよびcとなるよう屈折するプリズム面となっているものと認められ、出願公告された明細書および図面には、補正明細書の本件考案の構成が実施例として全て記載されているので、請求人の主張は採用することができない。
また、請求人は、本件補正により、本件考案の目的についても実質的に変更されており、さらに本件考案の効果についても公告明細書の記載からは予測できない新たな効果が加入されている旨主張しているが、目的については、公告明細書の「構成が簡単であり、かつ監視する光束の変更を容易に行うことができ、さらに光束のカットを外部から容易に行うことができる広角型光電スイッチを提供する」ことから変更されておらず、また補正によって追加された効果に関する記載も、出願公告された明細書または図面に記載された本件考案の実施例から当業者が当然に予測可能な事項と認められる。
さらに、請求人は高等裁判所の判例を種々挙示しているが、いずれの判例も、本件補正が実用新案法第13条において準用する特許法第64条の規定に違反するものとすべき根拠にはなり得ないものである。
上記したように、補正明細書の実用新案登録請求の範囲に記載された考案は、公告明細書の実用新案登録請求の範囲に記載された考案に包含される一実施例としてその明細書および図面に記載されているものであるので、本件補正は、明細書の明瞭でない記載の釈明および実用新案登録請求の範囲の減縮を目的とするものと認められ、かつ実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものとは認めることはできない。
したがって、本件補正は、実用新案法第13条において準用する特許法第64条の規定に違反するものではなく、適法になされたものであるので、請求人が主張するように、該手続補正書によって補正がなされなかった実用新案登録出願について登録されたものとすることはできない。
それ故、以下、第一の理由ないし第三の理由について検討するに当たっては、本件考案の要旨は、補正明細書の実用新案登録請求の範囲に記載された前記「1.手続の経緯・本件考案」で摘記したとおりの事項にあるものとする。

5.第一の理由(本件補正が実用新案法第13条において準用する特許法第64条の規定に違反しない場合の進歩性)について
(甲第1号証ないし甲第3号証)
請求人が提出した上記甲第1号証ないし甲第3号証について検討すると、次のとおりである。
甲第1号証には、複数の場所を同時に光学的に監視し電気システムに接続されて警報を発する受動式赤外線移動物体検知装置であって、異なる角度(85°、40°、0°、-40°、-85°)から入射される複数の光束を反射して略平行光束とするルーバ型に配置された複数個の平板ミラー(4?9)からなる光方向誘導体と、その光方向誘導体から出射される略平行な光束を一つの収束点に反射する放物面ミラー(凹面鏡3と示されている)と、その放物面ミラーの収束点に配置された検知ユニット1とからなり、さらに、光路を変更することなくそのまま通過させる部分にある中央部の空間を有するものが、第1図と共に記載されている。
甲第2号証には、自動車のヘッドランプであって、電球から出た光を自動車の軸と平行ならしめるものとして、自動車の長手方向の軸に対し10°ないし20°の角度で傾斜しているガラス5を前面開口部に有するハウジング1と、ハウジング1内に公知の方法により取り付けられた放物反射面を有する反射体10と、反射体10に取り付けられた電球12と、前記ガラス5と反射体10との間に複数のプリズム21を設けた偏向装置20とを備え、偏向装置20により反射光Bを自動車の軸と平行ならしめており、該偏向装置20はその前面を水平面とし、その後面を中央部に入射する光束をそのまま透過する平面と、この平面に連なり、他の光束を略平行に屈折する複数のプリズム面とで構成したものが、第3図と共に記載されている。
甲第3号証には、電球3、レンズ1、反射板5およびハウジング2からなる車両用灯火装置において、電球3から出た光を、反射板5により反射させて略平行な光束とした後にレンズ1を介して照射するようにしたものであって、該レンズ1はその上方1aを水平方向の光が出るように魚眼レンズとし、その中間と下方1bを下方向に光が出るようにカットを施した鋸歯状断面とし、さらにその前面を平面としたものが、第1図及び第2図(ロ)と共に記載されている。
(対比)
そして、本件考案(以下、「前者」という。)と、甲第1号証に記載されたもの(以下、「後者」という。)とを比較すると、後者の「異なる角度から入射される複数の光束を反射して略平行光束とするルーバ型に配置された複数個の平板ミラーからなる光方向誘導体」、「光方向誘導体から出射される略平行な光束を一つの収束点に反射する放物面ミラー」、および「放物面ミラーの収束点に配置された検知ユニット」は、それぞれ、前者の「異なる角度から入射される複数の光束を屈折して略平行光束にする光学手段」、「光学手段から出射される略平行な光束を一つの収束点に反射する放物面ミラー」、および「当該放物面ミラーの収束点に配置された受光素子」に相当し、また、後者の検知ユニットは電気システムに接続され警報を発するものであるから、当該電気システムは検知ユニットからの出力信号に基づいて作動するスイッチ回路機能を包含していることは自明であり、後者の「検知ユニットに接続される電気システム」は、前者の「当該受光素子の出力信号に基づいて作動するスイッチ回路」に相当する。さらに、後者の「受動式赤外線移動物体検知装置」が前者の「広角型光電スイッチ」に相当している。
したがって、両者は、「異なる角度から入射される複数の光束を屈折して略平行光束にする光学手段と、当該光学手段から出射される略平行な光束を一つの収束点に反射する放物面ミラーと、当該放物面ミラーの収束点に配置された受光素子と、当該受光素子の出力信号に基づいて作動するスイッチ回路とを備えた広角型光電スイッチ」であるという基本的事項で一致しており、
光学手段の具体的構成に関し、前者が「光学手段の前面には水平面を、そして後面には中央部から入射する光束をそのまま透過する平面と、当該平面に連なり、他の光束を略平行に屈折する複数のプリズム面とをそれぞれ形成する」としたのに対し、後者が「光方向誘導体」は、「ルーバ型に配置された複数個の平板ミラーからなるもの」であってプリズムを備えていない点で相違している。
(判断)
そこで、上記相違点について以下検討する。
甲第2号証の第3図によれば、同号証には、偏向装置の前面には水平面が、後面には、中央部に入射する光束をそのまま透過する平面と、この平面に連なり、他の光束を略平行に屈折する複数のプリズム面を形成することが示されていると認められる。
また、甲第3号証の第2図(ロ)によれば、同号証には、反射板により反射されて略平行にされた光束を所望方向に屈折するレンズ1、すなわち偏向装置が示されており、この偏向装置の前面には平面が、後面にはその所定領域にカットを施した鋸歯状断面、すなわちプリズム面を形成することが示されていることが認められる。
以上に説示の事実によれば、光束の光路を偏向するために、その前面には水平面を、後面には所定領域にプリズム面を形成した偏向装置を設けることは、本件考案の出願時、公知であったと認められる。
そうすると、甲第1号証に記載されたものの光路を変更する部分にある光路変更手段である複数のミラーを、同じく光路を変更する手段であるプリズムに変更すること、及び、甲第1号証に記載されたものの光路を変更することなくそのまま通過させる部分にある中央部の空間を、同じく光束をそのまま通過させる平面に置換することは、当業者にとってきわめて容易であると認められる。
そして、補正明細書に記載の光学手段前面と裏面の中央部は、平面であるため、不要な反射がなく集光効率が高い、光学手段の前面が平面部であるため、その表面には埃が付着しないので、光の透過度が低下しない等の効果は、上記構成を採用することによって当然予測され得る効果であって、格別なものと認めることはできない。
被請求人は、甲第2又は第3号証に記載のものは、本件考案とは技術分野も課題も異なる自動車用ヘッドライトに関するものであり、本件考案の構成要件の主要部である光学手段の具体的構成については開示も示唆もない旨主張する。しかしながら、補正明細書には、「受光素子13に接近して図示されていない発光素子が設けられており、たとえば、その発光素子は、断続変調光を出射している。その断続変調光は、前記放物面ミラー12および光学手段16から入射する入射光と逆の径路を通って各監視所へと出射され、そこで反射されて上記のような入射光として受光素子13で検知される。」(甲第23号証の2である実公平1-34833号公報の補正の掲載公報の訂19頁下から第7行ないし4行)と記載されていることが認められ、この記載によれば、本件考案においても、収束点に配置した受光素子に近接して配置した発光素子の出射光を入射光とは逆方向に出射するものであるから、本件考案と甲第2又は第3号証に記載のものとが技術分野及び課題を異にすると解することはできず、また、本件考案の構成要件の主要部である光学手段の具体的構成について開示があることは、既に説示のとおりであるから、この点の被請求人の主張は採用できない。
さらに、被請求人の提出した、登録異議決定等の書類である乙第1号証ないし乙第3号証は、これまでの検討内容を否定するに足る根拠にはなり得ないものである。
したがって、請求人主張の第一の理由には本件考案を無効とすべき理由がある。
以上によれば、請求人の主張につき、その余の点について判断するまでもなく、本件考案は無効とすべきものである。
6.むすび
したがって、本件考案の登録は、実用新案法第3条第2項の規定に違反してされたものであり、同法第37条第1項第1号の規定により、これを無効にすべきものとする。
また、審判費用については、実用新案法第41条の規定により準用する特許法第162条第2項の規定によりさらに準用する民事訴訟法第61条の規定を適用する。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1995-03-20 
結審通知日 1995-04-07 
審決日 1995-04-17 
出願番号 実願昭58-184279 
審決分類 U 1 11・ 121- Z (H01H)
最終処分 成立  
前審関与審査官 横田 芳信  
特許庁審判長 田中 秀夫
特許庁審判官 藤本 信男
熊倉 強
長崎 洋一
和泉 等
登録日 1993-01-19 
登録番号 実用新案登録第1948490号(U1948490) 
考案の名称 広角型光電スイッチ  
代理人 筒井 豊  
代理人 加藤 恭介  
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