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審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する F41B
管理番号 1024931
審判番号 訂正2000-39008  
総通号数 15 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2001-03-30 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2000-01-13 
確定日 2000-04-20 
訂正明細書 有 
事件の表示 実用新案登録第1953558号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 登録第1953558号実用新案の明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。
理由 1.[訂正の要旨]
本件審判請求の趣旨は、実用新案登録第1953558号の明細書(平成3年6月8日付手続補正による全文補正明細書。以下、「登録明細書」という)を、審判請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正することを求めるというもので、その訂正内容の要旨は、次のイ、ロのとおりである。
イ 登録明細書の「実用新案登録請求の範囲」において、「下記の(a)ないし(e)の構成を有することを特徴とするモデルガンのガスの供給バルブ。」とあるを「下記の(a)ないし(f)の構成を有することを特徴とするモデルガンのガスの供給バルブ。」と訂正する。
ロ 同明細書第9頁第10?11行(実用新案公報(実公平4-19350号)第3頁第5欄第30?31行において、「下記の(a)ないし(e)の構成を有することを特徴としている」とあるを「下記の(a)ないし(f)の構成を有することを特徴としている」と訂正する。

2.[訂正の適否]
(1)訂正の目的
先ず、上記イの訂正については、実用新案登録請求の範囲の後段において、「モデルガンのガスの供給バルブ」について、(a)から(f)の構成に分説して記載している。この分説された記載からみて、「(a)ないし(e)の構成を有することを特徴とする」という記載は誤記とみるのが自然であり、この記載を「(a)ないし(f)の構成を有することを特徴とする」に改めることは、当該誤記を訂正しようとするものといえる。
また、上記ロの訂正も、上記イの訂正と同様に、誤記を訂正しようとするものである。
(2)新規事項、実質的拡張、変更の有無
上記訂正の趣旨から明らかなように、上記いずれの訂正の内容も、願書に添付した明細書または図面に記載されている事項の範囲内のもので、実用新案登録請求の範囲を実質的に拡張したり、変更したりするものではない。
(3)独立登録要件の適否
本件登録に至る審査の過程において引用されている各刊行物の記載について検討しても、上記1.イの訂正に係る、実用新案登録請求の範囲に記載されている事項によって特定される考案については、本件登録に係る出願の際、独立して実用新案登録を受けることができないとすることはできないし、また、当該考案について、実用新案登録を受けることができないとする他の理由も発見しない。

3.[むすび]
以上のとおり、上記訂正は、平成5年法律第26号附則第4条第1項で、なおその効力を有するとされ、同附則第4条第2項の規定により、読み替えて適用される、当該法律第26号による改正前の実用新案法第39条第1項第2号に掲げる事項を目的とし、同じく第1項のただし書き、同第39条第2項及び第3項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
発明の名称 (54)【考案の名称】
モデルガンのガスの供給バルブ
(57)【実用新案登録請求の範囲】
(1) 細軸(3b)を介してバルブ本体(3A)に連結された鍔(3a)を備えており、この鍔(3a)と挟着片(3B)とでOリング挟着溝(3g)が設けられて、ここにOリング(2)がかん入されており、更に、鍔(3a)の外径は挟着片(3B)の外径よりも小さく設計されて、鍔(3a)の外周縁からOリング(2)が突出しており、鍔(3a)の外周から突出するOリング(2)が、ガス出口(6)の弁座に密着してここに閉塞し、銃のトリガー(5)が引かれると、Oリング(2)がガス出口(6)から離れて一時的に開弁されて弾を発射するように構成されたガスの供給バルブにおいて、
下記の(a)ないし(f)の構成を有することを特徴とするモデルガンのガスの供給バルブ。
(a) バルブ本体(3A)と、挟着片(3B)とは、別部品である。
(b) 挟着片(3B)の中心は、バルブ本体(3A)の中心にネジ止されている。
(c) バルブ本体(3A)は、挟着片(3B)との対向面に鍔(3a)を有し、挟着片(3B)と鍔(3a)とでOリング挟着溝(3g)を構成している。
(d) 挟着片(3B)は、ネジ止することによってOリング(2)を押圧する面に、Oリング(2)に沿うリング溝(3e)を設けている。
(e) 挟着片(3B)は、リング溝(3e)にかん入されたOリング(2)の外周に沿って外周隔壁(3h)を有する。
(f) 挟着片(3B)がバルブ本体(3A)にネジ止されて、挟着片(3B)とバルブ本体(3A)の鍔(3a)とでOリング(2)がねじ込み方向に挟着されており、挟着されたOリング(2)は、鍔(3a)と対向する挟着片(3B)の外周において外周隔壁(3h)で囲まれている。
【考案の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
この考案は、ガスの圧力でもって、例えば、合成樹脂で球形に成形されたBB弾を飛ばすモデルガンのガスの供給バルブに関し、特に、一時的に開かれることによって、一定量のガスを放出して弾を飛ばすモデルガンのガスの供給バルブに関する。
【従来の技術並びにその問題点】
第3図にガス圧で弾を飛ばすガス式モデルガンの概略断面を示す。この構造のモデルガンは、下記の状態で、弾を発射する。
▲1▼ トリガー5を引くと、一時的にバルブリフター19が供給バルブ3の頭を叩く。
ただし、第3図はトリガー5が引かれて、バルブリフター19を降下させる機構を省略して図示していない。トリガー5と、バルブリフター19とはリンク機構で連結されている。
▲2▼ 頭が叩かれた供給バルブ3は、一時的に押し下げられる。
▲3▼ 供給バルブ3が押し下げられると、ガス出口6が開口されて、加圧ガス室1から、ガスが流出する。
▲4▼ このガス圧で弾がバレル4に押し込まれて発射される。
トリガー5を引いた時に、バルブリフター19が一時的に叩き降ろされるように、バルブリフター19は、L字状のレリーズ20の一端に連結されている。レリーズ20の他端は、トリガー5を引いたときに、ハンマー21に叩かれる。ハンマー21はストッパ22に連結されている。ストッパ22は、図示しないがトリガー5に連結されている。
この構造のトリガー手段は、トリガー5が引かれるとハンマー21のストッパが解除され、ハンマー21がレリーズ20を叩き、レリーズ20が供給バルブ3を叩き降ろす。
この構造のガス式のモデルガンは、弾を確実に飛び出させ、また、動作不良を防止するために、供給バルブの動きが極めて大切である。このことを実現するには、供給バルブが確実にガス出口6を開閉することが大切である。
第5図に、モデルガンに使用される従来のガスの供給バルブの拡大図を示している。
この供給バルブ3は、細軸3bを介してバルブ本体に連結された鍔3aを備えている。この鍔3aと挟着片3BとでOリング挟着溝3gを設けている。Oリング挟着溝3gにOリング2がかん入されている。さらに、鍔3aの外径は挟着片3Bの外径よりも小さく設計されて、鍔3aの外周縁からOリング2が突出している。鍔3aの外周から突出するOリング2が、ガス出口6の弁座に密着してここに閉塞する。銃のトリガー5が引かれると、鍔3aから突出するOリング2が、ガス出口6から離れて一時的に開弁され、ここから噴射される加圧ガスでもって、弾を発射するように構成されている。
ところが、この構造の供給バルブ3は、第6図の矢印で示すようにOリング2が移動して、Oリング挟着溝3gから外れ易い欠点がある。それは、供給バルブ3が開弁されている瞬間に、加圧気体の高速流が、Oリング2に強い衝撃を与えることが理由である。
さらに困ったことに、モデルガンの供給バルブは、大幅に変動する圧力を確実に開閉しなければならない。それは、使用される外的環境を特定できないことが理由である。すなわち、冬期の寒い環境から、夏期の屋外まで、極めて広い温度範囲において使用されるからである。
常温で確実に動作するように設計された供給バルブは、夏期に屋外で直射日光に照射された状態でほとんど例外なく、動作不良を発生する。このような状態では、銃の内部温度が40℃以上の高温となり、供給バルブが開閉するガスの圧力が、設計値の数気圧も高くなるからである。
ガスの設計圧力を高くすると、高温の環境で使用して、供給バルブの動作不良を少なくできる。このことを実現するには、ガス出口6の内径を小さくして、供給バルブを細くすればよい。しかしながら、実際には、高温環境を基準にして、供給バルブとガス出口とを設計することはできない。それは、低温でモデルガンを使用すると、ガス圧が低下して、弾を発射できなくなるからである。
このため、供給バルブには、低温で弾を発射でき、また、高温で使用しても、OリングがOリング挟着溝から外れない構造が要求される。
さらに、供給バルブは、Oリングが外れ易い構造が要求される。それは、Oリングの外周でなく、側面でガス出口を閉弁するからである。第4図は、供給バルブがガス出口6を閉弁ずる状態を示している。
この図に示すように、Oリング2は、側面をガス出口6に密着して閉弁することが要求される。それは、供給バルブが軸方向に移動されて、ガス出口を開閉するからである。
このことを実現するために、供給バルブは、鍔3aの外径を挟着片3Bよりも小さくし、Oリング2を、鍔3aの外周から突出させる必要がある。すなわち、モデルガンの挟着片3Bは、Oリング2を外れ難くするために、挟着片3Bを大きくすることができない。外径の小さい挟着片3Bは、Oリング2がこれを超えて簡単に外れる弊害がある。
Oリング2がOリング挟着溝3gから外れると、弾を発射できないばかりでなく、ここからガス漏れを起こして、加圧ガス室1のガスを完全に消費してしまう欠点がある。
さらに困ったことに、この構造のモデルガンは、供給バルブのOリングが外れると、モデルガンを分解して供給バルブを取り出さないと溝にかん入できず、簡単に修理できない欠点があった。
この考案は従来のこれ等の欠点を解消することを目的に開発されたもので、この考案の重要な目的は、動作が確実で、連続的に弾を発射しても弾が確実に発射できるモデルガンのガスの供給バルブを提供するにある。
【従来の課題を解決する為の手段】
この考案の供給バルブは、トリガー5に連動されて、トリガー5が引かれると一時的に開弁されて弾を発射するように構成されたモデルガンに使用されるものである。
供給バルブは、細軸3を介してバルブ本体3Aに連結された鍔3aを備えている。鍔3aと挟着片3BとでOリング挟着溝を設けている。Oリング挟着溝3gにOリング2がかん入されている。
さらに、Oリング2の側面でガス出口6を閉塞できるように、鍔3aの外径は挟着片3Bの外径よりも小さく、鍔3aの外周縁からOリング2が突出している。鍔3aの外周から突出するOリング2が、ガス出口6の弁座に密着してここを閉塞する。銃のトリガー5が引かれると、Oリング2がガス出口6から離れ、一時的に開弁されて弾を発射するように構成されている。
さらに、この考案のモデルガンのガスの供給バルブは、下記の(a)ないし(f)の構成を有することを特徴としている。
(a) バルブ本体3Aと、挟着片3Bとは、別部品である。
(b) 挟着片3Bの中心は、バルブ本体3Aの中心にネジ止されている。
(c) バルブ本体3Aは、挟着片3Bとの対向面に鍔3aを有し、挟着片3Bと鍔3aとでOリング挟着溝3gを構成している。
(d) 挟着片3Bは、Oリング2を押圧する面に、Oリング2に沿うリング溝3eを有する。
(e) 挟着片3Bは、リング溝3eにかん入されたOリング2の外周に沿って外周隔壁3hを有する。
(f) 挟着片3Bがバルブ本体3Aにネジ止されて、挟着片3Bと鍔3aとでOリング2が挟着されており、挟着されたOリング2は、鍔3aと対向する挟着片3Bの外周において外周隔壁3hで囲まれている。
【作用効果】
この考案の供給バルブは、独得の構造によって、これ等従来の欠点を解消する。
すなわち、この考案の供給バルブは、Oリング2を挟着してOリング挟着溝3gにかん入できる。挟着片3BがOリング2を挟着する押圧力は、挟着片3Bのねじ込み量で調整できる。このため、Oリング2を最適な押圧力で挟着できる。
さらに、この考案の供給バルブは、Oリング2を挟着する挟着片3Bに、Oリング2をかん入できるリング溝3eを設け、リング溝3eによって、Oリング2の外周に外周隔壁3hを設けている。この構造のガスの供給バルブは リング溝3eにOリング2をかん入してOリング2を挟着でき、挟着状態でOリング2の外周に、Oリング2が外れるのを効果的に阻止する外周隔壁3hが設けられる。リング溝3eにかん入され、外側を外周隔壁3hで囲み、さらに、最適圧で挟着されたOリング2は、激しい衝撃が加わってもOリング挟着溝3gから脱落することがない。
このため、この考案の供給バルブは、動作状態に於けるOリング2の外れを極減できる特長がある。
従来の供給バルブ3も、溝の幅を狭くすれば、Oリング2が強固にかん入できるかに思われる。しかしながら、溝の幅を狭くするとOリング2をかん入できなくなる。これに対して、この考案の供給バルブ3は、Oリング2をリング溝3eにかん入する状態として、挟着片3Bと鍔3aとでOリング2を挟着出来るので、挟着状態における溝の幅をOリング2に比べて狭くできる。
従って、この考案のモデルガンの供給バルブは、Oリングを簡単かつ容易に、しかも、極めて外れ難い状態で固定できる特長がある。この為、供給バルブが連続的に上下動されて弾が連発され、Oリングおよび密着面を加圧ガスが高速流動しても、Oリングの供給バルブからの外れを解消できる。
この結果、この考案の供給バルブは、動作が確実で、安心して連発でき、使用中に起こるOリングの外れを極減して故障しないようにできる特長がある。
【好ましい実施例】
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
但し、以下に示す実施例は、この考案の技術思想を具体化する為の供給バルブを例示するものであって、この考案の供給バルブは、構成部品の材質、形状、構造、配置を下記の構造に特定するものでない。この考案の供給バルブは、実用新案登録請求の範囲に記載の範囲に於て、種々の変更が加えられる。
更に、この明細書は、実用新案登録請求の範囲が理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「実用新案登録請求の範囲の欄」、「従来の問題点を解決する為の手段の欄」および「作用効果の欄」に示される部材に付記している。ただ、実用新案登録請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
第3図は、供給バルブが使用されるモデルガンを例示している。この図に示すモデルガンは、所定の圧力でガスが蓄えられている加圧ガス室1と、この加圧ガス室1のガス出口6に設けられている供給バルブ3と、この供給バルブ3を介して加圧ガス室1に連通されているバレル4と、このバレル4と供給バルブ3との間に弾を供給する給弾手段と、トリガー5に連動されてトリガー5が引かれると一時的に供給バルブ3を開弁するトリガー手段とを備えている。
この考案は、モデルガンのガスの供給バルブに関するものであって、供給バルブ以外の構造は、従来の機構をそのまま使用できる。従って、従来のモデルガンの構造を第3図に例示している。ただ、この考案は、供給バルブを使用するモデルガンの構造を、以下に示すものに特定するものではないのは言うまでもない。
供給バルブ3は、金属製のバルブ本体3Aと、Oリング2と、Oリング2の挟着片3Bとからなる。
バルブ本体3Aは、加圧ガス室1上方のガイド孔7に上下動自在に挿入される円柱部分3cと、この円柱部分3cに、細軸3bを介して連結されている鍔3aと、この鍔3aの中心に下方に延長されている雄ネジ3dとからなる。
円柱部分3cは、上端の外周に止りング8がかん入される止溝9が設けられており、ここに止りング8がかん入されている。止りング8の下方に、コイルバネである押バネ10が挿通され、この押バネ10でもって供給バルブ3が軽く引き上げられている。
細軸3bは、供給バルブ3の開弁状態におけるガスの通過抵抗が少なくなるように、なるべく細く、例えば、外形が0.7?1.5mmφの円柱状に設計される。
細軸3bの下端に設けられている鍔3aは、供給バルブ3が上昇する位置にあって、Oリング2がガス出口6の弁座に密着するように、外形がOリング2の外形よりも多少小さい円盤状に形成されている。
雄ネジ3dは、鍔3aの中心に垂直に設けられている。
挟着片3Bは、全体の形状が円柱状で、中心に鍔3aから突出する雄ネジ3dがねじ込まれるネジ孔が穿設されており、外形は、Oリング2の外形にほぼ等しく形成されている。更に、この挟着片3Bは、第1図に示すように、Oリング2の押圧面に、Oリング2に沿うリング溝3eが設けられている。リング溝3eにOリング2をかん入する挟着片3Bは、Oリング2の外周を外周隔壁3hで囲む形状をしている。
この構造の供給バルブ3は、鍔3aの下端に雄ネジ3dが設けられているので、細軸3bの外形を細くでき、ガス出口6を通って、ガスが抵抗少なくバレル4の後端に流入できる特長がある。
ただ、この考案はバルブ本体3Aと挟着片3Bとのネジ止構造をこの構造に特定するものでない。第2図は鍔3aの中心に雌ネジ孔を設け、挟着片3Bの上端に雄ネジ3fを設けている。この構造の供給バルブ3は挟着片3Bの雄ネジ3fを鍔3aの中心にねじ込んで、挟着片3Bを鍔3aにネジ止する。
第1図と第2図とに示す供給バルブ3は、挟着片3Bと鍔3aとの間にOリング2を位置させ、この状態で挟着片3Bを鍔3aにネジ止することによって、Oリング2を、挟着片3Bと鍔3aとで挟着し、挟着片3Bは、Oリング2の外側を外周隔壁3hで囲む。
ところで、弾がバルブ本体3Aから飛び出すスピードは、供給バルブ3が開いて1回に放出されるガス量で決定される。ガスの放出量は、供給バルブ3が叩き降ろされる降下時間で決定される。供給バルブ3の降下時間は供給バルブ3を重くすることによって多くできる。即ち、重い供給バルブ3は、一旦降下した後、慣性力が大きいので直ちに上昇されずに、降下して開弁ずる時間が長くなる。供給バルブ3は、挟着片3Bを厚くすることによって自由に重さが調整できる。従って、挟着片3Bは、通常金属で作られ、その重量を、弾が所定のスピードで飛び出す重さに調整される。
供給バルブ3が出口に設けられる加圧ガス室1は、ここに蓄えられる加圧ガスを少しづつ放出して、例えば、数発?数十発の弾が発射できる容積を有し、下端にガスの注入バルブ(図示せず)が設けられている。この加圧ガス室1には、例えば、フロンガス、ブタンガス、プロパンガス等の加圧ガスが注入される。
加圧ガス室1の上端にガス出口6が開口され、ガス出口6はバレル4の後端に連結されており、バレル4の後端には給弾手段が弾を供給する。
バレル4は軸方向に移動自在に取り付けられている。このバレル4の下面にバレルスライド13が連結され、バレルスライド13は回転リンク14を介してトリガー5に連結されている。即ち、回転リンク14は全体の形状がL字状で一端がバレルスライド下面の切欠に引っ掛けられており、他端にはスリットが設けられ、このスリットにトリガー5のガイドピン15が案内されている。この構造のバレル4は、トリガー5が引かれると、回転リンク14を介してバレル4が後退されて、バレル4の後端に弾16が案内される。バレル4が後退した状態で、供給バルブ3がガス出口6を開いて、加圧ガスが加圧ガス室1から放出され、このガスでもって弾16がバレル4の中を通って発射される。
給弾手段は、弾が並んで収納されるマガジン17と、このマガジン17の上端にあって弾を1個ずつバレル4の後端に供給するビュレットストッパ18を備えていてる。ビュレットストッパ18は、トリガー5に連結され、トリガー5が引かれるとこれが多少傾動して、最上段の弾をバレル4の後端に供給する。
トリガー手段は、トリガー5を引くと供給バルブ3を一時叩き降ろす全ての機構が使用できる。
第3図に示すトリガー手段は、供給バルブ3の上端を叩くバルブリフター19を有する。トリガー5を引いた時に、バルブリフター19が一時的に叩き降ろされるように、バルブリフター19は、L字状のレリーズ20の一端に連結され、レリーズ20の他端はハンマー21に叩かれる。ハンマー21はストッパ22に連結され、このストッパ22は図示しないがトリガー5に連結されている。
この構造のトリガー手段は、トリガー5が引かれるとハンマー21のストッパ22が解除され、ハンマー21がレリーズ20を叩き、レリーズ20が供給バルブ3を叩き降ろす。
この構造のガス式のモデルガンは、供給バルブ3が押し下げられた瞬時に、加圧ガス室1のガスが放出されて弾が飛ばされる。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図とはこの考案の一実施例を示す供給バルブの分解正面図、第3図はモデルガンの概略断面図、第4図は供給バルブ近傍の拡大断面図、第5図は従来の供給バルブの断面図、第6図は従来の供給バルブの状態を示す断面図である。
1……加圧ガス室、 2……Oリング、
3……供給バルブ、 3A……バルブ本体、
3B……挟着片、 3a……鍔、
3b……細軸、 3c……円柱部分、
3d……雄ネジ、 3e……リング溝、
3f……雄ネジ、 3g……Oリング挟着溝、
3h……外周隔壁、 4……バレル、
5……トリガー、 6……ガス出口、
7……ガイド孔、 8……止りング、
9……止溝、 10……押バネ、
13……バレルスライド、
14……回転リンク、 15……ガイドピン、
16……弾、 17……マガジン、
18……ビュレットストッパ、
19……バルブリフター、
20……レリーズ、 21……ハンマー、
22……ストッパ。
訂正の要旨 上記訂正の要旨は、次のイ、ロのとおりである。
イ 登録明細書の「実用新案登録請求の範囲」において、「下記の(a)ないし(e)の構成を有することを特徴とするモデルガンのガスの供給バルブ。」とあるを「下記の(a)ないし(f)の構成を有することを特徴とするモデルガンのガスの供給バルブ。」と訂正する。
ロ 同明細書第9頁第10?11行(実用新案公報(実公平4-19350号)第3頁第5欄第30?31行において、「下記の(a)ないし(e)の構成を有することを特徴としている」とあるを「下記の(a)ないし(f)の構成を有することを特徴としている」と訂正する。
審理終結日 2000-02-24 
結審通知日 2000-03-07 
審決日 2000-03-23 
出願番号 実願昭63-38678 
審決分類 U 1 41・ 852- Y (F41B)
最終処分 成立    
前審関与審査官 笠井 量  
特許庁審判長 神崎 潔
特許庁審判官 大島 祥吾
鈴木 法明
登録日 1993-02-25 
登録番号 実用新案登録第1953558号(U1953558) 
考案の名称 モデルガンのガスの供給バルブ  
代理人 豊栖 康弘  
代理人 豊栖 康弘  

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