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審決分類 審判 全部申し立て   E04F
管理番号 1028406
異議申立番号 異議2000-72778  
総通号数 16 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2001-04-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-07-10 
確定日 2000-11-30 
異議申立件数
事件の表示 登録第2602235号「階段用踏板」の請求項1に係る実用新案登録に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 登録第2602235号の請求項1に係る実用新案登録を維持する。
理由 〔1〕本件考案
本件実用新案登録第2602235号の請求項1に係る考案(平成5年8月27日出願、平成11年10月29日設定登録、以下「本件考案」という。)は、明細書及び図面の記載からみて、実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの次のものと認める。
「【請求項1】 木質チップおよび/または木質繊維に破砕したゴムチップを混入し、合成樹脂接着剤を用いて板状に成型した基板(1)の上面に、表面に適宜化粧層(3)が形成された木質表面板(2)が貼着されたことを特徴とする階段用踏板。」

〔2〕実用新案登録異議の申立ての理由
実用新案登録異議申立人株式会社ノダは、甲第1号証?甲第5号証を提出して、本件考案は、甲第1号証?甲第4号証記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、実用新案法3条2項の規定により実用新案登録を受けることができないものであり、また本件考案における基板の木質材料を「木質チップおよび木質繊維」と訂正しても、木質チップと木質繊維を混合して成板することは甲第5号証により公知であるから、本件考案の実用新案登録は取り消されるべきである旨主張している。

甲第1号証:実公平5-12422号公報
甲第2号証:特開平2-295734号公報
甲第3号証:特公昭51-47601号公報
甲第4号証:実願昭63-167101号(実開平2-87837号)の マイクロフィルム
甲第5号証:特開昭58-162329号公報

〔3〕甲各号証の記載事項
甲第1号証には、実用新案登録請求の範囲の第1項に、「低級挽材、集成材、合板、パーテイクルボード、繊維板等を芯材とし、該芯材1の裏面側前端部に幅方向全長にわたつて段部2を形成し、芯材1の表面より先端部木口面を含み裏面段部2にまで、下地材表面に化粧シート状物3が貼着され、滑り止め溝4を、その深さが下地材の中途に止まるように形成し、かつその滑り止め溝4が踏板の表面側先端部となる位置に設けられた表面板5が、コ字状に貼着されていることを特徴とする階段用化粧踏板。」の記載があり、5欄9?12行に、「下地材の表面に化粧シート状物3を貼着した表面板5を低級材からなる芯材の表面から裏面にまでコ字状に貼着するので、意匠的に優れ、制作容易かつ安価に得られる。」の記載があり、以上の記載及び第3図の記載からみて、甲第1号証には、「パーテイクルボード、繊維板等の芯材の上面に、表面に化粧シート状物が貼着されたパーテイクルボード、繊維板等の表面板が貼着された階段用化粧踏板」の考案が記載されていると認める。
甲第2号証には、特許請求の範囲に、「10?50メッシュに破砕したゴム又はゴム状プラスチック材と、粉粒状又は繊維状の木質材とを適当量配合した複合材料に、固形分で3?15%(重量比)の接着剤を混合塗布した上、該複合材料を所定の厚みのマット状にフォーミングして熱圧成型したことを特徴とする複合板。」の記載があり、1頁左下欄12?17行に、「この発明は、……複合板に関し、例えば制振・吸音或いは断熱性はもとより、圧縮回復性、吸水性並びに温度依存性等に優れた新規な構築用材又は内装材を提供しようとするものである。」の記載がある。
甲第3号証には、特許請求の範囲に、「木質チップ1に加硫したゴム粒子1?6(重量比)を混合したものに適当量の熱硬化性合成樹脂接着剤を配合して、熱圧成型したことを特徴とする主として音響機器用の構造材。」の記載があり、2欄36行?3欄9行に、「本発明の構造材は、木質の剛性と加硫ゴムの弾性等を生かして結合させたものであるから、……総合的周波数のQ効果を一層向上させ得たものであり、更に上記構造体の比重はステレオ等において特にきらわれるハウリング現象を防止する上で理想の重さであるなど、音響機器用材料として最適の性能を具備したものといい得る」の記載がある。
甲第4号証には、明細書の特許請求の範囲に、「踏板本体に、その上下層の中間層として、クッション材層を介在せしめてなる階段用踏板。」の記載があり、同2頁11?17行に、「その課題は、階段昇降時、踏板本体の上面を踏んだ際における、踏板本体の衝撃音、きしみ音等の騒音の発生が防止され、騒音が下方の空所へ拡散されるような問題がなく、又、踏板本体の上面を踏んだ際の歩行感も、柔軟性があって良好な階段用踏板を提供することである。」の記載があり、同4頁6?9行に「踏板本体1の上層は、木質の集成材、化粧単板貼り合板、無垢材、化粧単板貼り繊維板等で形成されるものであり、同下層は、木質の集成材、合板、無垢材、繊維板等で形成されるものである。」の記載があり、同4頁14?18行に、「クッション材層4は、その他、合成ゴムシート……等の柔軟なシート状のもの」の記載がある。
甲第5号証には、特許請求の範囲に、「3層あるいは多層のパーテイクルボード製造において、湿式あるいは、乾式のリフアイナーによつて得られたフアイバー(木質繊維)を内層チップに対して、5?95%混入することを特徴とするパーテイクルボードの製造方法。」の記載がある。 、

〔4〕対比・判断
本件考案と甲第1号証記載の考案とを対比すると、甲第1号証記載の考案の「芯材」及び「表面に化粧シート状物が貼着されたパーテイクルボード、繊維板等の表面板」は、それぞれ本件考案の「基板」及び「表面に適宜化粧層が形成された木質表面板」に相当するから、両者は、「基板の上面に、表面に適宜化粧層が形成された木質表面板が貼着された階段用踏板」である点で共通するものの、次の点で相違する。
相違点
基板が、本件考案では、木質チップおよび/または木質繊維に破砕したゴムチップを混入し、合成樹脂接着剤を用いて板状に成型したものであるのに対し、甲第1号証記載の考案では、パーテイクルボード、繊維板等である点。
上記相違点について検討する。
本件考案は、従来の階段用踏板の基板として、合板やパーティクルボードの両面に中密度繊維板を積層接着したもの等を用いたものでは、昇降時に足音による騒音が発生する、基板が硬い為にお年寄りの骨関節にひびき体に悪い、踏板とささら桁の嵌着部が経年変化により隙間を生じ、踏み鳴りが発生する等の問題(本件明細書の段落【0002】、段落【0003】参照。)を解決するために、階段用踏板の基板について、上記相違点で挙げた構成を採るものであると認められるところ、甲第2号証には、10?50メッシュに破砕したゴム又はゴム状プラスチック材と、粉粒状又は繊維状の木質材とを適当量配合した複合材料に、固形分で3?15%(重量比)の接着剤を混合塗布した上、該複合材料を所定の厚みのマット状にフォーミングして熱圧成型した複合板、が記載され、該複合板を、制振・吸音、断熱性、圧縮回復性性、吸水性及び温度依存性等に優れた構築用材又は内装材に用いることが記載されているが、階段用踏板の基板に用いることは記載されていない。
また、甲第3号証には、木質チップ1に加硫したゴム粒子1?6(重量比)を混合したものに適当量の熱硬化性合成樹脂接着剤を配合して、熱圧成型した、主として音響機器用の構造材、が記載されているが、該構造材を階段用踏板の基板に用いることは記載されていない。
さらに、甲第4号証には、本件考案の場合と同様の問題を解決した階段用踏板が記載されているが、該階段用踏板は、本件考案のようにゴムチップを用いるのではなく、ゴムシートを、踏板本体の上下層の中間層として介在させており、本件考案とは、問題を解決するための手段が異なるものである。
以上のように、甲第2号証?甲第4号証にも、上記相違点における本件考案の構成が記載されていないし、示唆もされていない。
したがって、本件考案は、甲第1号証?甲第4号証記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものとすることはできない。
なお、甲第5号証には、3層あるいは多層のパーテイクルボード製造において、湿式あるいは、乾式のリフアイナーによつて得られたフアイバー(木質繊維)を内層チップに対して、5?95%混入すること、が記載されているにすぎない。

〔5〕むすび
以上のとおりであるから、実用新案登録異議申立人の主張する理由及び提出した証拠方法によっては、本件考案の実用新案登録を取り消すことはできない。
また、他に本件考案の実用新案登録を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2000-11-06 
出願番号 実願平5-51447 
審決分類 U 1 651・ 121- Y (E04F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 家田 政明  
特許庁審判長 田中 弘満
特許庁審判官 鈴木 公子
宮崎 恭
登録日 1999-10-29 
登録番号 実用新案登録第2602235号(U2602235) 
権利者 段谷産業株式会社
福岡県北九州市小倉北区東港2丁目5番12号
考案の名称 階段用踏板  
代理人 ▲桑▼原 史生  
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