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審決分類 審判 一部申し立て   G03B
管理番号 1032503
異議申立番号 異議1999-71422  
総通号数 17 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2001-05-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-04-14 
確定日 2000-11-29 
異議申立件数
事件の表示 登録第2583085号「絞り装置用プリント配線板」の請求項1に係る実用新案登録に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 登録第2583085号の請求項1に係る実用新案登録を取り消す。
理由 (1)手続の経緯
実用新案登録第2583085号に係る考案についての出願は、平成3年12月28日に実用新案登録出願され、平成10年8月7日にその考案について実用新案の設定登録がなされ、その後、その実用新案登録について、異議申立人大石俊弘より登録異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成11年9月27日に訂正請求がなされた後、訂正拒絶理由が通知され、訂正拒絶理由通知に対して平成12年6月13日に訂正請求の補正がなされたものである。
(2)訂正の適否についての判断
(ア)訂正請求書の補正の適否について
実用新案登録請求の範囲の請求項1、及び、明細書の段落【0007】を補正する、平成12年6月13日付の訂正請求書の補正は、平成11年9月27日付訂正請求書に記載された訂正事項を変更するものであって、訂正請求書の要旨の変更に該当するので、平成6年法律第116号附則第9条第2項の規定により準用する特許法第120条の4第3項においてさらに準用する同第131条第2項の規定に違反するものであり、当該補正は認められない。
(イ)訂正請求の適否について
本件訂正請求の、実用新案登録請求の範囲の減縮、及び、明瞭でない記載の釈明を目的としてした、訂正明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1,及び段落【0007】の訂正に対応する記載中の「検査用端子部に前記コイルに接続され作動電流を供給する端子を備えた」は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載されておらず、かつ、自明の事項とも認められない。
したがって、本件訂正は、明細書または図面に記載した事項の範囲内においてする訂正ではないので、特許法等の一部を改正する法律(平成11年法律第41号)附則第15条の規定による改正後の特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)(以下「平成6年改正法」という。)附則第9条第2項の規定により準用され、同附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年改正法による改正前の特許法第126条第1項ただし書の規定に適合しないので、当該訂正は認められない。
(3)登録異議申立について
(ア)本件考案
実用新案登録第2583085号の請求項1に係る考案は、その実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】 カメラの絞り開口を形成する複数枚の開閉部材と、これらの開閉部材を電気的に駆動し、前記絞り開口の大きさを調整する駆動部とを有する絞り装置に使用され、前記駆動部と前記カメラの制御部とを導電部材を介して電気的に結合する絞り装置用プリント配線板において、
前記駆動部との結合部及び前記制御部との結合部以外の適宜箇所に、前記導電部材に電気的に接続され前記絞り装置の動作を確認するための検査用端子部を設けたことを特徴とする絞り装置用プリント配線板。」
(イ)引用刊行物記載の考案
当審が平成11年7月9日付で通知した取消理由で引用した刊行物1〔実願昭61-200452号(実開昭63-106190号)のマイクロフィルム〕には、次のような記載がある。
「本実施例では折曲部領域を曲げやすくする為に折曲部近傍領域に図示していないが切り欠き部や穴を形成したり又はカバーレイを除去している。4は電気部品であり例えばIC41、抵抗42はコンデンサー43,44等から成り、これらの各電気部品4はフレキシブルプリント基板3の平面部31面上であって、かつ筐体1の壁面とで形成される斜線で示す空間5内に位置するように配置している。
第5図は本考案に係る帯状形にして筐体内に収納するときのフレキシブルプリント基板面上に形成した電気回路、特にカメラにおいて各種の駆動制御を行う際の電気回路の一実施例の概略図である。
図中51は中央演算処理回路(CPU)、52はIC、53はTRアレイ、54は発振子、55はスルーホール、56はズーム信号等を送受する為の端子、57はマウント接点ユニット取付部、58は半固定抵抗と組立時等に用いるチェックパッド等である、59はオートフォーカス、モータ等へと接続する為の端子、60は電磁駆動絞りやその他のモード切替等のスイッチに接続する為の端子、61はチェックパッド、62は抵抗やコンデンサー等の各種の電気部品が集められている領域である。」(第6頁第2行?第7頁第6行)
前記記載事項と第5図の記載からみて、刊行物1には、「電磁駆動絞り装置に使用され、絞り装置の駆動部と中央演算処理回路(CPU)(51)とを導電部材を介して電気的に結合する絞り装置用プリント基板(3)において、電磁駆動絞り・・・に接続する為の端子(60)及び前記中央演算処理回路(CPU)(51)との結合部以外の適宜箇所に、前記導電部材に電気的に接続されるチェックパッド(61)を設けたことを特徴とする絞り装置用プリント基板(3)。」が記載されている。
(ウ)対比・判断
本件請求項1に係る考案と、刊行物1記載の考案とを対比すると、刊行物1記載の「電磁駆動絞り・・・に接続する為の端子(60)」、「中央演算処理回路(CPU)(51)」、「チェックパッド(61)」、及び「プリント基板(3)」は、それぞれ本件請求項1に係る考案の「絞り装置の駆動部との結合部」、「カメラの制御部」、「検査用端子部」、及び「プリント配線板」に相当するものであるので、両者は「絞り装置に使用され、(絞り装置の)駆動部とカメラの制御部とを導電部材を介して電気的に結合する絞り装置用プリント配線板において、前記駆動部との結合部及び前記制御部との結合部以外の適宜箇所に、前記導電部材に電気的に接続される検査用端子部を設けたことを特徴とする絞り装置用プリント配線板。」という点で一致し、次の点で相違する。
相違点1:
刊行物1記載の考案は、『電磁駆動絞り』が、「カメラの絞り開口を形成する複数枚の開閉部材と、これらの開閉部材を電気的に駆動し、前記絞り開口の大きさを調整する駆動部とを有する絞り装置」である点が、必ずしも明確でない点。
相違点2:
刊行物1記載の考案には、検査用端子部が、絞り装置の動作を確認するためのものである点、の明示がない点。
相違点1について
「カメラの絞り開口を形成する複数枚の開閉部材と、これらの開閉部材を電気的に駆動し、前記絞り開口の大きさを調整する駆動部とを有する絞り装置」は、『電磁駆動絞り』として本件出願前に周知の構成にすぎない。
相違点2について
検査用端子部が、それに近接した装置の動作を確認するために設けられることは、通常行われていることである。そして、刊行物1記載の検査用端子部〔チェックパッド(61)〕と絞り装置の駆動部との結合部〔電磁駆動絞り・・・に接続する為の端子(60)〕とは、近接して設けられており、検査用端子部〔チェックパッド(61)〕を、近接して設けられた絞り装置の動作を確認するためのものとした点に、格別の困難性は認められない。
したがって、本件請求項1に係る考案は、刊行物1記載の考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案しえたものと認める。そして、本件請求項1に係る考案の効果は、刊行物1の記載から予測される範囲のものである。
(エ)むすび
以上のとおりであるから、本件請求項1に係る考案は、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができない。
したがって、本件請求項1に係る考案についての実用新案登録は拒絶の査定をしなければならない実用新案登録出願に対してされたものと認める。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第9条第7項の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第3条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
異議決定日 2000-10-11 
出願番号 実願平3-113156 
審決分類 U 1 652・ 121- ZB (G03B)
最終処分 取消  
前審関与審査官 佐藤 昭喜  
特許庁審判長 森 正幸
特許庁審判官 柏崎 正男
綿貫 章
登録日 1998-08-07 
登録番号 実用新案登録第2583085号(U2583085) 
権利者 ニスカ株式会社
山梨県南巨摩郡増穂町小林430番地1
考案の名称 絞り装置用プリント配線板  
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