• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申し立て   B65H
審判 全部申し立て   B65H
管理番号 1039499
異議申立番号 異議2000-72134  
総通号数 19 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案決定公報 
発行日 2001-07-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-05-18 
確定日 2000-12-27 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 登録第2601443号「印刷装置」の請求項1に係る実用新案登録に対する実用新案登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。   
結論 訂正を認める。 登録第2601443号の請求項1に係る実用新案登録を維持する。
理由 1.手続の経緯
実用新案登録第2601443号の請求項1に係る考案は、平成3年2月20日に出願した実願平3-7527号の一部を平成11年2月3日に新たな実用新案登録出願としたものであって、平成11年9月17日にその実用新案権の設定登録がなされ、その後、井原 好明より登録異議の申立てがなされ、取消の理由が通知され、その指定期間内である平成12年10月16日に訂正請求がなされたものである。
2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
ア.訂正事項1
請求項1における「前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向にエア吸引しつつベルト搬送するベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置は、前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙を前記丁合装置の上部に向かって斜め上方へ案内し、該丁合装置の上部に案内された用紙は気流によって前記ベルト吸引搬送手段に接触する方向へ付勢されること」とあるのを「前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向に搬送する、ベルト及び吸引ファンを備えたベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置が前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙は前記丁合装置の上部に向かって斜め上方に案内され、該丁合装置の上部に案内された用紙は印刷面の反対面側が前記吸引ファンのエア吸引により前記ベルトに接触する方向へ付勢されること」と訂正する。
イ.訂正事項2
考案の詳細な説明の項の【0010】における「前記丁合装置は、複数の用紙受けトレイに沿って鉛直方向に設けられ、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向にエア吸引しつつベルト搬送するベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置は、前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙を前記丁合装置の頂上部に向かって斜め上方へ案内し、該丁合装置の頂上部に案内された用紙が気流によって前記ベルト吸引搬送手段に接触する方向へ付勢されること」とあるのを「前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向に搬送する、ベルト及び吸引ファンを備えたベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置が前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙は前記丁合装置の上部に向かって斜め上方に案内され、該丁合装置の上部に案内された用紙は印刷面の反対面側が前記吸引ファンのエア吸引により前記ベルトに接触する方向へ付勢されること」と訂正する。
ウ.訂正事項3
考案の詳細な説明の段落【0039】を削除する。
(2)訂正の目的の可否、新規事項の有無及び拡張・変更の有無
上記訂正事項1は、「ベルト吸引搬送手段」の構成を「ベルト及び吸引ファンを備えたベルト吸引搬送手段」の構成に限定するとともに、「用紙は気流によって前記ベルト吸引搬送手段に接触する」という構成を「用紙は印刷面と反対面側が前記吸引ファンのエア吸引により前記ベルトに接触する」という構成に限定するものであり、請求の範囲の減縮を目的とするものである。そして、訂正された部分は出願当初の明細書の段落0019乃至0022及び出願当初の第2図に示されており、新規事項の追加ではない。また、この訂正により請求の範囲が実質的に変更または拡張されるものでもない。
上記訂正事項2は、上記訂正事項1に伴って請求の範囲と考案の詳細な説明を整合させるためのものであり、不明瞭な記載の釈明を目的とするものである。そして、訂正された部分は出願当初の明細書の段落0019乃至0022及び出願当初の第2図に示されており、新規事項の追加ではない。また、この訂正により請求の範囲が実質的に変更または拡張されるものでもない。
上記訂正事項3は、削除された請求項2に関する記載を削除したものであり、明らかな誤記の訂正を目的とするものであり、新規事項の追加ではなく、請求の範囲を実質的に変更または拡張するものでもない。
(3)むすび
したがって、上記訂正は、平成六年法律第百十六号付則第9条第2項の規定により準用する特許法第120条の4第2項及び同条第3項で準用する第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。なお、本件異議申立ては平成12年1月1日以降になされたものであるので、平成十一年法律第四十一号付則第15条の規定によりこの訂正がいわゆる独立実用新案登録要件を満たすか否かは検討していない。
3.登録異議申立てについての判断
(1)申立ての理由の概要
申立人 井原 好明は、請求項1に係る考案は、甲第1号証(特開昭61-145069号公報)をもとに当業者がきわめて容易に考案することができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により、登録を受けることができないものであるから、登録を取り消すべきと主張している。
(2)本件の請求項1に係る考案
上記2.で示したように上記訂正が認められるから、本件の請求項1に係る考案(以下、「本件考案」という。)は、上記訂正請求に係る訂正明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「印刷された用紙を、その印刷面を上に向けて機外に排出する排出手段を有する印刷装置本体と、該印刷装置本体の用紙排出方向側の側端側に並べて設置され、搬送された用紙を鉛直方向に配置された複数の用紙受けトレイに順次排出させる丁合装置と、前記印刷装置本体と丁合装置の間にて印刷装置本体に支持されており、前記排紙手段から排出された用紙を積載可能な排紙トレイと、前記排紙手段から排出された用紙を丁合装置本体内に受け入れる第1位置と前記排紙トレイに排紙させる第2位置との間で選択的に揺動される用紙案内装置とを有し、積載モードでは前記排紙手段から排出された用紙を前記排紙トレイに排出させ、丁合モードでは前記排紙手段から排出された複数の用紙を丁合装置に搬送する印刷装置において、
前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向に搬送する、ベルト及び吸引ファンを備えたベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、
前記用紙案内装置が前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙は前記丁合装置の上部に向かって斜め上方へ案内され、該丁合装置の上部に案内された用紙は印刷面の反対面側が前記吸引ファンのエア吸引により前記ベルトに接触する方向へ付勢されることを特徴とする印刷装置。」
(3)刊行物等
登録異議申立人が甲第1号証として提示した刊行物である特開昭61-145069号公報には、以下のような考案が記載されている。
「上記ソータ3は、・・・コピー紙Pを垂直に下へ搬送する垂直搬送手段3dと・・・上下に所定間隔をおいて配置されている複数のビン3eと・・・コピー紙Pを所定のビン3eへ案内するビン切換手段3gとからなる。」(第6頁左上欄第16行?右上欄第12行)
「上記送りローラ13eの搬送方向にはコピー受けトレイ30が配置されている。上記切換爪13cで上方向に案内されるコピー紙Pは・・・コピー受けトレイ30に排出される。」(第4頁右上欄第12行?第16行)
「この切換爪13cにより案内されるコピー紙Pを上へ案内するガイド板13dおよび送りローラ13eと、切換爪13cにより案内されるコピー紙Pをソータ3の方向へ案内するガイド板13f」(第4頁右上欄第3行?第7行)
「上記垂直搬送手段3dは、2つのベルト搬送ローラ3d1と、・・・搬送ベルト3d2と、コピー紙Pを搬送ベルト3d2の方向へ吸引する吸引ファン3d3とからなる。」(第6頁右上欄第14行?第18行)
このとき、第2図の記載から見て、搬送ベルトに接触するのはコピー紙の複写面であると認められる。
(4)対比・判断
本件考案と上記刊行物に記載の考案とを対比すると、上記刊行物に記載の考案は、本件考案を特定する事項である、「丁合装置の上部に案内された用紙は印刷面の反対面側が前記吸引ファンのエア吸引により前記ベルトに接触する方向へ付勢される」構成を備えておらず、当該事項により本件考案は、印刷物は印刷面が擦られることなく、指定された用紙受けトレーに搬送することができるという格別の効果を奏するものである。また、上記刊行物に記載の考案は、本件考案を特定する事項である、「印刷装置本体と丁合装置との間にて印刷装置本体に支持されており、前記排紙手段から排出された用紙を積載可能な排紙トレー」の構成も備えておらず、当該事項により本件考案は、「排紙トレイを別個に丁合装置の上部又は丁合装置の下流側に設ける必要がなくなり、丁合装置の高さ及び設置スペースの減少」という格別の効果を奏するものである。したがって、本件考案が上記刊行物からきわめて容易に考案をすることができたものとはいえない。
(5)むすび
以上のとおりであるから、登録異議申立ての理由及び証拠によっては、本件請求項1に係る実用新案登録を取り消すことができない。
また、他に本件請求項1に係る実用新案登録を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
発明の名称 (54)【考案の名称】
印刷装置
(57)【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 印刷された用紙を、その印刷面を上に向けて機外に排出する排出手段を有する印刷装置本体と、該印刷装置本体の用紙排出方向側の側端側に並べて設置され、搬送された用紙を鉛直方向に配置された複数の用紙受けトレイに順次排出させる丁合装置と、前記印刷装置本体と丁合装置の間にて印刷装置本体に支持されており、前記排紙手段から排出された用紙を積載可能な排紙トレイと、前記排紙手段から排出された用紙を丁合装置本体内に受け入れる第1位置と前記排紙トレイに排紙させる第2位置との間で選択的に揺動される用紙案内装置とを有し、積載モードでは前記排紙手段から排出された用紙を前記排紙トレイに排出させ、丁合モードでは前記排紙手段から排出された複数の用紙を丁合装置に搬送する印刷装置において、
前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向に搬送する、ベルト及び吸引ファンを備えたベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、
前記用紙案内装置が前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙は前記丁合装置の上部に向かって斜め上方へ案内され、該丁合装置の上部に案内された用紙は印刷面の反対面側が前記吸引ファンのエア吸引により前記ベルトに接触する方向へ付勢されることを特徴とする印刷装置。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、印刷された用紙を機外に排出する排出手段を有する印刷装置本体と、該印刷装置本体の用紙排出方向側の側端側に並べて設置され、搬送された用紙を複数の用紙受けトレイに順次排出させる丁合装置と、前記印刷装置本体と丁合装置の間にて印刷装置本体に支持されており、前記排紙手段から排出された用紙を積載可能な排紙トレイと、前記排紙手段から排出された用紙を丁合装置本体内に受け入れる第1位置と前記排紙トレイに排紙させる第2位置との間で選択的に揺動される用紙案内装置とを有し、積載モードでは前記排紙手段から排出された用紙を前記排紙トレイに排出させ、丁合モードでは前記排紙手段から排出された複数の用紙を丁合装置に搬送する印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
普通紙を複写する電子写真複写機においては、丁合装置(ソータ)が付加されているものが大変多くなってきている。これは会議資料をコピーする場合などにその力を発揮し、手作業で丁合いする必要がないので大変便利なものである。一方最近では、製版印刷一体型機が普及するにつれて、1枚の原稿から印刷する枚数が比較的少ないものにも、印刷機が使われるようになってきて、その用途は複写機に近づいてきている。このため、印刷機に対するオンラインソータの要請が強くなってきている。
【0003】
しかし印刷機の場合には、複写機とは異なり、オンライン式ソータを連結してしまうと、丁合作業を必要としない場合の排紙収納トレイが別に必要になってしまうという問題がある。即ち、印刷機は、本来大部数の印刷に使われることが多いため、大きな排紙積載量(500?1000枚)を有する排紙トレイを必要とし、その設置場所が問題になる。
【0004】
この問題を解決するために、図6に示すように、従来の丁合装置は専用のノンソート用排紙トレイ42aを備えているのが一般的である(特開昭60-248566号公報参照、)。
【0005】
そして丁合作業が必要なソートモードでは、印刷済用紙はAのような経路をとるが、丁合不要のノンソートモードのときには、Bのような経路をとることで対応していた。
【0006】
しかしこのような従来方式では、ソータの設置スペースが大きくなり、ノンソート用排紙トレイの出っ張り部が邪魔になるという欠点があった。更に、ノンソート時には、搬送経路が長くなるために、スキューが発生し、排紙トレイ上での排紙揃えが悪くなったり、途中で用紙ジャムが発生する確率が大きくなり、又、ジャムが発生した場合の処置が大変面倒になるという問題点もあった。
【0007】
このような問題に対処する方法の1つとして、図7に示すように、ソータのトレイ最上段をノンソート時のための専用の大容量排紙トレイ42bにする方法がある。この方法によれば、確かにスペースを小さくすることができるし出っ張りもない。
【0008】
しかしながら、この装置でもノンソート時の搬送経路はまだ長いし、ソータ全体の高さが高く、更に用紙の経路が直線的でないために、厚紙の搬送ができないという問題が解決されない。又、大容量トレイの用紙搬送案内腰付け部が小さいために、用紙に十分な腰付けをして排出させることができないために、排紙ジャムが発生したり、排紙揃え性が低下するという問題もある。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は従来技術に於ける上記問題を解決し、積載モードにおいては排紙トレイヘの用紙の積載を確実にすると共に、丁合モードでは用紙を擦ることなく確実に用紙受けトレイに分配して排出することができる印刷装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案は、印刷された用紙を、その印刷面を上に向けて機外に排出する排出手段を有する印刷装置本体と、該印刷装置本体の用紙排出方向側の側端側に並べて設置され、搬送された用紙を鉛直方向に配置された複数の用紙受けトレイに順次排出させる丁合装置と、前記印刷装置本体と丁合装置の間にて印刷装置本体に支持されており、前記排紙手段から排出された用紙を積載可能な排紙トレイと、前記排紙手段から排出された用紙を丁合装置本体内に受け入れる第1位置と前記排紙トレイに排紙させる第2位置との間で選択的に揺動される用紙案内装置とを有し、積載モードでは前記排紙手段から排出された用紙を前記排紙トレイに排出させ、丁合モードでは前記排紙手段から排出された複数の用紙を丁合装置に搬送する印刷装置において、前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向に搬送する、ベルト及び吸引ファンを備えたベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置が前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙は前記丁合装置の上部に向かって斜め上方へ案内され、該丁合装置の上部に案内された用紙は前記吸引ファンのエア吸引により印刷面の反対面が前記ベルトに接触する方向へ付勢されることを特徴としている。
【0011】
【0012】
【考案の実施の形態】
図1は、本考案の一実施形態を示すもので、孔版式製版印刷機にオンライン式の丁合装置(以下「ソータ」という)を付設した印刷装置の概略構造を示す。
【0013】
本印刷装置は、外周面及び内側にそれぞれ原紙クランプ装置及びインキ供給装置を備え(図示せず)、図において反時計方向に回転駆動される多孔構造の円筒状版胴31と、プレスローラ32と、給紙台33と、給紙ローラ34と、排紙手段としてのベルト式の強制排紙装置35と、サーマルヘッド36及びプラテンローラ37によってロール状に収納されている原紙38に感熱製版する製版装置と、原紙切断カッタ39と、使用済の原紙を円筒状版胴31から剥離して収納する排版装置40とを有している。
【0014】
給紙台33上の印刷用紙は、給紙ローラ34によって上から1枚づつ順に送られ、円筒状版胴31とプレスローラ32との間で画像を形成され、剥離爪41で円筒状版胴31から剥離され、強制排紙装置35で搬送されて排紙トレイ42上に積載される。排紙トレイ42上には、印刷用紙を揃えて積載するために一対の排紙サイドカイド43と排紙エンドフェンス44とが設けられている。
【0015】
この排紙トレイ42は、図1に示すように、用紙案内装置1の下方で、かつ用紙排出方向の下流側が下方となるように傾斜して配置されている。そして、印刷機とソータとの間において、用紙案内装置1と排紙トレイ42の間に形成される空間が印刷機の用紙排出口から用紙排出方向に向かって上下方向に対して末広がりとなっている。
【0016】
このような印刷装置において、積載モードであるノンソートの通常印刷時には、ソータの用紙案内装置としての用紙案内装置1は、図において破線で示すCの位置にあって、印刷済用紙は上記のように排紙トレイ42上に排出れさることになる。
【0017】
図2は、オンライン式のソータの構造を示す概略図である。
用紙案内装置1は、ローラ2とローラ3との間を掛け渡された無端ベルト4により用紙を搬送するようになっていて、ソータの本体100から、ローラ3の軸心を回転中心として上下方向に揺動可能に支持されていて、その揺動動作は、半円状のウォームホイール6と噛み合うウォーム5が、これを先端部に取り付けたモータ7の回転によって回転されることにより行われるようになっている。ウォーム5、ウォームホイール6、モータ7等は揺動手段の一例である。
【0018】
ソータはベルト吸収搬送手段として、外周に開口を有する円筒状中空シリンダ10と、それに平行にその下方に設けられた従シリンダ11と、両シリンダ間に掛け渡された網状無端ベルト12と、その網状無端ベルト12の一部分を用紙搬入手段として中ガイドローラ13と下ガイドローラ14と上ガイドコロ15とを利用して外側に突出させた形に形成した部分とを備えている。
【0019】
主シリンダ10は、図示しない駆動装置によって矢印E方向に回転駆動され、それに応じて網状無端ベルト12も図の矢印E方向に回転且つ移動され、従シリンダ11が回転される。
【0020】
中ガイドローラ13と下ガイドローラ14とガイドコロ15とは、ユニットとしてスライダ16に固設されている。スライダ16は、図において鉛直方向に案内レール17に沿って摺動可能になっている。なお、中ガイドローラ13と下ガイドローラ14と上ガイドコロ15とは、各々のローラの中心軸線の周りに回転可能に設けられている。
【0021】
スライダ16の昇降動作は、ねじ18がナット19と噛み合い、ねじ18が昇降モータ20の回転駆動によって回転されることにより行われるようになっている。
【0022】
主シリンダ10と従シリンダ11との間には、網状無端ベルト12に沿って空気吸引ボックス21が設けられていて、吸引ファン22の吸引作用によって、図2において多数の小矢印に示すように気流による空気吸引力を発生させて、印刷用紙を網ベルトの表面に吸引して搬送するようにしている。
【0023】
網状ベルト12の突出部の先には、一定の間隔をおいて鉛直方向に複数の用紙受けトレイ23が並設されている。
このような装置により、用紙案内装置1によって搬送された印刷用紙は網状無端ベルト12の表面に吸引されながら搬送され、網状無端ベルト12の突出部の先端において、図2の矢印Fで示すように、用紙受けトレイ23に向けて排出され、その上に収納されるようになっている。
【0024】
そして製版印刷装置からの印刷用紙の排出に合わせて、スライダ16が順次昇降することにより、印刷用紙は、それぞれのトレイ23に向けて次々と排出されて収納されることになる。
【0025】
このように、印刷済用紙を網ベルトに吸引させて搬送し、各トレイに分配する方式のソータでは、ローラやガイド板が印刷直後の画像面をこすることがないので、画像汚れが発生しないという長所がある。
【0026】
図3は、ソータが接続された製版印刷装置の操作パネル及び制御系の一例を示す。
操作パネルには、ソータを使用するか否かを選択するキーが設けられていて、ソータ使用キー45を押してLEDランプ46を点灯させるとソートモード(丁合モード)になり、制御手段としての例えば全体の制御を行うCPU200を介して、ソータの揺動モータ7が所定時間回転され、用紙案内装置1は下方に揺動して図1において実線で示す第1位置であるD位置になり、製版印刷装置から排出された用紙は、全てソータヘ向けて送られることになる。
【0027】
操作パネル上のソータ使用キー45を再度押してLEDランプ46を消すと、再びソータの揺動モータ7が所定時間回転して、今度は用紙案内装置1が上方に揺動して図1の鎖線で示す第2位置であるC位置になり、製版印刷装置から排出された印刷用紙は、全て専用の排紙トレイ42上に排出積載されることになる。この場合、用紙案内装置1は印刷用紙の経路Pから上方に退避して、下方の排紙トレイ42への用紙の排出を妨げない。
【0028】
図4は用紙の経路を簡単に表した図である。
ソートモードではGのような経路をとり、ノンソートモードではHのような経路をとる。なお、上ガイドコロ15は、一本の長いローラではなく2個に別れていて、網状無端ベルト12の両端部のみに設けられていて、ローラ15が印刷用紙の画像面を擦ることがないようにされている。又、排紙トレイ42上の排紙サイドガイド43は可倒式のものであり、ソータを使用する場合には、これを倒して障害にならないようにしてから用紙案内装置1を下方に揺動させて用いるのが最も良い方法である。
【0029】
用紙案内装置1の搬送速度は、製版印刷装置が最高速で印刷されている時の排紙速度にほぼ等しい速度に設定することができ、このため、ソータにおける印刷用紙の搬送が安定したものになる。
【0030】
なお、厚紙に印刷をした場合には、実施例のソータでもその厚みによっては、丁合作業をすることは出来ないので、その場合にはノンソートモードにして直接排紙トレイ42上に積載収納することになる。しかしながら、図7に示すような従来の厚紙への印刷が全くできないソータとは異なり大幅に改善されている。
【0031】
本考案のソータは、印刷用紙排出口の床面からの高さが異なる印刷機に対しても容易に対応可能にすることができる。
図5は、ソータの用紙案内装置の角度を検知して位置決めする場合の実施例を示す詳細図である。
【0032】
既述の如くウォーム5と半円状ウォームホイール6とが噛み合っており、揺動モータ7の回転によって、用紙案内装置1は矢印で示すようにローラ3の中心軸の周りに揺動するようになっている。一方、ソータ本体に固定されたブラケット24上には、揺動角度を検知するためのセンサ25及び26が設けられていて、半円状ウォームホイール6の上には、ねじ27によって固定された検知板28が設けられている。そして、検知板28の突起部28aがセンサ25又は26のフィラー部を押すことにより、用紙案内装置1の角度を検出することができる。図5はソートモードの状態を示しており突起部28aはセンサ25を押しているが、ノンソートモードになると、モータ7が回転して用紙案内装置1は上方に揺動し、検知板の突起部28aがセンサ26を押したところで制御装置としてのCPU200がモータ7を停止させるように制御する。
【0033】
このような装置によれば、オペレータがネジ27をゆるめて、検知板28をローラ3の中心軸の周りに半円状ウォームホイール6に対して移動させることによって、ソートモード及びノンソートモードでの用紙案内装置1の揺動停止位置を調整することができるので、用紙案内装置1を印刷装置の用紙排出口高さに容易に適合させることができる。
【0034】
なお、以上の実施例では、用紙案内部が印刷用紙の案内と共にその搬送をすることができる用紙案内装置1とした場合について説明した。このようにすれば、排紙手段としての強制排紙装置35から排出された印刷用紙を排紙手段としての網状無端ベルト12まで確実に搬送・案内することができる。但し、排紙手段から搬送手段までの距離が短い場合や、傾斜が上向きになっていない場合等には、搬送機能を有しないガイド板としてもよい。
【0035】
【考案の効果】
以上の如く本考案によれば、請求項1の考案においては、丁合装置が印刷済用紙をベルト吸収搬送手段で吸引させて搬送し、各用紙受けトレイに分配するので、ローラやガイド板が印刷直後の画像面をこすることがなく、画像汚れが発生しないという利点が得られる。
【0036】
さらに、用紙排出口から用紙排出方向に向かって上下方向に対して末広がりとなった空間に整合されてストックされるので排紙トレイに排出された用紙の印刷状況が確認しやすく、広い空間なので用紙も取扱い易い。
【0037】
一方、積載モードにおいて、用紙案内装置を第2位置にすることにより、用紙案内装置が用紙の排出を妨げることがない。このため、印刷装置が有する最適に設計された専用の排紙手段をそのままの状態で使用することができ、その結果、排紙トレイを別個に丁合装置の上部又は丁合装置の下流側に設ける必要がなくなり、丁合装置の高さ及び設置スペースの減少、コストの低減並びに搬送性能の向上を図ることができる。
【0038】
更に用紙を排紙トレイに大量に積載しても、排紙揃いが良好であるため排紙ジャムの発生を防止することができ、又、厚紙の印刷・排紙が可能になる。
一方、このような丁合装置はオプションにすることができ、これが不要なユーザーは、排紙トレイだけの印刷装置を選択することができる。又、丁合装置は印刷装置から離せば、そのままの状態で印刷装置として使用できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例のオンライン式の丁合装置を孔版式製版印刷装置に結合した場合の説明図である。
【図2】
実施例のソータの側面図である。
【図3】
操作パネル及び制御系の説明図である。
【図4】
印刷用紙の経路を示す側面図である。
【図5】
用紙案内装置の駆動制御系の説明図である。
【図6】
従来の印刷装置及びオンライン式のソータの説明図である。
【図7】
従来の印刷装置及びオンライン式のソータの説明図である。
【符号の説明】
1 用紙案内装置(用紙案内部)
5 ウォーム(揺動手段)
6 ウォームホイール(揺動手段)
7 モータ(揺動手段)
12 網状無端ベルト(搬送手段)
23 用紙受けトレイ
35 強制排紙装置(排紙手段)
42 排紙トレイ
100 ソータの本体(丁合装置の本体)
200 CPU(制御手段)
C 第2位置
D 第1位置
P 排出される用紙の経路
訂正の要旨 ア.訂正事項1
請求項1における「前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向にエア吸引しつつベルト搬送するベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置は、前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙を前記丁合装置の上部に向かって斜め上方へ案内し、該丁合装置の上部に案内された用紙は気流によって前記ベルト吸引搬送手段に接触する方向へ付勢されること」とあるのを「前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向に搬送する、ベルト及び吸引ファンを備えたベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置が前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙は前記丁合装置の上部に向かって斜め上方に案内され、該丁合装置の上部に案内された用紙は印刷面の反対面側が前記吸引ファンのエア吸引により前記ベルトに接触する方向へ付勢されること」と訂正する。
イ.訂正事項2
考案の詳細な説明の項の【0010】における「前記丁合装置は、複数の用紙受けトレイに沿って鉛直方向に設けられ、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向にエア吸引しつつベルト搬送するベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置は、前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙を前記丁合装置の頂上部に向かって斜め上方へ案内し、該丁合装置の頂上部に案内された用紙が気流によって前記ベルト吸引搬送手段に接触する方向へ付勢されること」とあるのを「前記丁合装置は、前記用紙案内装置の前記第1位置への揺動により案内される用紙を受け取って鉛直方向に搬送する、ベルト及び吸引ファンを備えたベルト吸引搬送手段と、該ベルト吸引搬送手段の用紙搬送路に沿って鉛直方向に昇降駆動可能に設けられ、前記ベルト吸引搬送手段のベルト上から前記複数の用紙受けトレイの何れかに搬入させる用紙搬入手段とを有し、前記用紙案内装置が前記第1位置のとき前記印刷装置本体から排出された用紙は前記丁合装置の上部に向かって斜め上方に案内され、該丁合装置の上部に案内された用紙は印刷面の反対面側が前記吸引ファンのエア吸引により前記ベルトに接触する方向へ付勢されること」と訂正する。
ウ.訂正事項3
考案の詳細な説明の段落【0039】を削除する。
異議決定日 2000-12-06 
出願番号 実願平11-452 
審決分類 U 1 651・ 113- YA (B65H)
U 1 651・ 121- YA (B65H)
最終処分 維持  
前審関与審査官 永安 真堀井 啓明佐々木 一浩  
特許庁審判長 村本 佳史
特許庁審判官 西村 綾子
門前 浩一
登録日 1999-09-17 
登録番号 実用新案登録第2601443号(U2601443) 
権利者 株式会社リコー
東京都大田区中馬込1丁目3番6号
考案の名称 印刷装置  
代理人 藤田 アキラ  
代理人 伊藤 武久  
代理人 藤田 アキラ  
代理人 伊藤 武久  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ