• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判    A61H
管理番号 1051685
審判番号 無効2000-40011  
総通号数 26 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2002-02-22 
種別 無効の審決 
審判請求日 2000-04-03 
確定日 2000-10-25 
事件の表示 上記当事者間の登録第3028519号実用新案「フロ用イス」の実用新案登録無効審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 訂正を認める。 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は請求人が5分の2、被請求人が5分の3の負担とする。
理由 〔1〕手続の経緯
本件実用新案登録第3028519号(以下「本件実用新案登録」という。)及び本件無効審判に係る手続の経緯の概要は、以下のとおりである。
1)本件実用新案登録の出願日:平成8年2月28日
2)実用新案権の設定の登録:平成8年6月19日
3)本件無効審判の請求:平成12年4月3日付け
4)答弁書提出:平成12年7月5日付 け
5)訂正請求:平成12年7月5日付け
6)口頭による審尋及び口頭審理:平成12年7月25 日
〔2〕本件考案
平成12年7月5日付け訂正請求により、実用新案登録請求の範囲第1項、第2項、第3項が削除された結果、本件実用新案登録に係る考案(以下「本件考案」という。)は、本件実用新案登録明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項4、請求項5に記載されたとおりの次のものと認める。
「請求項4
台座部と座部本体とからなるフロ用イスであって、前記台座部は略円錐又は略釣鐘形状とされるとともに中央には開口部が形成され、この開口部の内周面にはねじ山が形成されてなり、前記座部本体は筒状の軸体とこの軸体と一体成形された座受部と蓋体とからなり、この座受部と蓋体との間隙にはころがり軸受がその転動体を蓋体に埋め込まれて設けられてなり、前記軸体は外周面に前記台座部内周面のねじ山と螺合されるねじ山が刻設され、前記座受部は円盤状に形成されるとともに中央に開口部が形成され、この開口部の内周面全周には凸部が下方へ向かう歯が形成されてなり、前記蓋体は外周縁の一部に立ち上がり部を有するとともに裏面側に前記座受部の開口部に挿入される挿入部が形成され、且つこの挿入部の先端には前記座受部の歯と噛合される突起が形成され、負荷時にはこの突起が下方へ摺動して噛合が離れ蓋体が回動自在となることを特徴とするフロ用イス。
請求項5
台座部と座部本体とからなるフロ用イスであって、前記台座部は略円錐又は略釣鐘形状とされるとともに中央には開口部が形成され、この開口部の内周面にはねじ山が形成されてなり、前記座部本体は筒状の軸体とこの軸体と一体成形された座受部と蓋体とからなり、この座受部と蓋体との間隙にはころがり軸受がその転動体を蓋体に埋め込まれて設けられてなり、前記軸体は外周面に前記台座部内周面のねじ山と螺合されるねじ山が刻設され、前記座受部は円盤状に形成されるとともに中央に開口部が形成され、この開口部の内周面全周には凸部が下方へ向かう歯が形成されてなり、前記蓋体は外周縁の一部に立ち上がり部を有するとともに尾てい骨の当たる部分に切欠きが設けられ裏面側には前記座受部の開口部に挿入される挿入部が形成され、且つこの挿入部の先端には前記座受部の歯と噛合される突起が形成され、負荷時にはこの突起が下方へ摺動して噛合が離れ蓋体が回動自在となることを特徴とするフロ用イス。」
〔3〕請求人の主張及び証拠
請求人の主張は、「本件実用新案は、甲第10号証又は甲第11号証に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定に違反して登録されたものであるから、実用新案法第37条第1項第2号の規定に該当し、本件実用新案登録を無効とすべきものである。」というにあり、以下の証拠方法を提出している。
甲第10号証:特開平7-327856号公報
甲第11号証:実用新案登録第3015749号公報
なお、請求人は、平成12年7月25日期日の口頭審理において、実用新案法第37条第1項第5号及び同法第37条第1項第2号の規定に基づく無効理由及び甲第3号証乃至甲第9号証を撤回した。
〔4〕当審の判断
甲第10号証には、フロ用イスに関して、
「【請求項1】
台座部と座部本体とからなるフロ用イスであって、前記台座部は略円錐形状とされるとともに中央には開口部が形成され、この開口部の内周面にはねじ山が形成されてなり、前記座部本体は筒状の軸体とこの軸体と一体成形された座受部と蓋体とからなり、前記軸体は外周面に前記台座部内周面のねじ山と螺嵌されるねじ山が刻設され、前記座受部は円盤状に形成されるとともに中央に開口部が形成され、この開口部の内周面には歯が形成されてなり、前記蓋体は裏面側に前記座受部の開口部に挿入される挿入部が形成され、且つこの挿入部の先端には前記座受部の歯と摺動自在に噛合される突起が形成されてなることを特徴とするフロ用イス。
【請求項2】
前記挿入部先端には複数のスリット部が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のフロ用イス。
【請求項3】
前記軸体は方形状の筒体とされ、且つねじ山がこの筒体の四隅外周面に刻設されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のフロ用イス。
【請求項4】
前記座受部と蓋体との間隙にはころがり軸受が設けられてなることを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載のフロ用イス。」が記載されているが、本件請求項4、請求項5に係る考案の「座受部と蓋体との間隙にはころがり軸受がその転動体を蓋体に埋め込まれて設けられて」いるという構成は記載されていない。
また、甲第11号証には、尻受を付け尾てい骨の部をカットしたふろばの腰掛に関し、
「【請求項1】
ふろばの腰掛において、4後部尻受と2座席の上部に5尾てい骨カット部をもうけたる、尻受けと尾てい骨の部をカットしたふろばの腰掛。」が記載されているが、本件請求項4、請求項5に係る考案の「座受部と蓋体との間隙にはころがり軸受がその転動体を蓋体に埋め込まれて設けられて」いるという構成は記載されていない。
したがって、甲第10号証、甲第11号証には、上述した点で、本件請求項4、請求項5に係る考案の構成を具備していない。
また、甲第10号証記載のものと甲第11号証記載のものをかりに組み合わせたとしても、本件請求項4、請求項5に係る考案は、「座受部と蓋体との間隙に設けられるころがり軸受の転動体が蓋体に埋め込まれているので、蓋体を外しても転動体が不用意に転がり落ちることがない。従って、蓋体を逆さまにして台座部及び座受部に被せることができ、梱包の際にコンパクトにすることができる。」という格別な効果を奏するものであり、「座受部と蓋体との間隙にはころがり軸受がその転動体を蓋体に埋め込まれて設けられて」いるという構成を採用することが、当業者が適宜なし得ることでもない。
そるすると、本件請求項4、請求項5に係る考案が甲第10号証及び甲第11号証に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案することができたものとすることはできない。
〔5〕まとめ
以上のとおりであるから、請求人の主張する理由及び証拠方法によっては、本件実用新案登録の請求項4及び請求項5に係る考案の実用新案登録を無効とすることはできない。
また、審判に関する費用については、実用新案法第41条で準用する特許法第169条第2項でさらに準用する民事訴訟法第61条乃至第64条の規定を考慮し、請求人が5分の2、被請求人が5分の3を負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2000-08-31 
出願番号 実願平8-2139 
審決分類 U 1 111・ 121- YA (A61H)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 青山 紘一
特許庁審判官 長崎 洋一
藤本 信男
登録日 1996-06-19 
登録番号 実用新案登録第3028519号(U3028519) 
考案の名称 フロ用イス  
代理人 川崎 隆夫  
代理人 清原 義博  
代理人 徳田 恒光  
代理人 清原 義博  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ