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審決分類 審判 全部無効 2項進歩性 訂正を認める。無効とする(申立て全部成立) A01D
管理番号 1061342
審判番号 無効2000-35643  
総通号数 32 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2002-08-30 
種別 無効の審決 
異議申立日 2001-01-24 
確定日 2001-12-03 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の登録第2536257号実用新案「草取り具」の実用新案登録無効審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 訂正を認める。 実用新案登録第2536257号の請求項1に係る考案についての実用新案登録を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 【1】手続の経緯
本件登録第2536257号の請求項1に係る考案(以下、「本件考案」という。)についての出願の主な手続の経緯は以下のとおりである。
平成2年7月27日 実用新案登録出願(実願平2-79601号)
平成6年5月16日 拒絶理由の通知
平成6年8月3日 手続補正
平成6年9月13日 拒絶理由の通知
平成6年12月7日 手続補正
平成7年1月25日 拒絶査定
平成7年4月26日 拒絶査定不服審判請求
手続補正
平成8年7月11日 拒絶理由の通知
平成8年7月11日 手続補正
平成8年9月5日 原査定の取消審決
平成9年2月21日 設定登録
これに対して株式会社石黒金属より本件無効審判の請求がなされ、その経緯は以下のとおりである。
平成12年11月28日 登録無効審判請求
平成12年12月22日 審判請求理由補充書
平成13年2月21日 審判請求理由補充書(2)
平成13年3月14日 審判答弁書
平成13年4月20日 無効理由の通知
平成13年5月1日 意見書(請求人提出)
平成13年6月22日 意見書、訂正請求書
平成13年8月9日 審判事件弁駁書(請求人提出)
平成13年9月5日 上申書(請求人提出)
【2】当事者の主張
1.請求人の主張
(1)本件登録実用新案は、その出願前に頒布された刊行物である甲第1号証(実公昭33-13329号公報)及び甲第2号証(実開昭62-36620号公報)に記載された考案又は、甲第3号証(商品カタログ[GARDEN TOOL COLLECTION])に記載された品番107レジャー小鎌及び品番108万能小鎌に基づいて、その考案の属する技術の分野における通常の知識を有する者がきわめて容易に考案をすることができたものであり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。従って、本件登録実用新案は、実用新案法第37条第1項第1号(平成5年改正前実用新案法)の規定により、無効とすべきである。
(2)本件登録実用新案は、甲第17号証(意匠登録第577172号の公報)乃至甲第20号証(意匠登録第577172号の類似3号の公報)に記載された考案と同一であり、実用新案法第3条第1項第3号の規定により実用新案登録を受けることができないものである。従って、本件登録実用新案は、実用新案法第37条第1項第1号(平成5年改正前実用新案法)に該当し、無効とすべきである。
(3)平成13年6月22日付け訂正請求に係る訂正事項「本体は、全体が湾曲して形成される」及び「前記把持部材と平行な方向に拡開する草捕捉空間を有し」は、本件出願時に周知の技術であり、新たな効果を生じず、上記無効事由1乃至2を解消し得るものではない。
2.被請求人の主張
(1)甲第1号証記載の地拵用鎌は、先端内側に鋸刃状の引掻き部を形成した鎌本体が木柄に対して直角に取り付けられているので、引掻き部が木柄の延長線から離れた位置となるため、木柄を大きな力で操作しなければならず、また、引掻き部が鋸刃状であるので草を引っ掻けることが困難なのに対し、本件登録実用新案の草取り具は、草引掛部を構成する突起が形成された本体が把持部材全体に対して略直線状に延長されているため、突起が草の根部分をしっかり捕捉し、雑草の抵抗する力を力学的に効率よく克服して引き抜くことができるものであり、甲第1号証とは異なる作用効果を有するものである。
(2)甲第2号証記載の鎌は、鋸刃状の刃部を鎌本体に形成しているため、刃部が地中で雑草の根を切断してしまい、草の地中部分を捕捉することはできず、単に雑草の地上部分を刈り込むのみであるため雑草を根元部分から除去することはできないものであるのに対し、本件登録実用新案の草取り具は、先端を地中に差し込むことにより、根元から雑草を引き抜くことができるものであり、甲第2号証とは異なる作用効果を有するものである。
(3)甲第3号証記載の品番107レジャー小鎌及び品番108万能小鎌は甲第2号証記載のものと同じ構成および作用効果を奏するものであり、本件登録実用新案の草取り具は甲第3号証からきわめて容易に考案できたものではない。
【3】当審が通知した無効理由の概要
1.本件の本件考案は、刊行物1(実願昭53-156750号(実開昭55-72801号)のマイクロフイルム)に記載された考案ということができ、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、同法第37条第1項第1号の規定により、これを無効とすべきである。(無効理由1)
2.本件の本件考案は、刊行物2(意匠登録第577172号の類似3号の意匠公報)に記載された考案ということができ、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、同法第37条第1項第1号の規定により、これを無効とすべきである。(無効理由2)
3.本件の本件考案は、引用刊行物1及び引用刊行物2に記載された考案に基づいて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものというべきであり、実用新案法第3条第2条の規定に違反してなされたものであるので、同法第37条第1項第1号に該当し、無効とすべきである。(無効理由3)
【4】訂正の可否に対する判断
被請求人は、平成13年6月22日付け訂正請求書を提出して本件実用新案の登録明細書を訂正請求書に添付した訂正明細書のとおりに次のように訂正することを求めているので、まず当該訂正の適否について検討する。
1.訂正の内容
訂正事項a
実用新案登録請求の範囲を「把持部材と、該把持部材に基部を固着した本体からなる草取り具において、前記本体は、全体が湾曲して形成されると共に全体が略均一の厚みで、また、前記湾曲した本体の内側先端部分の側部には鈎状突起により前記把持部材と平行な方向に拡開する草捕捉空間を有し、かつ、本体全体と略同一の厚みを有する草引掛部を含むことを特徴とする草取り具。」と訂正する。
訂正事項b
本件考案の願書に最初に添付した明細書第3頁第2行?同頁第7行(実用新案登録公報の3欄第6行?同欄11行)の【課題を解決するための手段】を「本考案の草取り具は前記した目的を達成せんとするもので、その手段は、把持部材と、該把持部材に基部を固着した本体とからなる草取り具において、前記本体は、全体が湾曲して・2形成されると共に全体が略均一の厚みで、また、前記湾曲した本体の内側先端部分の側部には鈎状突起により前記把持部材と平行な方向に拡開する草捕捉空間を有し、かつ、本体全体と略同一の厚みを有する草引掛部を含むものである。」と訂正する。
2.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
訂正事項aは登録明細書の実用新案登録請求の範囲における「前記本体は、全体が略均一の厚みで、先端部分の側部に鈎状突起により略後方に拡開する草捕捉空間を有し、」を「前記本体は、全体が湾曲して形成されると共に全体が略均一の厚みで、また、前記湾曲した本体の内側先端部分の側部には鈎状突起により前記把持部材と平行な方向に拡開する草捕捉空間を有し、」と訂正することを求めるものであるが、
本体は「全体が湾曲して形成される」点は、願書に最初に添付した明細書に添付した図面の第1図、第4図より、
本体の「内側先端部分の側部には鈎状突起により前記把持部材と平行な方向に拡開する草捕捉空間を有する」点は、願書に最初に添付した明細書に添付した図面の第1図および実用新案登録公報の第3欄29行?同31行「本体2の先端内側には、略把持部材1の方向に延長している鈎状突起により略後方に拡開する草捕捉空間からなり」の記載より明白であるので、
この訂正は願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものであり、実用新案登録時の実用新案登録請求の範囲に記載されていた「本体」および「草捕捉空間」を限定するものと認められ、実用新案登録請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項bは前記実用新案登録請求の範囲の減縮に伴って、減縮された実用新案登録請求の範囲の記載と考案の詳細な説明の記載とを整合させるためのものであるから、前記のように願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものであって、明りようでない記載の釈明を目的とするものである。
そして、上記訂正事項a、訂正事項bは実質上実用新案登録請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
3.訂正に対する請求人の主張
請求人は平成13年9月5日付け上申書で、平成13年6月22日付け訂正請求に係る訂正事項「前記把持部材と平行な方向に拡開する」は、草捕捉空間を説明するための形容詞句にすぎず、具体的かつ物理的に新規かつ進歩的な構成が付加されておらず、実用新案登録請求の範囲の減縮に至っていないから、当該訂正は認められるべきではない旨、
平成13年6月22日付け訂正請求に係る訂正事項「本体は、全体が湾曲して形成される」及び「前記把持部材と平行な方向に拡開する草捕捉空間を有し」は、本件出願時に周知の技術であり、新たな効果を生じず、上記無効事由1乃至2を解消し得るものではないから、訂正請求は却下されるべきである旨主張している。
しかしながら、訂正で限定しようとする構成により、訂正後のものが新規かつ進歩的なものになるかどうかは、その訂正が認められるか否かには関係なく、上記訂正は限定のために付加された構成が新規かつ進歩的な構成でないから、認められないとの請求人の主張は採用できない。
4.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成5年法律第26号)附則第4条第2項の規定により、同条第1項の規定によりなおその効力を有するとされた同法律第3条による平成5年法改正前の実用新案法第40条第2項を読み替えた同法同条第2項及び、当該読み替え後の、特許法等の一部を改正する法律(平成11年法律第41号)附則第14条の規定により改正された、同法第40条第5項の規定により準用する、同法第39条第2項の規定に適合するので、当該訂正は認められるべきものである。
【5】本件考案に対する判断
1.本件考案
明細書についての訂正が認められるので、本件考案は、訂正明細書の実用新案登録請求の範囲に記載された次のとおりのものと認める。
「把持部材と、該把持部材に基部を固着した本体からなる草取り具において、前記本体は、全体が湾曲して形成されると共に全体が略均一の厚みで、また、前記湾曲した本体の内側先端部分の側部には鈎状突起により前記把持部材と平行な方向に拡開する草捕捉空間を有し、かつ、本体全体と略同一の厚みを有する草引掛部を含むことを特徴とする草取り具。」
2.証拠方法
(1)請求人が提出した証拠等
甲第1号証 :実公昭33-13329号公報
甲第2号証 :実開昭62-36620号公報
甲第3号証 :「GARDEN TOOL COLLECTION 」
(請求人会社が平成2年2月1日に発行した商品カタログ)
甲第4号証 :甲第3号証にかかる商品カタログに関する印刷会社からの請求書
甲第5号証 :株式会社丸奈発行の証明書
甲第6号証の1 :株式会社丸奈の請求人の売上帳
甲第6号証の2 :株式会社丸奈への納品伝票
甲第6号証の3 :株式会社丸奈の請求人の売上帳
甲第7号証 :角利産業株式会社発行の証明書
甲第8号証の1 :角利産業株式会社の請求人の売上帳
甲第8号証の2 :角利産業株式会社への納品伝票
甲第8号証の3 :角利産業株式会社の請求人の売上帳
甲第9号証 :株式会社鶴巻商店発行の証明書
甲第10号証の1 :株式会社鶴巻商店の請求人の売上帳
甲第10号証の2 :株式会社鶴巻商店への納品伝票
甲第10号証の3 :株式会社鶴巻商店の請求人の売上帳
甲第10号証の4 :株式会社鶴巻商店への納品伝票
甲第11号証 :株式会社田辺発行の証明書
甲第12号証の1 :株式会社田辺の請求人の売上帳
甲第12号証の2 :株式会社田辺への納品伝票
甲第12号証の3 :株式会社田辺の請求人の売上帳
甲第13号証 :株式会社喜久和発行の証明書
甲第14号証の1 :株式会社喜久和の請求人の売上帳
甲第14号証の2 :株式会社喜久和への納品伝票
甲第14号証の3 :株式会社喜久和の請求人の売上帳
甲第15号証 :中島産業株式会社発行の証明書
甲第16号証の1 :中島産業株式会社の請求人の売上帳
甲第16号証の2 :中島産業株式会社の請求人の売上帳
甲第17号証 :意匠登録第577172号の意匠公報
甲第18号証 :意匠登録第577172号の類似1号の意匠公報
甲第19号証 :意匠登録第577172号の類似2号の意匠公報
甲第20号証 :意匠登録第577172号の類似3号の意匠公報(引用刊行物2)
(2)当審が通知した無効理由に引用した刊行物
引用刊行物1 :実願昭53-156750号(実開昭55-72801号)のマイクロフイルム
引用刊行物2 :意匠登録第577172号の類似3号の意匠公報(甲第20号証)
3.引用刊行物に記載の発明
引用刊行物1(実願昭53-156750号(実開昭55-72801号)のマイクロフイルム)には、次のことが記載されている。
「本考案は、庭園、畑や芝生等における雑草の除去に使用する雑草取り器に関するものである。」(明細書第1頁第8行?第9行)
「雑草を根から確実に抜き取るように構成したものである。」(明細書第2頁第17行?第19行)
「第2図において(5)は、偏平縦長の棒状金具で、先端に鋭角状の先頭部(6)を形成し、魚釣り針のように逆止爪部(7)を形成してある。金具(5)の基部(8)は、把手(9)の先端に埋設固定される。先頭部(6)は、土壌内への挿し込みを容易にするように刃部(10)を形成するが、この場合余り鋭い刃部は根を切断するため好ましくない。又金具(5)は第3図に示すように、全長の略中央附近に彎曲部(11)を形成し、挿し込みを容易ならしめるようにしてある。以上のように構成された本考案においては雑草の根の部分近くの地面から第3図示のように斜めに地中に挿し込み、前述の逆止爪部(7)に根を引掛けて抜き取るように引き抜けば、他の根を損うことなく雑草の根を取り除くことができることが特徴であり、前述のような芝生や鉢植え等の場合に、他の根を傷つけることなく雑草のみを根ごと取り除くことを可能ならしめたものである。而して上述の実施例では、逆止爪部を単一に設けてあるが、第4、5図に示すように複数個形成し得ることは云うまでもなく、使用する地面、植物の状況に対応して所望の形状のものを形成することができる。」(明細書第3頁第1行?第4頁第3行)
引用刊行物2(意匠登録第577172号の類似3号の意匠公報(甲第20号証))には、次のことが記載されている。
把持部材と、該把持部材に基部を固着した本体からなる草抜きにおいて、本体は、全体が曲線で形成されると共に全体が、均一の厚みで、先端部分の側部に鉤状突起により略後方に拡開する草捕捉空間を有し、かつ、本体と同一の厚みの草引掛部を有する点
4.対比・判断
当審で通知した無効理由3について
本件考案と引用刊行物1(実願昭53-156750号(実開昭55-72801号)のマイクロフイルム)記載の考案とを対比すると、刊行物1記載の考案の「把手9」、「基部8」、「棒状金具5」、「雑草取り器」、「先頭部6」は、本件考案の「把持部材」、「基部」、「本体」、「草取り具」、「先端部分」に相当する。
刊行物1記載の考案は、雑草の根の部分近くの地面から第3図示のように斜めに地中に挿し込み、逆止爪部に根を引掛けて抜き取るように引き抜くものであるから、逆止爪部(7)はその機能に照らして、本件考案の「鉤状突起」に相当し、逆止爪部と棒状金具で形成される空間が本件考案の「草捕捉空間」であり、逆止爪部が本件考案の「草引掛部」といえる。
又第2図より、刊行物1記載の考案も棒状金具は、全体が略均一の厚みで、逆止爪部も棒状金具と略同一の厚みを有し、草補足空間は把持部材方向に拡開することが明らかであるから、
両者は「把持部材と、該把持部材に基部を固着した本体からなる草取り具において、前記本体は全体が略均一の厚みで、本体の内側先端部分の側部には鈎状突起により前記把持部材方向に拡開する草捕捉空間を有し、かつ、本体全体と略同一の厚みを有する草引掛部を含むことを特徴とする草取り具。」で一致し、以下の点で相違する。
・相違点1
本体が、本件考案では、全体が湾曲して形成されるのに対し、引用刊行物1記載の考案では略直線に形成され、このような構成となっていない点
・相違点2
草捕捉空間が、本件考案では、把持部材と平行な方向に拡開するのに対して、引用刊行物1記載の考案では把持部材方向に斜めに拡開しており、平行な方向ではない点
以下相違点について検討する。
・相違点1について
本体全体が湾曲して形成された鎌は、本件実用新案の出願前に周知のものであり(必要ならば実開昭62-36620号公報(甲第2号証)、実公昭33-13329号公報(甲第1号証)、実開昭56-59817号公報参照)、本件出願時の明細書において、本件考案と単に、草引掛部の鉤状歯の先端を薄くして刃面にするか、刃面にしないかの違いしかないものを草取り鎌と呼称していたこと、刃面にするしないにかかわらず「鉤状の草引掛部」が形成されたものを「鎌部材」と呼称していたことからも窺えるように、鎌と草取り具は、技術分野を同じくするものであり、引用刊行物2記載の草抜きにおいて本体全体を曲線で形成していることから窺えるように、草抜き本体全体を略直線状にしなければならない格別の理由も見当たらないので、引用刊行物1記載の全体が略直線状の本体に代え、全体を湾曲した本体を採用して、本件考案のごとく構成することは、当業者にとって容易く考え付くものというべきである。
なお、草取り具においても使い勝手のよいように本体を曲げることは従来から周知である。(必要ならば、実開昭50-29817号公報、実開昭51-51332号公報、実開昭52-92512号公報参照)
・相違点2について
本体全体を湾曲すれば、その内側先端部分に設けた鈎状突起により形成されている草捕捉空間が把持部材と平行な方向に拡開するのは自然の理であり、この相違点2は、相違点1の本体全体を湾曲することに付随する構成であり、格別のものではなく、当業者にとって容易く考え付くものというべきである。
相違点については上記説示のとおりであり、また、本件考案はその全体の構成によっても引用刊行物1、2記載の考案ならびに前記従来周知の技術的事項から予測し得ない効果が期待できるものでもないから、引用刊行物1、2記載の考案ならびに従来周知の技術に基づいて当業者がきわめて容易に想到することができたものである。
5.むすび
以上のとおり、本件実用新案は、実用新案法第3条第2項の規定により、実用新案登録を受けることができないものであり、請求人の主張した無効理由について検討するまでもなく、本件実用新案登録は、特許法等の一部を改正する法律(平成5年法律第26号)附則第4条第1項の規定によりなおその効力を有するとされた同法律第3条による改正前の実用新案法第37条第1項第1号に該当する。
よって、結論のとおり審決する。
発明の名称 (54)【考案の名称】
積層ノイズ除去部品
(57)【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 セラミックの積層体内に導体をコイル状に形成して当該導体の各端を前記積層体の表面に導出した積層ノイズ除去部品であって当該セラミック積層体が少なくとも、
第1の透磁率ならびに第1の導体ターン数を有して周波数変化による第1のインピーダンス・ピークを持つ第1のセラミック積層部と、
第2の透磁率ならびに第2の導体ターン数を有して周波数変化による第2のインピーダンス・ピークを持つ第2のセラミック積層部と、
を備え、
前記第1の透磁率を前記第2の透磁率よりも大にし、前記第1の導体ターン数を前記第2の導体ターン数よりも小にすると共に全導体ターン数を制御したことにより、当該セラミック積層体の周波数変化によるインピーダンス・ピークがブロードであると共に周波数変化によるインピーダンスの立ち上がりが急峻なインピーダンス対周波数曲線の波形を有してノイズ除去帯域をカバーしていることを特徴とした積層ノイズ除去部品。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ロスの少ない積層ノイズ除去部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の積層ノイズ除去部品は、磁性セラミック(フェライト)素体内に導体を埋設し、導体の端末を該素体の両端面に形成された外部端子電極に接続した部品である。導体は直線で両端に亘って形成されたものが基本的な構成であるが、磁路長を長く取得する目的で、コイル状に磁性体内を周回する構造のものも広く利用されている。
【0003】
積層ノイズ除去部品は、電気回路中に接続されて用いられ、回路中で発生したノイズを外部へ伝達することのないように出力時に除去したり、また外部からの受信信号に重畳したノイズを除去してきれいな信号として受信する作用を有する
【0004】
例えば信号波形が幾何学的な矩形波であるとして、この信号にノイズが重畳した時の信号波形の例を図2の(a)に示す。特に同図の(b)は矩形波のかどがとれて丸くひずんだいわゆるなまった波形を、同図の(c)は波形が減衰的に振動するひずみでいわゆるリンギングを生じた波形を示している。
【0005】
このノイズを除去するために用いた積層ノイズ除去部品のインピーダンス(Z)を実数部(R)と虚数部(X_(L))とで表わし、それらと周波数(f)との関係を図3および図4を用いて以下に説明する。なお、このZ-f曲線で除去できるノイズの周波数はR=X_(L)の周波数f_(R=XL)を目安とし、これより高い周波数のノイズが除去できるとされている。
【0006】
例えば、比較的高い透磁率(μ=800)の磁性体を用いて巻数が少ない場合、ノイズが除去できない領域があり好ましくないので巻数を増加させ曲線Zのピーク値を高くする。巻数が増せばZが増加し、X_(L)部分が増し、曲線Zがノイズ除去帯域を覆うようになる。
【0007】
以上のことを図3の(a)?(c)により説明する。
【0008】
ノイズ減衰に要求される周波数の必要帯域f_(n)とその時の必要なインピーダンスZ(R)が図3の(a)の場合、同図の(b)に示すようなZ-f曲線を有するインダクタを用いればf_(R=XL)が所望帯域よりも低い帯域にあってZ(R)も小さく、ノイズがとりきれない領域4(ハッチングで示す)が生じる。
【0009】
そこで、同図(c)に示すように、巻数を増して曲線Zのピーク値を高くすると、Z(R)が大きくなって必要なf-Z(R)領域を確保できるようになる。
【0010】
しかしながら図3の(c)ではZ(R)が余っている部分、必要以上のロスが発生しており、このため信号の立ち上がり、立ち下がりの応答性が劣化するとともに巻数増によるR_(DC)やX_(L)の増大が信号系をも減衰させるという影響が大きい。特にf_(R=XL)が低いので低周波でのX_(L)が、透磁率の低い磁性体の場合よりも大きい。この種の積層ノイズ除去部品の波形はなまった波形となる。
【0011】
そこで、透磁率の低い磁性体を選択して巻数を少なくするとZのピークは高周波側に移動し、Zのピーク値が高くなる。この種の積層ノイズ除去部品の波形はR部分が少なくなり波形のなまりは避けられるがリンギングが増す。
【0012】
以上の場合を具体的に図4の(a)?(b)により説明する。
【0013】
ノイズ減衰に要求される周波数の必要帯域とその時の必要なインピーダンスZ(R)を前記図3の(a)と同じとして、図4の(a)に示すように、巻数が少ないインダクタのf-Z曲線では、Z(R)の最大値は十分であるが、Z曲線の山がするどすぎてとりきれない領域4ができている。そこで図4の(b)のように巻数を増し、Z(R)を大きくすると、必要なf-Z(R)領域が確保される。
【0014】
しかしながら図4の(b)ではR_(DC)やX_(L)が大きい上、特に透磁率の高い磁性体の場合に比してZ(R)が大きいためZ(R)が余っている部分、必要以上のロスが発生し、このため信号の立ち上がり(立ち下がり)の応答性が劣化するようになる。これらはf_(R=XL)が局周波サイドにくるので必要な低周波までZ(R)を伸ばすためZ(R)値を必要以上大きくとらざるを得ないためである。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】
以上のように、従来の積層ノイズ除去部品においては、信号波形を無視しなまりを避けるか、多少波形のなまりは承知の上でリンギングを避けるかは使用する側の判断でいずれかを選択し、共に満足するものは無いという課題があった。
【0016】
本考案は電気信号をなまらせるノイズや電気信号をリンギングするノイズなどを取り除く目的から開発されたものである。すなわち本考案の目的は簡単にノイズを除去できる積層ノイズ除去部品を提供することにある。言い換えると本考案の目的は必要なノイズ除去帯域をほぼ正確にカバーするロスの少ない積層ノイズ除去部品を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本考案者は従来の積層ノイズ除去部品が単一種の磁性体で構成されていて必要なノイズ除去帯域をカバーするためにはロスが大きいことを知った。鋭意研究の結果、本考案者は透磁率の異なる複数の磁性体でコイル導体を覆うようにした積層ノイズ除去部品を開発した。したがって開発された積層ノイズ除去部品の全体インピーダンスZのピーク周波数fは透磁率の異なる複数の磁性体それぞれの各Zのピーク周波数fの間に位置することになる。言い換えると開発された積層ノイズ除去部品のZ-f曲線のピークがブロードになると共にZ-f曲線の立ち上がりが急峻になることになる。この結果、必要なノイズ除去帯域をほぼ正確にカバーするロスの少ない積層ノイズ除去部品が得られることを見出し本考案に到達した。
【0018】
したがって本考案は、セラミックの積層体内に導体をコイル状に形成して当該導体の各端を前記積層体の表面に導出した積層ノイズ除去部品であって当該セラミック積層体が少なくとも、第1の透磁率ならびに第1の導体ターン数を有して周波数変化による第1のインピーダンス・ピークを持つ第1のセラミック積層部と、第2の透磁率ならびに第2の導体ターン数を有して周波数変化による第2のインピーダンス・ピークを持つ第2のセラミック積層部と、を備え、前記第1の透磁率を前記第2の透磁率よりも大にし、前記第1の導体ターン数を前記第2の導体ターン数よりも小にすると共に全導体ターン数を制御したことにより、当該セラミック積層体の周波数変化によるインピーダンス・ピークがブロードであると共に周波数変化によるインピーダンスの立ち上がりが急峻なインピーダンス対周波数曲線の波形を有してノイズ除去帯域をカバーしていることを特徴とした積層ノイズ除去部品を提供するものである。
【0019】
【作用】
上述のように本考案の積層ノイズ除去部品では異なる透磁率を有する複数の磁性体がコイル導体の周囲を覆うことになる。したがって積層ノイズ除去部品のZ-f曲線におけるインピーダンスZのピーク周波数fは異なる材質の各Zのピー周波数fの間に位置するようになる。このため本考案積層ノイズ除去部品のZ-f曲線のピークがブロードになると共にZ-f曲線の立ち上がりが急峻になる。すなわち本考案はZ-f曲線とノイズ除去帯域との重なりが密になってロスの少ない積層ノイズ除去部品となる。
【0020】
以上の作用効果を図1の(a)?(d)により詳しく説明する。図1の(a)は前記図3の(a)の場合と同じくノイズ減衰に要求される周波数の必要帯域f_(n)とその時の必要なインピーダンスを示すものであり図1の(b)に示すように、材質2として比較的高い透磁率(μ=800)の磁性体を選び3ターンの導体を内設した時のZ-f曲線では、材質2部分のZ(R)への寄与は主に低周波域ノイズを減衰し、一方低い透磁率(μ=120)の磁性体からなり2ターンの導体を内設した時のZ-f曲線では、図1の(c)に見られるように、材質1の部分のZ(R)への寄与は主に高周波域ノイズを減衰していることがわかる。
【0021】
上記材質1の積層体上に材質2の積層体を重ねて一体化して5ターンの積層体にすると、図1の(d)のにみられるように、巻数5ターンを保ったまま必要な周波数帯域残体で必要なZ(R)値をクリアしていて、Z-f曲線からわかるように余分なZが少なく、前述のように信号の立ち上がり立ち下がり応答性がよく、従来例のような巻数の増加がないので、R_(DC)やX_(L)が増大せず、信号ロスが少ない。
【0022】
【実施例1】
前記図1の(a)?(d)は本実施例に用いられた積層ノイズ除去部品の特性を示すZ-f曲線図であって、これらを参照して以下説明する。
【0023】
透磁率120のフェライト原料を有機バインダと混練して厚み50μmの第1のフェライトグリーンシートを、また透磁率800のフェライト原料を有機バインダと混練して厚み50μmの第2のフェライトグリーンシートを形成した。
【0024】
第1のグリーンシートと第2のグリーンシートとに積層してコイルを形成するコイル導体パターンをスクリーン印刷し、第1グリーンシートを複数枚重ね、その上に複数枚の第2グリーンシートを重ね、上下にそれぞれカバーシートを重ねて圧着し、第1グリーンシートで2ターン、第2グリーンシートで3ターンのコイルをスルーホール接続して5ターンのコイルを内設し、コイル導体端末を素体端面に導出した積層体を得た。
【0025】
これを焼成し、該積層体の端面に外部端子電極を形成して前記コイル導体端末を該外部端子電極に接続した。得られた積層ノイズ除去部品の透過斜面図を図6に示す。
【0026】
低透磁率を有する材質1の積層体の上に高透磁率を有する材質2の積層体が重ねられており、端面に平行な断面図を図8に示す。同図の(a)は材質1と2に内設されて周回する内部導体が近接している例であり、同図の(b)は同じく材質1と2の周回部分が離れている例である。
【0027】
この積層ノイズ除去部品でノイズを除去すると、図1の(d)に示されているように、信号波形のなまりもなく、リンギングの少ない波形が得られた。
【0028】
【実施例2】
図5の(a)?(e)は本実施例において用いられた3種の異なる材質からなる積層ノイズ除去部品の特性を示すZ-f曲線図であって、これらを参照して以下説明する。
【0029】
前記実施例1においては2つの異なる透磁率を有する磁性体を積層して積層ノイズ除去部品を形成したが、本実施例では低い透磁率を持つ材質1の磁性体と高い透磁率をもつ材質2の磁性体、およびその中間の透磁率を持つ材質3の磁性体からなる3つの異なる透磁率を有する磁性体をそれぞれ用意し、材質1の積層体中を1ターン、材質3の積層体中を1ターン、および材質2の積層体中を3ターンのコイル導体が周回するように各積層体を下から1、3、2の順序に重ねて圧着した後、実施例1の要領に従い積層ノイズ除去部品を得た。
【0030】
図7は得られた該部品の透過斜視図、図9の(b)はその端面に平行な断面図である。なお図9の(a)は材質1と2の間に磁性/非磁性材からなる材質3が配置されている例、同図の(c)は材質が同じ磁性体の間に違った材質のものをはさみ込んだ例、また同図の(d)は3材質にわたって周回するコイル導体部分うち一部が近接しており、一部が離れている例である。
【0031】
実施例1において図1の(a)に示したノイズ減衰に要求される必要帯域よりもさらに広くした場合に対する本実施例の適用について説明する。
【0032】
すなわち、図5の(a)において白抜き矢印の方向にふえた帯域7が加算される場合、積層ノイズ除去部品を構成する各材質の部分のそれぞれのZ(R)への寄与は材質2については図5の(b)に、材質3については図5の(c)に、および材質1については図5の(d)に示す通りであって、各々Z曲線ではノイズを取り切れない領域4が存在したが、これら材質1、2および3を積層して形成された5ターンの積層体ではそのZ曲線は図5の(e)に見られるように、ふえた帯域をも含めた必要な周波数帯域で必要なZ(R)値をカバーし、かつZ曲線の形状も良好であるので、材質数を増やすことによってさらに広い帯域のノイズを吸収できることを示している。
【0033】
【考案の効果】
以上、説明したように本考案は一磁性体の材質で形成された積層ノイズ除去部品における問題点を解決した。すなわち本考案は異なる透磁率を有する複数の磁性体の組み合わせで一体化した積層体によってコイル導体を覆うことを特徴とする。この結果、本考案による積層ノイズ除去部品のZ-f曲線のピークがブロードになると共にZ-f曲線の立ち上がりが急峻になることになる。したがって本考案によると必要なノイズ除去帯域をほぼ正確にカバーするロスの少ない積層ノイズ除去部品が得られる。かくして本考案によるロスの少ないノイズ除去部品は発熱が少ないため高密度実装が可能になるなど小形化に貢献する効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本考案の一実施例に用いられた2種の異なる材質からなる積層ノイズ除去部品の特性を示すZ-f線図である。
【図2】
同図の(a)?(c)はノイズが重畳したときの信号波形の例である。
【図3】
従来の比較的透磁率の高い単一磁性体で構成された積層ノイズ除去部品の特性を示すZ-f線図である。
【図4】
従来の比較的透磁率の低い単一磁性体で構成された積層ノイズ除去部品の特性を示すZ-f線図である。
【図5】
本考案の別の実施態様において用いられた3種の異なる材質からなる積層ノイズ除去部品の特性を示すZ-f線図である。
【図6】
2種の異なる材質からなる本考案積層ノイズ除去部品の透過斜視図である。
【図7】
3種の異なる材質からなる本考案積層ノイズ除去部品の透過斜視図である。
【図8】
同図の(a)および(b)は図6に示した積層ノイズ除去部品の端面に平行な断面図である。
【図9】
同図の(a)?(d)は図7に示した積層ノイズ除去部品の端面に平行な断面図である。
【符号の説明】
1 材質1からなる積層体
2 材質2からなる積層体
3 材質3からなる積層体
4 とりきれない領域
5 内部導体パターン
6 外部端子電極
7 ふえた領域
訂正の要旨 訂正の要旨
*訂正事項a
登録請求の範囲の減縮を目的として、登録請求の範囲の請求項1における「を備えている」において、「を備え」と「ている」との間に「、前記第1の透磁率を前記第2の透磁率よりも大にし、前記第1の導体ターン数を前記第2の導体ターン数よりも小にすると共に全導体ターン数を制御したことにより、当該セラミック積層体の周波数変化によるインピーダンス・ピークがブロ一ドであると共に周波数変化によるインピーダンスの立ち上がりが急峻なインピ一ダンス対周波数曲線の波形を有してノイズ除去帯域をカバーし」を挿入する。
*訂正事項b
誤記の訂正を目的として、本件登録明細書の段落0015における「共に満足するものはないと無い」を、「共に満足するものは無い」と訂正する。
*訂正事項c
明りょうでない記載の釈明を目的として、本件登録明細書の段落0018における「したがって本考案は、セラミックの積層体内に導体をコイル状に形成して当該導体の各端を前記積層体の表面に導出した積層ノイズ除去部品であって当該セラミック積層体が少なくとも、第1の透磁率ならびに第1の導体ターン数を有して周波数変化による第1のインピーダンス・ピークを持つ第1のセラミック積層部と、第2の透磁率ならびに第2の導体ターン数を有して周波数変化による第2のインピーダンス・ピークを持つ第2のセラミック積層部と、を備えていることを特徴とした積層ノイズ除去部品を提供するものである。」を、「したがって本考案は、セラミックの積層体内に導体をコイル状に形成して当該導体の各端を前記積層体の表面に導出した積層ノイズ除去部品であって当該セラミック積層体が少なくとも、第1の透磁率ならびに第1の導体ターン数を有して周波数変化による第1のインピーダンス・ピークを持つ第1のセラミック積層部と、第2の透磁率ならびに第2の導体ターン数を有して周波数変化による第2のインピーダンス・ピークを持つ第2のセラミック積層部と、を備え、前記第1の透磁率を前記第2の透磁率よりも大にし、前記第1の導体ターン数を前記第2の導体ターン数よりも小にすると共に全導体ターン数を制御したことにより、当該セラミック積層体の周波数変化によるインピーダンス・ピークがブロ一ドであると共に周波数変化によるインピーダンスの立ち上がりが急峻なインピ一ダンス対周波数曲線の波形を有してノイズ除去帯域をカバーしていることを特徴とした積層ノイズ除去部品を提供するものである。」と訂正する。
*訂正事項d
誤記の訂正を目的として、本件登録明細書の段落0029における「磁性体をそぞれ用意し、」を、「磁性体をそれぞれ用意し、」と訂正する。
審理終結日 2001-09-28 
結審通知日 2001-10-03 
審決日 2001-10-22 
出願番号 実願平2-79601 
審決分類 U 1 112・ 121- ZA (A01D)
最終処分 成立  
前審関与審査官 藤井 俊二  
特許庁審判長 村山 隆
特許庁審判官 二宮 千久
藤井 靖子
登録日 1997-02-21 
登録番号 実用新案登録第2536257号(U2536257) 
考案の名称 草取り具  
代理人 橘 哲男  
代理人 丸岡 政彦  
代理人 牛木 理一  
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