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審決分類 審判 全部無効 2項進歩性 無効としない H01R
審判 全部無効 1項3号刊行物記載 無効としない H01R
管理番号 1073408
審判番号 無効2002-35215  
総通号数 40 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2003-04-25 
種別 無効の審決 
審判請求日 2002-05-24 
確定日 2003-02-28 
事件の表示 上記当事者間の登録第2580074号実用新案「フレキシブル基板用電気コネクタ」の実用新案登録無効審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1.手続きの経緯
本件登録第2580074号の請求項1ないし2に係る考案(以下、「本件考案1ないし2」という。)についての出願は、平成5年4月2日に実用新案登録出願され、平成10年6月19日にその実用新案権の設定登録がなされ、その後、平成14年5月24日に大宏電機株式会社より無効審判の請求がなされたものである。

2.本件考案
本件考案1ないし2は、願書に添付した明細書の実用新案登録請求の範囲の請求項1ないし2に記載された次のとおりのものと認められる。
【本件考案1】
「上方に開口せるハウジングの開口部に接触部が配列された複数の接触子と、該ハウジングに保持された部材に形成され上記開口部に臨む位置に設けられた回動支持部と、上記接触子に近接した所定位置と該所定位置から離反した開放位置との間を上記回動支持部により回動自在に支持され、上記所定位置に向け回動した際に上記接触子上に配されたフレキシブル基板を接触子に対して圧する加圧突部を有する蓋状の加圧部材を備えるフレキシブル基板用電気コネクタにおいて、回動支持部は、該回動支持部の回動軸線方向における各接触子と対応せる位置で複数に分割され、それぞれが上記対応せる接触子と一体に形成され、ハウジングの対応保持溝に保持されていることを特徴とするフレキシブル基板用電気コネクタ。」
【本件考案2】
「上記加圧突部は、上記加圧部材が開放位置にあるときには回動支持部の回動中心と接触子の接触部とを結ぶ線よりも外方にあり、加圧部材が所定位置まで回動したときには上記線を越えるように位置づけられていることとする請求項1に記載のフレキシブル基板用電気コネクタ。」

3.請求人の主張
審判請求人は、本件請求項1ないし2に係る登録実用新案を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする趣旨の無効審判を請求し、証拠方法として、甲第1号証(特開平1-315976号公報)、甲第2号証(実願平2-104454号(実開平4-61883号)のマイクロフィルム)を提出し、以下の理由により、本件請求項1ないし2に係る登録実用新案は無効とすべきであると主張している。
(1)本件考案1は、甲第1号証刊行物に記載された考案であるから実用新案法(平成5年法改正前)第3条第1項第3号に該当し、また、同考案に基いて当業者がきわめて容易に考案することができたものであるから同法第3条第2項の規定により、実用新案登録を受けることができないものである。
(2)本件考案2は、甲第1号証および甲第2号証刊行物に記載された考案に基いて当業者がきわめて容易に考案することができたものであるから同法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。
(3)請求項1には考案の構成に欠くことができない事項のすべてが記載されておらず、本件実用新案登録は、同法第5条第5項第2号に規定する要件を満たしていない実用新案登録出願に対してされたものである。

4.甲号各証に記載された考案
(1) 甲第1号証には次の記載が認められる。
(イ)「この発明は、電気導体を印刷回路板の回路に接続する無挿入力式電気コネクタに関する。」(第3頁右上欄第2?3行)
(ロ)「まず第1図を参照して、本発明の電気コネクタ2は、平可撓ケーブル200の電気トレース202を印刷回路板210に接続する。」(第5頁右上欄第8?10行)
(ハ)「今度は第14,15図を参照して、本発明のコネクタによって平リボンケーブル700の導体702を印刷回路板の印刷回路板トレースに接続することもできる。」(第8頁左上欄第4?7行)
(ニ)「電気コネクタ602の主要構成要素として絶縁ハウジング604、複数の端子630ならびにカム670がある。
同じく第14,第15図を参照して、ハウジング604に線受入面606と、印刷回路板に当接させる取付け面608がある。線受入面606に設けられている複数の線受入穴610が端子受入空洞部612に連通している(第16図参照)。ハウジング604の出張り部614がハウジングの前面から突出しており、出張り部614に複数の並置溝620が設けられている。第15図に示すごとく、ハウジング604の上面に輪郭研削した陥没部616がある。」(第8頁左上欄第7?18行)
(ホ)「次は第22図を参照しつつ端子630について詳述する。端子630の第1U字形部分634は第1アーム636と第2アーム638によって境界が仕切られている。第1アーム636、第2アーム638の自由側端部に各々ワイヤ接点640,642がある。…第1U字形成部分634と第2U字形部分648は共に両U字形部分をレグ652に接続しているウェブ部分650を介して端子の他の部分に接続されている。レグ652は、回路板ポスト656が下向きに突出している本体654に一体化接続されている。
再び第14図を参照して、カム670のアーム部分672がコネクタの前面を遮断している水平軸674に接続されている。水平軸676の幅に沿って複数の溝676があり、各溝にカム部分がある。第16,17,18,19図に示すごとく、カムは全体的に円形でありながら、円筒部の長手方向に沿って円筒部から取去った2つの平坦平行部分があり、第17図に示すごとく偏心器680が形成されている。」(第8頁左上欄第19行?右上欄第20行)
(ヘ)「第16図に示すごとく、端子の第2U字形部分が水平軸部分に重なっており、カム670を保持している。また、第3アームの自由側端部が相手溝620の中にはまり、端子とカム670の横方向移動を阻止している。この集合体は、端子自体がカムを保持するためにカムとハウジングとの間の保持(ラッチ)手段が不要であり、高度の成形装置が不要であり、構造が簡素でありながら極めて機能的に優れている電気コネクタであるということを関係者は理解されよう。」(第8頁左下欄第7?16行)
(ト)「第16,17図を参照して、この電気コネクタを用いて、ハンドルを第16図に示す位置から第17図に示す位置へ回すだけで多導体ケーブル700の固体導体を印刷回路板トレースに接続することができる。第16図に示す位置ではカム678の平坦面が端子の第3レグ部分646に平行に隣接している。カムを第17図の位置へ移動させれば偏心器部分680が第1レグ636、第2レグ638の延長部になっている第3レグ646に接触し、2つの接点640,642を互いに一定間隔だけ隔てる。
この電気端子/カムシステムは輪郭研削されており、接点640,642の間に間隙があるために挿入力をかけることなく裸導体を両接点の間に挿入することができ、そのためこのシステムは一般に無挿入力(zero insertion force ZIF)コネクタと呼ばれている。導体702を接点640,642の間に完全に挿入すればカム670を第14,16図の第1位置へ戻し、接点640,642を導体に接触させることができる。電気端子が第22図に示す自由状態にある時は、接点640,642間の間隙は接触させるべき導体の直径よりも小さい。
それ故、導体を2つの接触部の間に入れればU字形部分634と2つのアーム636,638が導体702に対する蓄積エネルギー電気接続体になる。」(第8頁左下欄第17行?右下欄第20行)
上記記載(イ)ないし(ト)及び第1図ないし第22図(特に、第16及び第17図)の記載を総合すると、甲第1号証には、以下の考案(以下、「甲第1号証考案」という。)が記載されているものと認められる。
「上方に開口せる絶縁ハウジング604の開口部に接点640,642が配列された複数の端子630と、該絶縁ハウジング604に保持された端子630に形成され上記開口部に臨む位置に設けられた第2U字形部分648と、端子の第3レグ部分646に接触する位置と端子の第3レグ部分646に平行に隣接する位置との間を上記回動支持部により回動自在に支持され、上記接触する位置に向け回動した際に2つの接点640,642を互いに一定間隔だけ隔て、上記平行に隣接する位置に回動した際に2つの接点640,642を導体と接触する元の位置に戻すようにするための偏心器部分680を有するのカム670を備える無挿入力式電気コネクタにおいて、第2U字形部分648は、該第2U字形部分648の回動軸線方向における各端子630と対応せる位置で複数に分割され、それぞれが上記対応せる端子630と一体に形成され、絶縁ハウジング604の対応端子受入空洞部612に保持されていることを特徴とする無挿入力式電気コネクタ。」

(2)甲第2号証には、次の記載が認められる。
(イ)「絶縁体製のハウジング本体と、可動側壁部とを具備し、前記ハウジング本体を直立する内壁を有する固定側壁部と、前記固定側壁部の両端に一体に構成したフランジ部と複数個のコンタクトの端子を配列するとともに、フラット・ケーブルの端部を挿入する中空部と、前記中空部を隔てて前記両フランジ間に伸長する基底部から成るものとし、前記可動側壁部を前記フランジ部に回動可能に軸受け支持し、前記可動側壁部の内面にケーブル・ロック用突起を形成し、前記突起より上方の内面を前記可動側壁部を前記固定側壁部に対して閉鎖位置にしたときに、前記固定側壁部の直立する内壁に対して末広状に伸長する傾斜壁として成るフラット・ケーブル用コネクタ。」(明細書第1頁第5?19行)
(ロ)「この考案はフラット・ケーブル用コネクタ、より詳細にはプリント基板にFPCケーブルを接続するのに使用するフラット・ケーブル用コネクタに関する。(明細書第2頁第8?11行)
(ハ)「フラット・ケーブル用コネクタ10は絶縁体製のハウジング本体12と可動側壁部14とを具備する。ハウジング本体12は長手方向に伸長する固定側壁部16と、その長手方向の両端において一体に構成したフランジ部18と、固定側壁部16と中空部20を介して両フランジ部18間に伸長する基底部22とから成っている。固定側壁部16の中空部20側の側面、すなわち内面は直立壁に形成してあって、この中空部20に、一定の間隔をとって複数個のコンタクトの端子24が配列してある。
可動側壁部14は、これを第2図に示すように、固定側壁部16に対して開放した位置にし、可動側壁部14と固定側壁部16との間の中空部20の一部にフラット・ケーブルFを挿入して、可動側壁部14を、第3図に示すように、回動して閉塞位置にすることによって、ケーブルF中の導体をコンタクトの端子24に圧着する。
そのために、可動側壁部14の両端は外方に突出する軸部26にしてあり、ハウジング本体12の両端のフランジ部18に形成した軸受部28に嵌装するようにしてある。
また、可動側壁部14を的確に回動支持するために、可動側壁部14の一方の側面を軸部26に連続する円弧状側面30に形成し、基底部22の中空部20に対向する面を円弧状の凹面32に形成してある。
前に述べた回動側壁部16の回動によってケーブルFをコンタクトの端子Fに圧着するために、第3図に示すように、可動側壁部14の内面にはケーブル・ロック用突起34が形成してある。」(明細書第4頁第8行?第5頁第18行)
(ニ)「ハウジング本体12の固定側壁部16について、可動側壁部14を開放した位置にし、フラット・ケーブルFの接続側の端部を固定側壁部16のコンタクトの端子24に沿って、中空部20内に挿入する。」(明細書第7頁第2?6行)
(ホ)「次に、可動側壁部14を回動して固定側壁部16に押しつける。その操作によって、可動側壁部14のケーブル・ロック用突起34が挿入されているフラット・ケーブルFの表面に接し、これをコンタクトの端子24に押しつける。…これによって可動側部14に特別な力を外力を加えることなく、ケーブルFの導体をコンタクトの端子24に圧着して、いわゆるケーブルのゼロ・フォース・インサーションがなされる。」(明細書第7頁第12行?第8頁第4行)
また、第2ないし第3図には、
(ヘ)ケーブル・ロック用突起34は、回動軸線からの距離が異なる二つの隣接面が連絡する移行部により形成されており、上記ケーブル・ロック用突起34は、上記可動側壁部14が開放位置にあるときには円弧状側面30の回動中心とコンタクトの端子24の接触部とを結ぶ線よりも外方にあり、可動側壁部14が所定位置まで回動したときには上記線を越えるように位置づけられることが示されている。
これら(イ)ないし(ヘ)の記載を総合すると、甲第2号証には、次の考案(以下、「甲第2号証考案」という。)が記載されているものと認められる。
「フラット・ケーブル用コネクタにおいて、コンタクトの端子24に近接した所定位置と該所定位置から離反した開放位置との間を円弧状側面30により回動自在に支持され、上記所定位置に向け回動した際にケーブルFをコンタクトの端子24に対して圧するケーブル・ロック用突起34を有する可動側壁部14を備える」こと。

5. 対比、判断
(1) 本件考案1と甲第1号証考案とを対比すると、後者における「絶縁ハウジング604」は、前者における「ハウジング」に、「接点640,642」は、「接触部」に、「端子受入空洞部612」は、「保持溝」に、「第2U字形部分648」は、「回動支持部」に、「端子630」は、「接触子」および「ハウジングに保持された部材」に、「無挿入力式電気コネクタ」は、「フレキシブル基板用電気コネクタ」に、それぞれ、その機能からみて対応するから、
両者は、
「上方に開口せるハウジングの開口部に接触部が配列された複数の接触子と、該ハウジングに保持された部材に形成され上記開口部に臨む位置に設けられた回動支持部と、上記回動支持部により回動自在に支持され、蓋状の部材を備えるレキシブル基板用電気コネクタにおいて、回動支持部は、該回動支持部の回動軸線方向における各接触子と対応せる位置で複数に分割され、それぞれが上記対応せる接触子と一体に形成され、ハウジングの対応保持溝に保持されていることを特徴とするフレキシブル基板用電気コネクタ。」
である点で一致し、以下の点で相違する。
(a)回動支持部により回動自在に支持される蓋状の部材が、前者では「上記接触子に近接した所定位置と該所定位置から離反した開放位置との間」を回動するのに対し、後者では、「端子の第3レグ部分646に接触する位置と端子の第3レグ部分646に平行に隣接する位置との間」を回動する点
(b)蓋状の部材が、上記回動により、前者においては、「上記所定位置に向け回動した際に上記接触子上に配されたフレキシブル基板を接触子に対して圧する」ように作用するものであるのに対し、後者においては、「上記接触する位置に向け回動した際に2つの接点640,642を互いに一定間隔だけ隔て、上記平行に隣接する位置に回動した際に2つの接点640,642を導体と接触する元の位置に戻す」ように作用するものである点
(c)蓋状の部材が、前者においては、「加圧突部」を有する「加圧部材」」であるのに対し、後者においては、「偏心器部分680」を有する「カム」である点

そこで、上記相違点について検討する。
まず、上記相違点(b)についてみると、甲第1号証考案における蓋状部材(カム)は、端子の第3レグ部分646との接触によって端子の2つの接点640,642を一定間隔だけ隔てるようにして(すなわち接点間を開いて)、平リボンケーブル700の導体702の挿入を可能とし、端子の第3レグ部分646との接触の解除によって端子の2つの接点640,642を元の状態に戻して(すなわち接点間を閉じて)平リボンケーブル700の導体702と接点とを接続状態とするものであり、平リボンケーブル700の導体702と接点とを接続状態とするために、平リボンケーブル700の導体702を直接加圧する部分を有するものではない。他方、本件考案1における加圧部材は、所定位置に向け回動した際に接触子上に配されたフレキシブル基板を接触子に対して圧するように作用するものであるから、甲第1号証考案における蓋状部材(カム)と本件考案1における加圧部材とは、その作用及び作用を及ぼす対象を全く異にしている。
したがって、本件考案1と甲第1号証考案とは、上記相違点(b)において大きく異なるものということができ、他の相違点(a)、(c)について検討するまでもなく、甲第1号証考案における蓋状部材(カム)は、本件考案1における「加圧部材」に相当するとはいえないから、甲第1号証考案が、本件考案1における、端子に設けた回動支持部によって「加圧部材」を支持することを示唆しているとはいえない。
また、甲第2号証考案は、ハウジング本体と一体の円弧状側面30によって回動支持部を構成しており、加圧部材を所定位置に向け回動させ、端子24に対してケーブルFを圧するようにしたとき、ケーブルFからの反力をこの回動支持部で受けるようにしたものであって、端子24は、ケーブルFを挟んで、回動支持部と反対側に位置することから、甲第2号証考案においては、その端子24の構造からみて、端子24の一部が回動支持部として機能し得るものとはされていないというべきであり、甲第2号証考案が、端子に設けた回動支持部により加圧部材を支持することを示唆しているとはいえない。
よって、甲第2号証考案により、「接触子(コンタクトの端子24)に近接した所定位置と該所定位置から離反した開放位置との間を上記回動支持部(円弧状側面30)により回動自在に支持され、上記所定位置に向け回動した際にフレキシブル基板(ケーブルF)を接触子に対して圧する加圧突部(ケーブル・ロック用突起34)を有する蓋状の加圧部材」が公知であるからといって、端子に設けた回動支持部により加圧部材を支持することを示唆していない甲第1号証考案および甲第2号証考案から上記相違点(a)を、当業者がきわめて容易に想到できたとすることはできない。
よって、本件考案1は、甲第1号証刊行物に記載された考案であるとも、また、同考案に基いて当業者がきわめて容易に考案することができたものであるということはできない。

(2)次に、本件考案2と甲第1号証考案とを対比すると、本件考案2は、本件考案1を引用するものであるから、両者は、上記相違点(a)のほか、次の点でも相違している。
(b)前者は、「上記加圧突部は、上記加圧部材が開放位置にあるときには回動支持部の回動中心と接触子の接触部とを結ぶ線よりも外方にあり、加圧部材が所定位置まで回動したときには上記線を越えるように位置づけられている」加圧突部を有するのに対し、後者は、かかる加圧突部を有していない点
なるほど、上記4.(2)(ヘ)によれば、第2号証考案は、かかる加圧突部を有する態様を含むものであるが、甲第1号証考案と甲第2号証考案から上記相違点(a)がきわめて容易に想到し得ないことは上述したとおりであるから、本件考案2が、甲第1号証および甲第2号証刊行物に記載された考案に基いて当業者がきわめて容易に考案することができたものであるということはできない。

(3)最後に、本件実用新案登録は、実用新案法(平成5年改正前)第5条第5項に規定する要件を満たしていない実用新案登録出願に対してされたものであるかどうかについて検討する。
同法第5条第5項第2号にいう「実用新案登録を受けようとする考案の構成に欠くことができない事項」が記載されているとは、一つの請求項に記載された事項に基づいて実用新案登録を受けようとする考案が明確に把握できることを意味するところ、本件考案1は明確に把握できるから、請求項1の記載が同法第5条第5項第2号に規定する要件を満たしていないということができない。
なお、請求人は、考案の目的、効果が、請求項に記載された考案ごとに対応して記載されていないと主張するが(陳述要領書)、考案の効果については、各請求項との対応関係が明確に理解できる(その結果、考案の目的も明確に理解できる)から(登録明細書段落【0024】参照)、本件考案1が不明瞭であるということはできない。

6. むすび
以上のとおりであるから、請求人の主張する理由及び証拠方法によっては本件請求項1ないし2に係る実用新案登録を無効とすることはできない。
審判に関する費用については、平成5年法改正前の実用新案法第41条の規定で準用する特許法第169条第2項の規定において準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2002-12-25 
結審通知日 2003-01-06 
審決日 2003-01-17 
出願番号 実願平5-21529 
審決分類 U 1 112・ 121- Y (H01R)
U 1 112・ 113- Y (H01R)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 青山 待子小川 謙  
特許庁審判長 梅田 幸秀
特許庁審判官 千壽 哲郎
和泉 等
登録日 1998-06-19 
登録番号 実用新案登録第2580074号(U2580074) 
考案の名称 フレキシブル基板用電気コネクタ  
代理人 今城 俊夫  
代理人 竹内 英人  
代理人 中島 敏  
代理人 金山 敏彦  
代理人 西島 孝喜  
代理人 雨宮 定直  
代理人 中村 稔  
代理人 小川 信夫  
代理人 田中 伸一郎  
代理人 大塚 文昭  
代理人 熊倉 禎男  
代理人 箱田 篤  
代理人 村社 厚夫  
代理人 宍戸 嘉一  
代理人 竹内 麻子  
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