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審決分類 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する B42D
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する B42D
審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する B42D
管理番号 1078063
審判番号 訂正2003-39024  
総通号数 43 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2003-07-25 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2003-02-12 
確定日 2003-05-14 
訂正明細書 有 
事件の表示 実用新案登録第2077899号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 実用新案登録第2077899号に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。
理由 第1:手続の経緯

実用新案登録第2077899号は、平成1年10月16日に実用新案登録出願され、平成7年9月4日に実用新案権の設定登録がなされたもので、本件訂正審判の請求は平成15年2月12日付けでなされ、その請求の趣旨は、実用新案登録第2077899号の明細書を、請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを求めたものである。

第2:訂正の要旨

本件審判請求の要旨は、実用新案登録第2077899号の願書に添付した明細書(以下、「本件登録明細書」という。)を、審判請求書に添付した訂正明細書のとおりに、訂正することを求めるもので、訂正事項は次のとおりである。
(1)訂正事項a
本件登録明細書における実用新案登録請求の範囲の請求項1である
「資金別の貸借対照表であって、この表は、
損益資金の部の欄と、
固定資金の部の欄と、
売上仕入資金の部の欄と、
流動資金の部の欄と、
を含み、これらの欄は縦方向または横方向に配設してあり、
上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄は貸方・借方の欄に分けてあり、更に貸方・借方の欄に複数の勘定科目欄が設けてあり、
上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄に対応して現在の現金預金の欄が設けてある、
資金別貸借対照表。」を、
「資金別の貸借対照表であって、この表は、
損益資金の部の欄と、
固定資金の部の欄と、
売上仕入資金の部の欄と、
流動資金の部の欄と、
を含み、これらの欄は、損益資金の部の欄を最初に配置し、流動資金の部の欄を最後に配置し、その間に固定資金の部の欄と売上仕入資金の部の欄を挟んで縦方向または横方向に配設してあり、
上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄は貸方・借方の欄に分けてあり、更に貸方・借方の欄に複数の勘定科目欄が設けてあり、
上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄に隣接して現在の現金預金の欄が設けてある、
資金別貸借対照表。」に訂正する。
(2)訂正事項b
本件登録明細書の「資金別の貸借対照表であって、この表は、損益資金の部の欄と、固定資金の部の欄と、売上仕入資金の部の欄と、流動資金の部の欄と、を含み、これらの欄は縦方向または横方向に配設してあり、上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄は貸方・借方の欄に分けてあり、更に貸方・借方の欄に複数の勘定科目欄が設けてあり、上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄に対応して現在の現金預金の欄が設けてある、資金別貸借対照表である。損益資金の部の欄、固定資金の部の欄、売上仕入資金の部の欄、流動資金の部の欄の各欄に隣接して」(実用新案登録第2077899号の平成6年4月16日提出の手続補正書により補正された出願当初の明細書第6頁第12?18行の記載、公告公報第2頁第4欄第17?28行の記載)を、
「資金別の貸借対照表であって、この表は、損益資金の部の欄と、固定資金の部の欄と、売上仕入資金の部の欄と、流動資金の部の欄と、を含み、これらの欄は、損益資金の部の欄を最初に配置し、流動資金の部の欄を最後に配置し、その間に固定資金の部の欄と売上仕入資金の部の欄を挟んで縦方向または横方向に配設してあり、上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄は貸方・借方の欄に分けてあり、更に貸方・借方の欄に複数の勘定科目欄が設けてあり、上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄に隣接して現在の現金預金の欄が設けてある、資金別貸借対照表である。損益資金の部の欄、固定資金の部の欄、売上仕入資金の部の欄、流動資金の部の欄の各欄に隣接して」
に訂正する。

第3:当審の判断

(1)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び実用新案登録請求の範囲の拡張・変更の存否について

(a)訂正事項aについて
訂正事項a中の、訂正前の請求項1に、「損益資金の部の欄を最初に配置し、流動資金の部の欄を最後に配置し、その間に固定資金の部の欄と売上仕入資金の部の欄を挟んで」を付加する訂正は、訂正前の考案の構成に欠くことができない事項である「これらの欄は縦方向または横方向に配設」のこれらの欄の配設順序を限定しようとするものであり、実用新案登録請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
また、この訂正事項は、願書に添付した明細書第20頁第13?16行(公告公報第5頁10欄第34?37行)の「貸借対照表には、損益資金の部の欄1と、固定資金の部の欄2と、売上仕入資金の部の欄3と、流動資金の部の欄4とが設けてある。これらの各欄は前記順序で縦方向に配設してある。」の記載及び図面の第1図、第2図に基づくものであるから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことも明らかである。
訂正事項a中の、訂正前の請求項1の「各欄に対応して現在の現金預金の欄が設けてある」を「各欄に隣接して現在の現金預金の欄が設けてある」とする訂正は、訂正前の考案の構成に欠くことができない事項である「各欄に対応して設けてある現在の現金預金の欄」を設ける位置を各欄に隣接してと、その設ける場所を具体的に限定しようとするものであり、実用新案登録請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
また、この訂正事項は、願書に添付した明細書第21頁第9?10行、第22頁第5?6行、第22頁第14?16行、第23頁第9?10行、(それぞれ公告公報第5頁10欄第45?46行、第6頁11欄第8?9行、第6頁11欄第15?17行、第6頁11欄第27?29行)の「損益資金の部の欄1の左側上部には、現金預金の欄100が設けてある。」、「固定資金の部の欄2の左側上部には、現金預金の欄200が設けてある。」、「売上仕入資金の部の欄3の左側上部には、現金預金の欄300が設けてある。」、「流動資金の部の欄4の左側上部には、現金預金の欄400が設けてある。」の記載および図面の第1図、第2図に基づくものであるから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことも明らかである。
(b)訂正事項bについて
訂正事項bは、訂正事項aの実用新案登録請求の範囲の訂正に伴って、考案の詳細な説明中に記載された請求項1に係る記載内容が、当該請求項1の記載と不一致となるため、訂正事項bにより、それを解消しようと、考案の詳細な説明を訂正したものにすぎないから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、また、上記「(a)訂正事項aについて」で、検討したとおり、当該訂正事項bも、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものである。そして、この訂正が、実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことも明らかである。

(2)独立実用新案登録要件について

本件実用新案登録出願は、審査において実用新案法第3条第2項の拒絶理由通知が通知された後に出願公告され、異議の申立がなされることなく、実用新案権の登録設定がなされたものであって、その後、無効審判の請求もなされておらず、訂正後の本件考案についても、審査において通知した実用新案法第3条第2項に該当せず、さらに、他に拒絶する理由も見当たらないことから、実用新案登録出願の際独立して実用新案登録を受けることができないとすることはできない。
第4:まとめ
以上のとおりであるから、本件審判の請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成5年法律第26号)附則第4条第2項において読み替えられた特許法等の一部を改正する法律(平成5年法律第26号)改正前の実用新案法第39条第1項ただし書、並びに同法同条第2項及び第3項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
発明の名称 (54)【考案の名称】
資金別貸借対照表
(57)【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
資金別の貸借対照表であって、この表は、
損益資金の部の欄と、
固定資金の部の欄と、
売上仕入資金の部の欄と、
流動資金の部の欄と、
を含み、これらの欄は、損益資金の部の欄を最初に配置し、流動資金の部の欄を最後に配置し、その間に固定資金の部の欄と売上仕入資金の部の欄を挟んで縦方向または横方向に配設してあり、
上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄は貸方・借方の欄に分けてあり、更に貸方・借方の欄に複数の勘定科目欄が設けてあり、
上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄に隣接して現在の現金預金の欄が設けてある、
資金別貸借対照表。
【請求項2】
損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄に対応して未来の現金預金の欄が設けてある、
請求項1記載の資金別貸借対照表。
【請求項3】
現在の現金預金の欄と未来の現金預金の欄が損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄を挟んでそれぞれ反対側に設けてある、
請求項2記載の資金別貸借対照表。
【考案の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本考案は貸借対照表の改良に関し、更に詳しくは貸借対照分析を数字のプラス及びマイナス等で理解できるようにし、それが損益と資金に関連付けられた資金別貸借対照表に関する。
【従来技術】
会社が、ある一定期間の活動の結果を、その会社の利害関係者に報告する為の書類としていわゆる財務諸表がある。その中で、ある時点の企業の財産の状態を明らかにする書類として貸借対照表が使用されている。この貸借対照表の表示の仕方には、大きく分けて勘定式と報告式がある。
前者は、資産と負債・資本を対照として示す形式のものである。後者は資産の部から始まって、負債、資本と順序だてて並べていく形式のものである。このうち第3図に示すような勘定式貸借対照表が見易さの点から一般に採用されている。
第3図を示す。70は資産の部で、上から流動資産の欄71、固定資金の欄72、繰延資産の欄73が設けてある。固定資産の欄72には、有形固定資産の欄720,無形固定資産の欄721,投資等の欄722が設けてある。つまり資産の部70には、どのような種類の資産がどれだけあるのかを示している。
符号80は負債の部で、上から負債の欄81と資本の欄82が設けてある。負債は外部から借りている資金で他人資本とも言われ、いずれは返済する必要のあるものである。
負債の欄81は流動性負債の欄810と固定負債の欄811に分けられている。
資本の欄82は、資本金の欄820,法定準備金の欄821,剰余金の欄824に分けられている。また、法定準備金の欄821は、資本準備金の欄822,利益準備金の欄823に分けられている。剰余金の欄824は別途積立金の欄825と当期末処分利益の欄826に分けられている。このような貸借対照表は、右側(貸方)にどのような種類の負債や資本がどれだけあるのかを示しており、左側(借方)にはどのような種類の資産がどれだけあるのかを示している。更に敷衍すると、右側は会社が必要な資金をどのような形で調達してきたのかを表わしており、左側はその調達してきた資金をどのように使用して運用しているのかを表わしている。このように資金の調達と運用のバランス関係を見ることによってある時点の企業の財産の状態を明らかにし、企業の財務体質を見ることができるようにしている。
【従来技術の課題点】
前記した従来の貸借対照表は、その見方として資産全体に対する流動資産,固定資産の割合、流動負債,固定負債,自己資本、これらが資産全体の何%を占めるかを知り、モデルケースと照らし合わせ、その多寡によって企業が安定しているか不安定か、つまりバランス状態を見る。そのためには前記した各欄の数字が示す内容を十分理解しておかなければならない。
ところで、企業にとって最も重要なことは「損益と資金」であるが、会計慣習、企業会計原則、財務諸表規則、商法計算規則等の会計諸規則(制度会計)によって作成されている従来の貸借対照表では、資金に関して一枚の表にまとめることは困難である。
また、従来の貸借対照表は、前記したように分析の結果がパーセント等の数値分析でなされる為に、損益、資金との関連性について理解するのが困難である。この為貸借対照表の分析結果が企業において生かされていない。
また、仮に数値分析の理解がなされていても、数値分析の結果、企業の取るべき指針が明確に理解できない為、数値分析が無駄となっているばかりか見易いとは言えなかった。
【考案の目的】
本考案は、従来の制度会計と企業の損益認識のギャップを解決するもので、貸借対照分析を数字のプラス及びマイナス等で理解できるようにし、それが損益と資金に関連付けられた貸借対照表を提供することを目的とする。
【考案の構成】
即ち、本考案は、資金別の貸借対照表であって、この表は、損益資金の部の欄と、固定資金の部の欄と、売上仕入資金の部の欄と、流動資金の部の欄と、を含み、これらの欄は、損益資金の部の欄を最初に配置し、流動資金の部の欄を最後に配置し、その間に固定資金の部の欄と売上仕入資金の部の欄を挟んで縦方向または横方向に配設してあり、上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄は貸方・借方の欄に分けてあり、更に貸方・借方の欄に複数の勘定科目欄が設けてあり、上記損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の各欄に隣接して現在の現金預金の欄が設けてある、資金別貸借対照表である。損益資金の部の欄、固定資金の部の欄、売上仕入資金の部の欄、流動資金の部の欄の各欄に隣接して現在の現金預金の欄や、未来の現金預金の欄を設けると記入の際或は貸借対照表を見る場合に便利である。特に前記各資金の部の欄を挟んで現在の現金預金の欄と未来の現金預金の欄とをそれぞれ反対側に設けると見易く便利である。
本考案では損益を資金で認識できるようにすることに特徴がある。
本考案で「損益資金」とは、損益を集計した資金をいい、いわば儲けた金であり、表1の勘定科目のものが該当する。

「固定資金」とは、固定的・長期的な資金の調達・運用の差額により発生した資金をいい、表2の勘定科目のものが該当する。

「売上仕入資金」とは、売上代金の回収、仕入代金の支払の差額により発生した資金をいい、表3の勘定科目のものが該当する。事業規模・取引条件等が不変とした場合、発生した資金の過不足は不変である。

「流動資金」とは、損益資金・固定資金・売上仕入資金以外の資金の調達・運用により発生した資金をいい、表4の勘定科目のものが該当する。

資金的に企業財務の安定度に寄与する度合いは、損益資金、固定資金、売上仕入資金、流動資金の順である。
前記資金の果たす機能の理解を助ける為に、以下例を上げて説明する。
例1. 取引がすべて現金預金で行なわれたとして6,000円で仕入れた商品を3,000円の営業費を使用して10,000円で売り上げた場合、貸借対照表・損益計算書・資金別貸借対照表で表わせば下記の表のようになる。資金別貸借対照表に現金預金として残った1,000円は資金の安定度100%の損益資金である。

例2. 例1の場合と同様の取引であるが、商品の仕入が現金預金から掛けになっている。貸借対照表・損益計算書・資金別貸借対照表で表わせば下記の表のようになる。
資金別貸借対照表に現金預金として残った7,000円は資金の安定度100%の損益資金1,000円と資金安定度がそれよりやや落ちる売上仕入資金6,000円である。

例3. 例2と同様の取引であるが、売上高の半分の5,000円が売掛金である。貸借対照表・損益計算書・資金別貸借対照表で表わせば下記の表のようになる。資金別貸借対照表に現金預金として残った2,000円は資金の安定度100%の損益資金1,000円と資金安定度がそれよりやや落ちる売上仕入資金1,000円である。

例4. 例3と同様の取引であるが、営業費のうち2,000円が未払となっている。貸借対照表・損益計算書・資金別貸借対照表で表わせば下記の表のようになる。資金別貸借対照表に現金預金として残った4,000円は資金の安定度100%の損益資金1,000円と、資金安定度が損益資金より落ちる売上仕入資金1,000円と、資金安定度が売上仕入資金より落ちる流動資金2,000円である。


つまり、上記例1?4で解るように、取引の形態が、現金取引であろうと信用取引であろうと損益(損益資金)に変化はない。変化が生じるのは他の資金である。この場合の他の資金の変化によって企業の財務体質が理解できる。
なお、本考案に係る表を使用して行なう資金管理会計において「損益資金+固定資金+売上仕入資金」を安定資金といい、正常な企業活動を行う為にはこれらの和は必ず0以上でなければならない。
【実施例】
本考案を図面に示した実施例に基づき更に詳細に説明する。第1図は本考案に係る資金別貸借対照表の一実施例を示す説明図である。なお、第1図に示す表には、第3図に示す貸借対照表から必要な箇所に必要な数字が転記してある。
貸借対照表には損益資金の部の欄1と、固定資金の部の欄2と、売上仕入資金の部の欄3と、流動資金の部の欄4とが設けてある。これらの各欄は前記順序で縦方向に配設してある。各欄は左右2欄に分けてある。
損益資金の部の欄1において、左欄10には前払費用欄101,長期前払費用欄102,納税引当金欄103,株主配当金欄104,役員賞与金欄105の各欄が縦方向に前記順序で設けてあり、その下に左欄10の合計欄10aが設けてある。
右欄11には前受収益欄111,引当金勘定欄112,利益準備金欄113,任意積立金欄114,未処分利益欄115の各欄が縦方向に前記順序で設けてある。その下に右欄11の合計欄11aが設けてある。損益資金の部の欄1の左側上部には、現金預金の欄100が設けてある。
固定資金の部の欄2において、左欄20には棚卸資産欄201,固定資産欄202(有形固定資産欄203,無形固定資産欄204,投資等欄205),繰延資産欄206,前払金欄▲1▼207の各欄が前記順序で縦方向に設けてある。その下に左欄20の合計欄20aが設けてある。
右欄21には、長期借入金欄211,預り保証金欄212,設備未払金欄213,設備支払手形欄214,社債欄215,延経費未払金欄216,が設けてあり、その下に小計の欄21bが設けてある。更に続けて資本金欄217,資本準備金欄218の各欄が縦方向に前記順序で設けてある。その下に小計の欄21cが設けてあり、更に続けてその下に右欄21の合計欄21aが設けてある。固定資金の部の欄2の左側上部には、現金預金の欄200が設けてある。
売上仕入資金の部の欄3において、左欄30には受取手形欄301,売掛金欄302,前受金襴303の各欄が前記順序で設けてある。その下に左欄30の合計欄30aが設けてある。
右欄31には支払手形欄311,買掛金欄312,裏書手形欄313,前払金欄▲2▼314の各欄が前記順序で縦方向に設けてある。その下に右欄31の合計欄31aが設けてある。売上仕入資金の部の欄3の左側上部には、現金預金の欄300が設けてある。
流動資金の部の欄4において、左欄40には未収収益欄401,有価証券欄402,仮払金欄403,立替金欄404,短期貸付金欄405,の各欄が前記順序で縦方向に設けてある。その下に左欄40の合計欄40aが設けてある。
右欄41には、短期借入金欄411,割引手形欄412が設けてあり、その下に小計の欄41bが設けてある。更に続けて、預り金欄413,未払営業費用欄414,営業費支払手形欄415,仮受金欄416の各欄が前記順序で縦方向に設けてある。その下に小計の欄41cが設けてあり、更に続けてその下に右欄41の合計欄41aが設けてある。流動資金の部の欄4の左側上部には、現金預金の欄400が設けてある。
なお、損益資金、固定資金、売上仕入資金は、流動資金よりも安定性を有している。このため前記資金を合計した安定性資金計の欄5が売上仕入資金の部の欄3と流動資金の部の欄4の間に設けてある。
次に、第1図を参照して本実施例に係る資金別貸借対照表の作用を説明する。
損益資金の部の欄1において、合計欄11aに記載してある数字10,000円から合計欄10aに記載してある数字△500円を引いた金額10,500円が現金預金の欄100に記載してある。
固定資金の部の欄2において、合計欄21aに記載してある数字16,000円から合計欄20aに記載してある数字18,000円を引いた金額△2,000円が現金預金の欄200に記載してある。
売上仕入資金の部の欄3において、合計欄31aに記載してある数字23,000円から合計欄30aに記載してある数字14,000円を引いた金額9,000円が現金預金の欄300に記載してある。
流動資金の部の欄4において、合計欄41aに記載してある数字5,500円から合計欄40aに記載してある数字2,000円を引いた金額3,500円が現金預金の欄400に記載してある。
安定性資金計の欄5には、損益資金の部の欄1,固定資金の部の欄2,売上仕入資金の部の欄3の合計金額17,500円が記載してある。
この結果解ることは、固定資金のマイナスは損益資金のプラス(資金安定度100%)で補填されているので固定資金のマイナスは問題がないことが解る。また、安定性資金もプラスの状態にあり資金的には安定している。このようなことから流動資金の部の欄4における短期借入金、割引手形無駄であることが解る。
なお、資金の合計は21,000円それから固定性預金5,000円を引くと差引の現金預金は16,000円となる。
第2図は、未来の資金状態を知る場合に使用する未来資金別貸借対照表を示す説明図である。
本実施例に係る表は、第1図に示す表と大体において同じであるが、損益資金の部の欄1と売上仕入資金の部の欄3とが異なる。なお、第1図と同一または同等箇所には同じ符号を付して示している。
損益資金の部の欄1において、左欄10には仕入高欄90a,営業費欄101a,営業外費用欄102a,納税引当金欄103,株主配当金欄104,役員賞与金欄105の各欄が縦方向に前記順序で設けてあり、その下に左欄10の合計欄10aが設けてある。
右欄11には売上高欄111a,営業外収益欄112aの各欄が縦方向に前記順序で設けてある。その下に右欄11の合計欄11aが設けてある。損益資金の部の欄1の右側上部には、未来の現金預金の欄100aが設けてある。固定資金の部の欄2の右側上部には、未来の現金預金の欄200aが設けてある。
売上仕入資金の部の欄3には、左欄30の合計欄30aの上に予想売掛金欄304が、また、右欄31の合計欄31aの上に予想買掛金欄315が設けてある。売上仕入資金の部の欄3の右側上部には、未来の現金預金の欄300aが設けてある。流動資金の部の欄4の右側上部には、現金預金の欄400aが設けてある。
次に、第2図を参照して本実施例に係る未来資金別貸借対照表の作用を説明する。
損益資金の部
平成元年9月1日?平成元年9月30日の予想
売上高 15,000円 全額掛け売上とする。
仕入高 10,000円 全額掛け仕入とする。
営業費 3,000円
営業外費用 500円
営業外収益 300円 全額現金入金とする。
固定資金の部(減価償却は考慮しない)
平成元年9月30日現在における各勘定科目残高予想
平成元年9月30日
現在の残高
棚卸資産 仕入高=売上原価とする。 10,000円
有形固定資産 移動の予定なし 5,000円
無形固定資産 移動の予定なし 500円
投資等 移動の予定なし 1,500円
繰延資産 移動の予定なし 1,000円
長期借入金 9月20日 500円返済予定 4,500円
資本金 増減資予定なし 10,000円
資本準備金 増減資等予定なし 1,000円
売上仕入資金の部
平成元年9月30日現在における各勘定科目残高予想
受取手形 8月31日残高 6,000円
9月期日入金額 2,000円
9月手形回収額 3,000円
9月30日残高 7,000円
売掛金 8月31日残高 8,000円
9月現金回収額 500円
9月手形回収額 3,000円
9月30日残高 4,500円
予想売掛金 9月30日残高(9月発生高) 15,000円
9月発生した売掛金の当月入金は無いものとする。
支払手形 8月31日残高 13,000円
9月期日出金額 3,000円
9月手形支払額 5,000円
9月30日残高 15,000円
買掛金 8月31日残高 10,000円
9月現金支払額 0円
9月手形支払額 5,000円
9月30日残高 5,000円
予想買掛金 9月30日残高(9月発生高) 10,000円
9月発生した買掛金の当月出金は無いものとする。
流動資金の部
平成元年9月30日現在における各勘定科目残高予想
短期貸付金 8月31日残高 2,000円
9月入金予定額 1,000円
9月30日残高 1,000円
短期借入金 8月31日残高 2,000円
9月返済予定額 500円
9月30日残高 1,500円
割引手形 9月31日残高 3,000円
9月期日到来額 1,000円
9月30日残高 2,000円
預り金、未払営業費用は8月31日と9月30日は同額とする。
固定性預金の部
平成元年9月30日現在における固定性預金残高予想 9月30日
予想 残高
9月25日 定期積立1,000円の積立の予定6,000円
以上のような条件で各金額を第2図に示す未来資金別貸借対照表の各欄に予想数字を当てはめ、第1の実施例と同様の計算をする。
損益資金の部の欄1において、合計欄11aに記載してある数字15,300円から合計欄10aに記載してある数字13,500円を引いた金額1,800円に現在の現金預金の欄100に記載してある金額10,500円をプラスした金額12,300円が未来の現金預金の欄100aに記載してある。
固定資金の部の欄2において、合計欄21aに記載してある数字15,500円から合計欄20aに記載してある数字18,000円を引いた金額△2,500円が未来の現金預金の欄200aに記載してある。
売上仕入資金の部の欄3において、合計欄31aに記載してある数字30,000円から合計欄30aに記載してある数字26,500円を引いた金額3,500円が未来の現金預金の欄300aに記載してある。
流動資金の部の欄4において、合計欄41aに記載してある数字4,000円から合計欄40aに記載してある数字1,000円を引いた金額3,000円が未来の現金預金の欄400aに記載してある。
安定性資金計の欄5には、損益資金の部の欄1,固定資金の部の欄2,売上仕入資金の部の欄3の合計金額13,300円が記載してある。
この結果8月31日から見た未来である9月30日の各資金の量及び質が予想できる。
なお、各現金預金の合計16,300円それから固定性預金6,000円を引くと差引の現金預金は10,300円となる。
このように本実施例に係る未来の資金別貸借対照表を作成することによって企業の損益と資金の予想を的確に行なうことができる。
なお、本考案は図示の実施例に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲の記載内において数々の変形が可能である。
【考案の効果】
本考案は上記構成を有し、次の効果を奏する。
(1)貸借対照表分析が、損益資金の部の欄,固定資金の部の欄,売上仕入資金の部の欄,流動資金の部の欄の数字の組み合わせによるプラス、マイナスによって判断できる。このため経理の知識が乏しい者でも貸借対照表を理解して企業の財政状態及び財務体質を知ることができ、取るべき財務方針を確立することができる。
(2)前記各資金の部の欄に予想数字を当てはめることによって未来の資金別貸借対照表を作成することができる。これによって未来の資金を理解することができ、その必要最低資金額が解る。このため企業の業績の予想を的確に行なうことができる。
(3)損益と資金については、全部の勘定科目が資金と繋るので損益と資金の関連性を理解することができ、損益の認識が容易に理解できる。
(4)全体としては貸借対照表であるけれども,損益資金の部が損益計算書としての機能を果たし、しかも資金の勘定科目が表わされているので資金繰り表の機能をも有する。このため一つの表が貸借対照表,損益計算書,資金繰り表の働きをするため個別に表を作成する必要がない。
(5)企業取引には、資金取引と非資金取引があり、資金取引だけで資金繰り表の作成をするといわれている。しかし、企業取引に非資金取引がないことが理解できる。従って現行の資金繰りに誤りがあることが理解できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る貸借対照表の一実施例を示す説明図、
第2図は本考案に係る貸借対照表の他の実施例を示す説明図、
第3図は従来の貸借対照表の説明図である。
1:損益資金の部の欄
2:固定資金の部の欄
3:売上仕入資金の部の欄
4:流動資金の部の欄
100,200,300,400:現在の現金預金の欄
100a,200a,300a,400a:未来の現金預金の欄
訂正の要旨 訂正の要旨
審決(決定)の【理由】の欄参照。
審決日 2003-05-02 
出願番号 実願平1-121190 
審決分類 U 1 41・ 853- Y (B42D)
U 1 41・ 851- Y (B42D)
U 1 41・ 856- Y (B42D)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小野 忠悦  
特許庁審判長 佐田 洋一郎
特許庁審判官 藤井 靖子
砂川 克
登録日 1995-09-04 
登録番号 実用新案登録第2077899号(U2077899) 
考案の名称 資金別貸借対照表  
代理人 梶原 克彦  
代理人 赤尾 直人  
代理人 梶原 克彦  
代理人 赤尾 直人  
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