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審決分類 審判    A61B
審判    A61B
審判    A61B
管理番号 1162258
審判番号 無効2006-40012  
総通号数 93 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2007-09-28 
種別 無効の審決 
審判請求日 2006-11-24 
確定日 2007-07-11 
事件の表示 上記当事者間の登録第3108837号実用新案「気管挿管用小型カメラ無線システム」の実用新案登録無効審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 実用新案登録第3108837号の請求項1?6に係る考案についての実用新案登録を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 I.手続の経緯
本件実用新案登録第3108837号の請求項1?6に係る考案についての出願は、平成16年11月12日に実用新案登録出願され、平成16年12月24日付け手続補正書が提出され、平成17年3月2日にその考案について設定の登録がなされた。その後、その登録実用新案について、平成18年11月24日に請求人ペンタックス株式会社により無効の申立てがなされ、被請求人に対し、平成18年12月12日付けで答弁書提出の機会を与えたが、その指定期間内に何ら応答がなかったものである。

II.本件考案
本件請求項1?6に係る考案は、平成16年12月24日付け手続補正書で補正された登録実用新案明細書及び図面の記載からみて、平成16年12月24日付け手続補正書で補正された実用新案登録請求の範囲の請求項1?6に記載された次の事項により特定されるとおりのものと認める。(以下、請求項1?請求項6に係る考案をそれぞれ「本件考案1」?「本件考案6」といい、請求項1?請求項6に係る考案をまとめて「本件考案」という。)
「【請求項1】
気管挿管および気管挿管前の気道管理に必要な喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイの先端部に小型レンズ及び小型光源を有し、前記小型光源で照射した喉頭内の映像を直接前記小型レンズ及び小型撮像素子でとらえるよう前記小型レンズの像面に前記小型撮像素子を設置し、前記小型撮像素子で前記喉頭内の映像を光電変換し、出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、前記映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力し前記映像信号を表示するシステムを前記喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイから脱着可能な独立した1つの細長い小型カメラユニットシステムとして構成することを特徴とした気管挿管用小型カメラシステム。
【請求項2】
前記映像信号を小型トランスミッターにより前記映像信号を電波に変換してレシーバーに無線で出力してTVモニターに前記映像信号を表示するシステムを1つの細長い小型カメラユニットシステムに内蔵して構成することを特徴とした請求項1に記載の気管挿管用小型カメラシステム。
【請求項3】
前記小型光源、前記小型撮像素子、前記小型カメラコントロールユニット、前記小型トランスミッターの電源を確保するために前記小型カメラシステム内の後方部に小型バッテリーを内蔵する構成によりコードレス仕様と、操作性の向上を特徴とした請求項1、請求項2に記載の気管挿管用小型カメラシステム。
【請求項4】
前記小型レンズ、前記小型光源、前記小型撮像素子の構成部分を前記小型カメラシステムの先端部、1本の柔軟且つ細長い小型撮影ユニット部とし、前記小型カメラコントロールユニット、前記小型トランスミッター、前記小型バッテリー、電源スイッチの構成部分を前記小型カメラシステムの後方部、グリップ部とした一体型の前記小型カメラシステムとし、防水性をもたせて前記喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイより脱着することを特徴とした請求項3に記載の気管挿管用小型カメラシステム。
【請求項5】
前記小型カメラシステムを前記喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイに取り付けて喉頭内を観察する以前に、前記小型カメラシステム先端部にある前記1本の柔軟且つ細長い小型撮影ユニット部に対して、1本の細長く柔軟で且つ透明体の保護チューブをかぶせて前記喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイに装着して喉頭内を観察し、また観察後は前記保護チューブをはずして使い捨て仕様にすることを特徴とした請求項4に記載の気管挿管用小型カメラシステム。
【請求項6】
前記小型カメラシステムの防水チューブ内の形状を適度に変えられ且つ色々な形状に保つことができる細い金属又はプラステック製の棒を内蔵することを特徴とした請求項4、請求項5に記載の気管挿管用小型カメラシステム。」

III. 請求人の主張及び証拠方法
1.請求人の主張
請求人は、実用新案登録第3108837号の実用新案登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その無効理由を概略次のように主張している。
(なお、無効理由番号は便宜的に当審において付与したものである。)

A.無効理由1について(実用新案法第3条第2項違反)
甲第1号証:特開2000-175867号公報
甲第2号証:特開平10-127579号公報
甲第3号証:特表2004-504919号公報
甲第4号証:特開平5-111455号公報
甲第5号証:特開平6-237884号公報
甲第6号証:特開平7-178173号公報

(1)本件考案1は、甲第1?甲第3号証に記載された考案を、単に組み合わせただけであり、甲第1?甲第3号証から当業者がきわめて容易になし得たものである。

(2)請求項1を引用する本件考案2は、甲第1?第3号証に記載された考案から当業者がきわめて容易になし得たものである。

(3)請求項1,2を引用する本件考案3は、甲第1?3号証に記載された考案から当業者がきわめて容易になし得たものである。

(4)請求項3を引用する本件考案4は、甲第1?4号証に記載された考案から当業者がきわめて容易になし得たものである。

(5)請求項4を引用する本件考案5は、甲第1?5号証に記載された考案から当業者がきわめて容易になし得たものである。

(6)請求項4,5を引用する本件考案6は、甲第1?6号証に記載された考案から当業者がきわめて容易になし得たものである。

よって、本件考案1?本件考案6は、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものであり、同法第37条第1項第2号に該当し、無効とされるべきである。

B.無効理由2について(実用新案法第2条の2第2項違反)
補正前の請求項1に係る考案は、「出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、小型カメラトランスミッターにより前記映像信号を電波に変換してレシーバに無線で出力してTVモニターに前記映像信号を表示するシステム」という構成要件を有しており、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式を「無線通信」に限定しているが、平成16年12月27日付け手続補正書により、上記構成要件は「出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、前記映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力し前記映像信号を表示するシステム」と補正され、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式が「有線信号」に変更されている。
しかしながら、本件の願書に最初に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲または図面には、前記通信方式として無線通信のみしか記載されておらず、有線通信でもよいことは、一切記載されていない。
したがって、この補正は、願書に最初に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものではなく、実用新案法第2条の2第2項の規定に違反するものである。
また、請求項2?6に係る考案は、請求項1に従属し、その請求項1に係る考案の構成を前提としているので、有線通信であり、よって、前記請求項1に係る考案と同様に、その補正は、願書に最初に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲または図面に記載した事項の範囲内においてしたものではなく、実用新案法第2条の2第2項の規定に違反するものである。
したがって、請求項1?6に係る考案は、実用新案法第37条第1項第1号に該当し、無効とすべきである。

C.無効理由3について(実用新案法第5条第4項違反)
請求項1に係る考案は、「出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、前記映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力し前記映像信号を表示するシステム」という構成要件を有しており、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式を「有線通信」に限定しているが、考案の詳細な説明(明細書)には、前記通信方式として無線通信のみしか記載されていないから、本件の考案の詳細な説明は、当業者が請求項1?6に係る考案の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載されていない。よって、本件は、実用新案法第5条第4項の規定に違反するものであり、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、請求項1?6に係る考案は、無効とすべきである。

D.無効理由4について(実用新案法第5条第6項第1号違反)
請求項1に係る考案は、「出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、前記映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力し前記映像信号を表示するシステム」という構成要件を有しており、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式を「有線通信」に限定しているが、本件の考案の詳細な説明(明細書)には、前記通信方式として無線通信のみしか記載されていないから、請求項1?6に係る考案は、考案の詳細な説明に記載したものではなく、実用新案法第5条第6項第1号の規定に違反するものであるから、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、無効とすべきである。

E.無効理由5について(実用新案法第5条第6項第2号違反)
(1)請求項1に係る考案は、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式を「有線通信」に限定している。一方、本件明細書の背景技術および考案が解決しようとする課題では、有線通信では操作性が悪いので、コードレス化より操作性を向上させることを目的とする旨を主張している。
しかしながら、請求項1に係る考案の通信方式は、「有線通信」であるので、その請求項1に係る考案では、コードレス化より操作性を向上させるという課題を解決することはできず、よって、請求項1に係る考案は、不明瞭であり、実用新案法第5条第6項第2号の規定に違反するものであるから、請求項1?6に係る考案は、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、無効とすべきである。

(2)請求項2に係る考案は、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式を「無線通信」に限定している一方、請求項1に係る考案は、上記通信方式を「有線通信」に限定している。請求項2に係る考案は、請求項1に従属し、その請求項1に係る考案の構成である有線通信を前提としておきながら、無線通信とするのは、矛盾があり、また、その通信方式が何であるのか(無線通信なのか、または、有線通信なのか)判らず、よって、請求項2に係る考案は、不明瞭であり、実用新案法第5条第6項第2号の規定に違反するものであり、また、請求項3?6に係る考案は、請求項2に従属するものであるから同様に実用新案法第5条第6項第2号の規定に違反するものである。
したがって、請求項2?6に係る考案は、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、無効とすべきである。

(3)請求項1、4および5に係る考案では、「喉頭鏡」と、「期間チューブ」と、「経鼻エアウェイ」と、「経口エアウェイ」とが、「、」によって接続されているが、それは、「および」で接続されているのか、あるいは、「または」で接続されているのか判らず、よって、請求項1,4および5に係る考案は、不明瞭であり、同様に、請求項1に従属する請求項2及び3、請求項5に従属する請求項6に係る考案も不明瞭であり、実用新案法第5条第6項第2号の規定に違反するものである。
したがって、請求項1?6に係る考案は、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、無効とすべきである。

F.無効理由6について(実用新案号第5条第4項及び第6項第2号違反)
請求項6の「形状を適度に変えられ」及び「いろいろな形状に保つことができる」という記載は、不明瞭であり、また、当業者は、請求項6に係る考案を実施することができないから、実用新案法第5条第4項の規定に違反するものであり、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、無効とすべきである。また、実用新案法第5条第6項第2号の規定に違反するものであるから、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、無効とすべきである。

2.証拠方法及び主な証拠の記載事項
請求人が提出した証拠方法とその主な証拠の記載事項は、次のとおりである。
(1)甲第1号証:特開2000-175867号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。
(1a)「【0002】
【従来の技術】喉頭鏡は、喉頭内の疾患治療,疾患状態記録,気管内チューブの挿入の際などに、口腔から舌圧子を挿入して舌を抑えながらその奥の喉頭内、特に、食道と気管の分岐部や声帯などを観察するために用いられている。」(第2頁左欄第41?46行)

(1b)「【0019】 前記撮像系4は、対物レンズ6と撮像素子7を備えた小型の撮像カメラ8が舌圧子2に装着され、前記撮像素子7を駆動すると共に撮像素子7から出力された画像信号を増幅して外部のディスプレイ装置Dに対して出力するコントロールユニット9がグリップ3内に配設されて成る。
【0020】 なお、撮像素子7とコントロールユニット9間には、撮像素子7を駆動する制御用の電気信号線10aと、画像信号を伝送する画像伝送用の電気信号線10bが接続され、さらに、コントロールユニット9は、増幅した画像信号をディスプレイ装置Dに対して出力する電気信号線11を備えている。」(第3頁右欄第5?16行)

(1c)「【0022】 また、照明系5は、グリップ3内に配設された高輝度LEDやハロゲンランプなどの光源12と、その光を舌圧子2の先端側に向けて照射する光ファイバや透明導光体で形成されたライトガイド13とからなる。ライトガイド13の光入射端13inはグリップ3内に導入されて光源12に対向して配設され、当該光源12により照射された光が反射鏡12aで集光されて光入射端13inに入射されるように成されている。また、ライトガイド13の光出射端13out は、舌圧子2に装着された撮像カメラ8内に導入され、当該カメラ8の撮像領域を照明し得るように、その入射光軸Xの周囲に環状に配列されている。
【0023】 なお、ライトガイド13は、前記電気信号線10a,10bと共に、保護チューブ14内に挿通され、一本のケーブル15に形成されている。また、グリップ3には、撮像素子7,コントロールユニット9及び光源12の電源となる乾電池又は充電池等のバッテリー16が内蔵されると共に、その表面に、撮像カメラ8及び光源12のスイッチ8s,12sが配設されている。」(第3頁右欄第22?41行)

(1d)「【0026】 光源12から照射された光は、ライトガイド13に案内されて、その光出射端13out から撮像カメラ8の対物レンズ6を通り、喉頭内に照射されるので、喉頭内は明るく照らされる。次いで、喉頭内の像が、撮像カメラ8の対物レンズ6を通して撮像素子7で光電変換され、その画像信号が電気信号線10bを介してコントロールユニット9に伝送される。
【0027】 コントロールユニット9では、画像信号が増幅されて電気信号線11を介してディスプレイ装置Dに出力され、ディスプレイ装置Dの画面にその像が映し出される。この場合において、対物レンズ6から撮像素子7の間に長い光ファイバ束で形成されるイメージガイドが介装されていないので、光損失や画像の歪み・乱れがほとんどなく、鮮明な画像を映し出すことができる。」(第4頁左欄第6行?20行)

(1e)「【発明の効果】以上述べたように、本発明は、対物レンズを通って入射された像は、撮像素子で電気的な画像信号に変換され、その画像信号が咽頭鏡の外部に配されたディスプレイ装置まで電気信号として伝送されるので、喉頭鏡からディスプレイ装置までイメージガイドで画像を伝送する場合に比して、画像の歪みや乱れが少なく鮮明な像を映し出すことができるという大変優れた効果がある。」(第4頁右欄第5?12行)

(1f)第1図には、喉頭鏡及び喉頭鏡の先端部に取り付けた撮像カメラ8で撮像した画像を表示するディスプレイ装置Dからなる小型カメラユニットシステムが、記載されている。

そうすると、甲第1号証には、「喉頭鏡1の先端部に対物レンズ6及びライトガイドによって案内された光源からの光を喉頭内に照射する光出射端13outを有し、前記光出射端13outで照射した喉頭内の映像を直接前記対物レンズ6及び撮像カメラ8でとらえるよう前記対物レンズ6の像面に前記撮像カメラ8を設置し、前記撮像カメラ8で前記喉頭内の画像を光電変換し、出力された画像信号を電気信号線10bを介してコントロールユニット9に伝送して前記画像信号を増幅し、前記画像信号を電気信号線11を介してディスプレイ装置Dに出力し、前記映像信号を表示するシステムを有する喉頭鏡。」が、記載されている。(以下、「甲第1号証考案」という。)

(2)甲第2号証:特開平10-127579号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。
(2a)「【請求項1】 ハンドルと、先端部から喉頭内へ光照射する光ファイバが挿入されたブレードとを備えた喉頭鏡において、ブレードに光ファイバが着脱自在に装着されるガイド溝を形成すると共に、前記光ファイバを前記ブレードから外部に導出して、商用電源で給電される光源に接続することを特徴とする喉頭鏡。」(請求項1)

(2b)「【請求項3】 光ファイバが照明用光ファイバ部に加えて撮像用光ファイバ部も一体に備え、前記撮像用光ファイバ部を画像表示装置に接続することを特徴とする請求項1の喉頭鏡。」(請求項3)

(2c)「途中で光ファイバ9の挿通孔10dを形成して底面10aの他方の側部に変位している。光ファイバ9は、照明光を搬送する照明用光ファイバ部及び喉頭からその内方の撮像光を搬送する撮像用光ファイバ部を有するファイバ本体をチューブ内に収納して構成されている。」(第2頁右欄第17?20行)

(2d)「【0010】図3において、20は喉頭鏡本体10、19に付属する光源/画像表示ユニットであり、電源コード22が導出されて商用電源から給電されるようになってる。そのパネル面20aには、光ファイバ9のプラグ21aを着脱自在に接続させるソケット21が設けられている。このソケットからは、図4に示すように、照明用光ファイバ24及び撮像用光ファイバ24aが導出され、前者の後端部には集光レンズ25及び例えば10W程度のハロゲンランプ26が収納されている。さらに、後者の後端部から供給される撮像光を拡大結像させる接眼レンズ27、その結像を撮像するイメージセンサ28及びそのビデオ信号を気管内よりも大きな面積の表示面29aに表示させるブラウン管装置29が収納されている。パネル面20aには、ハロゲンランプ26の発熱を放散させる通気口23が形成されている。
【0011】使用に際しては、図3に示すように、ブレード10をハンドル19に装着すると共に、プラグ21aでソケット21に接続した光ファイバ9の先端部分をガイド溝11b及び挿通孔10dに通し、次いでガイド溝12に挿入する。さらに前進させて突起9aが係合溝12bに係合した時点で節度感が得られ、正規の位置にセットされる。光源/画像表示ユニット20の電源をオンにすると共に、ブレード10を図示のように喉頭内にセットする。
【0012】これにより、光ファイバ9を伝播する照明光がその先端から照射され、喉頭1、声帯2、気管3の内部等が照明されると共に、これらの充分な照明状態での撮像光が光ファイバ9を搬送され、表示面29aに気管内の画像が拡大されて表示される。したがって、充分な照明光により喉頭鏡の操作がし易くなり、画像表示により医学生等に喉頭鏡の操作或はそれを用いた治療を教授するのにも好都合となる。」(第2頁右欄第28行?第3頁左欄第9行)

そうすると、甲第2号証には、照明光用光ファイバ及び撮像用光ファイバを一体として喉頭鏡本体へ脱着可能に装着するとともに、該照明光用光ファイバ及び撮像用光ファイバを一体的に接続した光源/画像表示ユニットを喉頭鏡本体とは別に設けた構成が、記載されている。

(3)甲第3号証:特表2004-504919号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。
(3a)「B 第2の好ましい実施例
図7、図8及び図11を特に参照すると、本発明に従って形成され、使用される挿管装置の第2の好ましい実施例は、好ましくは殺菌に耐えうる金属又は硬質プラスチックで一体に形成された、一体的に取り付けられたハンドル24を有する細長いアーム22を有する本体20’を含む。前記アームは、図7に最もよく示すように、細長いベース部202と、該ベース部から伸びる持ち上げ部204とを含む。前記アームの全長は、前述のように患者内への配置に適正な大きさであり、また持ち上げ部204は、患者の喉頭蓋34(図8)と係合し又はこれを持ち上げるための細長い滑らかな表面206を有するような大きさ、形状であり、これにより、図8に最もよく示すように声門を露出させる。その結果、喉頭蓋34及び周囲の組織が、これらが声門36を塞がない場所に本装置により保持される。
【0045】
好ましくは、持ち上げ部204は、少なくとも約3センチメートルの長さを有し、また、ベース部202と持ち上げ部204との間の角度208は5°及び90°を含んでこれらの間にある。さらに好ましくは、持ち上げ部204の長さ205は、約4センチメートル及び8センチメートル間にあり、持ち上げ部204及びベース部202間の角度208は30°及び60°間にある。より一層好ましくは、持ち上げ部204の長さ205はベース部202の長さ207とほぼ同じであり、これらの双方は約6センチメートルの長さであり、また前記持ち上げ部及び前記ベース部間の角度208は約45°である。明らかに、ベース部202と持ち上げ部204との間の全体的な幾何学的配置は、本装置の効果的な操作のために重要である。比例して小さいサイズは小児科への適用に有用である。
【0046】
好ましくはカメラ80’である観察装置が操作可能に本装置に取り付けられており、好ましくは、ベース部202及び持ち上げ部204間の変わり目又は変化部の近傍に持ち上げ部204の後面に沿って配置され、また持ち上げ部204の末端210に向けての透視図を与えるように整列されている。より好ましくは、カメラ80’は、ハンドル25から見て本装置の左側に据えられており、これにより、患者の舌の中心線の下方への直接の通過を可能にする。持ち上げ部202は、組織及び破片による妨害から前記カメラを保護する。さらに、持ち上げ部204の末端210から離してカメラ80’を配置することは、使用者に全部のエリアの明瞭な透視図を提供する。
【0047】
好ましくは発光ダイオード(LED)212からなる1又はそれ以上の光源が、操作者の観察を容易にするために好ましくは前記持ち上げ部に沿って配置されている。前記カメラのレンズの前方における1又はそれ以上の発光ダイオード冷光要素の使用により、いかなる熱をも生じさせることなく、必要とされる光が供給される。したがって、光ファイバ咽頭鏡に典型的に使用される従来の高価なゼノン光(Zenon lights)と異なり、経済的な発光ダイオードは感応膜を燃やすことはなく、またほとんどの気管内チューブ(endotracheal tube)に見られる薄いプラスチック製のカフに損傷を与えることもない。」(第9頁第19行?第10頁第7行)

(3b)「好ましくは、カメラ80’は、本装置のハンドル24内に収容されたバッテリ又はA/Cコネクションのような電源214と適当な関連エレクトロニクス216とに操作可能に接続されている。図11A及び図11Bに最もよく示すように、カメラ80’は、ディスプレイ218に直接(図11B)又は遠隔(図11A)の接続のいずれかにより操作可能に接続されている。この遠隔接続は、本装置内に受け入れられた送信器220と、送信器220からビデオ信号を受けるための受信器222を含むディスプレイ218とを含み得る。代わりに、このようなシステムは、赤外技術又はこれに類似のものを含み得る。また、カメラ80’と関連の受信器220とはディスプレイ、又は「ブルートゥース」として一般的に知られた発展中の業界標準を通した遠隔設置のような他の機器と通信可能である。また、この通信は、インターネット又はこれに類似のものを通した情報の伝達に利用することができ、これにより、リアルタイムでの遠隔的な可能の分析、助言、援助及び/又は教示を容易にすることができる。」(第10頁第13行?24行)

そうすると、甲第3号証には、挿管装置の先端部に、観察部位を撮影するカメラ80と観察部位を観察するために光を照射するための発光ダイオード212(本件考案1の「小型光源」に相当する。)を設ける構成が、記載されている。

(4)甲第4号証:特開平5-111455号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。
(4a)「【0003】そして、医療用内視鏡においては、内視鏡使用後に、この内視鏡に付着した雑菌からの感染症を未然に回避するために、薬液などに浸漬させて滅菌処理を施している。このため内視鏡は、防水構造となっている。」(第2頁左欄第27?31行)

(4b)「【0010】本実施例は電子内視鏡に本発明を適用した例を基に説明をしているが、当然オプティカル型の内視鏡にも適用することができる」(第2頁右欄第34?36行)

そうすると、甲第4号証には、体腔内に挿入して使用する内視鏡を防水構造とする構成が、記載されている。

(5)甲第5号証:特開平6-237884号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。
(5a)「【0006】上述したような種々の欠点を解消するために、内視鏡を外表面を使い捨て型の鞘状の保護カバーで被覆し、このカバーにチャンネルを設けるようにした内視鏡システムが提案されている。」(第2頁右欄第9?12行)

(5b)「本例の内視鏡は電子スコープと称せられるもので、外部装置14には、挿入部11の先端付近の内部に配置された固体撮像素子を駆動する回路や、固体撮像素子から得られる信号を処理して画像信号を生成する回路などを含むビデオプロッセサ15、この画像信号を受けて体腔内部の像を映出するモニタ装置16、挿入部内部を延在するライトガイドを介して体腔内部を照明する光を発生する光源装置17、挿入部先端を介して空気を給排するエアーポンプ装置や挿入部先端を介して水を給排する水ポンプ装置などを含む流体制御装置18、後述するように保護カバーによって内視鏡を被覆するときに保護カバーに空気を送ってこれを膨らませて挿入部11を挿入し易くするためのインフレータ19とを有しており、これらはキャスタ付きのボックス20に収納されている。」(第3頁第39行?第4頁左欄第3行)

(5c)「【0016】一方、本例の使い捨て型の保護カバーは、挿入部11を覆う挿入部カバー22と、操作部13を覆う操作部カバー23と、ユニバーサルコード21を覆うユニバーサルコードカバー24との3つの部分から構成されており、これらはそれぞれ別体となっている。」(第4頁左欄第10?14行)

(5d)「保護カバー22, 23および24は種々の材料で形成することができる。例えばソフトな材料としてはビニールやゴムを用いることができ、ハードな材料としてはプラスチックを用いることができる。また、これらの保護カバーを同一の材料で形成する必要はなく、例えば挿入部11を被覆する挿入部カバー22は柔軟性のあるゴムで形成し、操作部12を被覆する操作部カバー23はプラスチックで形成し、ユニバーサルコードカバー24をやや柔軟性のあるビニールで形成することができる。本例では、挿入部カバー22の本体をゴムで形成し、操作部カバー23とユニバーサルコードカバー24はビニールで形成する。
【0017】検鏡に先立って保護カバーのセットをパッケージから取り出し、挿入部カバー22の手元端に設けられているプラスチック製の連結部25を、スタンド状のカバー保持具26のカバー保持部材27に係止する。この場合、連結部25を汚染から保護するために、カバー保持部材27を使い捨て型のカバーで被覆することもできる。後述するようにこの挿入部カバーの連結部25は、内視鏡13の操作部12と連結されるものである。このように挿入部カバー22の連結部25をカバー保持具26のカバー保持部材27に掛合した状態のときに、挿入部カバーの先端が床などに接触しないようにカバー保持部材の高さを設定する必要があるが、余り高くすると操作性が悪くなるので、その場合には挿入部カバー22を使用者が支持することになるが、汚染に注意する必要がある。この状態で、内視鏡装置の外部装置14のインフレータ19に連結されているインフレート用チューブ28の先端を、挿入部カバー22の連結部25に設けられているインフレート用ニップル29に連結し、インフレータ19を駆動させて空気を送って挿入部カバー22を膨らませ、内視鏡挿入部11の挿入を容易に行うことができるようにする。挿入後はインフレータ19を止め、インフレート用チューブ28をインフレート用ニップル29から外す。また、このような操作は、検鏡後に挿入部カバー22から挿入部11を引き抜くときにも行われるものである。さらに、検鏡後は、保護カバー22, 23, 24は医療廃棄物として廃棄し、内視鏡は一日の検鏡が終了したら洗浄しておく。」(第4頁左欄第17行?右欄第4行)

そうすると、甲第5号証には、体腔内に挿入して使用する内視鏡において、内視鏡の汚染を防止するために、内視鏡の外表面を使い捨ての保護カバーで被覆する構成が、記載されている。

(6)甲第6号証:特開平7-178173号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。
(6a)「【0002】【従来の技術】人工呼吸の一つの方法として、送気用のチューブを口腔や鼻腔から気管の先端まで挿し込み、このチューブを介して空気や酸素を気管に直接送り込む方法がある。この人工呼吸法は、挿管チューブと呼ばれる送気用のチューブと適度な剛性を持つスタイレットとを組み合わせた人工呼吸具を用いて行なわれる。即ち、挿管チューブにスタイレットを挿通させ、このスタイレットの剛性を利用して所望の曲折形状を与えつつ挿管チューブを口腔や鼻腔から挿し込み、その先端部を咽喉の目的位置つまり気管の入口に導く。それからスタイレットを引き抜いた後、挿管チューブに給気管を接続するなどして空気や酸素を気管に送り込む。」(第2頁左欄第25?37行)

(6b)「【0011】スタイレット2は、挿管チューブ1の内径より細い外径の金属管で形成されており、手で簡単に曲げることができるがその曲げた状態を保つこともできる程度の剛性が与えられている。またスタイレット2には、挿管チューブ1の接続部1fに対応する鍔部2fが設けられており、ここまで挿通させるとちょうどその先端が挿管チューブ1の開口1nに臨むようにされている。」(第2頁右欄第44行?第3頁左欄第1行)

そうすると、甲第6号証には、口腔や鼻腔からチューブ状部材を気管に正確に挿入させるために、チューブ状部材に所望の屈曲形状に保つことのできる細い金属を内蔵させる構成が、記載されている。

IV. 被請求人の対応
平成18年12月12日付けで審判請求書を送付し、答弁書提出の機会を与えたが、被請求人は何ら応答しなかった。

V.当審の判断
請求人が主張する無効理由のうち、上記無効理由1,2,4について以下に検討する。

A.無効理由1について
(1)本件考案1について
請求項1には、「気管挿管および気管挿管前の気道管理に必要な喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイの先端部に・・・」、「前記喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイから着脱可能な・・・」の記載があるが、係る記載は、考案の詳細な説明の記載及び技術常識を参酌すれば、喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイの何れか1つを択一的に選ぶものと解することができるから、喉頭鏡を用いた場合も含まれることも明らかである。
そこで、本件考案1と甲第1号証考案とを対比すると、甲第1号証考案の「喉頭鏡1」は、摘記事項(1a)に「喉頭鏡は、喉頭内の疾患治療,疾患状態記録,気管内チューブの挿入の際などに、口腔から舌圧子を挿入して舌を抑えながらその奥の喉頭内、特に、食道と気管の分岐部や声帯などを観察するために用いられている。」と記載されているように、気管挿管等をする場合の気道管理に用いられるものであるから、本件考案1の「気管挿管および気管挿管前の気道管理に必要な喉頭鏡」に相当するものである。また、甲第1号証考案の「対物レンズ6」は、本件考案1の「小型レンズ」に相当することは明らかである。また、本件考案1の「小型光源」と甲第1号証考案の「ライトガイドによって案内された光源からの光を喉頭内に照射する光出射端13out」とは共に喉頭鏡の先端に設置するものであって、喉頭内に光を照射するためのものであるから、両者は「光照射部」という点で共通するものである。また、甲第1号証考案の「撮像カメラ8」、「画像」、「画像信号」、「コントロールユニット9」、「伝送」、「電気信号線10b」及び「ディスプレイ装置D」は、それぞれ本件考案1の「小型撮像素子」、「映像」、「映像信号」、「小型カメラコントロールユニット」、「電送」、「信号ケーブル」及び「TVモニター」に相当ことは明らかである。さらに、甲第1号証考案の「対物レンズ6」、「ライトガイドによって案内された光源からの光を喉頭内に照射する光出射端13out」、「撮像カメラ8」、「コントロールユニット9」、「電気信号線10b」及び「電気信号線11」から構成されるシステムは、撮像カメラ8を用いて、喉頭内を撮像し、その映像をディスプレイ装置Dに表示するシステムであることは明らかであって、図1及び図2の記載の形状に照らしてみれば、該システムは1つの細長い形状をしているから、本件考案1の「1つの細長い小型カメラユニットシステム」に相当するものである。そして、該1つの細長い小型カメラユニットシステムは、喉頭鏡に設けられたものであるから、気管挿管用の小型カメラシステムであることは明らかである。

してみれば、両者は、「気管挿管および気管挿管前の気道管理に必要な喉頭鏡の先端部に小型レンズ及び光照射部を有し、前記光照射部で照射した喉頭内の映像を直接前記小型レンズ及び小型撮像素子でとらえるように前記小型レンズの像面に前記小型撮像素子を設置し、前記小型撮像素子で前記喉頭内の映像を光電変換し、出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、前記映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力し前記映像信号を表示するシステムを前記喉頭鏡に設けた1つの細長い小型カメラユニットシステムとして構成する気管挿管用小型カメラシステム。」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点1:喉頭内に照射する光照射部の構成として、本件考案1では、喉頭鏡の先端に設けた小型光源を用いているのに対して、甲第1号証考案では、光源からの光をライトガイドによって案内し、ライトガイドの出射端から照射する構成を用いている点。

相違点2:1つの細長い小型カメラユニットシステムについて、本件考案1では、喉頭鏡から脱着可能な独立した構成となっているのに対して、甲第1号証考案では、そのような構成とはなっていない点。

そこで、上記相違点について検討する。
相違点1について
甲第3号証には、挿管装置の先端部に、観察部位を撮影するカメラ80と観察部位を観察するために光を照射するための発光ダイオード212(本件考案1の「小型光源」に相当する。)を設ける構成が、記載されている。そして、甲第3号証に記載の挿管装置も、喉頭内の状況を撮像するためのものであるから、観察部位を観察するための光照射部の構成として甲第3号証の技術思想を採用し、甲第1号証考案の光源からの光をライトガイドによって案内し、ライトガイドの出射端から照射する構成に替えて、小型光源を喉頭鏡の先端に設けるようにすることは当業者がきわめて容易に想到し得た事項であると認められる。

相違点2について
甲第2号証には、喉頭鏡本体とは別に設けられた光源/画像表示ユニットと接続された照明光用光ファイバ及び撮像用光ファイバを一体として喉頭鏡本体へ脱着可能に装着する構成が記載されており、この甲第2号証に記載の一体の構成した照明光用光ファイバ及び撮像用光ファイバは、細長いカメラユニットシステム、即ち、撮像部の一部ということができるから、甲第2号証には、撮像部の一部を喉頭鏡に対して脱着可能な独立した構成として設けるという技術思想が開示されていると認められる。
そして、甲第1号証考案も甲第2号証に記載の考案も、ともに喉頭鏡に関するものであるから、甲第1号証考案に上記甲第2号証に記載の技術思想を採用することは当業者がきわめて容易に想到し得たものと認められ、その際に、同じく撮像部の一部に相当する「対物レンズ6」、「ライトガイドによって案内された光源からの光を喉頭内に照射する光出射端13out」、「撮像カメラ8」、「コントロールユニット」とを一体の小型カメラユニットシステムとして、喉頭鏡に対して脱着可能な独立した構成とすることは当業者が当然に採用する事項である。

また、本件考案1の作用効果は、甲第1号証?甲第3号証記載の考案から当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本件考案1は、甲第1号証?甲第3号証記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものである。

(2)本件考案2について
請求項2は、請求項1を引用し、小型撮像素子でとらえた映像信号をTVモニターに表示する構成として、小型トランスミッタにより映像信号を電波に変換してレシーバーに無線で出力してTVモニターに前記映像信号を表示するシステムを1つの細長い小型カメラユニットシステムに内蔵して構成する点を限定したものである。
上記摘記事項(3b)に、「図11A及び図11Bに最もよく示すように、カメラ80’は、ディスプレイ218に直接(図11B)又は遠隔(図11A)の接続のいずれかにより操作可能に接続されている。この遠隔接続は、本装置内に受け入れられた送信器220(本件考案2の「小型トランスミッター」に相当する。)と、送信器220からビデオ信号(本件考案2の「映像信号」に相当する。)を受けるための受信器222(本件考案2の「レシーバー」に相当する。)を含むディスプレイ218(本件考案2の「TVモニター」に相当する。)とを含み得る。」と記載されているように、映像信号を小型トランスミッターにより変換してレシーバーに無線で出力してTVモニターに映像を表示することは、甲第3号証に記載されているように周知技術であるから、この技術思想を甲第1号証記載の考案に採用し、映像信号を表示するシステムとして、映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力するに替えて、無線で出力するように構成し、1つの細長い小型カメラユニットシステムに内蔵するようにすることは、当業者がきわめて容易に想到し得た事項であると認められる。

また、本件考案2の作用効果は、甲第1号証?甲第3号証記載の考案から当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本件考案2は、甲第1号証?甲第3号証記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものである。

(3)本件考案3について
請求項3は、請求項1、請求項2を引用し、「前記小型光源、前記小型撮像素子、前記小型カメラコントロールユニット、前記小型トランスミッターの電源を確保するために前記小型カメラシステム内の後方部に小型バッテリーを内蔵する構成」を限定したものである。
喉頭鏡に設ける撮像装置を駆動するための電源として喉頭鏡にバッテリーを内蔵させることは、上記摘記事項(1c)、(3b)に記載されているように周知技術であるから、甲第1号証考案において、小型光源、小型撮像素子、小型カメラコントロールユニット、小型トランスミッターの電源を駆動させるための小型のバッテリーを用いて、小型カメラシステムの後方部に内蔵させるようにすることは当業者がきわめて容易に想到し得た事項であると認められる。

また、本件考案3の作用効果は、甲第1号証?甲第3号証記載の考案から当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本件考案3は、甲第1号証?甲第3号証記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものである。

(4)本件考案4について
請求項4は、請求項3を引用し、「前記小型レンズ、前記小型光源、前記小型撮像素子の構成部分を前記小型カメラシステムの先端部、1本の柔軟且つ細長い小型撮影ユニット部」とすることを限定すると共に、「前記小型カメラコントロールユニット、前記小型トランスミッター、前記小型バッテリー、電源スイッチの構成部分を前記小型カメラシステムの後方部、グリップ部とした一体型の前記小型カメラシステム」と限定し、「防水性を持たせて前記喉頭鏡より着脱する点」を限定することを含むものである。
喉頭鏡に用いる小型カメラシステムにおいて、小型レンズ、光照射部、小型撮像素子等の撮像するための構成部分を小型カメラシステムの先端部に設けるとともに1本の柔軟且つ細長い形状とすること、及び、撮像した信号を処理するコントロールユニット、バッテリー等の構成をグリップ部とすることは、上記摘記事項(1c)及び甲第1号証の第1図に記載されており、また、口腔内に挿入して使用する撮像装置に防水性を持たせる構成とすることは、甲第4号証に記載されているように周知技術であるから、これらの構成を組み合わせて本件考案4のようにすることは、当業者がきわめて容易に想到し得た事項である。

また、本件考案4の作用効果は、甲第1号証?甲第4号証記載の考案から当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本件考案4は、甲第1号証?甲第4号証記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案することができたものである。

(5)本件考案5について
請求項5は、請求項4を引用し、前記小型カメラシステム先端部にある前記1本の柔軟且つ細長い小型撮影ユニット部に対して、1本の細長く柔軟で且つ透明体の保護チューブをかぶせて前記喉頭鏡に装着して喉頭内を観察し、また観察後は前記保護チューブをはずして使い捨て仕様にする点を限定したものである。
甲第5号証には、体腔内に挿入して使用する内視鏡において、内視鏡の汚染を防止するために、内視鏡の外表面を使い捨ての保護カバーで被覆する構成が、記載されている。甲第1号証に記載の小型カメラシステムも体腔内の撮像をするためのものであるから、体腔内における汚染を防止するために、甲第5号証に記載の技術思想を採用し、本件考案5のような構成とすることは、当業者がきわめて容易に想到し得たものであると認められる。

また、本件考案5の作用効果は、甲第1号証?甲第5号証記載の考案から当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本件考案5は、甲第1号証?甲第5号証記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものである。

(6)本件考案6について
請求項6は、請求項5を引用し、前記小型カメラシステムの防水チューブ内の形状を適度に変えられ且つ色々な形状に保つことができる細い金属又はプラスチック製の棒を内蔵する構成を限定するものである。
甲第6号証には、口腔や鼻腔からチューブ状部材を気管に正確に挿入させるために、チューブ状部材に所望の屈曲形状に保つことのできる細い金属管(本件考案6の「形状を適度に変えられ且つ色々な形状に保つことができる細い金属又はプラスチック製の棒」に相当する。)を内蔵させる構成が、記載されている。
してみれば、チューブ状の部材である小型カメラシステムを所定の形状として喉頭内に挿入するために、防水チューブ内に甲6号証に記載の金属管を内蔵させるようにすることは当業者がきわめて容易に想到し得た事項であると認められる。

また、本件考案6の作用効果は、甲第1号証?甲第6号証記載の考案から当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本件考案6は、甲第1号証?甲第6号証記載の考案に基いて当業者がきわめて容易に考案をすることができたものである。

(7)むすび
以上のとおりであるから、請求項1?6に係る考案は、実用新案法第3条第2項の規定に違反して登録されたものであり、実用新案法第37条第1項第2号に該当し、無効とすべきものである。

B.無効理由2について。(実用新案法第2条の2第2項違反)
(1)補正後の本件考案について
平成16年12月24日付けの手続補正書は、補正前の実用新案登録請求の範囲の請求項1を、
「【請求項1】
喉頭内を観察する気管挿管器具に対して前記気管挿管器具先端部に小型レンズ及び小型光源を有し、前記小型光源で照射した喉頭内の映像を直接前記小型レンズ及び小型撮像素子でとらえるよう前記小型レンズの像面に前記小型撮像素子を設置し、前記小型撮像素子で前記喉頭内の映像を光電変換し、出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、小型トランスミッターにより前記映像信号を電波に変換してレシーバーに無線で出力してTVモニターに前記映像信号を表示するシステムを1つの細長い小型カメラユニットシステムとして構成することを特徴とした気管挿管用小型カメラ無線システム。」
から、
「【請求項1】
気管挿管および気管挿管前の気道管理に必要な喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイの先端部に小型レンズ及び小型光源を有し、前記小型光源で照射した喉頭内の映像を直接前記小型レンズ及び小型撮像素子でとらえるよう前記小型レンズの像面に前記小型撮像素子を設置し、前記小型撮像素子で前記喉頭内の映像を光電変換し、出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、前記映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力し前記映像信号を表示するシステムを前記喉頭鏡、気管チューブ、経鼻エアウェイ、経口エアウェイから脱着可能な独立した1つの細長い小型カメラユニットシステムとして構成することを特徴とした気管挿管用小型カメラシステム。」
と補正するものである。
上記補正は、特に、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式について、「小型トランスミッターにより前記映像信号を電波に変換してレシーバーに無線で出力」する構成から、「前記映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力」する構成に補正することによって、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式が、いわゆる「無線」方式から「信号ケーブル」方式、いわゆる「有線」方式へと変更するものである。
そこで、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式に関し、上記補正が、願書に最初に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面(以下、「願書に最初に添付した明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものであるのか(実用新案法第2条の2第2項の規定に適合するか)検討する。

(2)願書に最初に添付した明細書等の記載について
小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式に関し、願書に最初に添付した明細書等に記載された事項は次のとおりである。
(a)技術背景について
「【0002】従来の気管挿管器具は人や動物の喉頭内観察により疾患治療、また自発呼吸できない状態の人や動物の気道確保するために、気管内チューブの挿管の際などに用いられている。また医師の経験や勘により気管内に気管チューブを挿管するため、気管チューブが挿管時に正確に入れられず喉や気管及び声帯を傷つけるトラブルが多かった。
【0003】そのため最近では、気管チューブの挿管時に気管挿管用カメラシステムを使い、その構成としてはライトガイドとなる光ファイバー束とレンズ、撮像素子を用いて喉頭内の観察映像を電送してカメラコントロールより映像信号をカメラケーブルによりTVモニターへ出力し前記映像を映し出すことができる。(特開2000-175867号公報参照)」

(b)考案が解決しようとする課題について
「【0005】また前記撮像素子でとらえた観察映像を電送してカメラコントロールより映像信号をカメラケーブル仕様でTVモニターへ出力している為、前記気管挿管用カメラシステムがバッテリー仕様であったとしても前記気管挿管用カメラシステム使用時に前記カメラケーブル使用のため、操作時に邪魔になり操作性を悪くするという問題があった。
・・・
【0007】そこで本考案は、従来のこのような問題を解消するためになされたもので、その目的とするところは、喉頭内を高解像度で観察できると同時に、コードレス化より操作性を向上させ、気管挿管器具からの脱着仕様により小型カメラ無線システム部の共通化をはかり、さらに清潔度の向上を可能とした気管挿管用小型カメラ無線システムを提供することである。」

(c)課題を解決するための手段について
「【0009】
即ち、本考案の請求項1に記載の考案は、喉頭内を観察する気管挿管器具に対して前記気管挿管器具先端部に小型レンズ及び小型光源を有し、小型光源で照射した前記喉頭内の映像を直接前記小型レンズ及び小型撮像素子でとらえるよう前記小型レンズの像面に前記小型撮像素子を設置し、前記小型撮像素子で前記喉頭内の映像を光電変換し、出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、小型トランスミッターにより前記映像信号を電波に変換してレシーバーに無線で出力してTVモニターに前記映像信号を表示するシステムを1つの細長い小型カメラユニットシステムとして構成することを特徴とした気管挿管用小型カメラ無線システムである。」

(d)考案の効果について
「【0014】従って、本考案の請求項1記載の考案では、小型レンズ、小型光源、小型撮像素子、小型カメラコントロールユニット、小型トランスミッターを一体型とした細長い小型カメラ無線システムとして構成することにより気管挿管器具先端部に取り付けられ、且つレシーバーに無線で伝送された映像をTVモニターで確認しながら作業をおこなう為、医師の個人差なくだれでも喉頭内観察による疾患治療や気管内チューブの挿管を正確且つ簡単に可能となる。」
「【0034】・・・
(3)小型カメラ無線システム内部に小型トランスミッター、小型バッテリーが組み込まれていることでコードレス化を可能とし、操作性が向上したこと。・・・」

(e)実施例について
(e-1)「【0020】図1は本考案の一実施例を適用した喉頭鏡に設置した気管挿管用小型カメラ無線システムの概要を模式的に示す構成説明図である。図2は本考案の一実施例を適用した気管挿管用小型カメラ無線システムの使用方法として喉頭鏡を使用した概要を模式的に示す説明図である。図3は本考案の一実施例を適用した気管挿管用小型カメラ無線システムの使用方法としてエアウェイ(鼻咽頭エアウェイ・口咽頭エアウェイ)を使用した概要を模式的に示す説明図である。図4は本考案の一実施例を適用した気管挿管用小型カメラ無線システムの使用方法として気管挿管時に気管内チューブと組み合わせて使用した概要を模式的に示す説明図である。」

(e-2)「【0028】前記小型トランスミッター19に電送された前記映像信号29は、前記小型トランスミッター19により前記映像信号29を電波信号30に変えて小型レシーバー24へ転送される。
【0029】前記小型レシーバー24へ転送された前記電波信号30は前記小型レシーバー24内で前記映像信号29に変換して電気信号線C33によりTVモニター25に電送され、喉頭内の観察でとらえた前記観察映像28がTVモニター25のTVモニター表示画面26に表示される。」

(e-3)図1には、小型トランスミッター19から電波信号30が出力され、小型レシーバ24で電波信号30が受信され電気信号線Cを通して映像信号20がTVモニタ25に接続される構成が、記載されている。

(3)新規事項の判断
小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式について、願書に最初に添付した明細書等には、上記摘記事項(a)、(b)に従来技術及びその問題点として、「前記撮像素子でとらえた観察映像を電送してカメラコントロールより映像信号をカメラケーブル仕様でTVモニターへ出力している為、前記気管挿管用カメラシステムがバッテリー仕様であったとしても前記気管挿管用カメラシステム使用時に前記カメラケーブル使用のため、操作時に邪魔になり操作性を悪くするという問題があった。」と記載され、そのために本件考案は、「喉頭内を高解像度で観察できると同時に、コードレス化より操作性を向上させ、気管挿管器具からの脱着仕様により小型カメラ無線システム部の共通化をはかり、さらに清潔度の向上を可能とした気管挿管用小型カメラ無線システムを提供する」ということを課題とするものであり、その課題を解決するための構成として上記摘記事項(c)の「前記小型撮像素子で前記喉頭内の映像を光電変換し、出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、小型トランスミッターにより前記映像信号を電波に変換してレシーバーに無線で出力してTVモニターに前記映像信号を表示するシステムを1つの細長い小型カメラユニットシステムとして構成する」という構成、いわゆる「無線方式」を採用したものである。
そして、本件考案の実施例にも、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式について、上記摘記事項(e-2)に「前記小型トランスミッター19に電送された前記映像信号29は、前記小型トランスミッター19により前記映像信号29を電波信号30に変えて小型レシーバー24へ転送される。前記小型レシーバー24へ転送された前記電波信号30は前記小型レシーバー24内で前記映像信号29に変換して電気信号線C33によりTVモニター25に電送され、」と記載されているように、「電波信号」、すなわち「無線」で行われる構成しか記載されていない。
そして、本件考案は、無線方式を用いることによって、上記摘記事項(d)に記載されている「気管挿管器具先端部に取り付けられ、且つレシーバーに無線で伝送された映像をTVモニターで確認しながら作業をおこなう為、医師の個人差なくだれでも喉頭内観察による疾患治療や気管内チューブの挿管を正確且つ簡単に可能となる」、「小型カメラ無線システム内部に小型トランスミッター、小型バッテリーが組み込まれていることでコードレス化を可能とし、操作性が向上した」という効果を奏するものであって、「有線」を用いる効果については何ら記載されていない。
してみると、願書に最初に添付した明細書等には、本件考案として、いわゆる無線方式が記載されているのみであって、「映像信号を信号ケーブルを通してTVモニターに出力する構成」、いわゆる有線方式は記載されておらず、また有線方式が願書に最初に添付した明細書等から自明な事項であるとも認められない。
なお、上記摘記事項(a)には、「撮像素子を用いて喉頭内の観察映像を電送してカメラコントロールより映像信号をカメラケーブルによりTVモニターへ出力し前記映像を映し出すことができる。」と記載され、いわゆる「有線」方式の構成が記載されいるが、この記載は、本件考案の技術背景として記載されているものであって本件考案として記載されているものではない。
よって、平成16年12月24日付けの手続補正書でした補正は、願書に最初に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものとは認められず、実用新案法第2条の2第2項に規定する要件を満たしていない。

したがって、本件実用新案登録は実用新案法第2条の2第2項に規定する要件を満たしていない補正をした実用新案登録出願に対してされたものであるから、実用新案法第37条第1項第1号に該当し、無効とすべきものである。

C.無効理由4について(実用新案法第5条第6項第1号違反)
上記「B.無効理由2について」で説示したように、小型カメラコントロールユニットからTVモニターへの映像信号の通信方式について、実用新案登録請求の範囲の請求項1に記載の「出力された映像信号を小型カメラコントロールユニットに電送して前記映像信号を増幅し、前記映像信号を信号ケーブルに通してTVモニターに出力し前記映像信号を表示するシステム」は、考案の詳細な説明に記載されたものとは認められないから、請求項1に係る考案は、考案の詳細な説明に記載したものではなく、実用新案法第5条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
さらに、請求項1を引用する請求項2?6に係る考案も、請求項1に係る構成を引用するものであるから、同様に考案の詳細な説明に記載したものではなく、実用新案法第5条第6項第1号に規定にする要件を満たしていない。

したがって、本件実用新案登録は、実用新案法第5条第6項第1号に規定する要件を満たしていない実用新案登録出願に対してされたものであるから、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、無効とすべきものである。

VI. むすび
以上のとおりであるから、請求項1?6に係る考案は、実用新案法第3条第2項の規定に違反して登録されたものであり、実用新案法第37条第1項第2号に該当し、また、本件実用新案登録は実用新案法第2条の2第2項に規定する要件を満たしていない補正をした実用新案登録出願に対してされたものであるから、実用新案法第37条第1項第1号に該当し、さらに、本件実用新案登録は実用新案法第5条第6項第1号に規定する要件を満たしていない実用新案登録出願に対してされたものであるから、実用新案法第37条第1項第4号に該当し、無効とすべきものである。
審判の費用については、実用新案法第41条で準用する特許法第169条第2項の規定によりさらに準用する民事訴訟法第61条の規定により、被請求人が負担すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2007-05-16 
結審通知日 2007-05-18 
審決日 2007-05-30 
出願番号 実願2004-7288(U2004-7288) 
審決分類 U 1 114・ 55- Z (A61B)
U 1 114・ 534- Z (A61B)
U 1 114・ 121- Z (A61B)
最終処分 成立  
特許庁審判長 高橋 泰史
特許庁審判官 樋口 宗彦
黒田 浩一
登録日 2005-03-02 
登録番号 実用新案登録第3108837号(U3108837) 
考案の名称 気管挿管用小型カメラ無線システム  
代理人 朝比 一夫  
代理人 増田 達哉  
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