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審決分類 審判    B65D
審判    B65D
管理番号 1314355
審判番号 無効2015-400002  
総通号数 198 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 実用新案審決公報 
発行日 2016-06-24 
種別 無効の審決 
審判請求日 2015-06-30 
確定日 2016-04-05 
事件の表示 上記当事者間の登録第3142100号実用新案「容器」の実用新案登録無効審判事件について、次のとおり審決する。   
結論 実用新案登録第3142100号の請求項1ないし6に係る考案についての実用新案登録を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 手続の経緯
本件実用新案登録第3142100号(以下、「本件実用新案登録」という。)は、平成20年3月19日に実用新案登録出願され(実願2008-1620号)、平成20年5月14日にその請求項1?6に係る考案について実用新案権の設定登録がなされた。

これに対して、平成27年6月30日に、本件実用新案登録の実用新案登録請求の範囲の請求項1?6に係る考案に対して、請求人により本件無効審判(無効2015-400002号)が請求されたものである。

当審は、平成27年9月1日付けで、被請求人に対し、相当の期間を指定して、本件無効審判請求に対する答弁書を提出する機会を与えたが、被請求人からは応答がなかった。

第2 本件考案
本件実用新案登録の請求項1?6に係る考案(以下、それぞれ「本件考案1」?「本件考案6」という。)は、その実用新案登録請求の範囲に記載された次のとおりのものである。
【請求項1】
外筒となる有底の円筒と、頂部が載置部とされて前記円筒の底の中心部に立設された中心柱とを備える外筒体と、
前記外筒の内周を摺動する内筒と、前記中心柱の外面を摺動する中心筒と、上端が前記内筒に連接され下端が前記中心筒の上端に連接された漏斗と、前記外筒の内径よりも大径で中心部には前記中心柱を内嵌させ得る取出口が設けられていて、前記内筒の上端部に連接されたキャップとを備える昇降体
とで構成され、
前記昇降体は、前記中心柱の上端部が前記取出口に内嵌して前記載置部を前記キャップの上面に露呈させる位置を下降限として、前記内筒が前記外筒から離脱しない範囲で前記外筒体に対して昇降可能であり、
前記昇降体を上昇させてから下降させる毎に、前記漏斗上に置かれていた内容物が前記載置部に載置されて前記キャップ上に取り出される
ことを特徴とする容器。
【請求項2】
前記昇降体を上昇させてから下降させる毎に、前記漏斗上に置かれていた粒状の菓子類が1個ずつ前記載置部に載置されて前記キャップ上に取り出されることを特徴とする請求項1記載の容器。
【請求項3】
前記菓子類は、糖衣粒状のチューインガムであることを特徴とする請求項2記載の容器。
【請求項4】
前記キャップには、前記取出口の周縁部から垂下されたガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の容器。
【請求項5】
前記載置部が凹んでいることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の容器。
【請求項6】
前記中心柱は空洞で、その外面にスリットが設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の容器。

第3 請求人の主張の概要
1.無効理由1
本件考案1?6は、甲第1号証又は甲第2号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、又は同法第3条第2項の規定により、実用新案登録を受けることができないものであって、同法第37条第1項第2号の規定に該当し、その実用新案登録は無効とされるべきである。

2.無効理由2
本件考案3は、実用新案法第3条第1項第3号に該当しないとしても、甲第1号証及び甲第3号証に記載された考案に基いて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、同法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものであり、その実用新案登録は同法第37条第1項第2号の規定に該当し、無効とされるべきである。

3.無効理由3
本件考案6は、実用新案法第3条第1項第3号に該当しないとしても、甲第1号証及び甲第2号証に記載された考案に基いて、当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから、同法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものであり、その実用新案登録は同法第37条第1項第2号の規定に該当し、無効とされるべきである。

4.証拠方法
甲第1号証 韓国登録実用新案第20-0424929号公報
甲第2号証 中国実用新案第2900402号明細書
甲第3号証 登録実用新案第3101914号公報

第4 当審の判断
1.証拠方法の記載事項
(1)甲第1号証の記載事項
甲第1号証には以下の事項が記載されている(以下、請求人により提出された訳文に基づくものである。)。
(A)「例えば、碁石模様のキシリトール(Xilytole)ガムの場合、円筒形状の容器に包装され、市販されている。」(第3ページ第10?11行、訳文の第2ページ第33行?第3ページ第2行)

(B)「本考案は、内容物を速やかに必要な分だけ抽出することを可能にする内容物の抽出が容易な包装容器を提供することをその目的とする。」(第4ページ第1?2行、訳文の第4ページ第16?17行)

(C)「前記した目的を達成するために、本考案は、内部に空間を形成し、前記空間に内容物を保管する容器において、前記内容物を貯蔵する内部容器330と、前記内部容器330が挿入される外部容器340とを備え、前記内部容器330をポンピングする場合、前記外部容器340の内側下端部に突出されて設けられた上部突起710により、前記内容物が外部に排出することを特徴とする包装容器を提供する。」(第4ページ第4?7行、訳文の第4ページ第19?24行)

(D)「包装容器300は、通常の円筒形ケースであって、その内部に内容物を挿入することができるように空間を形成し、内部に貯蔵した内容物を外部から保護するためにこれを保管する機能をする装置である。」(第4ページ第18?19行、訳文の第5ページ第10?12行)

(E)「そうすると、内部容器330は、外部容器340とのポンピング(Pumping)作用により、内部容器330の内部に貯蔵した内容物を外部容器340によって外部に抽出することが可能になる。ここにおいて、ポンピングは、内部容器330が外部容器340と分離しない範囲内で循環移動することをいう。」(第4ページ第23?25行、訳文の第5ページ第18?21行)

(F)「このような包装容器300は、ガムを収容することができるガム容器として用いることができる。」(第4ページ第26?27行、訳文の第5ページ第22?23行)

(G)「このような内部容器330は、上部面に蓋部材320が結合され、下部面は内容物が真ん中に集中できるようにその中心部分か凹状を有する。」(第5ページ第37?38行、訳文の第8ページ第10?11行)

(H)「外部容器340は、内部容器330の一部または全部が挿入できるように空間を提供する、外部に露出するケースである。」(第6ページ第1行、訳文の第8ページ第16?17行)

(I)「このような外部容器340は、その内部の中心部分に上部方向に進行する突起を形成するが、このような突起は、内部容器330が外部容器340と結合する際、内部容器330の孔を介して内部容器330の内部に挿入される。」(第6ページ第1?3行、訳文の第8ページ第18?20行)

(J)「内部容器330を上部方向にできるだけ持ち上げると、内部容器330の内部に貯蔵された内容物が真ん中の部分に集まるようになる。この際、外部容器340の上部突起710は、曲面に形成される内部容器330の下端面と面一になるようになる。それで、内容物の一部が上部突起710上に位置することが可能になる。」(第6ページ第11?12行、訳文の第9ページ第7?11行)

(K)「このような上部突起710は、その上に位置するようになった内容物が脱出しないように、上端面が凹状に形成されることが好ましい。」(第6ページ第13?14行、訳文の第9ページ第11?13行)

(L)「一方、上部方向にできるだけ持ち上げた内部容器330を、下部方向にできるだけ下げると、上部突起710が上部方向に上がる効果を奏する。この際、上部突起710の上端面は、排出口500に至ることが好ましい。」(第6ページ第34?35行、訳文の第10ページ第10?12行)

(M)「それで、内部容器330を上部方向に持ち上げる。そうすると、内容物が凹入口700の付近に移動するようになり、その一部は上部突起710の上端面に位置するようになる。」(第7ページ第5?8行、訳文の第10ページ第30行?第11ページ第2行)

(N)「その次、内部容器330を下部方向に下げると、相対的に上部突起710が上部方向に上がるようになる。この際、上部突起710の上端面が排出口500に至るようになり、上部突起710の上端面に位置した内容物を排出口500を介して抽出することが可能になる。」(第7ページ第11?13行、訳文の第11ページ第5?8行)

(O)上記(A)?(N)の記載を踏まえると、図面から、
・外部容器340は底部を有する筒状の部位が外面を形成しており、内部容器330は筒状の部位を有し、外部容器340の筒状の部位に内部容器330の筒状の部位が挿入されていること(図4、5、7、8)、
・内部容器330の凹入口700の周縁部から垂下された部位を有すること(図7、8)、
・外部容器340の筒状の部位と内部容器330の筒状の部位、内部容器330の凹入口700の周縁部から垂下された部位と上部突起710の外周とは、それぞれ重なるように近接して配置されるとともに、内部容器を上部方向又は下部方向に位置させたいずれの場合にも外部容器340と内部容器330の筒状の部位、内部容器330の凹入口700の周縁部から垂下された部位と上部突起710の外周とがそれぞれ近接した状態に維持されていること(図7、8)、
・蓋部材320は、外部容器340の内径よりも大径であって、中心部には、上部突起710の上端を内嵌させ得る排出口500が設けられていること(図3、4、7、8)、
・内容物が平面視で楕円形状であり、上部突起710の上端部に1個載置された状態で排出口500から露出していること(図8)、
・排出口500の内周から若干下方に垂下された部位を有すること(図7、8)が見て取れる。

(2)甲第2号証の記載事項
甲第2号証には以下の事項が記載されている(以下、請求人により提出された訳文に基づくものである。)。
(A)「本考案は、密閉容器、特に食品・医薬品密閉容器に関する。」(第4ページ第3行、訳文の第4ページ第4行)

(B)「本考案は、安全性、衛生性、利便性を実現できる食品・医薬品密閉容器を提案することを目的としている。」(第4ページ第11?12行、訳文の第4ページ第17?18行)

(C)「具体的には、外装容器、内容器、引き上げ蓋、取出トレイを備える食品・医薬品密閉容器であって、前記外装容器の中央部にスライドレールが設けられ、前記内容器の中央の下部にスリーブが設けられ、スリーブの内壁にスライド部が設けられ、内容器の上部開口部の外側に引き上げ雄部が設けられ、前記引き上げ蓋の内側上部に引き上げ雌部が設けられ、前記内容器はスライド部を介して外装容器のスライドレールに装着され、前記内容器の上部開ロ部の外側における引き上げ雄部が引き上げ蓋の引き上げ雌部に係合され、前記取出トレイは、スライドレールの先端部に差し込んで装着される。」(第4ページ第13?18行、訳文の第4ページ第20?27行)

(D)「内容器2の中央部にスリーブ2-1が設けられ、スリーブ2-1の内壁にスライド部2-2が設けられ、内容器2の上部開口部の外側に引き上げ雄部2-3が設けられ、内容器2のスリーブ2-1の内壁に通気溝2-4が設けられ、内容器2の底面2-5が放物面であり、内容器2の壁外側が多角形2-6である。」(第6ページ第14?16行、訳文の第6ページ第18?22行)

(E)「引き上げ蓋3の上部の真ん中に取出口3-4が設けられ、」(第6ページ第19行、訳文の第6ページ第25?26行)

(F)「取出トレイ4の下端部にロック雌部4-1が設けられ、外周にリングストッパ4-2が設けられ、上端部に円弧面の凹部4-3が設けられる。」(第6ページ第23?24行、訳文の第6ページ第31?33行)

(G)「内容器2はスライド部2-2を介してスリーブ2-1から外装容器1のスライドレール1-1に装着される。」(第6ページ第25行、訳文の第6ページ第34?35行)

(H)「外装容器の中央部に設けられたスライドレール1-1の中空部に乾燥剤が配置されることができ、貫通口1-2が中央乾燥剤にその乾燥性を十分に発揮させることができるとともに、食用者との直接接触を回避できるため、安全性を有効に向上させた。」(第7ページ第10?12行、訳文の第7ページ第18?21行)

(I)「食品または医薬品を食用する時、引き上げ蓋3の剥離可能なシール3-3及び剥離可能な密閉蓋3-5を剥離し、引き上げ蓋3により内容器2を引き上げる。内容器2の壁外形が多角形2-6であり、内容器2の円孔2-1の孔壁に通気溝2-4が設けられているため、引き上げは簡単である。内容器2内にある食品または医薬品5が内容器2の底面2-5の放物面を介して取出トレイ4の円弧面の凹部4-3に滑り落ちる。」(第7ページ第13?17行、訳文の第7ページ第22?27行)

(J)「このとき、引き上げ蓋3を引き下げ、少なくとも1つの食品または医薬品5が取出トレイ4の円弧面の凹部4-3により引き上げ蓋3の取出口3-4を介して容器から出される。」(第7ページ第18?20行、訳文の第7ページ第28?30行)

(K)上記(A)?(J)の記載を踏まえると、図面から、
・外装容器1は底部を有する筒状の部位が外面を形成しており、内容器2が多角形状で筒状の部位を有し、外装容器1の筒状の部位に内容器2の多角形状で筒状の部位が挿入されていること(図4、9、10)、
・放物面とされた内容器2の底面2-5の上端が内容器2の筒状の部位に連接され下端がスリーブ2-1の上端に連接されていること(図5)、
・外装容器1の筒状の部位と内容器2の多角形状の筒状の部位、スリーブ2-1のスライド部2-2とスライドレール1-1の外面とは、それぞれ重なるように近接して配置されるとともに、内容器2を上方又は下方に位置させたいずれの場合にも、外装容器1と内容器2の筒状の部位、スリーブ2-1のスライド部2-2とスライドレール1-1の外面とが、それぞれ近接した状態に維持されていること(図9、10)、
・引き上げ蓋3は外装容器1の筒状の部位の内径よりも大径であること(図9)、
・食品が平面視で楕円形状であり、円弧面の凹部4-3に1個載置された状態で取出口3-4から露出していること(図9)、
・取出口3-4の内周から若干下方に垂下された部位を有すること(図9、10)が見て取れる。

(3)甲第3号証の記載事項
甲第3号証には以下の事項が記載されている。
(A)「多数個のチューインガムを収納して販売に供するチューインガム容器であって、容器の内部適所に複数枚の捨て紙を1枚ずつ取り出し可能に収蔵したことを特徴とするチューインガム容器。」(請求項1)

(B)「前記容器に収納されるチューインガムが糖衣でくるまれた粒状ガムである請求項1?7のいずれか1項記載のチューインガム容器。」(請求項8)

2.甲第1号証、甲第2号証に記載された考案
(1)甲第1号証に記載された考案
甲第1号証は、包装容器の考案に関するものであって、上記(B)?(D)、(I)、(J)及び(O)から、「外面を形成する底部を有する円筒状の部位と、上部に内容物の一部が載置されるようになっており、前記円筒状の部位の底部の中心部分に上部方向に進行する上部突起とを備える外部容器」を備えることが記載されている。また、(H)及び(O)で、外部容器340の筒状の部位と内部容器330の筒状の部位とは、重なるように近接して配置されるとともに、内部容器を上部方向又は下部方向に位置させたいずれの場合にも外部容器340と内部容器330の筒状の部位とが近接した状態に維持されていることが示されており、外部容器340と内部容器330の筒状の部位は上部方向の位置と下部方向の位置との間で摺動するよう移動するものと認められるから、「外部容器の内部に挿入されて内周を摺動する円筒状の部位」を有することが、(I)及び(O)で、内部容器330の凹入口700の周縁部から垂下された部位と上部突起710の外周とは、重なるように近接して配置されるとともに、内部容器を上部方向又は下部方向に位置させたいずれの場合にも内部容器330の凹入口700の周縁部から垂下された部位と上部突起710の外周とが近接した状態に維持されていることが示されており、内部容器330の凹入口700の周縁部から垂下された部位と上部突起710の外周は上部方向の位置と下部方向の位置との間で摺動するよう移動するものと認められるから、「内部容器の孔から垂下され、上部突起の外面を摺動する部位」を有することが、(G)及び(O)から、「内部容器の円筒状の部位にその上端が連接され、内容物が真ん中に集中できるようにその中心部分が凹状とされた部位を有し、外部容器の円筒状の部位の内径よりも大径であって、中心部には上部突起を内嵌させ得る排出口が設けられていて、前記内部容器の円筒状の部位の上部面に結合された蓋部材とを備える内部容器」を有することが、(E)、(J)及び(L)から、「内部容器は、上部突起の上端部が排出口に内嵌して上部突起の上端面を蓋部材の上面に至らせる位置から、内部容器の円筒状の部位が外部容器の円筒状の部位から離脱しない範囲で外部容器に対して昇降可能」とされていることが、(M)及び(N)から、「内部容器を上昇させてから下降させる毎に、内部容器の凹状とされた部位上に置かれていた内容物が上部突起の上端面に載置されて蓋部材上に取り出される」ようになっていることが記載されている。

よって、甲第1号証には、
「外面を形成する底部を有する円筒状の部位と、上部に内容物の一部が載置されるようになっており、前記円筒状の部位の底部の中心部分に上部方向に進行する上部突起とを備える外部容器と、
外部容器の内部に挿入されて内周を摺動する円筒状の部位と、内部容器の孔から垂下され、上部突起の外面を摺動する部位と、内部容器の円筒状の部位にその上端が連接され、内容物が真ん中に集中できるようにその中心部分が凹状とされた部位を有し、外部容器の円筒状の部位の内径よりも大径であって、中心部には上部突起を内嵌させ得る排出口が設けられていて、前記内部容器の円筒状の部位の上部面に結合された蓋部材とを備える内部容器
とで構成され、
内部容器は、上部突起の上端部が排出口に内嵌して上部突起の上端面を蓋部材の上面に至らせる位置から、内部容器の円筒状の部位が外部容器の円筒状の部位から離脱しない範囲で外部容器に対して昇降可能であり、
内部容器を上昇させてから下降させる毎に、内部容器の凹状とされた部位上に置かれていた内容物が上部突起の上端面に載置されて蓋部材上に取り出される包装容器」
の考案が記載されている。

また、(A)には、内容物が碁石模様のキシリトールガムと例示されているところ、(O)のとおり、内容物が平面視楕円形状のものであることを勘案すれば、(A)の「碁石模様」は、形状が碁石状であることを示すものと解される。そして、(E)、(F)も併せてみれば、甲第1号証には、
「内部容器を上昇させてから下降させる毎に、内部容器の中心部分が凹状とされた部位上に置かれていた碁石形状のガムが1個ずつ上部突起の上端面に載置されて蓋部材上に取り出されること」(以下、「甲1記載事項1」という。)が、記載されている。
また、(A)、(F)、(O)から、
「内容物が碁石形状のキシリトールガムであること」(以下、「甲1記載事項2」という。)
が、(O)から、
「蓋部材には、排出口の内周から垂下された部位が設けられていること」(以下、「甲1記載事項3」という。)が、
(K)から、
「上部突起の上端面が凹状に形成されていること」(以下、「甲1記載事項4」という。)が
記載されている。

(2)甲第2号証に記載された考案
甲第2号証は、密閉容器の考案に関するものであって、上記(B)、(C)及び(K)から、「外面を形成する底部を有する筒状の部位と、頂部が取出トレイとされて筒状の部位の底の中央部に設けられたスライドレールとを備える外装容器」を備えることが記載されている。また、(G)、(I)及び(K)から、外装容器1の筒状の部位と内容器2の多角形状の筒状の部位、スリーブ2-1のスライド部2-2とスライドレール1-1の外面とは、それぞれ重なるように近接して配置されるとともに、内容器2を上方又は下方に位置させたいずれの場合にも、外装容器1と内容器2の筒状の部位、スリーブ2-1のスライド部2-2とスライドレール1-1の外面とが、それぞれ近接した状態に維持されていることが示されており、外装容器1と内容器2の筒状の部位、スリーブ2-1とスライドレール1-1の外面とは、上方と下方の位置との間で摺動するよう移動するものと認められるから、「外装容器の筒状の部位の内周を摺動する内容器の多角形状の筒状の部位と、スライドレールの外面を摺動するスリーブ」を有することが、(D)及び(K)から、「上端が内容器の筒状の部位に連接され下端がスリーブの上端に連接された放物面とされた内容器の底面」を有することが、(E)及び(K)から「外装容器の筒状の部位の内径よりも大径で中心部にはスライドレールを内嵌させ得る取出口が設けられていて、内容器の筒状の部位の上端部に連接された引き上げ蓋とを備える内容器」を有することが、(I)及び(J)から、「内容器は、スライドレールの上端部が取出口に内嵌して取出トレイを引き上げ蓋の上面に露呈させる位置から、内容器の筒状の部位が外装容器の筒状の部位から離脱しない範囲で外装容器に対して昇降可能であり、内容器を上昇させてから下降させる毎に、放物面とされた内容器の底面上に置かれていた食品が取出トレイに載置されて引き上げ蓋上に取り出されること」が記載されている。

よって、甲第2号証には、
「外面を形成する底部を有する筒状の部位と、頂部が取出トレイとされて筒状の部位の底の中央部に設けられたスライドレールとを備える外装容器と、
外装容器の筒状の部位の内周を摺動する内容器の多角形状の筒状の部位と、スライドレールの外面を摺動するスリーブと、上端が内容器の筒状の部位に連接され下端がスリーブの上端に連接された放物面とされた内容器の底面と、外装容器の筒状の部位の内径よりも大径で中心部にはスライドレールを内嵌させ得る取出口が設けられていて、内容器の筒状の部位の上端部に連接された引き上げ蓋とを備える内容器
とで構成され、
内容器は、スライドレールの上端部が取出口に内嵌して取出トレイを引き上げ蓋の上面に露呈させる位置から、内容器の筒状の部位が外装容器の筒状の部位から離脱しない範囲で外装容器に対して昇降可能であり、
内容器を上昇させてから下降させる毎に、放物面とされた内容器の底面上に置かれていた食品が取出トレイに載置されて引き上げ蓋上に取り出される密閉容器」
の考案が記載されている。

また、(A)、(J)及び(K)から、
「内容器を上昇させてから下降させる毎に、放物面とされた内容器の底面上に置かれていた平面視楕円形状の食品が1個ずつ取出トレイに載置されて引き上げ蓋上に取り出されること」(以下、「甲2記載事項1」という。)が、
(K)から、
「引き上げ蓋には、取出口の内周から垂下された部位が設けられていること」(以下、「甲2記載事項2」という。)が、
(F)から、
「取出トレイが円弧面の凹部となっていること」(以下、「甲2記載事項3」という。)が、
(H)から、
「スライドレールは空洞で、その外面に貫通口が設けられていること」(以下、「甲2記載事項4」という。)が
記載されている。

3.本件考案1と甲第1号証、甲第2号証に記載された考案との対比・判断
(1)本件考案1と甲第1号証に記載された考案との対比・判断
本件考案1と甲第1号証に記載された考案とを対比すると、甲第1号証に記載された考案の「外面を形成する底部を有する筒状の部位」は、本件考案1の「外筒」に、同じく甲第1号証に記載された考案の「上部突起」は、底部の中心から上部方向に進行するものであって上部に内容物を載置するものであるから、本件考案1の「中心柱」に、以下同様に、「外部容器」は「外筒体」に、外部容器の内部に挿入されて内周を摺動する「円筒状の部位」は「内筒」に、「上部突起の外面を摺動する部位」は、内部容器の孔から垂下され上部突起の外面を摺動するものであるから「中心筒」に、「中心部分が凹状とされた部位」は、内容物を真ん中に寄せる作用をするものであるから「漏斗」に、「排出口」は「取出口」に、「蓋部材」は「キャップ」に、「内部容器」は、外部容器に対して昇降可能とされたものであるから「昇降体」に、「上部突起の上端面」は内容物が載置されるものであるから「載置部」に、「内容物」は「内容物」に、それぞれ相当する。そして、甲第1号証に記載された考案は、「上部突起の上端面を蓋部材の上面に至らせる位置から、内部容器の円筒状の部位が外部容器の円筒状の部位から離脱しない範囲で外部容器に対して昇降可能」としていることから、「上部突起の上端面を蓋部材の上面に至らせる位置」を最下限としているものである。

そうすると、両者は、
「外筒となる有底の円筒と、頂部が載置部とされて前記円筒の底の中心部に立設された中心柱とを備える外筒体と、
前記外筒の内周を摺動する内筒と、前記中心柱の外面を摺動する中心筒と、上端が前記内筒に連接され下端が前記中心筒の上端に連接された漏斗と、前記外筒の内径よりも大径で中心部には前記中心柱を内嵌させ得る取出口が設けられていて、前記内筒の上端部に連接されたキャップとを備える昇降体
とで構成され、
前記昇降体は、前記中心柱の上端部が前記取出口に内嵌して前記載置部を前記キャップの上面に露呈させる位置を下降限として、前記内筒が前記外筒から離脱しない範囲で前記外筒体に対して昇降可能であり、
前記昇降体を上昇させてから下降させる毎に、前記漏斗上に置かれていた内容物が前記載置部に載置されて前記キャップ上に取り出される容器。」である点で一致し、相違点はない。

よって、本件考案1は甲第1号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(2)本件考案1と甲第2号証に記載された考案との対比・判断
本件考案1と甲第2号証に記載された考案とを対比すると、甲第2号証に記載された考案の「外面を形成する底部を有する筒状の部位」は、本件考案1の「外筒」に、同じく甲第2号証に記載された考案の「取出トレイ」は、食品が載置されるものであるから、本件考案1の「載置部」に、以下同様に、「スライドレール」は、底の中央部に設けられ上部に食品を載置する取出トレイを有するものであるから「中心柱」に、「外装容器」は「外筒体」に、「内容器の多角形状の筒状の部位」は、外装容器の筒状の部位の内側に設けられる筒状の部位であるから「内筒」に、「スリーブ」は、内容器の底面に設けられスライドレールの外面を摺動するものであるから「中心筒」に、「放物面とされた内容器の底面」は、食品を中央部の取出トレイに寄せる作用をするものであるから「漏斗」に、「取出口」は「取出口」に、「引き上げ蓋」は「キャップ」に、「内容器」は、外装容器に対して昇降可能とされたものであるから「昇降体」に、「食品」は密閉容器内に収納される内容物であるから「内容物」に、それぞれ相当する。そして、甲第2号証に記載された考案は、「取出トレイを引き上げ蓋の上面に露呈させる位置から、内容器の筒状の部位が外装容器の筒状の部位から離脱しない範囲で外装容器に対して昇降可能」としていることから、「取出トレイを引き上げ蓋の上面に露呈させる位置」を最下限としているものである。

そうすると、両者は、
「外筒となる有底の円筒と、頂部が載置部とされて前記円筒の底の中心部に立設された中心柱とを備える外筒体と、
前記外筒の内周を摺動する内筒と、前記中心柱の外面を摺動する中心筒と、上端が前記内筒に連接され下端が前記中心筒の上端に連接された漏斗と、前記外筒の内径よりも大径で中心部には前記中心柱を内嵌させ得る取出口が設けられていて、前記内筒の上端部に連接されたキャップとを備える昇降体
とで構成され、
前記昇降体は、前記中心柱の上端部が前記取出口に内嵌して前記載置部を前記キャップの上面に露呈させる位置を下降限として、前記内筒が前記外筒から離脱しない範囲で前記外筒体に対して昇降可能であり、
前記昇降体を上昇させてから下降させる毎に、前記漏斗上に置かれていた内容物が前記載置部に載置されて前記キャップ上に取り出される容器。」である点で一致し、相違点はない。

よって、本件考案1は甲第2号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(3)本件考案1についてのまとめ
上記のとおり、本件考案1は、甲第1号証または甲第2号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

4.本件考案2と甲第1号証、甲第2号証に記載された考案との対比・判断
(1)本件考案2と甲第1号証に記載された考案との対比・判断
本件考案2は、本件考案1に「前記昇降体を上昇させてから下降させる毎に、前記漏斗上に置かれていた粒状の菓子類が1個ずつ前記載置部に載置されて前記キャップ上に取り出される」という特定事項(以下、「特定事項1」という。)が加わったものであるが、甲第1号証には甲1記載事項1のとおりの記載が認められるところ、「粒状」が「丸くて小さい、粒の形をしているさま」を意味すること(広辞苑第六版)を踏まえれば、甲1記載事項1の「碁石形状のガム」は特定事項1の「粒状の菓子類」に相当するから、特定事項1は甲第1号証に記載されている事項である。

よって、本件考案2は甲第1号証に記載された考案とすべての点で一致し、相違点はないから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(2)本件考案2と甲第2号証に記載された考案との対比・判断
上記(1)のとおり、「粒状」が「丸くて小さい、粒の形をしているさま」を意味するところ、甲第2号証には食品の他、医薬品も対象にし得る密閉容器であることが記載されていること(1.(2)(C))を踏まえれば、例えば、錠剤のような丸くて小さいもの、すなわち粒状のものにも対応し得るものと解される。そして、粒状の食品として菓子類は一般的なものであることから、甲2記載事項1の「平面視楕円形状の食品」は特定事項1の「粒状の菓子類」に相当し、特定事項1は甲第2号証に記載されている事項である。

よって、本件考案2は甲第2号証に記載された考案とすべての点で一致し、相違点はないから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(3)本件考案2についてのまとめ
上記のとおり、本件考案2は、甲第1号証または甲第2号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

5.本件考案3と甲第1号証に記載された考案との対比・判断
(1)本件考案3と甲第1号証に記載された考案との対比・判断
本件考案3は、本件考案2に「前記菓子類は、糖衣粒状のチューインガムである」という特定事項が加わったものであるが、甲1記載事項2のとおり、甲第1号証には内容物が碁石形状のキリシトールガムであることが記載されており、4.(1)で述べたとおり「碁石形状のガム」は「粒状の菓子類」に相当し、「キリシトールガム」は「チューインガム」であるところ、キシリトールガムが糖衣を有することが一般的な形態であることを勘案すれば、「前記菓子類は、糖衣粒状のチューインガムである」ことは、甲第1号証に記載されている事項である。

よって、本件考案3は甲第1号証に記載された考案とすべての点で一致し、相違点はないから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に「前記菓子類は、糖衣粒状のチューインガムである」点において差異があるとしても、上記2.(3)のとおり、甲第3号証には容器に糖衣粒状のチューインガムを収容することが記載されていることから、内容物として当該糖衣粒状のチューインガムを採用することはきわめて容易に想到し得ることであって、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(2)本件考案3についてのまとめ
上記のとおり、本件考案3は、甲第1号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。
また、仮に差異があったとしても、甲第1号証に記載された考案及び甲第3号証に記載のものに基づき、この発明の属する分野において通常の知識を有する者がきわめて容易に想到し得た程度のものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

6.本件考案4と甲第1号証、甲第2号証に記載された考案との対比・判断
(1)本件考案4と甲第1号証に記載された考案との対比・判断
本件考案4は、本件考案1、2又は3に「前記キャップには、前記取出口の周縁部から垂下されたガイド部が設けられていること」という特定事項(以下、「特定事項2」という。)が加わったものであるが、甲第1号証には甲1記載事項3のとおりの記載が認められるところ、甲1記載事項3の「排出口の内周から垂下された部位」は特定事項2の「取出口の周縁部から垂下されたガイド部」に相当するから、特定事項2は甲第1号証に記載されている事項である。
よって、本件考案4は甲第1号証に記載された考案とすべての点で一致し、相違点はないから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(2)本件考案4と甲第2号証に記載された考案との対比・判断
甲2記載事項2の「取出口の内周から垂下された部位」は、特定事項2の「取出口の周縁部から垂下されたガイド部」に相当するから、特定事項2は甲第2号証に記載されている事項である。
よって、本件考案4は甲第2号証に記載された考案とすべての点で一致し、相違点はないから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(3)本件考案4についてのまとめ
上記のとおり、本件考案4は、甲第1号証または甲第2号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

7.本件考案5と甲第1号証、甲第2号証に記載された考案との対比・判断
(1)本件考案5と甲第1号証に記載された考案との対比・判断
本件考案5は、本件考案1ないし4のいずれかに「前記載置部が凹んでいること」という特定事項(以下、「特定事項3」という。)が加わったものであるが、これは、甲1記載事項4のとおり、甲第1号証に記載されている事項である。
よって、本件考案5は甲第1号証に記載された考案とすべての点で一致し、相違点はないから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(2)本件考案5と甲第2号証に記載された考案との対比・判断
特定事項3は、甲2記載事項3のとおり、甲第2号証に記載されている事項である。
よって、本件考案5は甲第2号証に記載された考案とすべての点で一致し、相違点はないから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(3)本件考案5についてのまとめ
上記のとおり、本件考案5は、甲第1号証または甲第2号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

8.本件考案6と甲第1号証、甲第2号証に記載された考案との対比・判断
(1)本件考案6と甲第1号証に記載された考案との対比・判断
本件考案6は、本件考案1ないし5のいずれかに「前記中心柱は空洞で、その外面にスリットが設けられていること」という特定事項(以下、「特定事項4」という。)が加わったものである。
この点について、甲第1号証に記載された考案には特定がなく相違しているが、甲第2号証には、甲2記載事項4のとおりの記載があり、「貫通口」は本件考案6の「スリット」に相当するものである。そして、甲第1号証に記載された考案の包装容器も甲第2号証に記載の密閉容器も、いずれも食品を収容する容器に関するものであるから、甲第1号証に記載された考案の包装容器の上部突起に、甲第2号証に記載の、空洞として貫通口を設ける構成を採用することは、この発明の属する分野において通常の知識を有する者であればきわめて容易に想到し得た程度のことである。
よって、本件考案6は、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(2)本件考案6と甲第2号証に記載された考案との対比・判断
特定事項4は、甲2記載事項4のとおり、甲第2号証に記載されている事項である。
よって、本件考案6は甲第2号証に記載された考案とすべての点で一致し、相違点はないから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

(3)本件考案6についてのまとめ
上記のとおり、本件考案6は、甲第1号証に記載された考案及び甲第2号証に記載のものに基づき、この発明の属する分野において通常の知識を有する者がきわめて容易に想到し得た程度のものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。
また、本件考案6は、甲第2号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。

第5 まとめ
上記のとおり、本件考案1?5は、甲第1号証に記載された考案であり、本件考案1?2、4?6は、甲第2号証に記載された考案であるから、実用新案法第3条第1項第3号に該当し、実用新案登録を受けることができないものである。また、仮に差異があったとしても微差であり、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。(無効理由1)
また、本件考案3は、甲第1号証に記載された考案及び甲第3号証に記載のものに基づき、きわめて容易に想到し得た程度のものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。(無効理由2)
また、本件考案6は、甲第1号証に記載された考案及び甲第2号証に記載のものに基づき、この発明の属する分野において通常の知識を有する者がきわめて容易に想到し得た程度のものであるから、実用新案法第3条第2項の規定により実用新案登録を受けることができないものである。(無効理由3)
よって、本件考案1?6についての実用新案登録は、実用新案法第37条第1項第2号の規定に該当し、無効とすべきものである。
審判に関する費用については、実用新案法第41条において準用する特許法第169条第2項の規定でさらに準用する民事訴訟法第61条の規定により、被請求人が負担すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2015-12-15 
結審通知日 2015-12-18 
審決日 2016-02-24 
出願番号 実願2008-1620(U2008-1620) 
審決分類 U 1 114・ 113- Z (B65D)
U 1 114・ 121- Z (B65D)
最終処分 成立  
特許庁審判長 千葉 成就
特許庁審判官 渡邊 豊英
見目 省二
登録日 2008-05-14 
登録番号 実用新案登録第3142100号(U3142100) 
考案の名称 容器  
代理人 小塩 恒  
代理人 幸田 全弘  
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