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審決分類 |
審判 補正却下の決定 特29条特許要件(新規) B60N |
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管理番号 | 1028419 |
審判番号 | 審判1998-4787 |
総通号数 | 16 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 実用新案決定公報 |
発行日 | 2001-04-27 |
種別 | 補正却下の決定 |
確定日 | 1999-12-08 |
事件の表示 | 昭和62年 実用新案登録願 第140664号「パワーシート装置」拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり決定する。 |
結論 | 平成8年4月12日付けの手続補正を却下する。 |
理由 |
1 平成8年4月12日付けの手続補正は、出願公告時の明細書の実用新案登録請求の範囲の記載において 「鉄線を捩しつて構成され…回転トルクを…伝達するケーブル」を「鉄線を細かく捩じつて構成され…回転トルクを高回転高トルクで…伝達するキーブル」に改める 補正を含むものである。 2 (1)審判請求の理由を補充する平成11年2月19日付けの上申書中、上記1の補正の根拠として請求人が指摘する「出願当初の明細書第3頁第20行目から第4頁第20行目の「シート1は?させる。」及び第5頁第1行目から同頁第13行目の「動力伝達?ことができる。」の記載」(4.上申の理由(1)▲1▼、公告公報では3欄25行?4欄3行、4欄4?14行の記載)中には、よりの「細か」さ、伝達される回転・トルクについてどの程度の範囲のものか説明する記載は見出せないことを考えれば、それらについて当業者はパワーシートにおいて通常採用される範囲のものである(異なる範囲のものとすれば明細書中説明がなされるはずであるから)と理解するものと認められる。 (2)上記1の補正の内容(「細かく捩じつて」、「高回転高トルク」)について、それらの明示的な説明のない明細書の記載内容「…から自明である」(上記上申書4.(1)▲1▼)と請求人は述べており、また、平成10年4月24日付け審判請求理由補充書中原審の実用新案登録異議申立人ユニフレックス株式会社会社の引用した甲第1号証(実願昭60-2920号(実開昭61-119836号)のマイクロフィルム)の考案と対比して、その「ケーブルは、…鉄線を細かく捩しつたものであり、又、モータからの回転トルクを高回転トルクで…伝達するものであり、この点において本願考案のケーブルと…一致する」(4頁4?9行)と述べている(甲第1号証でもそのケーブル(「インナワイヤ18」)のより、回転・トルクのついての明示的な説明は見出せない。)ことを考えれば、パワーシートにおいて通常採用される範囲のもの(出願公告時の明細書の記載から当業者が理解するもの)について「細かく捩じつて」、「高回転高トルク」と表現したものと認められる。 (3)上記(1)、(2)の検討によれば、上記1の補正は、実用新案登録請求の範囲の実質的な変動をもたらすものではなく(減縮に当たらない)、また明りょうでない記載の釈明にも当たらず(「細かく…」、「高…」といった相対的表現では、基準・尺度が与えられなければ内容が定まらない。)、誤記の訂正に当たらないことも明らかである。 3 以上の検討によれば、上記1の補正は実用新案法第13条において準用する特許法第64条第1項ただし書の規定に違反するものであると認められる。したがって本件手続補正は実用新案法第41条において準用する特許法第159条第1項においてさらに準用する両法第54条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
決定日 | 1999-10-20 |
出願番号 | 実願昭62-140664 |
審決分類 |
U
1
93・
1-
(B60N)
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前審関与審査官 | 阿部 寛、師田 忍、和泉 等 |
特許庁審判長 |
岡田 幸夫 |
特許庁審判官 |
藤本 信男 梅辻 幹男 |
考案の名称 | パワーシート装置 |